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アルスは 目の前にある
大きな かたまりを 調べた。
土が かぶっているが よく見ると
枯れた 植物のようだ。
メルビン「いったい 何でござろうか。
今しがた見た 枯れ木のような物は。
ずいぶん大きかったでござるな。
マリベル「なんだか 変なもん
見ちゃったわね!
マリベル「なによ まったく!
この先また ろくなことがないような
気がして来ちゃったわ!
ガボ「でえっ……。
今見た あれって 何だ?
くさった木 みたいだったぞ!
ガボ「でも ニオイが
すっごく 変だったなあ。
ううっ 気持ちわる!
マリベル「ふう……。
とうとう私たちまで 封印の中に
来ちゃったって わけなのね。
ガボ「空気が すっごく重てえぞ。
こんな感じ はじめてだ。
ガボ「ううっ!
気持ちわるー!
メルビン「封印された 人々の気持ちが
やっと少し わかったような
気がするで ござるな。
メルビン「いっこくも早く
封印を とかなければ!
*「おいっ そこのやつ 止まれっ!
*「キキーッ!
おまえたち いったい何者だ!
どこから来たんだ?
*「このあたりは 封印されていて
だれも 入って来れないはず!
*「あやしいやつらめ。
ボルンガさまに 報告してやる!
そこを うごくなよ!
*「キキーッ 何をいってるんだい!
こんなやつら
さっさと やっつけちゃおうぜ!
*「手がらを立てれば
ボルンガさまから ごほうびが
もらえるかも しれないじゃないか!
*「そいつは いいや。
このところ ちょっと
運動不足だったしな。
*「キキキッ!
と いうわけで おまえたち。
気の毒だけど 死んでもらうよ!
*「キュ キューッ!
ガボ「あんなのが いるってことは
この町って かなりヤバイんじゃ
ないのか アルス!
ガボ「オイラ 戦うのはいいけど
せめて メシ食ってからに
したかったぞ!
メルビン「さっそく 派手な
お出迎えで ござったな。
メルビン「町の中まで 魔物がいるとは
こりゃあ油断ならないでござるよ!
マリベル「なによ アルス!
まさか今ので おじけづいたんじゃ
ないでしょうね!
マリベル「あんなザコを こわがってたら
この先何にも できやしないわよ!
*「あんたら 魔物たちに
手を出しちまったようだな。
*「悪いことは 言わないから
やつらのボスに 見つからないうち
早くどこかに 逃げた方がいいぜ。
ガボ「聞いたか アルス!
入口にいた奴らより 強いのが
どっかに いるらしいぞ!
マリベル「ボスって なにさ。
この町の どこかに
ボスが いるってこと!?
メルビン「入口で 出迎えた
魔物の ボスとやらが
どこかに いるようでござる。
メルビン「早いところ 見つけ出して
こらしめて やるでござるよ!
*「ここは 光なき町 ルーメン。
*「闇のとばりに 包まれてから
すでに どれだけの時間が
流れ過ぎたのでしょう……。
*「でも そんなことは もう
どうでもいいことかも しれません。
*「どうせ 私たちに
未来など ないのですから……。
*「おやっ?
あんたらも 魔王に封印されて
ここに やって来たのかい?
*「だったら 覚悟しておくんだな。
何の希望も 夢のかけらもない
そんな絶望的な生活をね。
ガボ「この町の 連中って みんな
なんだか 顔色わるいよな〜。
マリベル「何よ 何よ!
なんて だらしないのかしら!
マリベル「自分たちで 何とかしようって
思わないのかしらね!
メルビン「このような 環境にいれば
気力を失うのも 当然でござる。
メルビン「まこと 気の毒に。
まさしく 生き地獄で ござるな。
*「うちの娘は ヘルバオムという
バケモノに おそわれてね……。
*「さいわい 助かったものの
ショックで それきり
寝こんだままなんだよ。
ガボ「やっぱ 悪い奴を退治しねえと
どうにもなんねえ みてえだぞ!
マリベル「みんなの話を
聞けば 聞くほど こっちまで
暗くなって来ちゃうわね……。
メルビン「アルスどの!
早いところ 人々の心に 光を
取り戻さなくては いかんでござる!
*「この先ずっと お日さまの光を
見ることも ないのでしょう。
*「でも いいのです。
あんな恐ろしい目にあうくらいなら
光など ないほうが……。
*「こんにちは。
旅の宿屋へ ようこそ……。
*「はて?
こんな事を 言ったのは
いつの日 以来でしょうか。
*「そういえば あなたがたは
お客さん……。
でも なぜここに?
*「なんだか 良くわかりませんが
久しぶりの 仕事をしてみましょう。
(宿屋)
*「おーいっ!
メシは まだかい。
おいらハラペコだぞ!
*「あれっ おまえたち。
前から この町に いたっけ?
覚えてないけど まあ いいか。
*「おーいっ!
早く つくらないと
おまえを 食べちゃうぞ!
メルビン「ふむ……。
こいつは ただならないようす。
メルビン「ここに こうして
いるということは ほかにも
いると いうことで ござるよ!
マリベル「何なに? こいつって。
こんなのが 町の中に
いっぱい いるの!?
マリベル「ちょっと アルス!
あんた ぼーっとしてないで
なんとか しなさいよ!
ガボ「ガルルルー……。
*「いやだよ まったく
毎日 毎日 魔物の食事のしたく。
それも クモや トカゲだよ!
*「ふうっ……。
こんな事なら ヘルバオムにでも
やられていた方が 良かったかね。
ガボ「さすがの オイラも
クモや トカゲは 食いたくないぞ。
メルビン「さすがは 魔物。
悪食で ござるな……。
マリベル「クモや トカゲ……。
うげげっ だわね!
*「ああっ みなさん
聞いてください!
私は 旅の商人です。
*「あの日 ヘルバオムと言う
恐ろしい バケモノに追われ
この町へと 逃げ込みました。
*「やれやれ 助かったと思ったら
今度は 闇の封印とやらに
巻き込まれてしまって……。
*「くうっ!
私は 世界一 ついていない
男なんですね きっと!
メルビン「ふ〜む。どうやら
この町は 二つの存在から
狙われたようで ござるな。
ガボ「ヘルバオムって よっぽど
すんげえヤツ みたいだぞ。
ガボ「オイラ そいつと
戦ってみたかったなあ。
マリベル「たしかに 世界一
ツイてないかも しれないわね。
*「ほう。新しいお仲間が
やって来なさったか。
気の毒にのう……。
*「いよいよ 魔王の魔の手が
世界中に 広がり始めたと
いうわけじゃな。
ガボ「この町の人って
なんだか みんな
元気がないぞ。
マリベル「何が 新しいお仲間よ!
あたしは そんなに
年とってないわよ。
メルビン「新しいお仲間とは……。
メルビン「いや わしのことでは
ござらんで ござるよな。
わはは……。
*「ほっほっほっ。
ここには あなたたちのあがめる
神など いませんよ。
*「それとも 神のもとに
行きたいとでも いうのですか?
*「いえ いえ。
死に急ぐことは ありません。
*「せっかく あなたたちには
永遠の時を 差しあげたでは
ありませんか。
*「ずっとずっと 闇の中で
もがき苦しんで いただかなくてはね。
ほっほっほっ!
メルビン「おどろいたでござる。
神をつかさどる 教会の中にまで
魔物が いるとは!
メルビン「これでは 町中どこにいても
うっかり気が抜けないでござるな。
ガボ「あいつ 本物の神父さんを
追ん出しちまったのか!?
マリベル「まったく冗談じゃないわね!
町じゅう どこにいっても
魔物だらけじゃないよ!
マリベル「みんな こういうの
平気なわけ!? 言っとくけど
わたしは ごめんだからね!
*「見てごらん。あちらこちらに
あいている 地面の穴は
ヘルバオムの残したキズあとだ。
*「この町に 住みついている
あんな魔物たちとは わけがちがう
本当に 恐ろしいバケモノだったよ。
マリベル「ヘルバオム?
ヘルバオムって なにかしら……。
ガボ「恐ろしい バケモノって
そんな すごいやつが いるのか!
ガボ「もし いるんなら オラあ
そいつと 戦って見たいぞ!
マリベル「ちょっと あんた!
いいかげんに しなさいよね!
マリベル「冗談じゃないわよ!
そんなに やりたいなら ガボ。
あんた一人で やりなさいよね!
メルビン「ふ〜む……。
なにやら えらいことに
なっているようで ござるな。
*「あの 封印の日……。
*「わしらが 本当に恐れたのは
魔王の封印などでは なかった。
*「まことの脅威は ヘルバオム!
人を食らう 恐るべき食人樹じゃ!
ガボ「ちぇ〜!!
もうちょっと 早く来てれば
ヘルバオムと 戦えたのに〜!!
メルビン「ここで 起きた事件は
どうも ひとすじなわでは
いかないようで ござるな。
メルビン「人々も たいへんな
苦労をしているようでござる。
マリベル「なんか むずかしい
話だわね。
マリベル「アルス。
あんた しっかり
聞いときなさいよ!
*「ヘルバオムの 命の源は
太陽の光だったのじゃ。
*「それがゆえに この辺り一帯が
闇につつまれると やつは
ヘナヘナと しぼみ始めてのう。
*「命の源である 光を失った
ヘルバオムは なんともあっけなく
ほろびてしまったのじゃよ。
*「ほうっ みかけない顔だな。
武器を売ってやりたいが
町の人間はみな 見張られていてな。
*「オレの うしろを見なよ。
大きな声じゃ言えないから
よく聞きな。
*「この町には 魔物どもが
うじゃうじゃ いるから
気をつけるんだ。
*「とくに 町のいちばん奥にある
大きな家には 近づかない方がいい。
そこにやつらの ボスがいるからな。
メルビン「町の奥の 大きな家に
やつらのボスが……。
メルビン「アルスどの。
まずは そこの奴を
倒してからで ござるかな?
マリベル「やだ ほんとだわ。
見た? あんなところにも
魔物がいるじゃない!?
ガボ「ガルルル……。
アルス そこのやつ
放っておくのか?
*「キキーッ!
見たことない顔だ。
あやしい やつらめ!
*「おい おい
あんたら 強えじゃねえか!
*「だがな ここじゃ
おとなしくしていた方が
身のためだぜ。
*「どうせ ここから
出られるわけじゃねえ。
じっとしてるのが いちばんだ。
*「まあ 欲しい物でもあったら
好きに持っていくがいいさ。
*「ここには 武器なんぞ 売る相手は
他に いやしねえからな。
メルビン「ここまで 人々の気持ちを
落ち込ませるとは……。
メルビン「魔王め!
このままでは すまさんぞ!
マリベル「何よ この町の人間は!
みんな 意気地なしなの!?
あきらめたら 負けじゃないのよ!
ガポ「な〜んか みんな
チカラ抜けちまってるなあ……。
*「キキーッ!
ミニミニショップへ ようこそ!
さあ 何を買ってくれるんだい?
*「キキーッ!
その品物で いいんだね?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「ケケッ ありがとう。 *「いやあ なんどやっても *「また 来ておくれよ。 |
いいえ |
*「キキーッ! |
※何を買ってもふくろにうまのふんを入れられる
ガボ「ガルルルー……。
オイラ こいつキライだ。
マリベル「ちょっと アルス。
こんなの相手に しないでよ!
マリベル「魔物から 物を買おうなんて
あんた よく恥ずかしくないわね!
メルビン「なんと 店屋まで
こいつらに いいように
されてるで ござるとは……。
メルビン「とはいえ しかし
こいつらは いったい何を
売っているんで ござろうかな。
買った場合
マリベル「きゃー! アルス!
あんたって 信じらんない!
マリベル「こんな魔物から
物なんか 買わないでよね!
マリベル「そんな あやしいもの
さっさと 捨てちゃいなさいよ!
メルビン「なんと 店屋まで
こいつらに いいように
されてるで ござるとは……。
ガボ「ガルルルー……。
ガボ「くんっくんっ。
なんか 臭う……。
*「なにが 気に入ったんだか
ああして ずっと
お店やごっこを してるのさ。
*「あんたも 変なもの
売りつけられないよう
気をつけなよ。
アルスは 墓石を 調べた。
お墓が ある!
どうやら 街の人々の お墓らしい。
まだ つくられてから
時間は たっていないようだ。
*「しくしく……。
*「もう少し早く 封印されていれば
お父さんは ヘルバオムになんか
命をうばわれずに すんだのに……。
*「でも せめてもの救いよね
光をうばわれた あいつもまた
ほろんでしまったものね。
マリベル「よく わからないわね。
町にいる魔物と ヘルバオムって
別の存在なのかしら……。
ガボ「わかんねえなあ……。
いまの顔は もっと早く
封印されたかった みたいだぞ。
メルビン「なにやら話は 複雑でござる。
メルビン「どうやら この娘の父親は
魔物ではなく ヘルバオムとやらに
おそわれたようで ござるな。
*「ゴゴゴ……。ゴゴゴ……。
ばくだん岩は 眠っている!
ガボ「ウウウー……。
マリベル「ちょっと ちょっと!
そんな変な奴と 話すの
やめなさいよ アルス!
マリベル「まったく あんたったら
いつまでたっても 無防備だわね!
メルビン「ね…寝ているうちに
はなれたほうが いいのでは
ないでござろうか……。
メルビン「あ…いや……。
けっして こわいわけでは
ござらんで ござるよ。
*「ああ……。
私の家は いったい
どうなっていることやら。
*「へいの向こうの 大きな家が
私の家なのですが 今は魔物たちの
住みかと なっているのです。
*「しかも あなた!
中には なんと やつらの
ボスがいるんですうよ ボスが!
*「私に できることは
こうして 外で心配するだけ。
とほほ ですよ。まったく……。
マリベル「魔物の住みか ですって!?
アルス! 絶対に 近寄るの
やめなさいよ!
メルビン「気の毒に。
魔物に家を 追われるとは。
メルビン「アルスどの。
いそいで 何とかしてやらねば
ならぬようで ござるぞ。
ガボ「ひゃっほー! あの家に行けば
魔物のボスが いるんだな?
ガボ「わくわく どきどき。
早く行こうぜ アルス!
*「あ あなたたち どうやって
この町に いらしたのですか!?
*「いえ… それは ともかく
町がこんな ありさまでは
さぞや お困りでしょう。
*「魔物たちに 気づかれないよう
この井戸の中に お入りなさい。
ささっ 早く。
マリベル「ちょっと
何だって こんな井戸の中に
入らなきゃいけないのよ!
ガボ「オイラ あんまり穴ぐらは
好きじゃ ねえけどなあ……。
まいっか!
メルビン「アルスどの。
迷うことは ないでござる。
メルビン「さあ 井戸の中に
入ってみようでは ござらんか。
*「闇のドラゴンが はばたいたとき
空に 闇のとばりが 生まれ
町は 暗闇に閉ざされたのです。
*「そして 闇のドラゴンは
魔物たちが 町の西に作った
塔のてっぺんに 降りたちました。
*「そこからずっと 見張っています。
何もできない 私たちを……。
マリベル「闇のドラゴンのいる場所
ちゃんと 覚えたでしょうね!
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
マリベル「ふ〜ん。 |
いいえ |
マリベル「まったく トロいわね! |
ガボ「行こう アルス!
町の……
へへへ どっちだっけ?
メルビン「なるほど。西の塔に
闇のドラゴンでござるか。
メルビン「どうやら そいつが
この町を 暗闇につつんだ
犯人のようで ござるな。
*「神への信仰を 絶たれてしまい
人々の心は すさんでいくばかり。
*「私とて 魔物に教会を追われ
こんなところに 身をひそめながら
祈りをささげる 毎日です。
*「いや 失礼。
グチになって しまいましたな。
つとめに 戻りましょう。
(教会)
*「ああ…。忘れかけていた
日の光の あたたかさを
あなたたちから 感じます。
*「おおっ 神よ! この者たちが
待ち望んだ 希望の光なのですね!
(教会)
*「闇のドラゴンは 町の西にある
塔の上に居座ったまま……。
*「闇のドラゴンが いる限り
二度と この町の空に
光が差すことなど ありません。
*「この町の 西にある
闇のドラゴンの塔を ご存知か?
はい/いいえ | |
---|---|
はい/いいえ |
*「あれは オイラ… ゴ ゴホッ! *「なんと たったの三日三晩で *「そんなまねは 私たち人間どもには |
*「ケーケッケッ! どうだい。
人間だと思って
すっかり だまされたろう!
*「この上は オイラたちのボス
ボルンガさまの お部屋だ。
*「二階に 行きたければ
このオイラを 倒してから
行くんだな。ケケッ!
メルビン「さてと。まずは
この上にいる奴を かたずけるのが
先決のようでござる。
メルビン「アルスどの。
心して かかるでござるよ!
ガボ「くん くん……。
いるいる!
いっぱいいるぞ アルス!
ガボ「くうっ!
わくわく しちゃうぞ オラ!
マリベル「い…いいこと アルス。
この上の階に 魔物のボスが
いるみたいだからね。
マリベル「あんた ちゃんと
レディーを 守りなさいよ!
*「ゴロゴロ……。ゴロゴロ……。
ばくだん岩は ようすを見ている。
メルビン「まったく この町は
魔物のオンパレードでござるな。
わっはっは!
マリベル「ちょっと ちょっと!
本当に あんたって
バッカじゃないの!?
マリベル「いつも 言ってるでしょ!
変なものに 話しかけないでって!
まったく脳みそカラッポなんだから!
ガボ「そいつ 寝てるのかな?
へへへ けっとばしてみたら
どうなるんだろうな。
*「ウキッ?
なにしに きたんだ。
メルビン「そこの親玉と 戦う準備は
いいでござるか アルスどの。
ガボ「ガルルル……。
マリベル「ちょっと アルス。
こんな奴らに 話しかけるなんて
意外に 冷静だったりするわね。
マリベル「でも そこに
ボスみたいのが いるの
わかってるんでしょうね。
*「こんなとこ ウロウロしてると
ボルンガさまに 八つ裂きに
されちゃうぞ。ケケケッ!
*「ウヒャヒャーッ
知ーらないぞ 知らないぞ。
ボルンガさまは 人間ギライだぞ!
*「おっと ここは どけないよ。
ここには 塔のトビラを開ける
大事なカギが 入ってるんだからね!
ボルンガ「わははっ いい湯かげんだ。
よしっ そろそろ背中を流せ!
ボルンガ「ぬぬっ? なんだお前は!
その 身なりからすると どうやら
この町の 人間ではないな?
ボルンガ「闇の封印の中に
外から 入り込んでくるとは
どうやら ただ者では なさそうだ。
ボルンガ「のちのち面倒な事になる前に
このわしが わ…わしが……
ボルンガ「ぶはーっくしょいっ!!
ううっ……。
湯冷めしてしまったぞ!
ボルンガ「ゆるさん!
たった今 このわしが
ギッタギタに してくれるわ!
ボルンガ戦
マリベル「ふん。あんまり
かしこそうな 顔してないわね。
マリベル「でも こういうのに限って
チカラは 強いんだから
気を抜いちゃだめよ。
メルビン「やはり こいつを 倒さねば
闇のドラゴンのいる塔に 入ることは
できないようで ござるぞ。
ガボ「よっしゃー!
オイラ メシ前の 運動に
はりきって いくぞー!
ボルンガ「ぐ…ぐはっ!
このわしが 負けるとは……
たかが人間と思い 油断したか!
ボルンガ「だが わしを倒したところで
何も 変わりはせぬ。
ボルンガ「塔にいる 闇のドラゴンを
倒さぬかぎり お前たちとて
永遠の闇の中よ!
ボルンガ「ぐわっはっは……
ぐはっ!!
*「なんてこった!
ボルンガさまが やられちまった!
*「ここは いったん てったいだ。
闇の塔に 引き上げるぞ!
キイーッ!
*「ま… まってくれよー!!
キィーッ!
*「いっ いま たくさんの魔物たちが
飛び去って行くのが 見えたので
あわてて飛んで来たのですが……
*「もしや あなたがたが あいつらを
追い払って くださったのですね?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「おおっ ありがたいことです! |
いいえ |
*「またまた ごけんそんを! |
*「これでまた 自分の家で
暮らすことが できるのですね。
ああ 夢のようですよ!
マリベル「お礼の言葉は いいから
あとで おいしいものでも
ごちそうして 欲しいわよね。
ガボ「よっしゃ 行こうぜ アルス!
いよいよ 闇のドラゴン退治だぞ。
ひゃっほー!
メルビン「ここは これで
一件落着でござるな。
いざ ドラゴンの待つ 塔へ!
*「みなさんにも 聞こえましたか?
闇のドラゴンの声!
*「ひょっとすると……
さきほど 逃げて行った
ボルンガの 手下どもが!?
*「い…今のを 聞いたかね!?
あの声は 闇のドラゴンに
まちがいない!
*「ああっ 今度は いったい
何が起きるっていうんだ!?
*「か…神さま……。
わたしたちを お守りください!
*「おそろしい叫び声!
井戸の中まで はっきり
聞こえましたわ!
*「あなたたちが 現れたことによって
何かが 変わろうとしています。
*「やがて 希望の光が差し
絶望の闇をはらう その日まで
私は神に 祈り続けましょう。
(教会)
*「魔物たちが いっせいに
飛び出して行ったと思ったら
今度は ドラゴンの声……。
*「西の塔で 何かが起こって
いるのかしら!?
*「今の声は なんだい?
えっ 闇のドラゴンだってかい!?
ひえーっ おたすけーっ!
*「あががっ!
*「き 急に恐ろしい声が
したもんじゃから
腰が抜けて しもた!
*「くわばら くわばら……。
あんな恐ろしい声を聞くのは
久しぶりじゃ。
*「うう… ぶるぶる……。
身体が ちぢみあがって
しまったわい。
*「おいおい 外のようすが
あわただしいじゃねえか!
*「ひょっとして 魔物のやつらが
また何か しでかそうと
してるんじゃ ねえだろうな!?
*「さっきの 闇のドラゴンの声……。
何だか とても興奮しているように
聞こえなかったかい!?
*「みなさんも みましたか?
ボルンガの 手下どもが
西に向かって 飛び去ったのを!
*「な なんと あなたたちが
ボルンガを 倒したですって!?
そいつは すごい!!
*「はっ そうか!
やつらは 闇のドラゴンを
呼びに行ったのかもしれません!
*「もし そうだったなら大変です!
本気で 闇のドラゴンに襲われたら
町はひとたまりも ありませんよ!
*「ひいいっ お助けー!!
*「さ… さっきの声は
おれの空耳だよな……。
*「いまさら 闇のドラゴンが
動き出すはず ないものな。
ははは……。
*「何だったんだい さっきの声!?
まさか……。
*「ああっ!
やっぱり 闇のドラゴンだ!
*「まさか 襲ってくるんじゃ
ないだろうね!?
*「ガタ ガタ ガタ……。
*「せっかく料理が できたのに
食わずに 行っちまってさ。
*「急に ボスの お呼びでも
かかったのかねえ。
*「キキッ!?
ここまで やって来るとは
いのち知らずな やつらめ!!
*「見つけた以上 ここから先に
行かせるわけには いかないぜ!
ガボ「暗いばっかりじゃなくて
やたら空気も おもいなあ。
ガボ「それに 塔の上の方から
すっげえでっかい気も 感じるぞ!
メルビン「ふ〜む。
これを魔物が 建てたんだとすれば
たいしたもので ござるな。
メルビン「やつらの ちからも
あなどれんで ござるよ。
マリベル「ばかに 暗いわね……。
マリベル「いい? アルス。
わたし暗いとこ キライなんだから
さっさと ドラゴン倒すのよ!
*「キキィーッ!
ど どうしたんだ こいつ!!
何だか 凶暴になっていないか!?
*「ボルンガさまが 倒されたから
おさえが きかなくなって
きてるんじゃないか!?
*「キキーッ!
まずいぞ こいつが暴れ出したら
大陸ごと 吹っ飛ぶぞ!
*「キキキッ? 冗談じゃない!
オイラたちも あぶないぜ!
マリベル「いるわ!
メルビン「いよいよ 敵は目の前!
油断するでないでござるよ!
ガボ「ガウルルルー。
マリベル「シッ!!
おしゃべりしている場合じゃ
ないでしょ!
*「キキキッ! お前たち!?
もう こんなところまで
やって来たのか!
*「キキィーッ!
この いそがしい時に!!
*「キキキッ! 闇のドラゴンの
ごきげん取りはあとだ!
*「先に こいつらから
かたづけるぞ。
*「キキィーッ!!
*「ぐ…ぐあ……。
こうなったら お前たちも
道連れだ……。
*「闇のドラゴンよ。
もう 止めやしないぜ……。
*「思う存分 あばれるがいい。
この大陸ごと 吹き飛ばすがいいぜ!
キキィーッ!!
闇のドラゴン戦
マリベル「こ こいつが……
闇の…ドラゴン!?
ガボ「くわーっ!
めちゃめちゃ 強そうだぞ!
メルビン「この ドラゴンこそが
人々から 光をうばった
張本人で ござるな。
メルビン「アルスどの!
何が何でも こやつを 倒さねば
町に光が 戻って来ないでござる!
アルスたちは
闇のドラゴンを たおした!
封印は 解き放たれ 闇のとばりも消えた。
あたりがしだいに 明るくなって行く!
メルビン「ほう! 封印がとけたら
こうも雰囲気が変わるでござるか!
メルビン「なかなか 活気にあふれた
よい町ではござらんか のう。
マリベル「へえっ。
これが さっきの町!?
マリベル「明るくなったら
まるで 別の町みたいじゃない!
ガボ「ありゃあ。
なんか ぜんぜん雰囲気ちがうぞ!
ガボ「やっぱ 町は
明るい方がいいな アルス!
*「ああ……見ろよ。
空が あんなにも明るくなって。
*「へへっ ちくしょうめ。
お日さまが まぶしくって
涙が 出てきちまうぜ。
メルビン「封印が とけたことによって
町の人びとの 心の中にも
光が戻って きたでござるな。
メルビン「こういうときには
うまい酒でも 飲んで
祝いたい気分でござるよ!
マリベル「ふ〜ん。
みんな よろこんでるじゃん。
マリベル「いいこと したあとってのは
気持ちがいいもんだわね!
ガボ「アルス。
みんな よろこんでるぞ!
ガボ「やっぱ オラたちがやったのは
いいことなんだよな!
*「こんにちは。
旅人の宿屋へ ようこそ。
お泊まりですか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「おきゃくさん。 *「何百年ぶりかで おがんだ *「わたしなんか 当分 |
いいえ |
*「やっぱり そうですよね! |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「わかりました。 |
いいえ |
*「やっぱり そうですよね! |
*「おばちゃーん!
ごはん まだかな。
いそいで ちょうだいね!
*「腹ごしらえをしたら 新しい土地へ
商売の旅に 出るんですよ。
今までの分を 取り返さなくては!
*「なんたって 出発が
何百年も 遅れちゃいましたからね。
わっはっはっ!
*「ちょっと あんた聞いたかい?
封印が とけたんだってよ。
うれしいじゃないか ねえ!
*「もう クモだの トカゲだの
変なものを 料理しなくて
すむんだよ。
*「あっ いけない!
いままで使っていた ナベや食器を
まだ 取り替えてなかったよ!
*「どこの誰だか 知らないが
闇のドラゴンを 倒した奴が
いるらしいんだ!
*「おれなんか とっくに
あきらめてたってのに
大したやつが いるもんだよなあ。
マリベル「あったま来るわね!
マリベル「だれが 闇のドラゴンを
倒したかなんて ちょっと考えれば
わかりそうな ものじゃない!
ガボ「かあ! な〜んにも
わかっちゃいねえなあ……。
ガボ「ま いっか!
オイラたちは オイラたちで
じゅうぶん 楽しんだもんな!
メルビン「わはは! こうして
人知れず 良いことをするのは
なかなか気分の良いものでござるな!
*「ああっ ほらほら!
見てくださいな!
*「お日さまが 顔を出したと思ったら
寝こんだままだった うちの娘が
起き上がれるように なったんです!
*「ヘルバオムが いた時には
お日さまを うらみましたわ。
もう 光など いらないと……。
*「それが 今はこんなに
ありがたく感じるなんて
身勝手で 恥ずかしいですわ。
*「いましがた 闇のとばりが消え
失われていた光が 戻ってきたのです!
と いうことは つまり……
*「塔にいた 闇のドラゴンを
誰かが 倒してくれたと
いうことでしょうか!?
*「おおっ! なんということだ。
生きて再び 日の光を拝めるとは!
*「これは世界が もとの平和に
戻ったということじゃ。
長生きしてて ほんに良かった!
*「いやっほーっ!
あんたら やったじゃねえか!
いいえを選んだ場合のみ | |
---|---|
いいえを選んだ場合のみ |
*「とぼけたって だめだぜ。 |
*「何か やらかすんじゃ ねえかとは
思っていたが まさか封印を
といちまうなんてよ!
*「あんたら 人間にしとくにゃ
もったいない強さだぜ。
がっはっはっ!
ガボ「ほっほーい! どうせ オイラ
人間じゃないもんねー。
メルビン「そう言われてみれば
アルスどの。
メルビン「アルスどのの 強さは
日増しに 強くなって
来ているで ござるよ。
マリベル「失礼しちゃうわね!
自分だって 人間ばなれ
してるくせにさ!
*「ヘルバオムに 闇のドラゴン。
この町は 神に見捨てられたと
思っておったが……
*「そうではなかった。
神は ちゃーんと
見ていてくださったのじゃ!
マリベル「これまで さんざんな目に
あってきたんだもの……
マリベル「これから 町のみんなは
今までの分も しあわせに
暮らして ほしいよね。
ガボ「こっから 先は
じっちゃんも ばっちゃんも
長生き できそうだよな!
メルビン「もう 心配ないでござるな。
お年寄りたちも 安心して
暮らせるで ござろう。
*「とうとう 封印から解放され
すでにヘルバオムも この世に無い!
ほんに めでたいことじゃ。
*「これで このルーメンは
末代まで ずーっと平和じゃ。
滅びる心配など 何もないわい!
*「こうして 店に立つのは
久しぶり。
緊張しちゃうねえ。
*「ミニミニショップへ ようこそ!
*「……!?
*「いやだよっ あたしったら
すっかり うつっちまってる!
*「待っとくれ。
落ち着いて やり直すからね……。
いいかい いくよ。
(防具屋)
*「ああ…できた できた。
もう大丈夫。
いつでも 来ておくれ!
*「もう うれしくって まぶしくって
目も鼻も グシュグシュですよ!
*「あははっ! 太陽の光って
こんなに 暖かいものだったのですね!
*「ああっ みなさん。
ごぶじで よかった!
*「みなさんが現れる 少し前
神父さまの夢に 神さまが現れ
こう おっしゃったのだそうです。
*「やがて 絶望の闇をはらう
希望の光が 差すであろう と。
*「ああっ やはり これも
神の おぼしめし なのでしょうか!
*「おおっ やりましたな!
やはり あなたがたが
希望の光だった!
*「みなさんの はたらきによって
今日からこの町も 新しい一歩を
歩み始めることができます。
*「ありがとう みなさん!
きっとそこには 輝かしい未来が
待っていることでしょう。
*「あなたたちを つかわした
神に 感謝しつつ
おつとめを いたしましょう。
(教会)
*「この 明るさは……。
忘れかけていた この日差しは
もしや 夢なのでしょうか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「そう……。 *「しくしく……。 |
いいえ |
*「では これは本物の日差し。 *「ああっ! *「とうとう やってきたのよ。 |
*「ああっ やっぱり神父さまの
おっしゃっていたことは
本当だったのですね!
*「この町を いえ 世界を救うため
神さまが あなたがたを
おつかわしになったって!
*「ほっほっほっ あなたたち
とんでもないことを
しでかして くれましたね。
*「せっかく ボルンガ亡きあとは
私が この町の支配を
するつもりでしたのに……
*「闇のドラゴンまで 倒されるとは
計算外でしたね。
*「予測のつかない やっかいな相手は
今ここで つぶしておきましょう!
マリベル「やな感じね アルス。
苦労して 封印といたのに
まだこんな奴が 残ってたなんて。
マリベル「でも これで安心だわ。
やっと すっきりしたじゃない!
ガボ「気になってた ニオイは
こいつだったんだ!
ガボ「くんっ くんっ!
うん これで あやしいニオイは
消えたみたいだぞ!
メルビン「どうやら これで
この町は 本当の自由を
取り戻したようでござるな。
メルビン「わっはっは!
いや めでたい めでたい!
*「ドカーーーーーンッ!!
ばくだん岩は 眠っている。
どうやら 寝言だったようだ……。
メルビン「わっはっは!
いつまでたっても アルスどのは
こわいもの知らずでござるな。
メルビン「また マリベルどのに
しかられぬようにな。
わっはっは!
マリベル「あんたって 最低!
何回いったら わかるのよ。
マリベル「こういう 変なのには
近づかないでって言ってるでしょ!
もしかしたら いやがらせ?
ガボ「びっくりしたー!!
ガボ「こいつが本当に 爆発したら
こんな家なんか 簡単に
ふっとんじゃうよなあ!
*「おおっ みなさん!
おかげさまで 自分の家に
戻れたまでは 良かったのですが…
*「まだ いたでしょ?
1階に住みついた ばくだん岩。
*「ときどき 大きな音は 出すし…
いつ 爆発するか と思うと
とほほ。参っちゃいますよ。
暗くて深い穴だ。
大きな 植物が 根を
はっていたあとだろう。
ガボ |
ガボ「えっ えっ!? |
メルビン |
メルビン「なんと!? |
マリベル |
マリベル「ちょっと! うそでしょ!? |
出ようとすると
ガボ |
ガボ「おーい アルス! |
マリベル |
マリベル「アルス 何やってるのよ! |
メルビン |
メルビン「アルスどの! |
マリベル「こ…これって いったい
どうなっちゃったの?
マリベル「ちゃんと あのとき
町を救ったはずなのに…。
マリベル「戻りましょ アルス。
もう一度 もとのルーメンに
行ってみるのよ!
メルビン「信じられん!
これは一体 何としたことか!
メルビン「闇のドラゴンを 倒し
封印から 解きはなったはずが
このありさまとは!
メルビン「アルスどの。
きっと あのあと 何かが
起こったに 違いないでござるよ。
メルビン「こうしては おられんでござる。
原因を つきとめに ルーメンへと
戻ってみるで ござるよ!
ガボ「見ろよ アルス。
町が めちゃめちゃに
ぶっこわされちまってる!
ガボ「こんな ひでえことしたの
いったい 誰なんだ!
オイラ 絶対ゆるせないぞ!
メルビン「あの町の 様子からすると
町を襲ったのは ただの魔物では
なさそうでござる……。
メルビン「いずれにしても
いそいで もとのルーメンに
戻るでござるよ!
ガボ「オイラたちが 知らない間に
また 魔物が 襲ったかな。
ガボ「だったら そいつを 見つけて
オイラが ぶっ飛ばしてやるぞ!
マリベル「早く もとのルーメンに
戻りましょ アルス。
マリベル「何だか すっごく
いやな 予感がするわ!
*「うわーっ!!
メルビン「いかんでござる!
早く町の人たちを 救わねば!
ガボ「でえーっ!
どんな魔物でも 平気だけど
オイラこういうのは 苦手だぞ!
マリベル「何!?
いったい どうしちゃったの
この気持ち悪いのは 何よ!?
*「くっ くるしい。
助けてくれー!!
*「ぎゃーっ!
マリベル「片づけても 片づけても
この町には 次々と
あたらしい問題が 起きるわね!
ガボ「うーっ やだやだ!
このウネウネは ニガテだよー!
マリベル「まったく あんたが
ポーッと してるから
事件ばっかり 起きるのよ!
ガボ「なんだか町中 変なニオイだ!
オイラ ハナがいいから
たまんないぞ!
メルビン「これは いかんな。
早くなんとかせねば 取り返しが
つかなくなるかもしれん!
*「近づいたら あぶないっ!
私にかまわず はなれて!
*「わあっ!
*「ううっ……。
本体を 早…く……。
ガボ「この 変な根っこ みたいな奴
人間を 襲うんだな!?
マリベル「何なに? 何よ!?
いったい どうしたっていうの。
何が起きてるの アルス!?
メルビン「むむむっ これは 一大事!
いったい どうすれば!?
返事がない……。
どうやら 気を失っているようだ。
*「あいつが 生きていたの。
あの 恐ろしい悪魔が!
*「もう この町は おしまいだわ。
だって ヘルバオムのエネルギーは
もう尽きることが 無いんですもの!
マリベル「いくら 魔物を倒しても
ヘルバオムを 倒すまでは
平和は こないってことね!
ガボ「オイラ あの 変な根っこは
キライだけど みんなのために
早いとこ やっつけようぜ!
メルビン「ふ〜む。
魔王の封印と ヘルバオムとは
何かの関係が……。
*「あ ありがとう ございます!
もう だめかと思いましたが
助かりました。
*「しかし この ヘルバオム……。
こいつは いくら根っこを
やっつけても だめなんです。
*「どこかに いるはずの
本体をさがして 倒さなくては!
メルビン「よしっ アルスどの!
急いで ヘルバオムの本体を
さがすでござるよ!
メルビン「はて? しかし いったい
どこを探せば いいのでござろうか。
ガボ「そっか このウネウネは
ヘルバオムの 根っこだったのか!
ガボ「そんじゃあ 元をさがして
そいつを やっつけねえと
だめってわけだな アルス!
マリベル「アルス!
ヘルバオムの 本体って
いったい どこなのさ!
*「くりゃっ!
あっちいけ しっしっ!
*「ぜいぜい……。
いや 助かりましたわい。
まさか こいつが生きていたとは……。
*「わしは もう大丈夫じゃ。
はよ 他の者を助けてやってくだされ。
*「ああっ みなさん!
この ありさまを 見てください!
*「死んだと 思っていた
ヘルバオムが 生きていたのです!
*「教会の中の 神父さまを
神父さまを お助けくださいまし!
メルビン「なぜ いまヘルバオムが!?
も…もしや!
マリベル「これって やっぱり
ヘルバオムだったんだわね!
マリベル「アルス!
神父さまを 助けましょ!
ガボ「うへえっ!
これがうわさの ヘルバオムかあ!
ガボ「やっぱ 倒さなきゃ
まずいんだよな。
くうーっ! 気持ちわるー!
*「おのれ 化け物め!
神の名において この私が
成敗してくれる!
*「とりゃりゃあーっ!
*「はあ はあ……。
また みなさんに お会いできるとは
思ってもみませんでした。
*「何度も助けていただいて
なんと お礼をいったらよいのやら
言葉もありません。
*「だが ゆっくり 話をしている
場合ではないようです。
みなさんの お役に立たなければ!
(教会)
*「ありがとう ございます!
神父さまは助かったのですね。
*「でもまだ町の中は ヘルバオムの
根っこだらけ……。
*「それも 前におそわれた時よりも
ずっと数が多いのです。
いったい どうしてなのでしょう。
*「く 苦しい……。
助けておくれー。
ぎゃああ!
*「ち… 近くじゃ……。
*「この根っこの多さは 普通ではない。
やつが 近くにいるという証拠じゃ。
*「いや… もしかしたら
もう 町のどこかに……。
うっ! ごほっごほっ!
ガボ「こいつは 早いとこ
ヘルバオムを やっつけねえと
町が 全めつしちまうぞ!
メルビン「アルスどの。
早く ヘルバオムの 本体を
さがすでござる!
メルビン「このままでは 被害が
広がる一方で ござるぞ!
マリベル「こんなこと やってても
ラチが あかないわね。
マリベル「やっぱり 元から絶たたなきゃ
だめってことじゃない?
※誤字まま
*「ぬおーっ!
だれか そこにいるのか?
手をかしてくれーっ!!
*「くっそーっ!
やられて たまるかよ。
それっ とりゃあ!
*「ふいーっ 危ないところだった。
おかげで助かったぜ。
*「旅立ったと 思ってたのに……。
そうかっ この事を察知して
戻って来てくれたんだな!
*「へへっ まったく あんたらにゃ
なんて礼を言ったらいいか
わからないやね。
*「しゅ…主人は……。
主人は 大丈夫でしょうか!?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「ああ よかった! *「もし あの人に何かあったら |
いいえ |
*「えっ! *「おおっ |
*「あわわ……なんてこった。
またこいつに おそわれるなんて!
いったいどうすりゃいいんだ!
*「……。
ばくだん岩は ようすを見ている。
マリベル「あら!?
なんだか こいつも
こわがっているみたい……。
マリベル「さずがの 魔物でも
ヘルバオムは 怖いらしいわね。
メルビン「どうやらこの ばくだん岩も
こわがっているようでござるな。
メルビン「それだけ ヘルバオムとは
おそろしい存在なのでござろうか。
ガボ「アルス!
こいつ 様子をみてるぞ。
爆発すんじゃ ないだろうな。
*「ああっ もうおしまいです!
この家は すっかり あの悪魔に
囲まれてしまいました。
*「もはや このロッキーと
いっしょに……。
*「あっ いや。
この子に 名前をつけたんですよ。
なれたらなんだか かわいくて。
*「く くそっ。
とうとう2階まで!
もはや これまでか……。
*「あっ!?
ロッキー 何をするんだ。
そいつに近づいたら 危ないぞ!
*「ああっ ロッキー!
なんてことだ……。
*「お前だけが ぎせいに
なることなど なかったのに……。
許しておくれ!
ガボ「ば…ばくだん岩。
あいつ エライやつだ……。
マリベル「あの ばくだん岩
自分を ぎせいにして
私たちを 守ろうとしたんだわ。
メルビン「魔物といえども 心があった
ということでござるな。
メルビン「気の毒なことを
させてしまったでござるよ。
*「ああ…… ロッキー。
なぜ こんなことに……。
*「以前 ヘルバオムが この町を
おそってきたとき やつの本体は
近くの丘の上にありました。
*「だが今回 調べに行ったとき
丘の上にやつは いなかったのです。
*「おそらく本体は どこかにかくれ
地中から 根っこだけを使って
攻撃しているのでしょう。
*「ああっ 早くあいつを
探し出さなければ 町は全めつだ!
マリベル「やっぱり ヘルバオムは
地面の中なのよ!
マリベル「どこかに 地面の中に行ける
穴か何か ないの!
メルビン「つまり われわれも
地面の中に 行かねばならぬ
ということで ござるな。
メルビン「はて。
いちばん近くの 穴と言えば……。
ガボ「うひゃー。ヘルバオムって
地面の中にいるのか。
ガボ「どうするんだ アルス。
どうやったら オイラたち
地面の中に 行けるんだ!?
メルビン「うす気味のわるい
洞窟でござるな。
メルビン「いったい どこまで
続いているのでござろうか……。
ガボ「くうっ!
やなニオイが さっきより
ずっと強いぞ!
ガボ「この奥に ヘルバオムの
本体がいるんだな アルス。
マリベル「町の井戸の中から
こんな 洞窟が続いているなんて
おどろきだわね!
マリベル「足元が じめじめしてて
気持ちが悪いったらないわね!
アルスは 足もとを 調べた!
なんと!
はがねのつるぎを みつけた!
はがねのつるぎを ふくろに入れた。
ガボ「ガルルルーッ!!
メルビン「普通の魔物とは
おそらく 勝手がちがうが
ただ 全力をつくすのみ!
メルビン「アルスどの!
ここまで来たら 覚悟を決めて
しっかり 戦うでござるよ!
マリベル「アルス!
ヘルバオムは そこよ!
マリベル「アルス!
戦う準備は出来てるんでしょうね!
マリベル「ちゃんと わたしを
守りながら戦うのよ!
いいわね!?
ヘルバオム戦
メルビン「わしも どう戦えばよいか
わからんでござるが……
メルビン「ウネウネ動き回る 触手には
気をつけたほうが いいでござろう!
ガボ「うひゃーっ! こいつって
オイラの きらいな ニオイが
プンプンするぞー!
マリベル「うええ。近くで見ると
すっごく 気持ち悪いじゃないよ。
これでも 植物なの!?
マリベル「や…やったわ!
あはは! やったじゃないの!
あたしって すご〜い!
マリベル「ちょっと アルス!
ちゃんと 見てたんでしょうね
あたしの戦いっぷり!
ガボ「ワオ〜ンッ!!
ガボ「へへへっ!
見かけほど たいした奴じゃ
なかったよな アルス!
メルビン「アルスどの!
みごと やったでござるな!
メルビン「今度こそ ルーメンの町にも
平和が 訪れるはず。
さあ地上に 戻るでござるよ!
全てのエネルギーを 使い果たし
ヘルバオムが 朽ちている。
2度と よみがえることは ないだろう。
ガボ「封印とけた。
ヘルバオム死んだ。
ガボ とっても気分いい!
メルビン「わっはっは!
ゆかい ゆかい!
やっぱり平和が 一番でござるな!
メルビン「みんなの顔に 本当の
明るさが戻ったようでござるな。
マリベル「ふ〜ん。
今度こそ 本当に
平和っぽく なったじゃない。
マリベル「わたしたちに 感謝の気持ちの
ひとつやふたつを 形にしてくれても
バチは当たらないわよね。
ガボ「みんなの笑顔見ると
なんだか オイラも
うれしくなっちまうよ。
*「おおっ みなさんでしたか。
何度も何度も 助けていただいて
本当にありがとうございました。
*「みなさんの はたらきによって
このルーメンから 邪悪な気配が
消えてなくなりました。
*「私には この先に待っている
この町の 輝かしい未来が
見えるような気がします。
*「見ていてください。
町の人間 みんなで力を合わせて
すばらしい明日を 作ってみせます!
メルビン「さあ アルスどの。
これで ひと仕事終えたでござるな。
メルビン「やっと この町にも
本当の平和が 訪れるでござる。
さあ まいろうか!
ガボ「えへへ。
いいことをした後ってのは
気持ち いいな アルス。
ガボ「つぎの 強い奴さがして
さあ しゅっぱーつ!
マリベル「さあ アルス。
これで本当に 終わったわね。
マリベル「さあ 行きましょ!
ヘルバオムも 魔物もいない
平和な世界にね!
*「数日まえから 小さな地震が
続いていたんだよ。
*「いま思うと あれは
ヘルバオムが 地面の中を
移動していたからなんだな。
メルビン「この ルーメンの町に
本当の平和が 来るのは
いま少し 先のようでござる。
メルビン「それは 人びとの 心の中の
キズがいえた時で ござるよ。
ガボ「闇のドラゴンに ヘルバオム。
どっちも 強かったよなー。
ガボ「でも もう 敵がいねえから
オイラちょっぴり つまんねえや。
マリベル「いろいろ あったけど
やっとこの町も 平和を
取り戻したっていうわけよね。
*「えっ なんですって!?
ヘルバオムが 退治されたのですか?
*「ああっ それが 本当なら
もう こわいものはありません。
*「私… 封印がとけてからも ずっと
この町が いつかほろびてしまう
こわい夢ばかり見ていたんです。
*「ヘルバオムが 生き返ったときには
やっぱり まさ夢だったのかと
おびえていたのですけど……
*「今度こそ本当に 安心して
眠れますね!
*「聞きましたよ!
あの バケモンやっつけちゃうなんて
いやあ 大したお方たちだ!
*「あっ こりゃ失礼!
つい うれしくって 忘れてた。
さぞや お疲れでしょう。
*「お代なんか いりませんって。
少し休んでいってくださいよ。
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「よかった! *「じゃあ 疲れを残さず *「どうです? *「うちでよければ いつでも |
いいえ |
*「さびしいなあ。 |
*「休んで行かれますか?
みなさんなら いつでも
大かんげいだ!
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「じゃあ 疲れを残さず *「どうです? *「うちでよければ いつでも |
いいえ |
*「さびしいなあ。 |
*「あの にくたらしい
お化け植物が 死んで
バンバンザイ だけどね。
*「わたしゃ しばらく
根っこのヤサイは
食べられそうにもないよ。
*「本当に ヘルバオムは
死んだのじゃろうか……。
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「おおっ 今度こそ本当に |
いいえ |
*「なにっ するとまた *「ああ…今度こそ |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「なーんじゃ。もう あいつと |
いいえ |
*「お前さんたちの 言うことは |
*「いやっほーっ!
またまた やってくれたじゃねえか。
おとぼけは なしだぜ大将!
*「闇のドラゴンの次は
ヘルバオムまで 倒しちまうなんて
ぶったまげたぜ!
*「あんたらみたいのが いずれ
世界を救う 勇者さまってのに
なるんじゃないのか。
*「なんてな。
ちょっと ほめすぎたぜ。
がっはっはっ!
ガボ「えへへ。
そんなに ほめられると
オイラ てれちゃうなあ!
メルビン「のう アルスどの。
こうした 感謝の声というものは
本当に 何よりでござるな。
メルビン「苦しい旅も なんのその
という感じに なるでござるよ。
わっはっは!
マリベル「ふ〜ん。
まあ これくらい ほめられると
悪い気は しないわね!
*「おかげさんで ああして主人も
ぶじでいられたよ。
本当に ありがとね。
*「あっ ところで何か 入り用かい?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「はいはい。 |
いいえ |
*「この先は 安心して |
*「ば…ばあさんが ヘルバオムに
食われてしもうた。
ここで待っていれば わしも……。
*「なんと!
ヘルバオムを やっつけた?
もう 待っていても 出てこんと?
*「まことか!
すると ついにルーメンは
本当の平和を 手に入れたのじゃな!
*「ばあさんや。そのうち行くから
しばらく 待っていてくれや。
もう少しこっちに いることにするわ。
*「これで このルーメンは
末代まで ずーっと平和じゃ。
滅びる心配など 何もないわい!
*「ひどいものです。
町中どこも 穴だらけ。
そして 何人もの命が……。
*「こうして 生きていられただけでも
感謝しなくては なりませんね。
マリベル「何ごとも あきらめなければ
かならず いいことがあるものよ!
マリベル「あたしなんて いつも
あきらめが 悪いって……
ち… ちがうじゃない!
メルビン「命さえあれば
こわれた 町など
いくらでも なおせるでござる。
メルビン「この町も やがては
もとどおりに なるでござるよ。
ガボ「そうだよな。
生きていれば うまい物
いっぱい 食えるもんな!
*「神父さまは 先ほど
町のようすを ごらんになりに
お出かけになりましたわ。
*「神のおつかわしになった
みなさんの おかげで
町に光と平和が 戻りました。
*「きっと 神父さまは
自分の目で それを確かめに
いらしたのでしょう。
*「お留守のあいだは このわたくしが
みなさんのため 祈ります。
(教会)
*「ああっ 見せたかったなあ!
*「今しがた ヘルバオムの根っこが
しぼむようにして 地面の中へと
引っこんで行ったんです!
*「さっき わたしが
オシッコかけて やったからですよ!
わっはっは!
メルビン「わっはっは!
さぞかし 元気のいい
オシッコで あったでござるな!
ガボ「なあなあ アルス。
本当に オシッコかけたから
ヘルバオムが 逃げたのか?
マリベル「もう男って 最低!
*「よかった!
みなさん ぶじだったのですね。
*「井戸の奥から すごい音が
聞こえて来るものだから
もう心配で 心配で……。
*「まあっ その顔はもしかして。
ヘルバオムを やっつけたぞ
っていう 顔ですね!
*「神父さまの おっしゃった通り。
信じて待っていて よかった!
メルビン「いやはや 今回は
倒す相手が たくさんいて
大変だったでござるが……
メルビン「成し終えて 見れば
すがすがしいもので ござるな。
わっはっは!
ガボ「へへへ。
やっぱ みんなの顔が
うれしそうだぞ。
ガボ「だから オイラも
うれしいぞ!
マリベル「大変だったけど
みんなの顔を みれば
疲れなんか 吹っ飛ぶわね。
*「よしっ もう少しだ。
ここまで 飛んでごらん!
*「あっ みなさん。ほらっ!
やっつけた ヘルバオムの根っこに
こんな虫がくっついていたんですよ。
*「地面の中で ねていたところを
起こされたので おこってあいつに
かみついたんじゃないですかね。
*「見たこともない かわった虫でしょ?
なれたらなんだか かわいくて……。
チビィって 名前を付けたんです。
*「あれっ チビィ。
お前 さっきより大きくなったかい?
そんなわけないか……。
*「よしっ チビィ。
ジャンプの れんしゅうだ。
それっ ピョン ピョン!
ガボ「きゃははっ!
チビィ チビィ!
かわいいぞ!
マリベル「すぐ なんにでも
名前をつける 人だわね……。
メルビン「ヘルバオムに かみつくとは
小さいくせに 気の強い
虫でござるな。わっはっは!
ガボ |
ガボ「えっ えっ!? |
メルビン |
メルビン「なんと!? |
マリベル |
マリベル「ちょっと! うそでしょ!? |
出ようとすると
ガボ | ガボ「おーい アルス! |
マリベル |
マリベル「アルス 何やってるのよ! |
メルビン |
メルビン「アルスどの! |
メルビン「信じられん!
これは一体 何としたことか!
メルビン「ヘルバオムを 倒したのに
なぜ町は ほろびたままなのか!
メルビン「信じたくは ないが
きっと あのあと また何かが
起こったに 違いないでござる。
メルビン「こうしては おられんでござる。
何が起きたか 確かめに
ルーメンに 戻るでござるよ!
マリベル「こ…この町って いったい
どうなっちゃってるの?
マリベル「やっとの思いで
あの おそろしい ヘルバオムを
倒したっていうのに……。
マリベル「戻りましょ アルス。
もう一度 ルーメンの町に
戻ってみるのよ!
ガボ「見ろよ アルス。
オイラ わけが わかんねえぞ!
なんでまた こうなるんだ!?
ガボ「この町って 何かに
呪われてるんじゃ ないのか!?
*「おお みなさん。ひょっとして
また この町を 危機から
救いにきてくださったのかね?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「やはり そうじゃったか。 |
いいえ |
*「そんなイジワル 言わないで |
*「いくら 町いちばんの金持ちでも
みんなを 不安にさせるような
ペットをかうのは どうだろう?
*「やっぱり シーブルさんには
あのムシのこと ちゃんと
始末をつけてもらわなきゃな。
*「闇の封印はとけ ヘルバオムも
退治されて この町には
もう なんの不安も ないはず。
*「……そのはずなのに 相変わらず
毎日 町が ほろびる夢ばかりを
見るんです。
*「わたし もう こわくって……。
ああ いつになったら 安心して
眠れる日が くるのかしら?
マリベル「町がほろびる夢ねえ……。
まあ 実際にほろんじゃうんだから
正夢には ちがいないわね。
*「みなさん また このルーメンに
来てくださったんですか。
うれしいなあ。
*「さあ 長旅で お疲れでしょう。
どうぞ 休んでってください。
*「もちろん お代なんか
けっこうですからね。
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「それじゃあ 疲れを残さず *「どうです? *「うちでよければ いつでも |
いいえ |
*「さびしいなあ。 |
*「シーブルさんとこのチビィは
なんでも ヘルバオムの根っこに
くっついていたんだってね。
*「あれ1匹なら ともかく
もし 同じようなのが 何匹も
この町の地中にいるとしたら……。
*「考えただけで
ゾッとしちまうねえ。
おー いやだ いやだ。
*「よう 大将じゃねえか!
なんだ なんだ また この町に
来てくれたのかよ。
*「だけどよ 今回は あんたたちが
戦うような相手は いないぜ。
*「まあ なんだか 変なムシが
一匹いるけどよ。あんなのは
あんたらの敵じゃあねえもんな。
*「ホントに なんでシーブルさんは
あんなバケモノを 平気で
飼ってられるのかねえ?
*「主人は あんなの大したもんじゃ
ないって 言うけどさ。
あたしゃ なんだか心配なんだよ。
*「あっ ところで何か 入り用かい?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「はいはい。 |
いいえ |
*「そうかい? |
*「なあ あんたがた ヘルバオムは
たしかに ほろびたんじゃよな?
*「いや あんたがたを
うたがうわけじゃあ ないんだ。
*「ただ近ごろ 地中から 妙な音が
ひびいてきてのう。
どうにも 気がかりなんじゃよ。
ガボ「地中からの妙な音?
……とりあえず今は なんも
きこえねえけどなあ。
メルビン「まさか ヘルバオムが まだ
生きていると?
メルビン「……いやいや わしらは
まちがいなく ヤツに とどめを
さしたでござるよ。
*「町いちばんの お屋敷に住む
シーブルさんの ペットのムシが
みるみる 大きくなってきてね……。
*「それで みんな
気味悪がっているんです。あれは
ちょっと 普通じゃないですもの。
メルビン「シーブルどのというのは
町いちばんの大きなお屋敷に
住んでいる方でござるな。
メルビン「はて? そんな おそろしい
ペットを 飼うような人では
なかったと思うんでござるが……。
マリベル「みんなの話からすると
どうも シーブルって人のペットに
問題が あるらしいわね。
マリベル「この町が ほろびるのに
関係が あるのかしら?
*「おお これはみなさん。
ようこそ おいでくださいました。
*「今 このルーメンは 一見
平和ながらも 人々は心に
大きな不安を かかえています。
*「こんな時に みなさんが
来てくださったのは やはり
天の助けというもの。
*「どうか あなたがたのおチカラで
みなを 助けてあげてください。
*「そのためには わたくしも
できるかぎりのお手伝いを
させていただきますよ。
(教会)
*「ヘルバオムの ぎせいになった
人々が やすらかに ねむれるよう
毎日 お祈りしているんです。
*「生き残った者が 死者のために
できる せめてものことですわ。
*「そこのお屋敷に 住んでる
シーブルさんのペットのアレ……
もう ごらんになりましたか?
*「こんな短期間で あそこまで
大きくなるなんて ふつうじゃあ
かんがえられませんよ。
*「あの大きさじゃあ もう いつ
人間を おそっても おかしくない。
*「そうなる前に とにかく ヤツを
なんとか しなきゃならんですよ。
*「ヘルバオムのヤツが 倒されて
やっと この町にも 平和が
訪れたってのに……。
*「あんなバケモノが いたんじゃあ
不安で おちおち 寝ることも
できやしないよ。
*「まったく シーブルさんの
もの好きにも 困ったもんさね。
おいしそうな 食べ物が
やまもりに もられている。
チビィ「プギー プギー!
*「おお あなたがたは!
この町を すくってくれた
勇者どのじゃないですか!
*「そういえば まだ
名乗っていませんでしたな。
わたしは シーブルといいます。
シーブル「そして あそこにいるのが
わが じまんのペット チビィ。
シーブル「ヘルバオムの根っこに
はりついていたのを 見つけて
飼いはじめたんですが……。
シーブル「わずかの間に みるみる
成長しましてね。これも たっぷり
愛情を そそいだ成果ですかな。
シーブル「ハッハッハッ……おや?
どうかしましたかな。みなさん
カオが 引きつってますぞ。
シーブル「……まあ 町の者や
みなさんが おそれる気持ちも
わからんでは ありませんがね……。
シーブル「でも なれれば 本当に
かわいいもんなんですよ。
シーブル「わたしには もう
チビィのいない生活なんて
考えられませんね。
シーブル「さあ チビィや おいで。
ごはんを あげるよ。
チビィ「プギー プギー!
シーブル「どうです?
アタマも すごくいいんですよ。
マリベル「こ これは……。
町のみんなが こわがってたわけが
よ〜く わかったわ。
マリベル「アレが かわいいって……。
ガボ「うわ〜 でっけえムシだなあ。
ちょっと おどろいたぞ。
メルビン「なんともはや これは……。
まあ 悪いモンスターかどうかは
わからんでござるが……。
メルビン「町の人々が おそれるのは
じゅうぶん 理解できるでござるな。
シーブル「チビィは こんなに
かわいいのに どうして みんな
わかってくれないのかねえ?
*「おや? アルスさんたちも
こちらに おいででしたか。
*「それなら ちょうどいい。
あなたがたにも ぜひ同席して
いただきましょう。
シーブル「……で なんの用かね?
ひとの家に ズカズカと
上がりこんできて?
*「シーブルさん……
今日は わたしら 町の代表として
あんたに 話があるんです。
*「率直に言いましょう。
そこの巨大なムシ。そいつを
どうにかしていただきたいんです。
シーブル「どうにか……とは
どういう意味かね?
*「あんたは たいそう そいつを
かわいがってるようだから
始末しろとまでは 言いません。
*「だけど そんなバケモノが
町の中にいたんじゃあ みんなが
めいわくするんです。
*「どこか 山の中にでも
捨ててきてもらいたいというのが
この町の住人の意思です。
シーブル「………………
シーブル「……わたしは チビィを
手放す気はないよ。それに
チビィは バケモノじゃない。
*「あんた まだ そんなこと
言ってんのか? これは町の者
みんなの意見なんだぞ。
シーブル「チビィは わたしの家で
飼っているんだ。町の者たちに
文句を言われる すじあいじゃない。
*「勝手なことばかり 言いおって!
そんなバケモノが 町の中にいて
なにかあったら どうするんじゃ!
シーブル「なにが あるってんです?
チビィは かしこくて
気のやさしいヤツなんですよ。
*「こんなムシケラに かしこいも
やさしいも あるもんですか!
いいかげんに目を覚ましなさい!
チビィ「プギー!!
チビィ「プギー!! プギー!!
*「ヒ ヒイイィ!
*「バ バケモノが おそってきた!
*「や やっぱり きょうぼうな
モンスターだったんだ!
シーブル「チビィや わたしを
守ろうとしてくれたのかい?
……ありがとう うれしいよ。
シーブル「でもな 今のやり方は
まずかったかもしれんぞ。
シーブル「あの連中 まちがいなく
チビィのことを ごかいしたな。
まずいことにならねばいいが……。
ガボ「なんか みんな
むつかしい話してたなあ。
カオが こわかったぞ。
マリベル「ちょっと あの人たち
ずいぶんな態度じゃない!
マリベル「そりゃ あたしだって
あのチビィは ちょっと
気味悪いけどさ……。
マリベル「でも なんか さっきのは
イヤな感じよねえ。ビビって
にげちゃって いい気味だわ。
メルビン「モンスターに なれていない
町の人々が あのチビィを
こわがるのは ムリないでござるよ。
メルビン「あまり 彼らを
せめることは できんでござる。
マリベル「でもさ……大勢で
よって たかってっていうのが
気に入らないのよね。
チビィ「プギー!! プギー!!
*「みなさん なんだか異様に
殺気だっているみたい……。
*「いきおいで なにか取り返しの
つかないことをしそうで……
心配ですわ。
*「外が さわがしいようですが
なにか あったのですかな?
*「なんと シーブルさんのペットの
チビィが 人をおそったと
みなが かんちがいを?
*「どうやら 人々の心は 不安に
さいなまれているようですね。
*「こんな時に みなさんが
来てくださったのは やはり
天の助けというもの。
*「どうか あなたがたのおチカラで
みなを 助けてあげてください。
*「そのためには わたくしも
できるかぎりのお手伝いを
させていただきますよ。
(教会)
*「あのお化けムシが 人を
おそったんじゃって?
*「ああ やっぱり この町は
呪われておるんじゃ。
救われることなどないんじゃ。
*「なんでも シーブルさんとこの
チビィ とうとう 人を
おそったっていうじゃないか。
*「やっぱりねえ。
あたしゃ いつか こういうことに
なるんじゃないかと思ってたんだよ。
*「ああ おそろしい。
*「シーブルさんは あのムシに
だまされているんですね。
*「これで ハッキリした。
ヤツこそ このルーメンの
新たな きょういですよ。
*「まあ なんて おそろしい。
やっぱり あのバケモノは
そんな危険なヤツだったんだね。
*「町から 追い出すだけなんて
生ぬるいよ。いっこくも早く
退治しちまうべきだね。
*「とにかく 危ないとこじゃった。
わしゃ もう少しで バケモノの
えじきに なるとこじゃったよ。
*「あいつは まちがいなく 人の肉を
くらう怪物じゃよ。
*「そんなヤツと 同じ町に
すんでいたなんて……なんて
おそろしいことじゃろうか。
*「ああ おそろしかった。
アルスさんたちも 見たでしょ。
あれが ヤツの本性なんですよ。
*「えっ? それは ごかいだって?
なに言ってるんですか! ぼくらは
たしかに おそわれたんですよ。
*「シーブルさんが あのお化けムシを
手放す気がないなら もはや
ヤツを 退治するしかありませんな。
*「少々 強引な手段になりますが
町の人間の 安全には
かえられません。
*「なに シーブルさんも
ヤツを倒してしまえば
きっと 目を覚ましますよ……。
*「問題は 誰がヤツを じっさいに
退治するかですな。
*「あのお化けムシは あれで
なかなか手強そうです。誰か
ウデのたつ人は いないものか……。
*「うん? そうだ!
この仕事 みなさんに
お願いできませんか。
*「闇のドラゴンや ヘルバオムを
倒してしまった みなさんなら
この仕事 申し分ない。
*「どうです? 今度もまた
このルーメンの平和のために
やっていただけませんか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「本当に やってくれるんですか? |
いいえ |
*「……やはり そうですか。 *「わかりました。 *「な〜に あんなムシ1匹 |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「これは 頼もしい返事ですな。 *「途中で 気が変わられたりしては *「みなさん シーブルさんのペットの |
いいえ |
*「……やはり そうですか。 *「わかりました。 *「な〜に あんなムシ1匹 |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「おお なんと ありがたい。 *「みんな ききましたか。 *「おお さすが ヘルバオムを *「アルスさんたちが *「アルスさん……本当に *「さあ そうと決まったら *「みなさんも それまでは |
いいえ |
*「……やはり そうですか。 *「わかりました。 *「な〜に あんなムシ1匹 |
*「おや どうなされました?
やはり気が変わって バケモノ退治
引き受けてくれると言うんですか?
(ループ)
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