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ガボ「オイラ 宿のウラ手の池で
じゃぶじゃぶ およいでみたいな。
きっと キモチいいぞ。
マリベル「宿屋にしては やけに
りっぱな建物だと思わない?
マリベル「中も 広々してて
柱なんかも立ってて 豪華だしさ。
*「この宿を出たら ダーマ神殿まで
あと もう ひといきだな。
*「つぎは どんな職業に
転職しようかな。
オレも 今から楽しみだ。
*「今じゃ 見られなくなったけど
大昔は ここいらにも
魔物がウヨウヨしてたそうだ。
*「あたしゃ 平和な時代に
生まれることができて
心底 ありがたいよ。
*「こわくない こわくなんかない。
山賊なんか ちーっとも
こわくないんだからッ!
*「けど ダーマへ出発するのは
しばらく待とうっと えへへ。
マリベル「もし 山賊に出くわしたら
アルスとガボの ふたりで
かえりうちにしなさいよ。
*「もし 旅のおかた。
これから ダーマ神殿へ
行かれるおつもりか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「なら 気をつけなされ。 |
いいえ |
*「ふむ そうか。 |
*「ふぁー ヒマだなあ。
はやく お客が来ないかな……。
*「山賊におそわれて 金品を
うばわれたって人が
ふえてるそうなの。
*「もし 運わるく 山賊に
おそわれでもしたらと思うと
外を出歩くのが こわいわ。
*「山賊なんてのは 昔からいた。
べつに きのう今日 いきなり
あらわれたわけじゃありません。
*「ひとを食らう 魔物のいた
時代もあったんです。
*「たかが山賊ごときに
みんな ぎゃあぎゃあ
さわぎすぎなんですよ。
*「ぐびぐびぐび……ぷはー。
世の中 平和だと よう兵には
すみにくくて いけねえ。
*「仕事が ないもんだから
酒の量ばかり ふえてきやがる。
よう兵 やめようかな……。
*「ここから東の孤島に
メザレという村があってのう。
*「村に 空を飛ぶことができる
じゅうたんを ただでくれる
青年がおるんじゃよ。
*「わしも じゅうたんを くれと
頼んでみたが 年よりはダメだと
断られてしもうたわい。
マリベル「むかしと ちがって
オッサンが ダーマの大神官を
やることになったんだね。
ガボ「やだやだ アルス。
オイラ 転職するなら 絶対
フォズ大神官って決めてんだい!
*「ようこそ ダーマ神殿へ。
大神官は中央祭壇に おわします。
*「ここは ダーマ神殿。
あらたなる 人生の船出を
祝福する場所です。
*「ウソか まことか 私には
知るよしも ございません。
ただ 言い伝えによると……。
*「この世の もっとも高い場所で
とある宝玉を 天に かかげると
英雄が よみがえるそうです。
*「そもそも 英雄というのは
いったい何者なのでしょう。
きょうみが つきませんわ。
*「近ごろ この近辺を 山賊どもが
荒らしまわっておるそうな。
まことに なげかわしいことだ。
*「こんなにも 世が乱れるのは
神も英雄も いないからであろう。
*「せめて 魔王と戦い 封印された
伝説の英雄が よみがえれば
悪事を働くものも 減るだろうに。
*「おっと このような話は
転職にまいった 旅のものには
無用であったな。さて……。
(転職)
*「さいきん 耳にする山賊は
南の かつて町のあった場所に
よく出没するらしいぞ。
*「ま〜 命が おしかったら
神殿より 南のほうには
行かないほうが けんめいだな。
マリベル「ふん 山賊がなによ。
この地に マリベルの名を
とどろかせてやるわ。
*「うわー いち大事だ。
笑わせ師に なりたいのに
相方がみつからないんだよ。
*「もちろん ひとりでだって
笑わせ師として やってけるさ。
でも おふくろが泣きつくんだ。
*「どうしてもやるなら
相方を見つけて コンビか
トリオにしろって……。
*「すばやさをガンガンあげて
にくい はぐれメタルを
とっつかまえて やるんだから。
*「それが盗賊になる理由なの。
神に ちかって ぬすみを
はたらくためじゃ なくってよ。
*「みなさんは 山賊に
おそわれたことが ありますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「まあ! 山賊におそわれて *「ウワサでは 山賊に金品を |
いいえ |
*「それは よかった。 *「神殿の外では くれぐれも |
(はい)
マリベル「い 生きうめですって!
ある意味 殺されるよりも
ざんこくな仕打ちだわね。
*「より強い人間を さがして
ふしぎな石を たくすという
おかしな連中がいるそうです。
*「彼らは 自分たちを倒しにくる
つわものを呼びよせるために
わざと悪事を はたらくそうで。
*「まあ えらそうに聞こえますが
結局 人をおそうのですから
山賊と かわりありませんな。
アルスは 本だなを調べた。
アルスは
「転職に成功する100の秘訣」
という本を 手にとって読んだ。
ウソかまことか 転職に成功した人の
経験談が 豊富にのっている。
ていうか ほとんどジマン話だ!
アルスは 本だなを調べた。
アルスは
「あらくれ バカ一代」という本を
手にとって読んだ。
スイフーという あらくれ者が
山賊のボスに のし上がるまでの
苦労話が てんこもりだ。
アルスは「その意志を継ぐ者」という本を
手にとって読んだ。
”生命の危険を 感じた私は
はったりを かますなら
今しかないと思った。
”私は言った。
お前の強さは よく分かった。
この石版を たくそうじゃないか。
”この石版は 強い者から
より強い者の手へ わたっていった
いわば 強者のあかしなのだ。
”私から 石版を受け取った 戦士は
うれしそうな顔をして 去っていった。
こうして私は 生きのびたのだ。
*「ふむ…。おぬしたちも
転職に やってきたのか?
では 教えてしんぜよう。
*「なんらかの心を 手に入れて
持ってくると その心の持ち主の
ように なれるそうじゃ。
*「う〜ん。これいじょうは
言えんのう……。
*「もうすぐじゃ……。
もうすぐ わしは
ぴちぴちギャルになるんじゃ!
*「そしたら モテなさそうな
お前さんに ぱふぱふをして
なぐさめてやるからのう。
*「楽しみに 待っちょれ。
マリベル「おかしな おじいさんね。
男のくせに ギャルになんかなって
どうするつもりなの?
ガボ「おお! 地下の部分だけ
ちょこっと 昔のダーマ神殿と
建物のつくりが ちがってるぞ。
*「わしは 命名神マリナン様に
つかえる神官じゃ。
*「おぬしたちの中で 今の名前を
かえたい者がおったら わしに
いうがよい。
*「だれか 名前をかえるか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「うむ では だれの名前を キャラクターを選択 *「○○の名前をかえるのじゃな。 *「なんじゃ 名前をかえないのか? *「他に だれか 名前を ふくろを選択 *「むう それは……ふくろか? *「物に名前をつけて かわいがるとは *「○○の名前をかえるのじゃな。 *「うむ ○○の名前を |
いいえ |
*「そうか。名前をかえたくなったら |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「おお 命名神マリナンよ! *「よーし! これで ○○は *「他に だれか 名前を |
いいえ |
*「他の名前に かえるか? |
*「ダーマのある この大陸から
船で 海を東にすすむと
メザレって村がある 島につく。
*「そのメザレには 空を飛ぶ
魔法のじゅうたん とかいうのを
持ってるヤツが いるそうだ。
神官長「じつに なげかわしい。
肉体と精神の 修練のための
転職だというのに……。
神官長「羊飼いだの 笑わせ師だの
しょうもない職業にばかり
なりたがる やからが増えちょる。
神官長「やはり 人を おびやかす
キケンが少なくなったせいかのう。
アルスは 何もかかれていない
黒い表紙の帳簿を 手にとった。
神官ひとりひとりの 評価が
ことこまかに つづられている。
*「山賊を退治するのは さんせいだ。
ひがいの報告も ポツポツと
出始めているしな。
*「だが 山賊退治に かまけて
神殿の けいびを おろそかにして
よいものだろうか……。
*「てがらを立てるなら 今だ。
山賊を退治すれば オレたちの
評価も かくじつに上がる。
*「それに 神殿なら心配ないさ。
*「外敵の しんにゅうなんか
オレたちが親衛隊に入ってから
いち度もなかっただろ。
マリベル「大神官の親衛隊のくせに
ずいぶん 頼りないわね。
マリベル「でも まあ 魔物が
へってくると 自然と
こうなっちゃうのかしらね。
ガボ「およよ 山賊を退治するって
言ってるぞ。山賊ってのは
悪いヤツだったのか。
*「その入り口は ずっと昔に
ふさがれたのだが この下には
決闘場なるものが あるらしい。
*「いったい だれが何のために
そんなものを作ったのだろう?
ガボ「へへん オイラたちは
いろんなヤツらを 相手に
決闘場で たたかったもんね。
マリベル「ちょっと アルス。
ひとが たおれてるわ。
ようすを見てきなさいよ。
話しかけても 返事はない。
だが 死んでいるわけでは
なさそうだ。
マリベル「寝てるだけじゃない。
神につかえる 神父のくせに
なんて ひとさわがせなの。
ガボ「ウガァ なんで あの神父は
死んだフリなんか してんだ?
*「おい 冷てえじゃねえか!
*「人が倒れてるってのに
ひと言 声をかけただけで
はい さよならなんてよ。
*「もし オレが本当に
病気だったら かくじつに
ここで のたれ死んでたぞ。
*「そしたら お前らの
せきにんに なるんだぞ!
それでもいいのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「な なんと むせきにんな。 *「オレの説教は 剣とコブシだ。 |
いいえ |
*「うむ くいあらためるか。 *「そしたら 命だけは |
*「さあ 出番だ 野郎ども!
オレたち山賊の
ひさびさのエモノだぞ。
山賊戦
マリベル「たかが 山賊のくせに
マリベルと その仲間たちに
ケンカを売るとは いい度胸ね。
ガボ「くっせえなあ。
あいつらの においが気になって
戦いに 集中できそうにないぞ。
負けた場合
*「心配すんな 殺しゃしねえ。
でも わるく思うな。
これがオレたちの やり方なんだ。
アルスは 生きうめにされた!
ガボ「げほっ げほっ う〜。
クチのなかに ドロと砂が
はいって 気持ちワリィよ。
マリベル「どうしてくれんのよ。
服が どろだらけじゃない!
マリベル「行くわよ アルス。
にっくき 山賊のアジトを
ブッつぶしてやる。
勝った場合
*「てぶらで帰っては かしらに
顔向けできねえが 今回ばかりは
ちと相手が わるすぎたか。
*「野郎ども アジトへ退散だ!
モタモタするんじゃねえぞ!
*「あ あにき〜。
置いてかねえでくだせ〜。
ガボ「あれが 山賊なのか。
なんか はながヒン曲がるほど
くさい連中だったぞ。
マリベル「ウワサの山賊も
あたしの強さに ビビッて
逃げていったわね。
*「ぐー ぐー。
兵士は 立ったまま寝ている……。
*「うーむ どうしたもんか。
だいじな合い言葉を
うっかり 忘れちまったぞ。
*「そんなわけで オレが合い言葉を
思い出すまでは 誰ひとり
アジトへ 入れるわけには いかん。
*「お前たちには 悪いが もうしばらく
外で ブラブラしててくれ。
*「交代の時間に なるまでには
がんばって 合い言葉を
思い出してみっからよ。
マリベル「いいかげんにしてよ。
こんな連中に かまったって
ろくなことがないんだからね。
*「げげっ! お前たちは
あんときのヤツらだな。
こいつは 相手がわりぃ。
マリベル「いきだおれた フリをして
旅人が ちかよってくるのを
じっと待ってるってわけか。
マリベル「山賊にしては
まあまあのアイデアね。
*「よぉ あいぼう。
ダーマは どっちの方角だい?
*「おとといきやがれ!
*「よし 入っていいぞ。
おつかれさん。
マリベル「やめなさいったら。
こんな ばっちい ほら穴に
はいるなんて 絶対にイヤよ。
ガボ「あいつら バッカだなあ。
ダーマ神殿があるのは
北に 決まってるのによ。
*「アジトの見張りは つらいぜ。
はやく こうたいの時間に
ならないかなあ。
*「ダーマは どっちの方角だい?
*「おい ちょっと待てよ。
こんなヤツら 仲間にいたっけか?
*「なーに よそ者かどうかは
この合い言葉を きけば
たちどころに わかるさ。
*「さあ こたえろ。
ダーマは どっちの方角だ?
間違えると
*「合い言葉を まちがうとはッ!
あやしいヤツめ 何者だ?
*「おまえら まさか ここが
山賊のアジトだと知らずに
迷いこんできたのか……。
*「だが どんな理由があろうと
アジトを知られたからには
タダじゃ すまさねえ。
*「出あえ 出あえ 野郎ども!
しんにゅう者だ。
しんにゅう者を見つけたぞ!
(生き埋めへ)
*「ダーマは どっちの方角だい?
*「おい ちょっと待て!
こいつら どっかで
会ったような……。
*「うるせえなぁ。
身内か どうかなんてのは
合い言葉を聞きゃあ いっぱつよ。
*「さあ こたえろ。
ダーマは どっちの方角だ?
*「うむ 通ってよし!
マリベル「答えちゃったからには
あやしまれないうちに さっさと
中へ入ったほうが いいわね。
ガボ「オイラ 納得できねえよ。
だって ダーマがあるのは北だろ。
ガボ「それが どうして
おとといきやがれに なるんだ?
*「お前みたいなヤツが
アジトに 出入りするたあ
おどろきだぜ。
*「見た目が いい人そうだから
とても山賊にゃあ 見えないもんな。
*「ああ おまえたちか。
通ってもいいぜ。
*「え 合い言葉だって?
いいよ めんどくせえから。
おまえらの顔は おぼえたしな。
ガボ「合い言葉なしで 入れるってのは
特別なことなんだろう?
ガボ「なんか 得した気分だよな。
*「外から 帰ったあとは
ちゃんと かしらに 活動内容を
ほうこくするんだぞ。
ガボ「ウガァ アルス。
オイラ もうダメだよ。
ガボ「はやく しんせんな空気が
すいたくて たまらねえ。
マリベル「うすぎたない空気が
あたしの きよらかな身体を
むしばんでゆく〜。
マリベル「なんて においなの。
思うんだけどさ ここの空気って
くさってんじゃないかしら。
*「どうにも 思い出せねえ。
お前たちの顔に みおぼえが
あるような ないような……。
*「みとめたくないが いよいよ
オレ様も エテポンゲなみに
バカになってきたってことかい。
*「かしらは 変わったよ。
あの おかしな石版を
手に入れちまってからな。
*「あれ以来 きゅうに
魔王が どうのこうのって
言いはじめたんだ。
ガボ「オイラたちに 石版を
ゆずってくんないかな……。
マリベル「聞いた アルス?
ここの かしらって あの石版を
持ってるんだってよ。
*「ふふふ あしたは 何人
地面に うめてやろうかな。
*「最近 金を うばうことよりも
ひとを生きうめにすることに
オレは むちゅうなんだよ。
*「あんれ 新入りはんでっか?
ウチ 食事当番やっとります
エテポンゲ いいますのんね。
エテポンゲ「おなかを すかして
帰ってくる みんなのために
お料理 がんばってますのん。
マリベル「聞いた? アルス。
え エテポンゲだってさ。
あーはっはっはっは。
マリベル「く くるしい。
笑い死にしそう……。
ガボ「うぷぷ エテポンゲって
名前だけてなく しゃべりかたも
おもしろいんだなぁ。
*「これ以上 ハデにやらかすと
ダーマの親衛隊に 目を
つけられるってのによぉ……。
*「かしらは もっと強いヤツが
アジトに なぐりこんでくるまで
あばれろって言うんだぜ。
マリベル「もっと 強いヤツが
なぐりこんでくるまで
あばれろって……。
マリベル「ここの山賊って
バッカじゃないの。
*「あんな よぼよぼの戦士の話を
真に受けるなんて かしらも
いよいよ やきがまわったな。
*「石版ひとつ わたされたくらいで
すっかり まいあがっちまってよ。
*「魔王だの 世界の危機だの
オレたちみたいな ケチな山賊が
クチにすることじゃねえぜ。
*「人が なんべん注意しても
あの野郎 同じ まちがいを
何度でも くりかえしやがる。
*「エテポンゲの バカさかげんには
オレは もう うんざりだぜ。
*「きっと エテポンゲの脳みそは
くさってるに ちがいねえ。
マリベル「エテポンゲよりは
ガボのほうが ずっと
おりこうさんね。
ガボ「アオーン うれしいぞ。
はじめて マリベルが
オイラを ほめてくれたよ。
*「てめえら 山賊の かしらを
探してるのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「ちっこいせいで かなり *「山賊を 退治しにきたんだろ。 |
いいえ |
*「とぼけんじゃねえッ! *「かしらである オレさまの *「どうやって しのびこんだか |
山賊のかしら戦
ガボ「戦うのは 気が のらないな。
かしらとは よく話しあえば
友達になれそうな 気がするぞ。
マリベル「あんな ちんちくりんが
山賊のかしらなわけ ないわ。
きっと 黒幕が ひかえてるはずよ!
*「ま 待ってくれ!
おまえらの強さは よく分かった。
とにかく 話を聞いてくれ。
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「まずは おまえに アルスたちは ふしぎな石版黄を *「石版を たくすに あたいする *「この石版は 今みたいに *「いつ だれが そんなことを *「魔王は まだ完全には *「それで 誰かが この石版で *「たちの悪い もうそうにしか *「石版は すきにしていいぜ。 |
いいえ |
*「つめたいヤツらだな。 (ループ) |
マリベル「石版を もらえるなんて
くさいのを グッと こらえて
ここまで来たかいがあったわ。
マリベル「あたしの がまん強さに
感謝しなさいよね。
マリベル「うう おぞましい。
マリベル「このアジト全体に
山賊たちの 汗や体臭が
しみこんでいるんだわ。
ガボ「う〜ん エテポンゲか。
オイラ この名前だけは
死ぬまで わすれそうにないぞ。
*「オレの役目は おわった。
今後は ここで ほそぼそと
山賊を続けてくとするよ。
ガボ「う〜 なんか おかしいぞ。
オイラたちは 悪い山賊を
こらしめにきたんじゃないのか?
ガボ「かしらの クチぶりじゃ
山賊をやめるつもりは
まったく なさそうだぞ。
マリベル「こんな ちんちくりんを
かしらにすえる 山賊なんて
ほっといても ほろびるわよ。
*「あの石版を 手に入れただと?
すると かしらの求めていた
戦士は キミたちだったのか!
*「じゃあ もう 目立つために
旅人や馬車を おそう必要が
なくなったってわけだ。
マリベル「山賊に おそわれた
人たちには 申しわけないけどさ。
マリベル「ここの山賊のおかげで
石版を探す手間が はぶけたよね。
*「石版さえ わたしちまえば
もとの用心ぶかい かしらに
戻ってくれることだろう。
*「ほとぼりが さめるまで
しばらくは アジトで
なりを ひそめるとしよう。
エテポンゲ「ううっ ひどいのんね。
ウチが作った料理を みんなして
マズイって 文句を言いますのん。
エテポンゲ「ウチの 苦労も知らずに
みんな 好き勝手 言いたい放題。
ウチ もう怒ったでー!
エテポンゲ「腹いせに ナベのなかに
タンを 吐いてやりますのん。
エテポンゲ「かー ぺっ!
マリベル「ちょっと 見た?
ナベの中に つばを吐いたわよ。
マリベル「あの料理だけは 死んでも
食べたくないわね。
*「強い戦士を よびよせるために
りゃくだつを するってのが
あぶなっかしいんだよ。
*「悪さも ほどほどにしないと
オレたちを本気で退治しようって
連中が 出てきかねないしな。
*「強い戦士が みつかったから
しばらく りゃくだつをする必要が
なくなったそうだ。
*「ちくしょう……あしたは
何人 生きうめにできるか
楽しみにしてたってのによう。
*「山賊のアジトってのは
人の出入りが はげしくってさ。
*「顔を おぼえられないうちに
仲間が いれかわっちまうんだ。
で おまえ だれだっけ?
*「ここ数日で 山賊どもが
ぱったり あらわれなくなったと
聞いておりまする。
*「旅の戦士たちが 山賊のかしらを
たおしたというウワサは
デマでは なかったようですな。
マリベル「さあ今よ アルス。
今をおいて ほかにないわ。
マリベル「山賊を とっちめたのは
マリベルという名の 美少女だと
大声で みんなに教えなさい。
*「あのね 山賊のひとたちってば
しばらく冬眠するんだって。
ダーマへ行くなら今がチャンスね。
*「でも まあ いいや。
転職は いつでも できるもんね。
いそがなーい いそがなーい。
*「ひとを 生きうめにしてから
お金を ぬすむなんて
思えば おかしな山賊よね。
*「お金には 手をつけないで
生きうめにしただけで
去っていった なんて話も聞くわ。
*「いらっしゃいませ〜。
娯楽の殿堂 カジノへ
ようこそ。
*「むかって 左のカウンターが
コインの売場。右のカウンターが
景品交換所になってまーす。
*「だあーっ!
オレにゃあ このゲームは
むずかしすぎるぜ。
*「さっきから ちっとも
当たりゃしねえよ!
*「1度 お金を コインに
かえてしまったら もう2度と
お金には できないからね。
*「冒険であまった お金だけを
コインに かえるようにするのが
かしこい 遊び方よ。
マリベル「な〜に しみったれたこと
言ってるんだか。
マリベル「いい アルス。
男だったら あり金全部 使って
ド〜ンと 勝負よ!
マリベル「……あたしは 女だから
そんな無茶しないけどね。
*「う〜ん。右か 左か?
さて どっちにしたものか……?
ここが 勝負のわかれ目だぜ。
*「よーし きてくれよ〜。
こっちは 昼メシ代まで
つっこんでるんだぞー!
ガボ「うお〜 すげえ気迫だぞ!
*「いや〜 今日は 勝った 勝った。
さ〜て このコインで
なんの景品を もらおうかな〜。
ガボ「うほっ! あのおっちゃん
すげえ枚数の コイン持ってるぞ。
オイラに 少し くれねえかな?
*「やっぱり ポーカーは 強気に
ダブルアップしていかないと
ダメみたいねえ。
*「勝負にかけてる
男の人の横顔って ステキ……。
*「見てると なんだか
ジーンって 来ちゃうのよね。
*「うーむ 今日は そろそろ
やめどきかなあ……。
*「いや!
まだまだ もう ひと 勝負!
*「カジノって所は おもしろいな。
強気なヤツ 弱気なヤツ……
勝ったやつ 負けたヤツ……。
*「いろんなヤツが いてよ。
まるで そいつの人生を 小さく
切りとって 見てるようじゃねえか。
*「さあ いっぱい ひっかけて
気持ちよくなったら じゃんじゃん
勝負してってくださいよー。
マリベル「アルス 気をつけなさいよ。
マリベル「あんなこと言って
お酒で 気が大きくなってるトコを
ねらってくるんだから。
*「ぬわにぃ! 山賊のかしらを
やっつけちまっただと。
*「どうして オレに ひと声
かけてくれなかったんだよ!
かつやく したかったのに……。
マリベル「あー ヤダヤダ。
この時代の親衛隊って ホ〜ント
クチばっか たっしゃでさぁ。
マリベル「てがらを立てたいなら
今からでも 山賊のアジトへ
なぐりこみに行けば いいじゃない。
*「そうか 山賊は退治したから
しばらくは 安心できるのか。
ん? まてよ。
*「しばらくってことは
しばらくしたら 山賊どもは
また りゃくだつを始めるのか?
ガボ「あの山賊は 絶対に人殺しは
しないって 言ってたから
ほっといても いいと思うぞ。
マリベル「石版を もらった手前
また山賊どもを とっちめるのは
いささか 気が引けるわね。
*「な なんと 山賊のかしらを
たおしたというのですね!
*「すると もう山賊の きょういに
おびえる必要はないと……
えッ それは ちがう?
*「かしらは たおしたけれど
山賊たちは ぜんぜん
はんせいして いないですって。
*「ああッ なんてことでしょう。
どうせなら 山賊たちに
説教してくれれば よかったのに。
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