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マリベル「もう ここには
何もないでしょ?
余裕かましてんじゃ ないわよ!
アイラ「ここから わたしたち
ユバールの歴史が
始まったのかもしれないわね。
ガボ「アルス!
はやく 魔王のヤツ
とっちめに 行こうぜ!
メルビン「神の兵の みなも
きっと われらの戦いを
おうえんしているで ござるよ。
マリベル「アルスって ほんと
何考えてるんだか わかんないわ。
マリベル「今 やるべきことは 何?
あたしたちが 行かなきゃ
ならない所は どこ? ねえ?
アイラ「アルス 急ぎましょう。
いっこくも早く
魔王を 倒さなくっちゃ!
*「神の選びし 勇者たちよ……
*「そなたらは 過去へわたり
その時代にて たしかに
魔王をたおした。
*「だが…… それは この時代までの
ほんの時間かせぎに
すぎなかったのだ。
*「魔王は よみがえった。
そして このままでは 今度こそ
魔王は われらをほろぼすだろう。
*「解決する道は たったひとつ。
*「今一度 魔王のもとに向かい……
最後の決着に のぞむのだ。
*「神の選びし 勇者たちよ……
だが なにも恐れることはない。
*「そなたらには たのもしき
神のチカラが ついている。
それを 忘れぬようにな……。
メルビン「そうでござる。
アルスどの われわれに
おそれることなど ないでござる。
アイラ「神さまのチカラ……。
こんなときだけど わたしは
信じてるわ……。
アイラ「神さまは きっと いる。
どこかで わたしたちを
守ってくれてるって。
メルビン「神の兵たちが 長い年月
受け継いできた 思い……。
メルビン「アルスどの 決して
ムダにしては ならんでござるよ。
必ずや 魔王めを……!
マリベル「神殿の人たちも
なんだか 不安そうね。
……ムリもないけど。
ガボ「この神殿に 来るとさあ
気持ちが おちつくんだよな。
よし! 気合い入れてこうぜ!
アイラ「もし わたしたちが
魔王を 倒すことが できたら。
アイラ「この神殿の 人たちも
地上で 暮らすことが
できるのかしら。
ガボ「ここには 魔王のヤツも
悪さ しなかったみたいだな。
よかったぁ。
*「われら 神の兵の 神殿へ
ようこそ おいでくださいました。
*「つい 数年前 われわれが
そして 世界中が 神の
復活を よろこび合ったというのに…
*「まさか 魔王が 神の名を
語っていたとは!
メルビン「魔王め 世界中の人々を
だましておったとは。
許せんでござるよ!
*「なんという 恐ろしい
響き でしょう!
*「あの 地の底から 聞こえるような
邪悪な 鼓動。
*「われらが 神は あの邪悪なる
魔王により 滅ぼされたと
いうのでしょうか…。
*「神の石 そして 皆さまの努力が
かつて 生み出した奇跡。今は ただ
それを 信じましょう。そして…
(教会)
*「ユバールの一族や メルビンさま
アルスさま たち。
*「皆さんの 長い間の努力が
かなって 神の 復活の儀式が
実現したというのに…。
*「ただ 魔王に 利用されただけなんて
とても 信じられませんわ。
マリベル「あんなに 苦労したのに
何にも ならなかったなんて
確かに シャクだわね。
*「あたし がんばって 勉強して
長老さまみたいに りっぱな
神官になるの!
*「そしたら 魔王だって
たおせるよね!
*「われら神の兵としての 記憶は
時代と共に すこしずつ
失われつつある。
*「神は やはり 魔王に
滅ぼされてしまったのであろうか。
*「神殿を 浮かび上がらせている
神の石は それぞれのチカラが
えいきょうしあって 成長します。
*「しかし 最近見つけた 古代の
書物によれば 神の亡き後は 神の石の
チカラも失われる… とあるのです。
*「ならば 今 光をはなつ 神の石
そして あなた方の 飛空石は
なぜ チカラを失わないのでしょう。
メルビン「もし 学者どのの話が
真実とすれば……。
メルビン「ううむ。
真実であってほしいでござるが。
アイラ「神の 復活の儀式は
すべて 定められたとおり
行われたわ。
アイラ「だから もしかしたら……。
ううん なんでもないわ。
ガボ「……えっと? うーん?
むずかしくって オイラ
よくわかんねえや!
*「そっちに浮かんでるの
でっかい岩だよね。
*「だったら お兄ちゃんたちが
魔王を たおしに
いってくれるんだよね?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「やったあ! |
いいえ |
*「なあんだ… |
*「いつか こんな日が 来るなど
いったい 誰が 予想したじゃろうか。
*「われら 神の兵の生き残りは
こうして 地上の人々が 苦しむのを
見ているしか ないのかのう…。
ガボ「ばあちゃん かわいそうだぞ!
なあ アルス! ぜったい
魔王のヤツ やっつけような!
マリベル「この マリベルさまが
いるかぎり 魔王なんかの
好きなようには させないわ。
*「ここ はるか上空からでも
私たちは 神の石のチカラで
地上を ながめることができます。
*「はじめ たった ひとつの島だった
世界が いまや こんなにも
大地を とりもどしました。
*「なのに 今になって 魔王が
その刃を 世界に むけるなんて。
*「なんという 邪悪な心の持ち主!
ああ どうか アルスさま
人びとを 救ってくださいまし!
マリベル「あんたと 旅を始めた時
世界には エスタード島
たったひとつしか なかったわ。
マリベル「それを あたしたちが
苦労して とりもどしたのよ。
魔王なんかに 渡すもんですか!
*「ぼくたちの世代には もう
神の兵としての チカラは
うけつがれて おりません。
*「これは きっと 平和への時が
近づいていることの 証しだと
思っていたのですが…。
*「私たちの夢は いつか
平和な大地に足を おろして
どこまでも 歩きつづけることよ。
*「わしゃ もう 耳も目も きかぬ
老いぼれじゃが お前さんたちの
命の音は 感じるぞい。
*「そして その音が お前さんたちを
いざなっておるのもな。
*「神の兵のチカラが 失われて
ゆこうとも その心は
わたしのものだ。
*「この先 どんなことがあっても
この誇りを 忘れることは
ないだろう。
メルビン「誇りとは 人を強くする
何よりの 宝でござる。
メルビン「どんな 苦しい時も
心に 誇りがあれば
のりこえて ゆけるでござる。
*「今は ただ 神の残した 奇跡を
ひたすら 信じて 祈るしかない。
*「しかし 神も ほろんでしまったと
思われる 今 その奇跡が
夢で 終わらねばよいが…。
マリベル「あたしは 弱気になんか
ならないわ。
マリベル「この マリベルさまに
不可能なことは ないんだから。
最後に笑うのは あたしたちよ。
アイラ「あの人の 祈りを
ムダにしちゃ いけないわ。
アイラ「アルス できるかぎり
がんばってみましょう。
*「あなたがたは 世界に希望を
もたらす人々。
*「ほろんだかと思われた 英雄
メルビンさまを 復活させ そして
また 神の石までも……
*「あなたがたは もしや
神の使いなのでは ありませぬか。
*「さすれば 神の亡き今も
その おチカラが 生きていると
思えてならないのです。
ガボ「へへっ アルス。
あんまり ほめられると
くすぐったいな!
メルビン「わしも アルスどのは
神の使いではと
思う時が あるでござる。
マリベル「まっ あたしの美しさは
神の使いと まちがえられても
しょうがないわよね。
*「………………。
*「……はじめは 小さな光だった
あなた方の 存在が やがて
大きな希望を 生み出しました。
*「あなた方が はるかな時をこえ
なさってきた努力は 決して
ムダでは なかったはず。
*「世界には あなた方のチカラが
必要です。飛空石とともに
ゆくべき道へ お進みください。
マリベル「世界が あたしを
必要としている……。
マリベル「ふふん そうこなくっちゃ!
行くわよ アルス。
魔王を やっつけてやるんだから。
メルビン「たとえ この戦いで
命を おとそうとも
かまわないでござる。
メルビン「魔王めを 倒し
世界に 真の平和を。
それが わが神のご意志でござる。
*「ああ もう 苦しくないぞ!
お兄ちゃんたち 魔王をたおして
くれたんだね。ありがとう…!
*「ああ うれしや…!
魔王を たおして
くださったのですね!
*「これで 王子さまも 私も
安らかに 眠ることが できます。
ありがとう ありがとう…。
*「お礼に どうか これを
お持ちになって くださいまし。
メイドは アルスに
古びた 石のかけらを 手渡した!
アルスは ふしぎな石版?を
手に入れた!
*「では さようなら…。
ありがとう…。
*「あっ アルスさま!
お待ちしておりました!
*「大魔王の おぞましき姿は
われわれ マール・デ・ドラゴーンも
しかと 眼に やきつけております!
*「これから決戦への 海上の移動には
われらの船を どうぞ
お使いください。
マリベル「この船で 大海を 自由に
わたっていくことができるなんて
気分いいわね。
ガボ「この海賊船も ぶじに 地上に
もどってきてたんだなあ。
オイラ 安心したぞ。
アイラ「アルス。彼らは
彼ら自身の 戦いを始めているわ。
アイラ「わたしたちも 自分自身にしか
できない戦いを 始めましょう。
メルビン「あのマール・デ・ドラゴーンと
こうして 出会えるとは なんとも
かんがい深いものでござるな。
*「あ! アルスさん!
いや〜 アルスさんの
お父さまも 大変でしたね!
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「ボクらの船に 発見されたから |
いいえ |
*「え? そんな… アルスさんの |
マリベル「ええっ!
ボルカノおじさまが 見つかったの?
そ それで どうなったのよ!?
ガボ「アルスの父ちゃん
見つかったのか! よかったなあ。
*「本当 びっくりしましたよ。
ボクらの船が こちらの世界に
もどってきたとたん お父さんが…
*「海の真ん中で 魔物に囲まれて
それでも ひとりで たちむかおうと
がんばってるんですもん。
*「なんでも ひとりで 漁に出ていて
エスタード島や この船が 闇に
落とされたとき 海に残されたとか。
*「ともかく ご無事で なによりでした。
*「たとえ この後 世界が
どうなろうと 私は 歌うでしょう。
*「史上最強の海賊たち
そして あなた方 勇者たちの
愛に満ちた 心の旅を…。
*「この船は わしらに とっちゃあ
ひとつの国と 同じよ。
*「皆 この船の上で 生まれ
船の上で 暮らしてきたのさ。
*「たとえ 魔王でも
もう 2度と この船を
好きにはさせねえぞ。
*「私は かつて コスタール王から
シャークアイさまの もとへ
はけんされた 兵士のひとりです。
*「しかし はずかしながら
戦いのウデまえ では この船の
男たちに まるで かなわなくて…。
*「小舟に たった1人 残されても
魔物と戦おうとしてたアルスさまの
お父さまの方が ずっと ご立派です。
マリベル「さすがは ボルカノおじさま。
フィッシュベルいちの漁師の名は
ダテじゃないわね。
ガボ「アルスの父ちゃんって
根性あるなあ。
オイラ ソンケーすっぞ!
メルビン「さすがは ボルカノどの。
いや アルスどのの父上であれば
それも 当然でござるかな。
*「およばずながら 海の上では
オレらにも あんたがたの戦いの
応援を させてもらうぜ。
*「あの 決死の戦いが
はるか 数百年も前とは
信じられませんよ。
*「この通り 砲撃の ウデまえだって
落ちちゃあ いないのに。
*「まわりは 魔物だらけです。
どうか アルスさまも
ご注意を!
*「アルスさん。
世界に 平和をとりもどしたら
盛大な飲み会を やりたいっすね。
*「大魔王を ほろぼした後の
メシは どんなにか
うまいでしょうねえ!
*「お…重い…。
新入りの ボクには この大砲は
重すぎます…。
*「くそっ! こっちの世界に
戻ったときの 戦いで 魔物のやつに
ウデを やられたぜ。
カデル「おお アルスどの!
さっそく 船を 出航させますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
カデル「では 出航いたします。 |
いいえ |
カデル「では 船を移動させたいときは |
*「アルスどの。
この船は これから あなた方の
ご自由に お使いください。
*「魔王と 戦うまでのチカラは
今の われわれには ありませぬが
海上では お役に立てると思います。
*「あ! そうそう!
われわれの 船でお助けした
アルスどのの お父さまですが…
*「お助けして すぐに
フィッシュベルの ご自宅まで
お送りしましたから ご安心ください。
メルビン「マール・デ・ドラゴーンが
チカラを 貸してくれるならば
百人力でござるよ。
マリベル「ボルカノおじさま
フィッシュベルに 帰ってるんだ。
よかったわね アルス。
*「ついに 運命の時が
やってきましたな。
*「シャークアイどのは アルスどのを
総領と思って ご協力せよと
皆に ご命令されました。
*「かつてのコスタール王に ちかって
私も ご協力させていただき申す。
*「わたしが思うに 魔王は
神の復活の儀式によって
復活したのではなく…
*「ただ 神のふりをする面白さを
味わいたいがために 儀式に
乗じて 姿を現したのでは?
*「さすれば あの儀式によって
復活すべき神は やはり とうの昔に
ほろんだまま ということか…。
マリベル「今の話が 本当だとすると
魔王って けっこう
うれしがり屋なヤツなのね。
メルビン「バカな……。
か 神が 滅んだなどということ
わしは 信じぬでござる!
アイラ「それが 本当だとしたら
わたしたちは 魔王に
からかわれていたってことね……。
アイラ「……わたし こんなに
ハラが立ったの 初めてだわ!
ボロンゴ「あ アルスさま
お帰りなさい!
ボロンゴ「こちらで お休みに
なられますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ボロンゴ「おはようございます! |
いいえ |
ボロンゴ「そうですか。 |
ボロンゴ「今日は もう こちらで
お休みになられますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ボロンゴ「おはようございます! |
いいえ |
ボロンゴ「そうですか。 |
ボロンゴ「アルスさまたち のような
すごい人の お世話ができて
自分は 光栄です!
*「あわわわわわわ……!
今度こそ ダメだ〜
おわりだ〜!
*「魔王に なにもかも
やられちまって みんな
死んじまうんだ〜!
マリベル「……やっぱり
つかまってるようなヤツは
ロクなこと言うもんじゃないわね。
*「こんなちっぽけな 菜園だけど
たいせつな 食料になるんだす。
*「長い長い 航海では
新鮮な食べ物なんて 魚以外
とれやしねえだからな。
*「しっかし ずっと 下向いて
野菜っこの 世話してたもんだから
うっぷ… 船酔いが…。
*「船の上じゃ たいした食材も ねえが
それを うまく 料理するのが
あっしのウデの 見せ所でさあ。
*「特に こんな時には
甲板で 戦ってる者たちのためにも
栄養のあるものを 作らにゃあ!
*「シャークアイ総領って いい男だろ。
あたしの息子も あんな風に立派に
育ってくれると いいんだけどねえ。
メルビン「アルスどのも
シャークアイどののような
立派な男を 目指して……。
メルビン「いやいや。
アルスどのは もはや
立派な 一人前の男でござったな。
*「シャークアイさま 本当は
さぞや 悲しんでおいででしょうね。
*「アニエスさまと そのお子の
両方と 数百年もの時を
へだてられてしまったなんて…。
*「でも それで ヤケをおこさずに
ただ アルスさま たちを
見守られるなんて さすがですわ。
メルビン「シャークアイどの……
さすがは 最強の海賊の総領を
つとめる男でござるな。
*「船で 酒を飲むなら やっぱり
甲板が最高ですよね。
*「けど 魔王がのさばる
この空の 下じゃあ
胸くそ 悪いったらありゃしない。
*「早く 世界を とりもどして
祝杯を あげましょうや!
*「アルスさんは エスタード島の
出身だったよな?
*「かつては エスタード島といえば
伝説の楽園だとか なんとか
うわさが あってさ。
*「オレの知り合いでも その島を
もとめて 旅立ったきり
もどらなかったヤツが いたっけ。
*「漁のウデは いいんだけど
ギャンブル好きなのが
玉にキズ だったんだよな。
*「あたし シャークアイさまに
あこがれて クニをすてて
この船に やってきたの。
*「そのおかげで こうして
魔王打倒に向かう あなた方 勇士を
はげますことも できて 幸せだわ!
メルビン「あんな風に はげまされては
もう やるしかないでござるな。
メルビン「さあ アルスどの!
魔王を倒しに 出発するでござるよ。
*「復活した 神さまが
どうも うさんくさいと思ってたら
やはり あんなわけだったとは!
*「あなた もしかして
気づいてたんじゃ ありませんか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「だったら 教えてくれれば |
いいえ |
*「おや そうですか? |
いいえの場合
マリベル「あたしは もちろん
最初っから あの神さまは
うさんくさいって 思ってたわよ。
*「みゃ〜お。
*「ふみゃ〜お。
*「ああ 神よ… じゃなくて
ええと… ああ いったい
何に 祈ればよいのでしょう!
*「われら マール・デ・ドラゴーンの
戦士たちの無事と アルスさま
あなた方の ご無事を…。
*「神の名を 語るなど
どんな者にも 決して
許されることでは ありませぬ。
*「たとえ その者が 魔王であろうと
必ずや 天罰が くだるでしょう。
マリベル「ホントに あの魔王に
天罰が くだってくれりゃ
こっちも 楽なんだけど……。
マリベル「あっ!
あたしたちが 天罰をくだす
役なワケね!
アイラ「天罰……そうね。
神に変わって わたしが 魔王に
天罰を くだしてやるわ。
メルビン「まったく あのシスターの
おっしゃる通りでござるな。
魔王 許すまじでござる!
*「あれ〜 どこに落としたのかなあ?
せっかく 手に入れた
メダルなのに…。
*「ネコにでも
食べられちゃったのかなあ。
*「……って 今は そんなこと
考えてる場合じゃないよな。
シャーク「おお よくぞ まいられた!
アルスどの!
シャーク「こちらの世界に もどっても
われらの船が また 呪いの氷に
包まれることは なかったようだ。
シャーク「これも もしや
精霊たちの終結した チカラの
おかげだったのだろうか…?
シャーク「まあ ともかく こうして
航海できるからには
われわれも 協力させてもらおう。
シャーク「そう… それに
アルスどのには とてもすばらしい
お父上が おられるのだな。
シャーク「漁師として だけでなく
海の男として とても 尊敬すべき方と
お見受けした。
シャーク「無事に もどられて なにより。
大切にして さしあげることだな。
アイラ「シャークアイが
チカラになってくれるなら
これほど 心強いことはないわ。
ガボ「アルスよう。
自分の父ちゃんのこと ほめられて
うれしいんじゃねえか?
メルビン「シャークアイどの……
やはり 思っていた通りの
ナイスガイでござるな。
マリベル「最強の海賊が あたしたちの
バックに ついてくれるのも
悪くないわね。フフフ。
*「あっ たいへんだよ!
ボルカノさん 帰ってきたんだよ!
*「この間の でっかい船が
現れたと思ったら そこから小船に
乗って 帰ってきたんだ。
*「ボク ホントに もう
ビックリしちゃったよ。
マーレ「あっ アルス! ほら
父さんが 帰ってきたんだよ。
マーレ「さあ そんなとこに
つっ立ってないで もっと近くで
父さんに カオを見せておあげ。
マーレ「ほーら やっぱり あたしの
言った通りだっただろう。
マーレ「この人は 海に落ちたくらいで
くたばりゃしないってね。
マーレ「……でも まあ 無事に
帰ってきてくれて とりあえず
ひと安心だよ。
マーレ「父さんを 魔物から
助けてくれた 海賊さんには
感謝しないといけないね。
マリベル「本当に マーレおばさまの
言っていた通りだったわね。
さすがの カンロクだわ。
アイラ「本当は マーレさんも
心配で 仕方なかったんでしょうね。
ガボ「さすがのおっちゃんも
魔物に おそわれたのは
たいへんだったみたいだな。
ボルカノ「おおっ アルスか!
しばらく見ないうちに カオつきが
変わったな。見ちがえたぞ。
ボルカノ「どうやら 今回のことじゃ
お前にも 母さんにも いろいろ
心配を かけたみたいだな。
ボルカノ「まったく 漁師が 海に
落ちるなんて 面目ねえことだ。
ボルカノ「その上 魔物の大群にまで
囲まれてよ……あの時は オレも
さすがに 覚悟を決めたもんだぜ。
ボルカノ「ところが ちょうど
そこに 巨大な海賊船が 現れてな
オレを 助けてくれたんだよ。
ボルカノ「そのおかげで オレは
こうして 戻ってこれたってわけだ。
いやあ 危ないところだったぜ。
メルビン「今回の件では 本当に
マール・デ・ドラゴーンの面々に
感謝せねばならんでござるな。
マリベル「アルスのカオつきが
変わったぁ?……そうかなあ?
あたしには わかんないけど。
ガボ「ボルカノのおっちゃんも
苦労したみたいだなあ。
アイラ「アルス……
ボルカノさんが 助かって
よかったわね。
ボルカノ「そう言えば オレを
助けてくれた 海賊船の総領の
シャークアイって人に 会ったぞ。
ボルカノ「なんだか お前たちとも
知り合いらしいが それにしても
ありゃあ 大した人物だな。
ボルカノ「海賊と 漁師のちがいは
あっても 同じ海の男として
オレは あの人を ソンケーするぜ。
メルビン「たしかに シャークアイどのは
尊敬に値する お人でござる。
ガボ「オイラは 海の男じゃないけど
やっぱり シャークアイは
カッコイイと思うぞ。
*「ボルカノさん 生きてたんだなあ。
オレは てっきり……。
*「……い いや しかし さすがは
アルスのオヤジさんだ。
あの人も ただ者じゃねえぜ。
*「やっぱり あの海賊船なら
魔物だらけの海でも ぐんぐん
進めるみたいだなあ。
*「ああ オレも 海に出てえよ。
コック長「わしは 最初から
ボルカノどのは 生きておると
信じとったよ。
コック長「それにしても ずいぶん 派手な
帰り方をするもんだ。
いや さすがは ボルカノどの!
マリベル「そりゃ ま あの海賊船から
いきなり 帰ってきたんじゃ
おどろきも するでしょうね。
ガボ「いいなあ。
オラも 派手な帰り方したいぞ。
マリベル「なんなの ここは?
ウズに飛びこんだら なんだか
変なトコに 出たわねえ。
アイラ「ここは どこなのかしら?
なんだか ふしぎな場所ね。
メルビン「海の底に このような場所が
あるとは……ここは いかなる
場所でござろうか?
ガボ「おおっ?
なんだか おもしろそうなトコに
着いたみてえだな。
*「…ムニャ ムニャ…。
んあ? お客さま?
*「ふあ〜あ…。
海底王さまなら 玉座で
お休みだよ。
*「海底王さまが 眠っておいでの時は
寝息で 海の上に ウズができるから
そんな時 お客さまが 来るんだ。
ガボ「寝息で あのウズが
できんのかあ……。
海底王って おもしれえヤツだな。
アイラ「海底王なんて存在でも
眠ったりするものなのね。
*「ぐうぐう… ぐうぐう…。
*「ぐうぐ…んがっ!?
誰じゃ? わしの眠りを
覚ますのは?
*「むっ!? お前さんたちは
確か…!
*「確か… ええと…
どこかで 会ったような気が
するんじゃが どこだったかの?
*「ん? なんじゃと?
わしは 海底王かと?
いいえを選んだ場合追加 | |
---|---|
いいえを選んだ場合追加 |
*「なんじゃ お前さんたち |
*「いかにも わしは 海底の王。
水の精霊さまに 仕え 海の
生き物たちを 見守る者じゃ。
海底王「おお そうじゃ お前さんたち
思い出したぞ! コスタールの国を
救った 旅の一行じゃな。
海底王「え? わしの姿が 違う?
ほっほっほ! こんな姿で オモテを
歩いていたら 目立ってしまうじゃろ。
海底王「あの じじいの姿は
世をしのぶための 仮の 姿じゃよ。
海底王「お前さんたちの 聞きたいことは
分かっておるぞ。シャークアイの
奥方 アニエスどののことじゃろ?
いいえを選んだ場合追加 | |
---|---|
いいえを選んだ場合追加 |
海底王「なんじゃ ちがうのか。 海底王「アニエスどのの 決意には |
海底王「まっこと 悲しき決意であったが
あの いちずな想いは 水の精霊さまも
どこかで 見守っておいでじゃろう。
海底王「いつかは シャークアイと
会える日が くるだろうて。
アイラ「アニエスさん……。
どうか 彼女に 水の精霊さまの
おみちびきが ありますように……。
マリベル「なによ あの人
アルスたちの 知り合いなの?
マリベル「あんたって ホントに
変な知り合いばっかり 多いわね。
メルビン「シャークアイどのと
アニエスどの……できることなら
何とかしてさしあげたいが……。
メルビン「こればかりは わしらにも
どうすることも できんでござる。
ガボ「オイラ 海底王って
あのじいちゃんの姿が 本物だと
思ってたよ。
ガボ「世をしのぶ 仮の姿なんて
カッコイイなあ〜。
海底王「まっこと 悲しき決意であったが
あの いちずな想いは 水の精霊さまも
どこかで 見守っておいでじゃろう。
海底王「いつかは シャークアイと
会える日が くるだろうて。
海底王「…ん? まだ わしに
なにか 用かな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
海底王「なんと? 洞くつにいた魔物から 海底王「ほほう 改心するとは 感心な 海底王「その魔物に わしのもとへ |
いいえ |
海底王「では わしは また |
海底王「魔物が みずから 改心したいと
申すなら わしは よろこんで
姿を 変えてやるぞい。
海底王「その魔物に わしのもとへ
来るよう 伝えるがええ。
*「海底王さまは とっても
おやさしい方よ。
*「恋人に うらぎられて
海に 飛び込んだ あたしを
助けてくださったの。
*「アニエスさまのことも とても
気にかけていて 特別なチカラを
ふりしぼって 祈りの呪文をかけたのよ。
*「アニエスさまを ふたたび人間に
もどすのは 無理だけど 1年に
1日だけは もどれるようにって。
*「その分だけ アニエスさまが
トシを とってしまうけど そうすれば
いつかは 会えるかもしれないでしょ?
*「あんなに 愛してる夫の
シャークアイさまと…。
メルビン「そうでござるか。
1年に 1度は 人間に……。
メルビン「それは 悲しい再会かも
しれぬが 2度と 会えないよりは
ずっと 良いでござるよな。
アイラ「それじゃ 1年に1度
ふたりは 人間の姿で出会えるのね。
アイラ「海底王も イキな はからいを
するじゃない。
ガボ「1年に 1日だけ トシとんのか。
それだと え〜っと……
あり? 1年って 何日だっけ?
マリベル「1年に 1日だけしか
もどれないなんて 海底王の呪文も
ゆうづうが きかないわねえ。
*「あっ! おいら 野菜じゃないから
食べないでね!
*「海底王さまは 自給自足の
質素な生活が お好きだから
おいらが 畑の世話を してるんだ。
マリベル「だ〜れが アンタなんか
食べるもんですか。
そんなの お腹こわしちゃうわよ!
ガボ「そっかあ。 海底王は
野菜ばっかり 食べてんのか。
ガボ「そんなの つまんねえなあ。
オイラだったら 魚も 肉も
食いてえぞ!
アイラ「海の底の畑で 魔物が
はたらいてるなんて なんだか
みょうな光景ね。
海底王「ぐうぐう…ぐうぐう…。
海底王「ぐうぐ…んがっ!?
誰じゃ? わしの眠りを
覚ますのは?
海底王「ん? なんじゃ
また お前さんたちか。
海底王「人が せっかく 気持ちよく
眠っておるのに 起こすとは
けしからんやつじゃのう。
海底王「え? いつも 眠ってるようだが
ヒマなのかと?
海底王「なんと しっけいな やつじゃ!
このわしが 海のちつじょを 守るのに
どれほど 忙しいか 分からんか!?
海底王「ああ 忙しい 忙しい…。
マリベル「……でも 海上のウズは
ずっと 出てんのよね。
やっぱり 寝てるんじゃない!
ガボ「ふ〜ん。
海底王って たいへんなんだな。
ガボ「オイラ 眠ってばかりいて
楽そうだなんて 思ってたよ。
メルビン「なにせ 世界の海を
守っている方でござるからな。
メルビン「きっと よく眠っているのも
お疲れだからでござろうよ。
*「おお! あんたらか!
え? 海底王は オレの姿を
変えてくれるって?
*「おほっ ありがてえ!
じゃあ さっそく 海底王の
すみかへ 向かうとするか。
*「…おっと 忘れるところだったぜ。
こう見えても オレあ
義理がたいんだ。
*「さあ 約束の お礼だ。
受けとってくんな!
アルスは ふしぎな石版?を
うけとった!
*「じゃあ あばよっ!
ガボ「おう!
ここは変わりねえみたいだな。
オイラ うれしいぞ!
マリベル「さすがに 魔王の手も
この深海までには
とどいてないみたいね
マリベル「あ でも ここって
魔物の住み家だったっけ。
どうも 忘れちゃうのよね。
アイラ「魔王が復活したこと……
ここの魔物たちは
どう思ってるのかしらね?
メルビン「とりあえず ここの魔物は
おそいかかってくる様子は
ないでござるな。
*「ぶちゅ!
地上では 魔王ってのが 復活して
おおさわぎなんですって?
*「でも はっきりいって アタシには
地上が どうなったところで
ぜんぜん カンケーないのよね。
*「そりゃあ 魔王さまって言ったら
モンスターの王さまだけどさ……。
*「会ったこともないし……。
やっぱり ボクたちの王さまは
グラコスさまだよ。
マリベル「へえ あんなヤツでも
意外に 信頼されてんのね。
メルビン「魔物といえども ただ
魔王に したがう者ばかりでは
ないのでござるな。
*「地上は なんだか 大変なことに
なってるみたいだねえ。
*「ここは 相変わらず平和だけど……
魔王は 地上を支配したら 海にも
手をのばしてくるのかなあ?
*「グラコスさま このところ
なにか なやみごとを
かかえている ご様子なのだ。
*「ちょうど 地上で 魔王さまが
復活されたことからだが……
なにか 関係あるのだろうか?
グラコス「まさか 魔王さまが
復活するとはなあ……うん?
ああ おまえたちか。
グラコス「……なにを そんなに
なやんでいるかだと?
グラコス「決まっておるだろう!
魔王さまが 復活された今
われらが どうすべきかについてだ。
グラコス「この町にいる者は みな
戦いなど のぞんでおらぬ だが
やはり 魔物としては……ウ〜ン。
グラコス「ああ こんなことなら
魔王さまなど 復活しなければ……
いやいや これは失言……。
グラコス「……ところで おまえたちは
こんな時に こんな所まで来て
なにをしているんだ?
グラコス「……なに? 魔王さまを
倒すべく旅を?……それは……。
グラコス「……いやいや 人間などに
なにができる?……しかし……
こいつらは たしかに強い……。
グラコス「……うん! ま まあ
あれだ。死なない程度に
修行にはげめよ。
グラコス「そ そうだ せっかく
来たのだ。手みやげに そこの
宝箱の中身を くれてやろう。
グラコス「なーに つまらぬものだ。
礼には およばんぞ。
マリベル「アイツってば 相変わらず
情けないヤツよねー。
マリベル「そりゃ 宝物をもらえんのは
うれしいけど その根性が
気に入らないわ。
ガボ「なあ アルス。
なんでアイツ こんないいモンを
いきなり くれたのかな?
ガボ「オイラ わけわかんねーぞ。
アイラ「魔物が 必ずしも
魔王の復活を のぞんでるわけじゃ
ないのね。
アイラ「ま 宝物も もらえたし
あたしたちにとっては
ラッキーだったわね。
メルビン「やれやれ……これは やはり
わしらに 魔王を倒してほしいと
いうことでござろうな。
メルビン「もちろん 頼まれなくても
そのつもりでござるが……なんとも
フクザツな気分でござるな。
グラコス「ま まあ あれだ。
死なない程度に 修行にはげめよ。
グラコス「それから われが
おまえたちに 手みやげを
くれてやったことは 他言無用ぞ。
アイラ「アルス。
ひょっとして この先に
魔王がいるとか 思ってない?
アイラ「魔王なら 神の城よ。
精霊たちのチカラを
見てなかったの?
*「外には まだ魔物がいます。
あなたがたも せめて 祈りだけは
おこたりませんように。さて……
(教会)
*「おお おまえたちか……。
*「どうやら また外に魔物が
ウロつくように なっちまった
みたいだな。
*「もしかしたら 本当の平和なんて
もう二度と来ねえのかも……
なんて 最近 かんがえてな。
*「せんせぇのいたころが
まったく なつかしいぜ……
メルビン「アルスどの。
われわれは とにかく 急ぎ
魔王城へ むかわなくては。
ガボ「なあ アルス。
今になって キーファに
会いたくなっちゃったのか?
ガボ「でも もう ユバールたちも
どこかに 行っちゃったんだから
あきらめようぜ。
マリベル「ねえ 過去の世界になんて
来てないで 早く 魔王の城に
向かいましょうよ。
アイラ「ねえ アルス。
このあたりを 旅してても あまり
修行には ならないんじゃない?
アイラ「それとも キーファ王子を
さがしてる? …わたしじゃ
かわりに ならないかしら。
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