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*「暗闇は はれたが
動物たちが まだ もどって
こないんだよ
*「まだ なにかが この島に
おこってるって ことだな。
*「あっ アルスさんたち!
ご無事そうで なによりです。
*「なんだか よくわかりませんが
あたりが急に 明るくなったんですよ。
*「でもでも まだ 魔物の声が
ときどき 聞こえるんですよ
ぐぎゃああっ……って!
マリベル「魔物は 町には
入ってこないみたいだけど
ほっといて 平気かしらね。
ガボ「さっすが 精霊だな。
ほんとに 明るくなってるぞ!
アイラ「残りの精霊を
復活させないと ほんとうの
平和は もどらないのね……。
*「なんだ なんだ。
さっきまで 夜みたいに
暗かったのに。
*「どうして とつぜん
明るく なったりしたんだ?
マリベル「暗いから きっと
みんな おびえるのよね。
*「なんか この明るさって
ヘンな気が しない?
*「お日さまの 光っていうより
こう たいまつや ろうそくで
照らされて いるっていうか……。
マリベル「そりゃ そうよね。
炎の精霊の作った 明かり
ですもんね。
*「ホンダラのやつだけでなく
ボルカノどのまで ゆくえ不明に
なってしまうとはのう。
*「いや あの大バカものは
どうでもよいが ボルカノどのは
ご無事なんじゃろうか……。
*「やあ アルス。
疲れているなら うちで
休んで行くかい?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「じゃあ ゆっくり *「どうだい疲れは 取れたかね。 |
いいえ |
*「おお そうかい。 |
*「あらー 外が明るく
なっちゃったのねー。
*「うちとしては ずっと暗いほうが
もうかったり しちゃうかも
なーんて 思ってたんだけど。
*「聞いたよ アルス
ボルカノさんのこと。
*「気を落とすなよ……って
いっても ムリか。
たいせつな 親父さんだもんな。
*「もういちど 大きな ゆれが
きたりしたら この家ごと
たおれかねないわよね。
*「外にいたほうが 安全かしら。
でもまだ 魔物がでるっていうし
キケンよね。
*「兵士さん だいじょうぶかな……
心配だから ずっと ここで
見てることに したの。
*「うう……。
*「ありがとよ アルス。
神さまに お願いして
くれたんだね。
*「ああ いつにもまして
あたたかい ひかりだよ。
*「神は まだ この国を
見捨てては おらんかったんじゃ。
わしらは まだまだ 生きられる!
ガボ「でもさ アルス
神さまは なんにも
してくれなかったよな。
アイラ「……。
マリベル「あの神さまってさ
ちょっと あやしくない?
マリベル「だって どう考えたって
この島が 落されるなんて
納得できないわよ!
*「信じていれば 神は きっと
救いの手を さしのべて
くれるんですよ。
*「だから これからも わたしは
神を 信じますとも。
*「魔物というのは ほんに
おそろしいモンじゃ。
*「わしら 人間の命など
たやすく うばいよる。
*「私たちの祈りが すこしは
神に とどいたのでしょう。
*「あんなにも 暗かった空が
明るくなりましたわ。
*「神よ 願わくば つぎは
あたりに はびこる 魔物たちを
消し去りたまえ……。
*「なんでも 魔物は まだ
うろついていやがるんだってな。
*「どうだい 道具は たりてるか?
まごころ価格で 提供するぜ!
(よろず屋)
*「さーて 予約した魚が
ダメに なっちゃったから
夜のゴハンは どうしようかねえ。
オルカ「それにしても ヒマだよなあ。
外出禁止令が 出てるから
あそびにも 行けないしなあ。
オルカ「彼女も ここへ
これないだろうしなあ……。
マリベル「やれやれ こんなときでも
女の子のこと 考えてるなんて
見下げはてた 男ねー オルカって。
*「たしかに 暗闇は はらわれたけど
これで ほんとに もとの平和な
グランエスタードに もどったのか?
*「その暗闇だって ほんとに
神さまが はらってくれたとは
かぎらないわけだろ?
*「どうも 不安なんだよなあ。
これって どうすりゃ
すっきり するんだろうか。
マリベル「そうそう だって
この暗闇を とりはらったのは
あたしたち だもんねー。
*「家から 出ちゃいけないなら
もう ねるしかないと思って
ねてたのに……。
*「なんだか まぶしくて
目が さめちゃったわ。
*「え? それって もしかして!
*「ああっ 外が 明るくなってるわ!
いったい どうしてかしら。
*「これで 外出禁止令は
とかれるのかしらね……。
*「すやすや……。
*「えーと おやさいを洗って
お肉を やいて……
*「こうやって カラダを
うごかしていないと よけいな
心配ばかり しちゃうの。
*「つぎは お湯をわかして……
*「むむ 外が明るくなりおったな。
しかし まだ安心は できんわい。
*「ぐうぐう……。
*「ホンダラの おじちゃん
まだ 帰ってこないのかなあ。
マリベル「あら けっこう
ホンダラさんの 心配してる人
いるのね。
アイラ「メルビンが 神の城から
追い出された以上 ホンダラさんの
ことも 心配よね……。
*「日のひかりを とりもどしたと
いっても まだまだ魔物が
外を うろついているようです。
*「まだまだ 見張りを
やめるわけには いきません!
老人「どうやら お前さんがたが
島に ひかりを とりもどして
くれたようじゃな。
老人「あえて くわしいことは聞かん。
わしに できることは もう
ないようじゃからな。
マリベル「ふふん このマリベルさまの
手にかかれば このくらい朝飯前よ。
アイラ「さすがね おじいさん。
わたしたちのこと わかって
くれてるみたい。
*「おお アルスどの。
バーンズ王の ご容体が
回復なされました!
アイラ「バーンズ王さま
ご無事だったみたいね……。
ホッとしたわ ほんとに。
マリベル「あの王さまが カンタンに
死んじゃったり するわけ
ないじゃない アルス。
*「けいかい態勢は まだ
とかれておりませんが
とりあえず 城は開放しました。
*「城へ ひなんする者も
おりますからな。
兵士長「あたりが 明るさを
とりもどしたとはいえ まだ
魔物は 出現しているのだ。
兵士長「気を抜くわけには いかぬ。
アルスどのも 気をつけられよ。
*「空が突然 明るくなりました。
いったい この国は どうなって
しまうのでしょう!?
*「お帰りなさい アルスどの!
お役目ごくろうさまです!
*「王さまが ご無事で
ほんとに よかったわ……。
*「王さまの いしきが
もどったらしいじゃないか。
*「おれの作った 料理の匂いが
バッチリ 効いたってことだな。
*「食料の残りなら まだ
しばらくは だいじょうぶじゃ。
ご安心くだされ。
*「ふむ…… どうやら
大きなヒビは なさそうだな……。
*「ご無事で よかった……。
*「アルスどの!
王が…… 王が……!
うっうっ よかったですよう〜。
*「使いの者を フィッシュベルへ
行かせたのですが お留守でした。
よく 来てくださいましたね。
リーサ姫「あっ アルス
お帰りなさい!
リーサ姫「見て お父さま
少し元気に なられたのよ!
ほんとに わたし 心配で……。
リーサ姫「だって お父さままで
いなくなったら わたし……。
マリベル「まったく キーファったら
こんな かわいい妹を 置いて
行っちゃうんだから……。
ガボ「だいじょうぶだ!
お姫さんには オイラたちが
いっしょに いるぞ!
アイラ「リーサ姫……。
大臣「王の体調は もう ほとんど
元に戻ったが あまり 長話は
せぬようにな。
バーンズ王「む……アルスか。
どうやら 心配をかけて
しまったようじゃな……すまん。
バーンズ王「それよりも アルス
この国 いや 世界は どうなって
しまったと 言うのだ?
バーンズ王「……。
バーンズ王「……ふむ なるほどな。
四人の精霊……か。
バーンズ王「アルス わしは
この国の民を 守らねば ならぬ。
精霊復活の役目 たのむぞ。
バーンズ王「お前たちばかりに
たよってしまって すまないとは
思ってる……。
マリベル「ほんと このマリベルさまが
いなかったら この世界は
どうなって いたのかしらねー。
ガボ「王さまは もう
だいじょうぶ みてえだな。
アイラ「さあ アルス
4人の精霊を はやく
よみがえらせましょう!
*「空が 明るくなったわ……
どうしてかしら……。
*「闇は 晴れたようです。
フィッシュベルの人たちも
みな 無事だと 聞きました。
*「ひとまず 安心しましたよ。
*「むむ 大国が
攻めて来たのでは ないのか……。
*「神の城は どうなって
いるのでしょうか? 神は……?
*「アルス!
この地に なにが 起こったのか
お前さんたちなら 知っておろう?
*「……いや 言わんでいい。
なにも聞かずに お前さんたちに
まかせたよ わしは。
船番「重大な使命を 受けられている
あなた方ですからな。
船番「こんなイカダでよろしければ
ご自由に お使いくだされ。
*「まだだ! きっと また
なにか 起こるんだーっ!!
*「暗闇が はれて 明るくなったと
思ったら こんどは ナゾの船……
この村は 呪われているのかしら。
*「あっ アルス お帰りなさい。
そうか この村には あなたが
いるんだもの だいじょうぶよね。
*「あ ごめんなさい。
わたし ジャマだったわね。
ガボ「ナゾの船? なんだ それ。
アルス 知ってるか?
マリベル「また 神の使いの船が
来たってんじゃ ないでしょうね。
*「あっ そういえば お城の人が
あなたたちを 探していたわよ。
でも 気になるわね ナゾの船……。
*「あのヘンな船を しらべるために
うちの人も アミットさんの所へ
行ったのよね。
*「うちの人 こんども無事に
帰ってきて くれるかしら……。
*「寒気は おさまったが
まだ カラダのふしぶしが
いたむんじゃ……うう……。
*「あのデカイ船が もし この村に
せめてきたりしたら……
*「おれが 戦わなくちゃ
いけないのか…… うーん。
アイラ「うーん 魔物が
船で せめてくるなんて話は
聞いたことないけど……。
*「ここから見て あの大きさだ。
かなり デカイ船だな。
うちの船の 何倍あるやら。
*「あんなデカイ船なんて
見たことも 聞いたことも
なかったぜ。
アイラ「とおくて よく見えないけど
たしかに 大きそうね……。
ガボ「うわ ほんとだ。
ものすごく でっかい船が
見えるぞ!
マリベル「うちの船より デカイなんて
ちょっと なまいきよね!
*「ねえねえ あの大きな お船
だれが 乗っているのかなあ?
どこから 来たのかな?
*「なんで こっちに来ないの?
もしかして どこか
こわれちゃったのかな。
*「うーむ どう見ても 漁船や
貨物船じゃあねえな。
*「どっちかというと 戦い向きの
船だぜ ありゃあ。
まいったな こりゃ。
*「沖から あの船がいるあたりへ
まっすぐ 光の列が のびているんだ。
*「まるで おれたちを
さそっているみたいだな……。
*「はああ〜 やっぱり お日さまの
光は いいねえ あったかくて。
*「イヤなことも 不安なことも
ぜんぶ ふきとんじゃうわよ。
*「闇が とりはらわれると
すぐに あの船は あらわれました。
*「ハッ もしや あの船は
神の使いの船なのでは!
そうに ちがいないですわっ。
*「おお 神よ われらを救いたまえ。
邪悪なる者より われらを
守りたまえ……。
神父「わしには わかる。
なにか 聖なるチカラが この地に
再び光を もたらしたのじゃ。
(教会)
*「あたりが 明るくなったのは
うれしいんだけどねえ。
外には まだ魔物が 出るってさ。
*「おまけに あやしい船が
あらわれるなんて もう
どうにでもしてくれって 感じだよ。
*「ご主人さまなら
おでかけに なりましたですだ。
*「あの ナゾの船は じつは魔物が
あやつる船で 中に わんさと
魔物が 乗ってたりしたら……
*「おお こわい!
かんがえるだけで 身の毛も
よだってしまうわね。
*「おお アルスどの。
先ほど バーンズ王が
回復なされたと 使いの者が。
*「アルスどのたちも
カオを見せてあげては くれまいか。
マーレ「もしかしたら 父さんは
あの船に たすけられて……
いや まさかだね……でも……
マーレ「ああ アルスかい。
無事なようで ホッとしたよ。
マーレ「お前にまで なにかあったら
母さんは…… おっと いけない。
マーレ「それよりも アルス。
あの船を アミットさんたちと
見に行ってくれないかい?
マーレ「あの船が この近くを
通ってたんなら 父さんのことを
なにか知ってるかも しれないだろ。
マーレ「たのむよ アルス!
父さんのことを なんでもいいから
聞いてきておくれっ。
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
マーレ「アルス。 |
いいえ |
マーレ「どうしてだい アルス (ループ) |
アミット「あの船は 光の列に
みちびかれるように やってきて
それきり 動こうとはしない。
アミット「どうも こちらのようすを
うかがっているようなのだ。
アミット「ならば こちらから
乗りこんでやろうと 思ってな。
じゅんびを しているところだ。
アミット「よし そろそろ
じゅんびが おわりそうだな。
アミット「さて あの船には
いったい 何が 乗っているのやら。
アミット「なに? おまえたちも
いっしょに行くと いうのか?
ふむ……
アミット「よし いいだろう。
戦いをこなせる者は 多いほうが
よさそうだからな。
アミット「そうと きまれば
さあ 乗った乗った!
マリベル「ふふふ いよいよ
このマリベルさまが 船出する時が
来たのねー!
アイラ「鬼が出るか 蛇が出るか……
楽しみね。
ガボ「よっし アルス
出発 しゅっぱーつ!
*「アルスたちも 中へ
はいっててくれ。
すぐに 出航になるぞ。
*「いつまでも くよくよしても
しかたないからね。
ボクも 行くことにしたよ。
*「マーレさんにも いわれたんだ。
あの船で ボルカノさんの
手がかりが えられるかもって。
*「もしかしたら このモリを
魚以外に 向けることに
なるかも しれねえな。
*「オレは 戦いはしたこたあねえが
うでっぷしには 自信があるぜ。
コック長「悪いな アルス。
メシのじゅんびで いそがしいんだ。
話しかけないでくれ。
アミット「そろそろ 出航の時間だな。
用意は いいな アルス?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
アミット「よし! では 出航しよう。 |
いいえ |
アミット「ふむ なるべく はやく |
*「でっけえ!
こんな でかい船は
見たことが ないぜ!
*「よし! 船べりに 近づいて
ロープを 投げろ!
*「アミットさん! ロープは
うまく 引っかかりました!
アミット「よし! では まず
アルスたちに 先に
行ってもらおう。気をつけてな!
*「ぬうっ! 魔物め!
また しょうこりもなく
おそってきやがったかっ!?
*「おいっ!
今の 物音は なんだ!?
*「はっ カデルさま!
いえ 魔物のやつめが また
おそってこようとして…
カデル「なんだと? このへんの
魔物は ほとんど
たおしたはずでは なかったか?
カデル「どれ ちょっと
見せてみろ!
カデル「ばかもんっ!
魔物が ロープで 上がってくるか?
見ろ! 人間だっ!
カデル「すぐに はしけ舟を おろして
海に 落ちた者を 引き上げろ!
カデル「オレは シャークアイさまを
お呼びしてくる!
兵士「…シャークアイどのが われらの
海軍をひきいるように なられて
もう 2年…。
兵士「王さまの ご期待どおり
マール・デ・ドラゴーンの
かつやくは めざましいものです。
兵士「しかし 魔物は どんなに
たおしても また なん倍もの数で
押しよせて きりがありません。
王「うむ…どうやら われわれは
闇の世界から 目をつけられて
いるようだな。
王「これだけのことを してきたのだから
当然といえば 当然であろうが…
王「じつは シャークアイどのが 明日
魔物の目を ひきつけて はるか
沖へと おびきだし…
王「そこで いっきに 決戦へと
もちこむつもりで おるらしい。
兵士「そ そんなキケンな! いくら
最強の海賊とはいえ 闇の王に
ねらわれたら かないませんぞ!
兵士「しかも つい昨夜 アニエスどのの
おなかに 赤ちゃんがいることが
わかったばかりでは ありませんか!
王「わかっておる…。
しかし シャークアイどのは いちど
いったことは 必ず実行する男だ。
王「われわれが とめても 行くだろう。
それに これは わが国を… いや
この世界を救うため でもあるのだ。
*「さすが わが友 コスタール王!
じつに よく わかっておられる。
王「おお シャークアイどの。
聞いていたのか。
王「奥方アニエスどのの おからだは
いかがかな?
シャーク「昨夜は 心配をかけましたが
もう大丈夫。あの様子なら また
船旅にも 出られそうだ。
王「…シャークアイ。これは
友として いわせてもらうが やはり
明日の船出は とりやめてほしい。
王「闇の王のチカラは はかりしれん。
ここで もし そなたたちの身に
なにか あっては…
シャーク「もう わかっているはずだ。
このままでは 闇に 封印されるのも
時間の問題だということを。
シャーク「オレは あきらめてはいない。
敵とて 万能ではないはず。
なにか 打つ手が あるかもしれん。
シャーク「心配するな。オレは
そう簡単には くたばらん。
王「…そうか。正直にいって
行かせたくはないが 国王としては
礼を いわせてもらおう。
シャーク「…ああ。
コスタールの民は
偉大な王をもって 幸せだな。
シャーク「さて 今夜は われらの船にて
わが妻アニエスのための 祝いだ。
あとで 船に 来てくれ!
*「こんな スピードでは
コスタールから 遠く はなれる前に
魔物のむれに おいつかれちまうぞ!
*「進路を 南西に へんこうする!
*「おいっ ボロンゴ! ボーッと
してねえで 戦闘員いがいは
船室へ さがらせろ!
ボロンゴ「あっ!
はっ はい! カデルさま!
今すぐ伝令します!
*「シャークアイどの! 私とて
コスタールを 代表する兵士。
*「いくら とめられても 魔物との
決戦には われわれも
協力させていただきますぞ。
シャーク「はっはっは! あなたの
ガンコさは ここまで 船旅を
ともにして よく わかってますよ。
シャーク「あなたにも そして オレを
信じて ここまで ついてきてくれた
一族の皆にも すまないことをした。
シャーク「この たたかいで われわれに
勝利の女神が ほほえむことは
おそらく ないだろう。
シャーク「闇の王のチカラは
はかりしれんからな……。
だが 無駄死には 決してしない。
シャーク「コスタールの民や すこしでも
多くの人びとを 守るため
チカラを かしてもらおう!
*「シャークアイさま!
われわれには 水の神様の守りが
ついています。
*「魔物なんて とっとと かたづけて
コスタールの アニエスさまのもとへ
帰りましょうや!
シャーク「はっはっは! そうだな。
では そろそろ まわりの海の
様子を 見てくるとしよう。
シャーク「カデル!
あたりの 様子はどうだ?
カデル「キャプテン・シャークアイ!
もちろん 予想どおり
とんでもない 魔物の大群ですぜ。
シャーク「わっはっは!
予想どおり か!
シャーク「では こちらも
予定どおり 闇の王の おでましを
願うとしよう。
カデル「われわれ一族の民は 最後まで
シャークアイさまに ついてゆく
かくごです。
カデル「あなたの その身に やどされた
水の神の 紋章に ちかって……。
シャーク「カデル。オレが もって
生まれてきたアザは 水の紋章の
ほんの 一部でしかない。
シャーク「おそらく オレには
海神につかえる 本当のチカラは
ないだろう。
シャーク「しかし 一族の総領として
オレに できるだけのことは
やりとげねばならん。
カデル「シャークアイさま。かならずや
あなたは 生きて アニエスさまの
もとへ お帰りください。
カデル「それが 生まれ来る あなたの
お子のため。そして われわれ
一族の 未来のためにも……。
シャーク「はっはっは!
カデル。お前には 本当に
感謝している。
シャーク「オレが ここまで
やってこれたのも お前という
たのもしい 相棒が いたからだ。
シャーク「われわれ 一族の未来は
やがて 生まれくる オレの
子どもに たくした。
シャーク「信じないかも しれんが
オレは ゆべ 夢で
見たんだよ。
シャーク「オレが いなくとも
立派に 成長した
オレの息子の姿をな。
シャーク「やつにも お前のような
たよりになる 相棒が
できるといいが……。わっはっは!
シャーク「さて…… では そろそろ
ぶちかますとするか!
たのむぞ カデル。
カデル「はっ!
すでに 準備は
ととのっております!
カデル「総員 じゅんびは いいなっ!?
まずは 船側砲撃を おこなう!
カデル「後方の 魔物に注意しろっ!
砲撃 開始ーーっ!!
*「アルス……起きて。
アルス……。
マリベル「ちょっと アルス
起きてったら!
マリベル「なんだか ずいぶん
うなされてた みたいだけど
大丈夫?
はい/いいえ | |
---|---|
はい/いいえ |
マリベル「まったく むかつく連中よね! |
マリベル「でも 助けられて ここに
寝かされてたってことは
悪気は なかったのかしら?
*「ああ よかった!
皆さん お目覚めですね!
*「アルスさん。われらの総領が
皆さんを お呼びです。
どうぞ こちらへ おこしください。
*「シャークアイさま!
アルスどの と お仲間を
おつれしました!
シャーク「うむ ごくろうだった。
もう 持ち場に もどっていいぞ。
*「はっ!
では 失礼いたします。
シャーク「アルスどの
そして お仲間の 皆さん。
シャーク「さきほどは 部下が
手荒なマネをして すまなかった。
心より おわびを 申し上げる。
シャーク「アルスどの と
皆さんの これまでのことは
アミットどのより お聞きした。
シャーク「実をいうと われわれは
わけが 分からぬまま この世界を
ただよっていたのだが……
シャーク「アミットどのの 話と
皆さんのことで だいたいの
現状は 理解したつもりだ。
シャーク「しかし 正直言って
まるで 信じがたい話だった。
シャーク「われわれの船が はるか
数百年もの間 氷づけに
されていた などと!
シャーク「だが ありえぬことではない。
魔王には 不可能なことなど
なかったかも しれんからな。
シャーク「アルスどの。あなたがたの
努力で 救われた国が
たくさんあると 聞いた。
シャーク「そして コスタールの国も
その中の ひとつ。
それは まことの話か?
いいえの場合追加 | |
---|---|
いいえの場合追加 |
シャーク「なんと けんそんするとは シャーク「しかし 今は 正直に (ループ) |
シャーク「ならば コスタールの王から
わが 一族に伝わる 水竜の剣を
あずかって おられよう。
シャーク「あれは わが一族の始祖が
水の精霊より さずかった
この世に ただひとつの 宝剣。
シャーク「われわれが 最後の決戦へと
旅立つ朝 オレが コスタール王に
あずけたものだ。
シャーク「コスタール王なら 必ず
わが一族の無事を願い あなた方に
その剣を たくしたはず。
シャーク「あなた方の これまでの旅が
真実ならば その水竜の剣を
見せてもらえるだろうか?
いいえの場合追加 | |
---|---|
いいえの場合追加 |
シャーク「ほほう。こんなときに シャーク「しかし 悪いが 今は シャーク「あなた方の これまでの旅が (ループ) |
アルスは 水龍の剣を
手にとって 目の前に かざした!
シャーク「これは…… 確かに……
やはり すべて 真実であったか!
シャーク「では わが妻 アニエスも
はるか 数百年も前に……
シャーク「……アルスどの。
すこし ふたりで 話がしたい。
オレに ついてきてくれ。
シャーク「さて…… これまでのことは
われわれも おおむね 理解した。
問題は これから どうすべきかだ。
シャーク「われわれは どうやら
闇の世界に 落とされたようだが
ここから どう脱出するか……。
シャーク「まあ 幸い この世界では
わが船にかけられた 呪いの氷は
その 役目をなさないらしい。
シャーク「あの いまわしき決戦の時より
数百年もの時が 流れたなど
信じたくは なかったがな。
シャーク「わが妻 アニエスとも
もう 会えぬか……。
シャーク「アルスどの。
いまいちど 水竜の剣を
かかげてみてくれぬか。
アルスは 水竜の剣を
目の前に かかげた。
しかし シャークアイの目は
水竜の剣ではなく アルスのウデを
見つめている…。
シャーク「……むっ!?
その ウデのアザは やはり!
シャーク「それは 間違いなく
水の紋章の かけら!
そなたは やはり……!?
シャーク「うっ…… なんだ?
ウデが 燃えるように熱く……!
わたしの声が きこえますね?
あなたがたは 神が 残したもうた
最後の遺産。
しかし この闇の世界に
封じられたままでは その出会いも
むなしいものと なるでしょう。
…アルス。あなたは
すでに この闇の中で 炎の精霊を
目覚めさせました。
そのチカラがあれば 大地の精霊
そして 風の精霊をも
目覚めさせることが できるでしょう。
わたしは 水の精霊。
長い眠りの中で あなたがたを
ずっと 見守ってきました。
そして 今 目覚めのときを
待っています。
炎 大地 そして風。
それら3人の 精霊たちを
目覚めさせたなら……
水竜の剣をもち 七色の入り江まで
おいでなさい。そして 炎 大地 風
3つのチカラをあわせ 祈るのです。
水は いのちを 生み
大地は いのちを 育て
風は いのちを はこび
炎は いのちを 栄えさせ
そして また いのちは
水に かえる……。
すべての チカラが 合わさったとき
あなた方は 闇の世界から
ときはなたれるでしょう。
わたしは 水の精霊。
ふかき 海の底で
目覚めのときを 待っています。
シャーク「なんということだ!?
オレのウデにあった アザが
消えている!
シャーク「……そうか! まさしく
オレの見た夢は 真実の予言
であったか!
シャーク「アルスよ。どうやら
オレたち 一族の役目は そなたに
引き継がれたらしい。
シャーク「そのウデには 完全なる
水の紋章が 浮かび上がって
いるのであろう。
シャーク「……これで ゆく道は
決まった。
シャーク「この闇の海に うかびあがった
聖なる炎の 道しるべは この船に
ふたつのゆく道を 示した。
シャーク「ひとつは アルスの住む
エスタード島へ。
シャーク「そして もうひとつは
われわれにも まだ 分からぬ。
シャーク「しかし その道をゆけば
また なんらかの 手がかりが
つかめるはず。
シャーク「おたがい 迷っている時間は
なさそうだ。さっそく
その道の先へ 向かうとしよう。
シャーク「この船は すぐにでも
進路を変えて 出発するが
今日は もう 夜もおそい。
シャーク「アルスたちは 船室に
もどって ゆっくり 休まれるが
いいだろう。
*「アルスさま…
おはようございます…
*「おはようございます!
アルスさま!
*「明け方ちかく 炎の道しるべの先の
大陸に 到着いたしました。
*「もし 船をおりて 大陸へ
ゆかれるのでしたら
甲板前方の出口からどうぞ。
*「われわれの船は ここで
皆さま方が お帰りになるまで
待機しております。
*「あ 申しおくれましたが 自分は
皆さまの お世話を いいつかった
ボロンゴと 申します。
ボロンゴ「お休みになりたいときは
いつでも お声をかけてくださいね。
アイラ「まさか こんな所で
伝説のマール・デ・ドラゴーンと
出会えるなんてね……。
マリベル「海賊って言うから もっと
ガラの悪い連中かと 思ったけど
けっこう いい人たちみたいね。
ガボ「この海賊船 でっかくて
かっこいいなあ。
オイラ 気に入ったぞ。
ボロンゴ「今朝はやく
キャプテン・シャークアイより
伝令が ありました。
ボロンゴ「われわれは できうるチカラで
アルスさまの お役に
立つようにと。
ボロンゴ「それが ひいては
われらの 未来のためにもなると。
ボロンゴ「アルスさまたちって
すごい人なんですね!
アルスは 本だなを 調べた。
本だなに 並んだ本の奥に
航海日誌のようなものが
はさまっていた。
”○月×日。
昨日より さらに
嵐が はげしくなっている。
”運命の時が いよいよ
近づいているのかもしれぬ。
”妻よ。そして 生まれ来る わが子よ。
この海は お前たちのところまでも
つづいているだろう。
”この海にいるかぎり
オレは いつも
お前たちと共にいる。
*「あんた 自分が なん百年も
氷づけにされた後の気もち なんて
想像できるかい?
はい/いいえ | |
---|---|
はい/いいえ |
*「そうそう。まさに オレらは |
*「われわれが 眠らされている間に
世界は ずいぶんと もとの姿を
とりもどしていたようだが…………
*「神が 復活したという 今になって
われらや 精霊さまの源までが
闇に 封じられるとは!
*「これを いったい どのように
考えればよいのだろうか。
アイラ「神が 復活なさった今
すべては いい方向へと
流れていくと 思っていたのに……。
マリベル「ホントに いったい
どういうことなのよ?
アルス 説明しなさいよ。
*「わしら マール・デ・ドラゴーンの
歴史は 古いんじゃ。
*「その中でも わしゃ いちばんの
長生きでのう。一族の皆からは
長老と 呼ばれとる。
長老「むろん シャークアイ総領も
赤ん坊のころから 教育係として
わしが お育ていたした。
長老「そういえば アルスどのは
ハナたれじゃった頃の 総領に
おもかげが 似とるのう。
マリベル「ええっ あのシャークアイが
アルスに 似てたんですってぇ?
マリベル「それって なんかショックだわ!
*「シャークアイさまは たいそう
ネコが お好きでねえ。
*「特に かわいがってなさった ネコの
ミントちゃんを 奥さまの お守りにと
コスタールに 残したのさ。
ガボ「おう。 そういや コスタールに
アルスにしか なつかない
ネコが いたよなあ。
マリベル「へえ。
海賊の総領が ネコ好きだなんて
ちょっと 意外ね。
マリベル「でも それなら
あたしとも 気が合いそうだわ。
アイラ「でも そのアニエスさまは
人魚になって 今も 彼を
待っているんじゃあ……。
アイラ「……このこと シャークアイに
伝えたほうが いいのかしら?
*「みゃ〜お。
*「オレらの船の帆に 描かれた
しるしは 先祖から伝わる
水の精霊さまの 紋章よ。
*「マール・デ・ドラゴーンの一族は
ただ 海を荒らしてまわる海賊とは
生き方も 歴史も ちがうってわけさ。
マリベル「ふ〜ん。
あれ? でも あの紋章
どこかで 見たことがあるわね。
マリベル「あっ そうか!
アルスのウデのアザに
似てるんだわ。
マリベル「ふ〜ん。偶然てあるのねえ。
アイラ「ユバールが 神の復活という
使命を 背負っているのと 同じく
彼らも 使命を持つ一族なのね。
*「こんな ちっぽけな 菜園だけど
たいせつな 食料になるんだす。
*「長い長い 航海では
新鮮な食べ物なんて 魚以外
とれやしねえだからな。
*「ここにある物は すべて
アルスさまたちに お渡しせよとの
伝令を 受けております。
*「どうぞ ご自由に
お持ちください。
ガボ「やっほう!
海賊のお宝って なにかな〜?
マリベル「へえ。
シャークアイって 気前もいいのね。
*「にゃん にゃ〜ん?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「にゃお〜ん! アルスは ちいさなメダルを *「みゃおん。 |
いいえ |
*「フーッ! |
はいの場合
マリベル「ラッキー!
やっぱり ネコって かわいいわね。
カデル「おお アルスどの!
キャプテン・シャークアイから
話は お聞きしましたぞ!
カデル「あなた方なら 必ずや
すべての 精霊さまを
復活させられると 信じます。
カデル「炎の道しるべは ここまでで
終わりのようですが 水の精霊の
源へは ご案内できると思います。
カデル「その時が くれば おそらく
水の精霊さまが われらを
おみちびきなさるでしょう。
カデル「それが われらに 伝わる
言い伝え ですから。
*「われらの船や アルスさんたちの
島いがいにも この世界に
落とされた大陸が あったとは…。
*「どうも 復活した 神さまというのは
うさんくさいですな。
アイラ「わたしたち ユバールの
長年の願いだった 神の復活……。
アイラ「その神を うさんくさいなんて
言われると つらいけど……
でも この状況じゃ 仕方ないか。
マリベル「たしかに このマリベルさまの
生まれた島を 闇に落とすなんて
うさんくさいにも 程があるわ。
*「たとえ この闇の海でも
われらの船に いるかぎり 皆さまの
安全は お守りいたします!
*「シャークアイ総領って いい男だろ。
あたしの息子も あんな風に立派に
育ってくれると いいんだけどねえ。
*「こんな時だってのに
うちのカミさんの 考えることは
息子の将来のことばっかりで。
*「まあ そんな 肝っ玉のあるところに
ホレたんですけどね。
わっははは!
*「にゃあん。
*「シャークアイさま 本当は
さぞや 悲しんでおいででしょうね。
*「アニエスさまと そのお子の
両方と 数百年もの時を
へだてられてしまったなんて…。
ガボ「シャークアイの子供って たしか
アニエスさんのお腹ん中から
消えちまったって話だったよな。
*「船の上じゃ たいした食材も ねえが
それを うまく 料理するのが
あっしのウデの 見せ所でさあ。
*「うめえ うめえ!
はたらいた後の めしは
なんでも うめえよ!
ガボ「オイラも メシ食いてえぞ!
*「アルスさんは エスタード島の
出身なんだって?
*「かつては エスタード島といえば
伝説の楽園だとか なんとか
うわさが あってさ。
*「オレの知り合いでも その島を
もとめて 旅立ったきり
もどらなかったヤツが いたっけ。
*「漁のウデは いいんだけど
ギャンブル好きなのが
玉にキズ だったんだよな。
マリベル「伝説の楽園ねえ。
たしかに こんな事になるまでは
平和なとこだったけど……。
マリベル「でも なんにもなくて
たいくつな島だったわよね。
*「この船では 世界中から
選ばれた 目ききの商人たちが
店を 開いている。
*「きっと あなた方の旅の
役に立つだろう。
*「ぐはあ!
この酒 凍ってやがる!
*「船で 酒を飲むなら やっぱり
甲板が最高ですよね。
*「けど この 闇の空の下じゃあ
胸くそ 悪いったらありゃしない。
*「早く 脱出して
祝杯を あげましょうや!
*「そうか……コスタール王は もう
この世に いないんだな……。
*「王さまなんて おエライさん
にしちゃあ いい人だったのによう。
ぐすん ぐすん……。
アイラ「……そっか。
あの時代のコスタール王は
シャークアイの親友だったのよね。
ガボ「オイラ 今のコスタール王も
おもしろくて 好きだけどな。
*「あたし シャークアイさまに
あこがれて クニをすてて
この船に やってきたの。
*「こんなことに なっちゃったけど
自分のとった行動は 後悔してないわ。
マリベル「まあ たしかに
シャークアイって シブくて
ちょっと いい男よね。
*「ぐが〜 ぐが〜!
*「ふがっ… ごご〜。
*「前方 異常なーし!
*「あ アルスどの!
お声を かけていただいて
光栄であります!
*「この船は わしらに とっちゃあ
ひとつの国と 同じよ。
*「皆 この船の上で 生まれ
船の上で 暮らしてきたのさ。
*「たとえ 闇の世界とはいえ
こうして まだ 命があるというのは
きっと 希望があるということ。
*「……おや? あなた方とは
どこかで お会いしたような…
いや 気のせいですよね。
ガボ「あり?
オイラも あの人と 会ったことが
あるような気がするぞ。
*「私は かつて コスタール王から
シャークアイさまの もとへ
はけんされた 兵士のひとりです。
*「しかし はずかしながら
戦いのウデまえ では この船の
男たちに まるで かなわなくて…。
*「ふみゃ〜お。
*「ああ 神よ… あなたは なぜ
こんな 残酷なことを
なさるのですか?
*「あたしら一族は いつも あなたと
共にあったはず でしたのに。
*「アルスさま方は 夜明けの海の
はるか遠くに広がる 水平線を
見たことが おありですか?
*「あんな美しい景色を つくられた神が
このようなことを なさるはずが
ありません。
*「きっと 何かの まちがいですわ。
マリベル「何かの まちがい……
それで 闇に 落されたんじゃ
たまんないわよ!
*「あれ〜 どこに落としたのかなあ?
せっかく 手に入れた
メダルなのに…。
*「ネコにでも
食べられちゃったのかなあ。
*「アルスどの。
この船は これから あなた方の
ご自由に お使いください。
*「この大陸の探索が 終わられたら
いつでも フィッシュベルに
もどれるよう 準備させておきます。
*「私は コスタール王より
シャークアイさまを お守りするよう
命じられております。
*「たとえ かつてのコスタール王の
亡き今であっても その使命に
なんら かわりは ございません。
シャーク「おお アルスどの!
どうやら 炎の道は この大陸までで
終わりのようだな。
シャーク「どこかで 見おぼえのある
大陸だが………。
シャーク「炎の神に みちびかれた
ということは なにか 重要な
役割をもった 場所に ちがいない。
シャーク「われわれは ここで
待っているから じっくり
探索してきてくれ。
マリベル「わざわざ 大げさな道まで
作って みちびいたんだもの
そりゃあ 何かあるんでしょうね。
ガボ「よーし アルス。
この大陸を 探険しに行こうぜ。
アイラ「炎の精霊が みちびく大陸……
いったい 何が あるのかしら?
*「はあはあ………
この闇の世界の空気って なんだか
息が つまる気がしますね。
*「あ アルスさま
おつかれさまです!
*「お伝えするのが おくれましたが
アミットさまの船は あのまま
フィッシュベルに もどられました。
*「アルスさま方のことは
心配なさらないよう
お伝えしましたので ご安心ください。
*「もう すぐに 船をおりて
大陸へ 向かわれますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「では そこの おり口から |
いいえ |
*「では 船を おりたくなったら また |
ガボ「人が ひとりもいないと
やけに広く感じるな。
アイラ「みんな 魔物を恐がって
きっと 中で ふるえてるんだわ。
*「ううう おそろしい。
あたしゃ 魔物と 目が
あっちまったんだよ。
*「もう 外に出るのが こわくて
水くみにも いけやしない。
マリベル「聞いてる こっちが
気の毒になるほど みんな
魔物を恐がってるのね。
アイラ「どんなに 恐ろしくても
今は たえてもらうしかないわ。
*「どっちかっていうと 今は
商売よりも 生命のほうが
たいせつだな。
*「ああ 神さまー。
どうか ここには 魔物が
入ってきませんように。
*「こんなとこで 酒を飲んでて
だいじょうぶだろうか。
*「すこし ムリをしてでも
ダーマへ行ったほうが
ここにいるよか 安全かな……。
アイラ「ダーマ神殿が この地の
ひなん所になってるようね。
*「ふつうなら おてんとさまが
とっくに 空に のぼってる
ころあいですよね。
*「なのに 空は 夜よりも
深い闇に おおわれている。
*「こわくて こわくて
仕事どころじゃないですよ……。
*「生きてるうちに こんな
大事件に 出会えるとは
わしゃ ウンが ええのう。
*「老い先みじかい 年よりは
こわいものナシなんじゃよ。
ふぉっふぉっふぉっ。
マリベル「うーん いないわねえ。
ほんとに 炎の精霊は
ダーマに来てんのかしら?
マリベル「ためしに あんたが
大声で呼んでみなさいよ。
そしたら 姿をみせるかもよ。
アイラ「炎の精霊が言っていた
闇に落とされた 大きな神殿って
ダーマ神殿のことだったのね。
ガボ「ざわざわしてるな。
いきなり魔物が 出てきたんで
みんな びっくりしてんのかな。
*「この地が 闇の世界に
落とされたということ以外
まだ わかっていません。
*「闇に生きる 魔物どもが
われわれを 闇の世界に
ひきずりこんだのだろうか……。
アイラ「とにかく今は
炎の精霊の 言葉を信じて
行動しましょう。
アイラ「それが みんなを救うことにも
つながると思うわ。
マリベル「これって どういうことよ。
なんで あたしたちの世界が
闇に閉ざされなきゃなんないの。
*「おお! よくぞ ごぶじで。
*「魔物のむれを ふりきって
ここまで来るのは さぞ
たいへんだったでしょう。
マリベル「みんな 不安だから
こぞって 安全そうなダーマに
ひなんして来たって 感じがするわ。
*「さあ 神殿のおくへ どうぞ。
いりぐちは われわれが
しっかり守るので ご安心を。
*「それは 突然おこりました。
大地は はげしく ゆれうごき
空は暗雲に おおわれたのです。
*「気がつけば 私たちは
魔物が支配する 闇の世界に
落とされていました。
*「ああ……神よ。
これは 私たちに あたえられた
試練なのでしょうか。
*「どんなことが あろうとも
われらは 日々の つとめを
まっとうすべきだ。
*「また このような時だからこそ
いっそう たんれんに はげみ
おのれの技に みがきをかけよ。
*「それでは 旅の者よ……。
(転職)
*「もうダメだ。この世の終りだ。
みんな 死んじまうんだ。
*「魔物どもに 殺されて
冷たい しかばねになるのが
オレたちの運命なんだ。
ガボ「なあ アルス
今度の戦いに そなえて
ハラごしらえをしとこうぜ。
アイラ「ここで 話を聞いていても
らちが あかないわ。
アイラ「急ぎましょう アルス。
わたしたちの使命は
精霊を復活させることよ。
*「もっとも神聖な場所である
ダーマが なぜ こんな世界に
落とされてしまったのだ。
*「いったい 何者だ。
こんなことを したのは!
*「これは いったい
どういうことなんじゃ!
わしにも説明してくれ?
はい/いいえ | |
---|---|
はい/いいえ |
*「……すまんかった。 *「ぴちぴちギャルになって |
マリベル「おじいさんが ギャルに
なったとして おばあさんと
いったい 何をするのかしら?
マリベル「ううっ ヤダヤダ。
へんな想像しちゃったわ。
アイラ「ギャルになりたい
男の人がいるなんて
世の中って 広いわね。
アイラ「アルスも 今まで
ギャルになってみたいって
思ったことがある?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
アイラ「……い 今の返事は アイラ「というわけで この話題は |
いいえ |
アイラ「ふぅ 安心した。 |
*「そりゃ びっくりしたよ。
いきなり 神殿のあかりが
ぜんぶ 消えちまうんだもん。
*「外は 真っ暗になってて
魔物がウヨウヨしてるって
わかったのは そのあとなんだ。
*「神様が復活して 世界は
平和になったはずなのに
何なのよ! このありさまは。
*「ダーマに 来たばっかりに
こんな目に あうなんて……
おたがい ついてないわね。
*「不安なのは私も同じです。
ですが 感じるのです。
*「まだ かすかだけれど
神殿全体を つつみこむような
おおいなるチカラを。
アイラ「神官たちの感じている
守られている感じって きっと
炎の精霊の加護じゃないかしら。
ガボ「オイラ ダーマにいる間
ずっと 勇気づけられている
感じがしてたんだ。
ガボ「これって 炎の精霊のチカラか?
*「助けてくれる者とて いないのに
なにかに 守られているような
感じになるなんて……。
*「あまりの恐怖で 私の感覚は
おかしくなってしまったのか。
*「いつになったら オレたちが
帰れるようになるんだ。
もう 待ちくたびれたぞ。
*「そうよ そうよ。
神官長「魔物が いるあいだは
外に出てはいけません。
*「だったら とっとと 魔物どもを
退治してくれよ。
*「そうよ そうよ。
神官長「ここは 魔物の世界です。
すべての魔物を 退治するなど
できるわけがない。
神官長「命を落としたくなければ
神殿の外には 出ないことですな。
神官長「それでも 自分の意志で
出ていくというのなら わしは
止めはしませんがね。
*「おい まだ話は終わってないぞ。
オレたちは いつまで
こうしていれば いいんだ!
*「そうよ! 逃げるなんて
ひきょうよ。
マリベル「イヤなものを見たわ。
恐いのは みんな同じなのに
やつあたりなんて サイテーね。
ガボ「魔物が 恐ろしくて
おこってるなら その怒りを
魔物にぶつければ いいのにな。
神官長「みなが おびえるのも
ムリからぬことよ。
神官長「わしが 正気でいられるのも
神官としての責任があるからだ。
神官長「いつになったら また光を
見ることができるのか……それは
わしが聞きたいくらいじゃよ。
神官長「闇の世界に落とされたのは
ダーマだけなのだろうか。
神官長「海の向こうの ほかの国々は
どうなったのだろう……。
*「神は すべての武器を
捨てよと 命じられた。
*「だが 私たちは武器を
てばなそうとしなかった。
*「その むくいなのだろうか。
この地が 闇の世界に
ついほうされたのは。
アイラ「これまで 復活させてきた
過去の大陸と同様に わたしたちの
時代でも 封印が始まったのかしら。
アイラ「でも そんなことが できる者は
わたしたちが ほろぼしたはず……。
*「みんな オレたちに この先
どうなるのかってことを
しきりに聞いてくるが……。
*「そんなの オレたちにだって
わかるわけ ないじゃないか。
マリベル「あたしたちの時代の
ダーマの親衛隊って カッコばっかで
てんで 頼りにならないみたいね。
*「この地が 異業の怪物で
あふれかえる日が
現実になるなんて……。
*「神は われら人の子を
お見捨てに なったのか!
*「オレだって バカじゃねえ。
*「神官を といつめたって
どうにもならないことぐらい
とっくに わかってるさ。
*「でも だまってると 気が
狂いそうで ジッとなんか
していられないんだよ!
*「いったい いつになったら
朝が やってくるの?
だれか おしえてよ。
*「話しかけないでくだせえ。
ハラごしらえ しようって
言ったのはアニキでしょ。
*「情報あつめは メシを
食ったあとにしましょうや。
もぐもぐもぐ……。
ガボ「オイラ エテポンゲが
無事かどうか 気になるぞ。
会いにいってみようぜ。
マリベル「もう!
山賊なんか ほっときなさいよ。
*「げっ! お お前たちは
かしらが おかしな石版を
ゆずった連中じゃねえか。
*「ビックリさせんなよな。
まあ ほかのヤツに見つかるより
ずっとマシだけどよ。
*「じつはオレたち かしらの
言いつけで 神殿に
もぐりこんでんだ。
*「けど きゅうにハラが
へってきちまって
この ありさまさ。へへへ。
*「かしらは これは魔王の
しわざだって 言ってたけど
そんなの 分かんないだろ。
*「で もっと くわしい情報を
あつめるために ダーマへ
しのびこんだってわけさ。
*「なんてこったい。
ダーマへ ていさつにいった
仲間と はぐれちまった。
*「こうなったら オレだけ先に
アジトへ もどろうかな……。
*「でも オレだけ先に帰ったら
かしらに たっぷりキツ〜イ
おしおきを されるだろうな。
マリベル「アルスってさ ほんとは
山賊に あこがれてるんじゃない?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
マリベル「うわっ よしてよね。 |
いいえ |
マリベル「だったら あんまり |
ガボ「ここまで来たんだから
ついでに エテポンゲの様子でも
見てこうようぜ。
アイラ「ここって アジトなんでしょ。
こんなときだってのに 見張りも
たてないなんて 不用心ね。
マリベル「ここまで来たんだから
もう 何も言わないわ。
だけど……。
マリベル「山賊に 話しかけるたびに
あたしの あんたに対する好意が
下がることを 覚えときなさいよ!
*「いち時期 エテポンゲの野郎が
かしらの右腕になったんで
食事当番から はずれたんだ。
*「あいつの作る飯は マズくって
ヘドが出るから オレは ひそかに
よろこんでたんだけどよぉ。
*「ところが どっこい
エテポンゲの野郎 いつのまにか
食事当番に おちつきやがった。
*「うぎぃええッ!
キズぐちから入った 魔物の毒が
全身を むしばんでゆくぅ……。
*「まだ 死にたくないよう。
ガボ「大げさなヤツだな……。
*「コイツ おおげさなんだよ。
いつもの かすりキズのくせによ。
*「だから まともにコイツの
相手を しなくてもいいからな。
エテポンゲ「仕事から 帰ってくる
みんなのために がんばって
ウチは お料理してますのん。
エテポンゲ「アタマの悪い ウチが
みんなのために できることは
このぐらいやのんね。
ガボ「エテポンゲは 顔は
みにくいけど 心は
誰よりも美しいヤツだな。
マリベル「あたしに話しかけないで。
*「こんなときは ダーマ神殿に
ひなんした方が ここにいるよか
ずっと安全なんだろうな。
*「アホのエテポンゲが
きゅうに かしこくなったのは
あの魔法の帽子のせいだったんだ。
*「まあ オレは さいしょから
あの帽子が あやしいと思ってたがな。
*「エテポンゲが 盗んできた
あの帽子をかぶれば オレでも
かしらの右腕に なれたかなぁ。
*「魔物が うろつきまわる
この闇の中 よくここまで
たどりつけたな。
*「オレが思うに この地が
闇に閉ざされたのは
ダーマがあるからだと思うぜ。
*「おそらく これは 地上の人間に
チカラをつけられては困る
何者かのしわざだ。
*「しかしなぁ 闇から脱するには
人間のチカラだけじゃ ムリっぽいな。
*「この地に 精霊はいないが
世界各地に眠る 精霊を
たよることができれば……。
*「精霊の偉大なチカラで ふたたび
おてんとさまを おがめるように
してくれると思うぜ。
*「あ アルスさま
お帰りなさいませ!
*「たとえ 闇の世界とはいえ
こうして まだ 命があるというのは
きっと 希望があるということ。
*「ああ こうして 目をとじると
かつての 船旅の思い出が
よみがえってくるようです。
*「アルスどの。
この船の かじは カデルに
まかせられております。
*「船を 出航させたいときは いつでも
かじの 前にいる カデルに
お申しつけください。
アイラ「こんな 闇の世界の海へ
こぎ出すことが できるのは
この海賊船くらいでしょうね。
ガボ「オイラも あの かじ取りっての
やってみてえなあ。
マリベル「こんな大きな船が
あたしたちの 思い通りに
動いてくれるなんて 気分いいわね。
シャーク「そういえば この大陸を
どこかで 見たことがあったと思ったら
ダーマ神殿のある大陸ではないか?
シャーク「なるほど 確かに あそこは
おのれのウデを みがく 勇士たちの
集う場所でも あるからな。
シャーク「とても 神のなさることとは
思えん。そういうことを やりそうな
ヤツなら 思い当たるふしが あるが。
アイラ「たしかに わたしにも
思い当たるふしは あるけど……
でも そんな まさか……。
マリベル「神のしわざじゃないなら
いったい 誰だってのよ!
ガボ「おう! ダーマ神殿のおかげで
オイラも 強くなれるから
うれしいぞ!
カデル「この船の かじは たとえ
魔物が おそってきても
守りぬきますので ご安心を。
カデル「船を 出航させて
フィッシュベルへ もどられますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
カデル「では 出航いたします。 カデル「乗員! 持ち場につけ! |
いいえ |
カデル「では 移動したくなったら |
カデル「さあ つきましたぜ!
また 移動したいときは 私に
お申しつけください。
カデル「この船の かじは たとえ
魔物が おそってきても
守りぬきますので ご安心を。
カデル「船を 出航させて
あちらの大陸へ 移動しますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
カデル「では 出航いたします。 |
いいえ |
カデル「では 移動したくなったら |
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