＊「ここは　砂漠の民の村だ！

＊「大地の精霊さまの　おひざもと
砂漠の村だよ！
魔王め　来てみやがれってんだ！

＊「よいか　もしもの時は
ぼうずが　ちゃーんと母さんを
守ってやるんじゃぞ。

＊「オレ　まものなんかに
ゼッタイ　まけないぜっ！

＊「わっせ　わっせ　わっせ！

＊「魔物から　家族を守るためには
体力がなきゃ　いけません。
まずは　走りこみから！

＊「人はそれぞれ　役割がある。
剣をとって　戦うもの。
知恵で　人々を　みちびくもの。

＊「わたしにできるのは
おいしい料理で　家族に
元気になってもらうことです。

＊「ウソつきは　わるいこだもん。
わるいこは　いいこより
よわいんだぞ！

＊「まおうはね　かみさまのフリしてね
みんなにウソついてたの。

＊「でも　せいれいさまに
おこられたから　やめたんだよ。

＊「さあさあ　いらっしゃい！
魔王なんかにゃ　負けないぞ！
がんばれ砂漠の民セール　ですよ！

＊「ただいま　お買い上げの方には
わたしの笑顔が　ついてくる！
さあ　いらっしゃい！

（どうぐ屋）

＊「おれだって　砂漠の民だ。
魔物がせめてきたって
みーんな　やっつけてやるぜ！

＊「ニャー？　ニャニャニャン。

＊「フーッ！

＊「おお！　砂漠の救い主さま！
魔王を倒すべく　これより
旅立たれるそうですな！

＊「そんな　みなさまを
お泊めできるとは
まったく　光栄でございます。

＊「みなさまは　砂漠の　いえ
世界の英雄！　世界の光！
世界のきらめく星！

＊「とはいえ　こちらも
商売ですから……。

（宿屋）

＊「せいれいさまと　おんなじくらい
まおうも　おおきかったね！
こわかった〜。

＊「神の城をつくるために
世界から　集められた男たちは
いまだ　帰らぬとか。

＊「もしや魔王めに……。
ブルブルブルッ！
くわばら　くわばら。

＊「魔王だかなんだか　知らないけど
いいかげん　オレの昼寝のジャマ
やめてくれよな……。

＊「さあ　来いっ　魔物め！
うちの子と　亭主に何かしたら
ゆるさないわよっ！！

＊「ブルブルブル……どうか魔物が
村の中へ　入ってきませんように。
精霊さま〜神さま〜！！

＊「おまえたちには　精霊の守りが
ついて　いる……。

＊「いかなる困難も　おまえたちなら
のりこえて　いけるだろう。
……さて。

（教会）

＊「フム……世界は　夢を見ている。
魔王と　英雄たちの夢……フム。

＊「だが……夢の結末は……フム。
おまえたちが　決める。
フム……勇気ある者たちが。

＊「どっかの国じゃ　人がみーんな
消されちゃったって　いうじゃない。

＊「あたしたちは　まだ生きてる。
まだまだ　がんばれるって
そう思うのよ。

＊「精霊さまの　おチカラで
もういちど　お日さまのもとへ
戻れたんですよ。

＊「そのご恩に　むくいるためにも
せいいっぱい　魔物たちに
立ちむかわなきゃね。

＊「これはこれは　救い主さま！
ご無事で　いらしたんですね！

＊「族長さまなら　中におられます。
どうぞ　お入りくださいませ。

＊「にー　にー。

＊「ミー　ミー。

＊「にゃあ　にゃあ。

＊「三つ子のぼっちゃんがたは
どうしたモンかねえ……。
また　寝こんじまったよ。

＊「ホントなら　先頭に立って
村を守らなきゃなんないのに。
あの３人は　まったくもう……。

＊「この村には　サイードさまが
いるんですもの。
魔物なんて　へっちゃらよ！

＊「にゃー　にゃー。

＊「まあ　救い主さま。
ようこそ　いらっしゃいませ。

族長「おお！　これは救い主さま！
みなさまの　おかげで
砂漠は闇より　救われました。

族長「神の名を　かたり
われらを苦しめた　魔王……。
おそろしい奴です。

族長「ですが　私は信じています。
救い主さまならば　必ずや
魔王を　倒すことができると。

族長「砂漠の魔物たちは　われわれに
どうぞ　おまかせください。
救い主さまは　魔王のもとへ！

族長「そして　砂漠ばかりでなく
世界の救い主さまと
なってくださいませ。

族長「私は信じています。
救い主さまならば　必ずや
魔王を　倒すことができると。

族長「砂漠の魔物たちは　われわれに
どうぞ　おまかせください。
救い主さまは　魔王のもとへ！

族長「そして　砂漠ばかりでなく
世界の救い主さまと
なってくださいませ。

＊「上の３人には　最初っから
期待してなかったけど……。
はぁ〜　なさけないっ。

＊「わたしが　元気になったら
今度は　むすこたちが
寝こんでしまって……。

＊「ブルブルブルッ！
魔王だ〜魔王がくるよお〜！！

＊「砂漠いちばんのナイスガイを
魔王が　みのがすわけないよ〜！
殺されちゃうよ〜！！

＊「ガタガタガタッ！
魔王だ〜魔王がくるよお〜！！

＊「神の城で　こっそり
スプーンくすねてきたの
怒って　殺しにくるよ〜！！

＊「ゾクゾクゾクッ！
魔王だ〜魔王がくるよお〜！！

＊「神の城の　カーテンで
くつのウラ　ふいたの怒って
おれを　殺しにくるよ〜！！

サイード「できることなら　おれも
おまえたちとともに　戦いたい。
あの　魔王のやつと。

サイード「……兄上たちが
もう少し　たよりになれば
村を　まかせられたんだが。

サイード「まあ　しかたない。
おれは　この砂漠で戦うさ。
おまえたちも　気をつけてな。

サイード「おれは　ここで
砂漠と　砂漠の民を守るために
せいいっぱい　戦うつもりだ。

サイード「おまえたちの　勝利を
祈ってるよ。
……気をつけてな。

＊「砂漠の民の誇りにかけて
われわれは　この城も人々も
守り通すのだ！

＊「魔物は　一匹たりとも
城へは　通さぬぞ！

＊「なあ　あんたも見ただろ！？

＊「大地の精霊さまだって
魔王相手に　がんばったんだ。
砂漠の民も　負けちゃらんねえぜ！

＊「兵隊さんたちだけに
まかせとくのは　男がすたる！
おれたちも　見はりをしてるのさ。

＊「世界中を　おおう
恐怖や　苦しみ　悲しみが
魔王のチカラの　源となる。

＊「女王さまは　われらに
立ち向かい　戦う勇気をもてと
そう　おっしゃいました。

＊「たとえ　この身にかえても
魔物は　城へは一歩も入れぬ！

＊「大地の精霊さまは　われらの心に
いつも　いらっしゃいます。

＊「心の光までは　魔王のやつも
うばいさることは　できません。

＊「外は　またまた魔物だらけ。
しばらく　じっとしてるしか
ありませんねえ。

＊「あ〜　まったくもうっ！
あいぼうのヤツが　寝てたおかげで
また　旅立てなくなっちゃったよ！

＊「ニャン　ニャン　ニャン。

＊「この階段の　下に
女王さまは　いらっしゃいます。

＊「さらに下の階は
代々の女王さまの墓と
神殿です　救い主さま。

＊「魔王を倒せるほどのチカラが
わたしに　あれば。
今すぐにでも　戦うものを！

＊「魔物は　たしかにこわいけど
砂漠の民には　精霊さまも
女王さまもついてる！

＊「あたしだって　いざとなったら
魔物と　戦ってやるわ！

＊「世界中が　だまされてたのに
精霊さまは　魔王の正体を
あばいた。さすがよね！

＊「魔王のヤロー　よくもオレたちを
だましやがったなっ！
ブンなぐって　やりてぇぜ！

＊「救い主さま　魔王めは
かつて　われらが神をも
倒したと　伝えられております。

＊「くれぐれも　お気をつけて……。

＊「古い書物の中には
魔物たちの弱点が
記されたものもあります。

＊「これをもとに　兵士や男たちは
魔物が城へ入ってくるのを
ふせいでおります。

＊「火　地　風　水の精霊が
すべて　集いし時
邪悪なるチカラは　消え去る……。

＊「古文書の　ことば通り
魔王のまやかしは　消え
その正体が　あばかれたのです。

＊「魔物とて　急所をねらえば
平気なはずはない。
だから……。

＊「今　この人に　魔物との戦い方を
教えていた　ところなんです。

＊「砂漠の民のひとりとして
守られてばかりでは
がまんできませんの。

＊「戦うことも　大切ですが
生きのびることも大切です。

＊「そなえあれば　うれいなし。
足りない品はございませんか？

（どうぐ屋）

＊「ネコさんに　わるさしたら
まおうだって　ゆるさないから！

＊「にゃーん。

＊「よしっ！　あんたらも魔物なんか
こわかねぇって顔してるな！

＊「その意気　その意気！
でも　装備も忘れちゃなんねえぜ！
さて……。

（武器と防具の店）

＊「女王さまは　ずっと前から
魔王の正体に
気づかれていたのでは…。

＊「みゃあ　みゃあ。

＊「神に祈るよりは　精霊に祈れとの
女王さまの　お言葉の意味。
ようやく　わかりましたわ。

＊「救い主さま　よくぞご無事で！
われらが女王さまも
みなさまを　案じておられました！

＊「救い主さままらば
きっと魔王めも　倒せるはず。
われら砂漠の民　信じておりますぞ！

※「まらば」は誤字

＊「救い主さま。
ご無事で　なによりですわ。

＊「魔王が　砂漠を闇にとざしたのは
大地の精霊さまを　恐れてのこと
だったのですね。

＊「われは　バステト。
大地の精霊につかえる者。

バステト「邪悪なるチカラに
立ち向かう者たちよ
なんじらに　祝福を……！

女王「まあ　救い主さま！
砂漠へお立ち寄りになる日を
待ち遠しく　思っておりました。

女王「いつわりの神は　精霊により
真実の姿を　あらわし
世界中を　恐怖につつんでいます。

女王「おぞましい魔王のチカラは
たしかに　強大なもの。
けれど　恐れてはなりません。

女王「恐怖こそが　あやつの糧。
希望こそが　あやつを討つ剣。
わたくしは　そう信じております。

＊「ここは　砂漠の民の墓所。
どうぞ　おしずかに。

＊「この墓場に眠る　われらの先祖
われらの同胞たちのためにも
砂漠を　守らなくては。

＊「いにしえの女王　フェデルさま
大地の精霊さま　これからも
われらを　お守りください……。

＊「大地が　ざわめく声が
きこえぬか？
魔の者を　魔王を討てと。

＊「この下は神殿です。
ご自由に　お通り下さい。

＊「もし　万一のことがあっても
女たちだけは　なんとか
助けなくてはと　思うのです。

＊「ここは　砂漠の民の神殿。
まことの神を　まつる場所です。

＊「たとえ　最後の一人になろうとも
われら砂漠の民は　けして魔王には
屈することはありません。

＊「大地の精霊のチカラは
砂漠の民の心に　宿りました。
勇気という名のチカラが。

＊「神の名を　かたることで
信仰の心さえも　こわそうとした
魔王とは　なんとおそろしきもの。

＊「どれほど　魔のチカラが大きくとも
どれほどの数の魔物が　来ようとも
おそろしくは　ありません。

＊「われらの心の　光。
希望という光が
消えてしまうことにくらべれば……。

＊「この場所で　大地の精霊さまは
長き眠りより目覚められたそうじゃ！
ありがたや　ありがたや。

＊「魔王の正体を　あばいたあと
大地の精霊さまは　どっかへ
消えちまった。

＊「だが　おれたちは信じてる。
精霊さまは　死んじゃいない。
また砂漠のどこかで眠ってるのさ。

＊「精霊さま　もういちど現れて
魔王も　外の魔物も
やっつけてくれないかしら。

＊「ぐるぐる　まわってる……。
ぐるぐる　ひかってる……。

＊「なんだろ　これ？

＊「砂にその姿を　えがき
精霊を　よびさました者は
いったい誰だったのでしょうか。

＊「神の名をかたり　われらを苦しめた
魔王でも　精霊までは
だますことが　できませんでした。

＊「この地には　大地の精霊のチカラが
みなぎっています。
ですから　魔物は近づけないのです。

＊「砂漠を　ふたたび光の世界へと
もどしたかわりに
大地の精霊は　眠りにつきました。

＊「旅の方！　この大地の精霊の像の
精霊さまが　魔王のやつの正体を
あばいちまったんですよ！

＊「さすが　おれたちの精霊さまだ！

＊「ここは　大地の精霊の像。
砂漠の民は　いつでも
大地の精霊とともにあります。

＊「大地の精霊の像へ　ようこそ。

＊「大地の精霊の　ご加護のもとにある
この像には　いかなる魔物も
手出しはできません。

＊「どうぞ　ご安心ください。

＊「この像には
砂漠の民の　正しい生き方が
示されておりますじゃ。

＊「砂漠に　生きる者
身をきたえ　心をきたえ
長く長く　生きよ。

＊「もちろん　魔物になぞ
負けはしません。
まだまだ　長生きしますぞ！

＊「この精霊像が　あるかぎり
砂漠の民は　ぜったいに
くじけることは　ありません。

＊「この像には
砂漠の民の　正しい生き方が
示されております。

＊「砂漠に 生まれし者
まずは強くあれ。
身も心も 強くあれ。

＊「今のように　苦しい時こそ
強くあらねばならぬと
思うのですよ。

＊「大地の精霊さま　どうぞ
砂漠を　お守りください。

＊「砂漠からも　世界からも
魔物も魔王も
いなくなりますように。

＊「大地の精霊さま　どうぞ
私の祈りを　お聞きください。

＊「わたしの愛しい人びとが
どうか　傷つくことも
死ぬことも　ありませんように。

＊「大地の精霊さま
どうか　われらに　救いの手を…。

＊「あなたがたは　精霊の守りを受け
邪悪なるチカラより
世界を　守るもの……。

＊「どうぞ　人々の祈りを
かなえてあげてください。

＊「火　地　風　水の精霊は
神に　もっとも近しき者。

＊「いつわりの神なぞ　ひと目で
みぬいてしまったのでしょう。

＊「この像には
砂漠の民の生きる道が
示されて おる。

＊「よく生きたもの
正しく生きたものが
死の床に つくとき……。

＊「神の使いの鳥が
あらわれ
天の国へ みちびくだろう。

＊「そう　神の迎えが来るまでは
死んでなぞ　なるものか……！

＊「おれたちが　見はってるんだ。
魔物なんかに　精霊さまの像を
こわさせや　しないぜ！

＊「よし　異常なーし！

＊「ここからなら　魔物がきても
すぐに　わかるだろ？
見はりを　してるのさ！

学者「世の中は　ずいぶんと
さわがしいのう。
研究が　すすまんわい。

＊「魔物たちが　すぐ横を
飛んでいくことも　あるんだって！
こわくて　外なんか出られないわ！

＊「精霊さま　そのおチカラで
どうか　魔王のやつを
やっつけてください。

＊「精霊さま　おねがいします。
魔物たちが　みーんな
いなくなりますように。

＊「精霊さま　精霊さま
どうぞ　おねがいします。

＊「砂漠の民が　だれひとり
傷つきたおれることが
ありませんように。

＊「魔王を　神と信じてしまった！
なんという罪ぶかい！

＊「ざんげしようにも　神はいない。
ですから　かわりに精霊に
罪を　告白しているのです。

＊「ようこそ
水と森の町　クレージュへ。

＊「このような危険な時に
よく　いらっしゃいましたね。

＊「神さま　精霊さま　世界樹さま。
もう仕事サボったりしませんから
どうか　おたすけください。

＊「たまっていた　酒場のツケも
はらいますから　どうか　どうか
おたすけください〜。

＊「世の中が　こんなですから
旅人もへって　ウチも客足は
パッタリですのよ。

＊「だのに　世界樹のしずく屋さんは
相変わらずの　大はんじょう……。
なんだか　不公平ですわ。

＊「……フウ。
世界が　ほろびるかもって時に
はたらく気になんて　なんないよ。

＊「……ああ　泊まりたいなら
となりに言ってください。

＊「いくら　キレイにそうじしても
お客さんが　こないんじゃ
むなしいだけよね。

＊「ウニャー　ゴロゴロ。

＊「さあ　さあ　よってらっしゃい！

＊「魔物のあふれる　悪い世の中
いつ　危険な目にあうとも
かぎらないんだ。

＊「そんな時こそ　当店じまんの
世界樹のしずくを持ってりゃ
こりゃ　安心ってモンだよ。

＊「世界中でも　ここでしか
手に入らない　珍品中の珍品だ。
さあ　買わなきゃソンするよ〜。

＊「人が消えちまった町が
あるってウワサは　本当なのか？

＊「魔王ってのは　神さまよりも
もっと　強いんだろ？

＊「そんなバケモノ　人間が
どうにかできるわけないよ。

＊「あんたたちも　ちっとは　ウデが
立つようだけどさ　くれぐれも
バカなこと　考えるんじゃないよ。

＊「世の中は　魔王がよみがえって
大さわぎしてるのに　主人たら
よく　ねむってられるわね……。

＊「こうなると　もう　あきれるのを
通りこして　感心しちゃうわ。

＊「グー　グー……ンゴゴ。

＊「神さまだって　負けたんだろ？
精霊さまも　どこかに
いっちまったっていうし……。

＊「……だれも　アテにならねえよ。
やっぱり　世界は　もう
おわりなんだ〜！

＊「ああ　魔王が　復活するなんて
なんて　おそろしい……。

＊「こんなことなら　長生きなんて
するんじゃなかったよ。

＊「ねえ　まおうって
悪いヤツなんでしょ？

＊「どうして　だれも
やっつけないで　ほっとくのさ？
ねえ　どうして？

＊「いずこかの村では
神にえらばれし　伝説の英雄が
あらわれたと　ききおよびます。

＊「やはり　神はわれらを
お見捨てにはならなかった。

＊「この上は　そのおかたが　はやく
魔王を　倒してくださることを
いのるのみです。

＊「魔王の正体を　あばいたっていう
精霊さまは　どこに
いっちまったってんだい？

＊「……ああ　こんなことなら
ずっと　だまされていた方が
マシだったよ。

町長「ぐぬぬ……まさか　わしが
町長である間に　こんな大事件が
おきようとは……。

町長「だが　これも運命というものかも
しれませんな。

町長「わしも　いざとなったら
ご先祖さまの名に　はじぬよう
この町を　守ってみせましょうぞ！

＊「世界樹の近くには　魔物は
近づけないってウワサ
本当なのかしら？

＊「もし　本当なら　魔王の軍勢が
せめてきても　世界樹のところに
にげこめば　安心できるわね。

＊「この町は　たしかに
世界樹によって守られた町だ。

＊「だが　魔王にとっては
まさに　そのことが目ざわりに
なるのだろう。

＊「次に　おそわれるのは
このクレージュかも…。
ひえ〜！！

＊「神の復活をのぞむ
人々の気持ちを　利用して
自分が　よみがえり……。

＊「その上　神のふりをして　人間を
支配しようなんて……魔王って
なんてズルがしこいのかしら！

＊「世界樹さまンとこに
ひなんしようにも　町の外は
魔物が　いっぱいだし……。

＊「うう……。
オラ　どうしたらいいだよ？

＊「わたしゃ　このまま　ロクすっぽ
ご主人に　料理を食べてもらえず
死んでいくんですかねえ……。

＊「ああ　なんて　むなしい。
これじゃ　なんのために　コックに
なったか　わかりゃしない！

＊「なんだか　とんでもないことに
なっちゃったわね……。

＊「このまま　あたしたち　みんな
魔物に　殺されちゃうのかな？

＊「主人がいない時も　お屋敷を
守るのが　しつじのつとめ。

＊「たとえ　魔物がせめてこようとも
私の目の黒いうちは　ヤツらに
勝手は　させませんとも。

＊「神の城で　はたらくために
町を出ていった妹から
何のれんらくもないの……。

＊「もう　心配で　心配で
ムネが　つぶれる思いなんです。
ああ　ぶじでいるのかしら？

＊「森の外は　モンスターだらけで
帰るに帰れんな。

＊「めいどのみやげに　世界樹を
見にきたんじゃが……ここが
わしの墓場になるとは思わなんだ。

＊「この木のそばにいれば
魔物が　近づけないってウワサだが
本当なのかねえ。

＊「いくらなんでも　あの魔王にゃ
通じないと思うんだが……。

＊「魔王が本性を　あらわした今
世界中に安全といえる場所など
どこにも　ないでしょう。

＊「なのに　わずかなのぞみを
たくして　この木のもとに
にげこんでしまう……。

＊「人間とは　おろかなものですね。

＊「この世界樹の近くなら　魔物が
よってこないと思って　ここまで
にげてきたんですが……。

＊「いつまでも　こんなところに
いるわけにも　いかないし……
はて　どうしたらよいのか？

＊「オレは　もうずっと　この森で
木を切って　くらしてきた。

＊「このまま　世界がほろびるとしても
死ぬ時は　この森でと
決めていたんだ。

＊「ようこそ。
ここは　芸術の都リートルード。

＊「ですが　このような時に　芸術が
なんのチカラになりましょう。
人々はただ　おびえるばかりです。

＊「あの神の正体が　じつは
魔王だったとは……。
わたしには　見ぬけなかった。

＊「わが信仰は　その程度の
ものでしかなかったとは……。
なんと　なさけない。

＊「あっ！　い　いらっしゃいませ。
ひと晩　８ゴールドですが
お　お泊まりになりますか？

＊「ここの宿のおかみさん。
ショックで　ねこんじまってな。

＊「それで　あのおじょうちゃんが
がんばっておるんじゃよ。

＊「ウーン　ウーン。
ま……魔王が……魔王がぁ……。

＊「ウィー　ヒック。
ちくしょう　カラじゃねえか。

＊「まだ　のみたりねーぞ。
もっと　酒もってこーい！

＊「神さまの正体が　魔王だったって
わかってから
ロクなお客さんが　来ないのよ。

＊「みーんな　景気の悪いカオ
した人ばっかりで　こっちまで
気がめいっちゃうわ。

＊「町の外では　無数の
モンスターがあらわれて
あばれてるざんしょ？

＊「そいつらが　いっせいに
おそいかかってきたら……。
ああ　どうしたらいいのかしら！

＊「ブルブルブル……。
魔王が　復活したなんて
オラ　ぜったい　信じねえだよ。

＊「こんなのは　悪い夢だ。
そうだ　夢に決まってるだよ。

＊「酒で　恐怖をまぎらわそうという
お客さんが多くて……。
こっちも　まいってしまいますよ。

＊「今日まで　生きてきて
こんな　おそろしいことは
初めてじゃ。

＊「ああ　神さま　どうか
わしらを　お守りください。

＊「こんなことなら　カッコイイ武器
ばっかりでなく　もっと強力な
武器も　置いとくんだったよ。

＊「いくら　カッコよくても
モンスターは　ヨロイに
見とれたりしないもんなあ……。

＊「やっぱり　ヨロイは
じょうぶなモンに　かぎるよ。

＊「オレは　この目で見たんだ。
神の城が　まがまがしい姿に
変わるのをな。

＊「神さまだって　魔王には
負けちまったんだろ？

＊「オレたち　ちっぽけな人間が
そんなバケモノ相手に
なにができるっていうんだ！

＊「どう　あがいたところで
この世は　もう　おしまいなのさ。

＊「バロックの建築にも　おとらぬ
あの神の城が　あんな実体を
かくしていたなんて……。

＊「なんて　おぞましいのかしら。

＊「精霊のチカラを　もってしても
本性をあらわした　魔王には
かなわなかった。

＊「このままでは　世界は　ふたたび
バラバラに　切りとられ
封印されてしまうかもしれんな。

＊「いっこくもはやく
なんとかしなくては……。

＊「各地に残っている　魔王による
封印の伝説を　ごぞんじですか。

＊「その封印が　ふたたび
行われるかもしれないなんて……。
今度こそ　世界はおしまいだわ。

＊「あわわわ……
ま　魔王が　よみがえるなんて。

＊「こ　これじゃ　ボクの
画家としての　かがやける未来は
どうなっちゃうんだよう？

＊「ちくしょう！
なんで　魔王なんかが
よみがえったりするんだ？

＊「オレには　まだ　やりたいことが
いっぱいあるんだ。
まだ　死にたくねえんだよう！

＊「魔王を　復活させたのは
ユバールの一族なんでしょ？

＊「だったら　きっと　そいつらも
魔王の手先だったのよ。
うん　そうにちがいないわ！

＊「どこかの国では　人がすべて
消えてしまったと　きいてます。

＊「魔王は　そうやって　この世界から
人間をすべて　消してしまう
つもりなんでしょうか？

＊「ああ……なんて
おそろしいのかしら！

＊「いつもなら　この辺りは
バロックの作品を　見にきた人々で
にぎわっているんだが……。

＊「今は　さすがに　見物人も
へっちまったなあ。

＊「はああ……ずっと平和だったのに
どうして　こんなことに
なってしまったんだ？

＊「外の魔物が　せめてきたら
それだけで　戦力のない　この町は
ひとたまりもありませんよ。

＊「ウワサによると　すでに
ほろぼされちゃった町も
あるそうじゃない。

＊「外は魔物だらけで　にげることも
できないし……。
もう　どうしたらいいの！？

＊「魔王の正体をあばいた　精霊は
いったい　なにをしてるのよ？

＊「正体あばくだけ　あばいといて
やられちゃったとでもいうの？

＊「だとしたら　なんて　余計な
ことしてくれたのかしら！
だまされてりゃ　幸せだったのに。

＊「バロックの建築物は
人類の宝なんだ。

＊「たとえ　魔王がせめてきても
この時計塔だけは
守りぬいてみせるぜ。

＊「神さまだと思っていたのが
じつは魔王だったなんて……。

＊「いっきに　不幸のどん底に
たたき落とされた気分だよ。

＊「魔王の復活以来　ここも
すっかり　人通りがなくなって
さびしくなっちまったよ。

＊「魔王の城は　もう見ました？
あの美しかった　お城が　あんな
まがまがしく　変わるなんて……。

＊「そういえば　あの城を
作らされた大工の人たちは
無事でいるのかしら？

＊「魔王なんて
やっつけちまおう！

＊「……ププッ。
面白すぎて　腰が抜けそうじゃ。
なあ　あんたも　そう思うじゃろ？

＊「フワァ……ヒマだわ。
魔王が　本性をあらわして以来
お客さんが　来なくなっちゃって。

＊「そりゃ　ハーブティーどころじゃ
ないってのは　わかるんだけど
たいくつなのは　まいるわよねえ。

＊「このような時に　客もいないのに
どうして店を　開けているのかと
お思いでしょう？

＊「でも　なにもやっていないと
恐怖心に　押しつぶされちまいそう
なんですよ。

＊「……まあ　こんなありさまじゃ
あんまり意味も　ありませんがね。

＊「もう　この世はおしまいだよ。
いったい　だれが　あの魔王と
戦えるっていうんだ？

＊「オレたちにできるのは　ただ
しずかに　ほろびの時を
待つことだけなのさ。

＊「ああ……。
どこかに魔王を　倒そうという
勇者は　いないものだろうか？

＊「へっ？　あんたたちが戦うって？

＊「……ハハハ　期待してるよ。

＊「あれほど　にぎわっていた
この橋が　こんな　さびしいことに
なるなんて……。

＊「まるで　ここを　行き来していた
人たちが　すべて　魔王に
消されちゃったみたい。

＊「外は魔物だらけというのに
よく　ここまで来られましたね。

＊「ここは　ハーメリアの町。
大洪水と老楽師の伝説が
語られる町です。

＊「このハーメリアは　洪水伝説にも
あるように　神に守られし地。

＊「たとえ　魔王が軍勢をもって
せめてきたとしても　きっと
大丈夫です。

＊「……ええ　大丈夫ですとも。

＊「アズモフはかせが　言うには
かつて　この町をおそった洪水も
魔王のしわざかも知れないんだと。

＊「そんな　おそろしいチカラを
持ったヤツが　復活したなんて……。

＊「ああ　この世は　もう
おしまいだあ！

ベック「ああ　アルスさん
おひさしぶりです。
神の城であって以来ですか？

ベック「まさか　あの神さまの正体が
魔王だったなんて　ボクには
ぜんぜん　わかんなかったですよ。

ベック「アルスさんは　なにか
あやしいとか　感じてましたか？

アズモフ「これは　アルスさん
おひさしぶりです。
よく訪ねてきてくださいましたね。

アズモフ「……そういえば　前に　盗まれた
ぼうしですが　あの後　ベック君が
取り戻してきてくれたんですよ。

アズモフ「わたしは　別に　あのままでも
かまわなかったのですが　彼は
どうしても　探すと言い出してね。

アズモフ「いやあ　ベック君が
あんなにホネのある男だったとは
思ってもみませんでしたよ。

アズモフ「え？　取り戻した　ぼうしは
どうしたかって？

アズモフ「それなら　お礼代わりに
ベック君に　あげちゃいましたよ。
わたしには　もう必要ないものですから。

※帽子イベントを解決済みでも話す

※未解決の場合、このセリフの後も帽子紛失イベントが発生する

ベック「はい？　ちしきのぼうしですか？
たしかに　はかせから　取り戻した
お礼として　いただきましたが……。

ベック「でも　ぼくは　まだ　アレを
かぶる気は　ありませんよ。

ベック「いつか　ボクが　はかせを超えたと
思える日まで……その時まで
あのぼうしは　かぶらないつもりです。

アズモフ「わたしは今　魔王について
調べていますが　これは　知れば
知るほど　おそろしい存在ですな。

アズモフ「いったい　ヤツが
どれほどのチカラを持っているのか
想像も　つきません。

アズモフ「……アルスさん
もしかして　あなたたちは魔王に
戦いをいどむ気ではありませんか？

アズモフ「もし　そうなら　悪いことは
言わない　およしなさい！

アズモフ「あれは　人間の
勝てる相手ではありませんよ。
いくら　あなたたちでもね……。

＊「あの神さまの正体が　じつは
魔王じゃったとは……。

＊「では　本当の神さまは
どうなさったのじゃ？　われらを
救ってはくださらぬのか？

＊「やっぱり　あの神さまは
ニセモノだったか。

＊「そうにちがいないと思ってたんだ！

＊「だいたい　武器をすてちまったら
オレたちみたいな　武器屋は
オマンマくいあげじゃねえか。

＊「本当の神さまだったら　そんな
むごいこと　言うわけねえもんな。

＊「つりしてる場合じゃねえのは
オラだって　わかってるだよ。

＊「でも　気が動転しちまって……
とにかく　こうして　なんとか
落ち着こうとしてるだよ。

＊「よい子にしてないと
まおうが　やってくるって
ママが　言ってたの。

＊「あたし　よい子にしてるから
だいじょうぶだよね？
まおうなんて　こないよね？

＊「ウワサによると　魔王のチカラで
人間が消されちまった町が
あるっていうじゃないか。

＊「この町も　いつ　そんな目に
あうかと思うと……
ああ　おそろしい！

＊「ブルブルブル……。
いつ　魔王の軍勢がおそってくるか
考えると　おそろしくて……。

＊「もう　酒でも飲まなきゃ
まともじゃいられませんよ……。

＊「クハァ〜！
どうせ　世界は　もうすぐ魔王に
ほろぼされちまうんだ。

＊「こうなりゃ　オレは　死ぬまで
好きな酒を　飲みまくってやるぜ！
ウイック！

＊「よみがえった魔王は　人間を
どうするつもりなんでしょう？
ひょっとして　みな殺しとか……？

＊「ああ　おそろしい。まさか
自分が生きている間に　こんな
とんでもないことが起こるなんて！

＊「どんなことが　起こっても
お客さんが　いるかぎりは
店を　開けつづけますよ。

＊「しかし　魔王ってのは
どうして　神さまのふりなんて
まわりくどいこと　したのかねえ？

＊「さっさと　正体あらわしゃ
いいのに……じつは　みんなから
あがめられてみたかったとか……？

＊「そう考えると　魔王なんて
えらそうなこと言っても
案外　子供っぽいヤツだね。

＊「おかあさまったら　魔王が
よみがえったってのに　よく
落ち着いていられるわね。

＊「わたしなんて　おそろしくて
なんにも　手につかないのに。

＊「伝説によれば
かつて　神は　魔王と戦い
そして　やぶれたといいます。

＊「いくら　精霊が復活したといっても
神さえも　敗れた者に　何者が
たち打ちできるというのでしょう？

＊「魔王？
そんな見たこともないヤツより
ネコのぼうれいよ！　ネコの！

＊「そりゃネコのぼうれいも
見たことはないけど……でも
鳴き声は　ハッキリきこえるのよ！

＊「う〜。にょうぼうのヤツ
すっかり　ネコちゃんの鳴き声を
ごかいしちまってるよ。

＊「こうなると　もう　オレにゃ
おっかなくて　本当のこと
言えねえよ。

＊「今のところ　魔王の軍勢が
せめてくる様子はないが……。

＊「しかし　しずかすぎるのも返って
不気味なものだな。ヤツめ
なにをたくらんでいるやら……。

＊「神に……いや　魔王に
消された大地が　精霊のチカラで
復活したんだってな。

＊「だけど　そこに住んでる連中も
ひょっとしたら　帰ってこない方が
幸せだったかもしれねえよな。

＊「なにしろ　今の世界は　半分
魔王に　支配されてるも
同じなんだからよう。

＊「これから　どんなひどい世の中に
なるか　知れたもんじゃねえぜ。

＊「魔王が　本性をあらわすと同時に
地上には　モンスターどもが
あふれかえったんだ。

＊「あいつらが　いっせいに
おそいかかってきたら　こんな町
ひとたまりもないよ。

＊「にげる場所なんて　どこにも
ないし……。
ああ　どうしたらいいんだ？

＊「おにいちゃんたち　とっても
強いんでしょ？
アズモフはかせが　言ってたもん。

＊「きっと　おにいちゃんたちなら
魔王も　たおせるよね。
おねがいだから　やっつけてよ。

＊「うにゃ〜ん。

＊「神ではなく　魔王が復活した
この世界……これから
どうなってしまうのでしょうか？

＊「魔王さまが　復活したんだね。
魔王さまは　そりゃ　ボクたち
モンスターの王さまだけどさ……。

＊「ボクは　人間を　殺したり
苦しめたりするのは　イヤだな。

スラっち「アルスたちか……。
しばらく　こないから　どっかで
のたれ死んでるのかと　思ったよ。

スラっち「……おめえら　まさか
魔王さまと　戦おうなんて
思っちゃいないだろうな？

＊「ピーッ！　ピピーッ！

＊「地上ニ　モンスターガ　デテキタ。
マタ　コノ塔ヲ　ウバワレナイヨウ
気ヲツケナクチャ。

＊「あの神さまの正体が　じつは
魔王だったなんてな……。
オレも　すっかり　だまされたぜ。

＊「このような時に　このような所まで
いらっしゃる方がいるとは……。
わが神に　なんのご用でしょうかな？

（教会）

＊「プルプルッ！
ぼく　悪いスライムじゃないよ。

＊「また魔王に　世界が封印されたら
大変なことに　なっちゃう。
今度こそ　世界の終わりかも！

＊「こ　こわいよう……。
プルプルッ！

＊「プルプルッ！
ここは　メダル王さまの　お城だよ！

＊「いま　世界は　大変なことに
なって　いるんだね。

＊「メダル王さまは　口には出さないけど
とっても　心配していらっしゃるよ！

＊「アルス　がんばって！
ボクらも　おうえんしているから
早く魔王を　退治してね！

＊「ボクたちも　はじめは魔王に
あやつられて　いたんだよ。

＊「でも　ある日　メダル王さまが
そんな　ボクらを　見つけて
救ってくださったんだ。

＊「メダル王さまは　とてもやさしい
すてきな　王さまなのさ！