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*「あの…… そこの戦士さま
さきほどから そちらで
じっとしていますが……
*「どこか 具合でも
悪くなされたのでは?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「まあ それは いけませんわ。 |
いいえ |
*「そうですか……。 |
*「ここは コスタール。
かつては 国をおさめる王が
この地に おりました。
*「今は 旅人たちが集う
娯楽の町に なっていますわ。
*「消し去られた国は なんでも
邪神を信じ 神への反乱を
くわだてて いたそうじゃ。
*「そんな おそろしいことを
かんがえるなぞ 消されて
当然じゃよ。
*「神のお怒りに ふれた国が
大地ごと 消し去られたのは
あなたも ごぞんじでしょう。
*「さすがは 神さま。
私たちの想像を こえたチカラを
おもちですわね!
*「へへっ 今まで運のなかったオレが
こんなに もうけるなんてな。
*「オレみたいなヤツでも 神は
見すてなかったって わけだ。
へへへ。
*「この国の北と西にも 大きな島が
あったのだが とつぜん
あとかたもなく 消えてしまった。
*「それが 邪悪を封じる
神の奇跡と聞いて やっと
オレは 神を信じる気に なったよ。
*「あんた 旅の人だな。
ここのカジノは いいぞ。
*「なんたって 神さまの
おスミつきだからな はっははは。
*「いやあ 神さまが復活してから
カジノは 大はんじょう。
*「つられて うちも 大はんじょう!
まったく 神さまバンザイって
気分ですよ うははは。
*「おれたちゃ 船で ここまで
やってきたんだけどな。
まいったぜ ホント。
*「だってよ あちこちの島や大陸が
なくなっちまってるんだぜ!
おかげで まよっちまってさ。
*「相棒は ねこんじまうしよ。
カジノでも 行ってくっかなー。
*「うーん うーん。
*「戦いの前に まず ハラごしらえだ。
まってろよ スロットマシンめ!
*「あんたも 聞いたかい?
神さまが 悪者たちの住む島を
ことごとく しずめたって話。
*「そんな おっかないところが
あるなんて あたしは
ちっとも 知らなかったよ。
*「ちょっと 話しかけないで!
いそいで これ食べて シゴトに
もどらなくちゃ いけないのっ!
*「がふがふがふ……。
*「たくの主人は とても運が強くて
いつも カジノで
勝ってばかりですのよ。
*「どうやら 主人には
神のごかごが あったようですわね。
オホホホ。
*「えいっ!
あっ また つれたっ。
*「どうしたんだろう?
この間まで ぜんぜん
つれなかったのに〜。
*「あん? 武器を買いに来たのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「悪いな 神のおふれとかで *「店をたたむんで そうじを |
いいえ |
*「そうか なら いいけどな。 *「店をたたむんで そうじを |
*「あら うちの人に ご用ですか?
うちの人なら 下に いますよ。
*「おや あなたは どこかで……。
*「あっ もしかして 北の大灯台で
お会いしませんでした?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「ああ やっぱり。 |
いいえ |
*「なんだ 私のかんちがいでしたか。 |
*「ところで なにか ありました?
だいぶ おいそぎのようですが……
*「……えっ 聖なる種火ですか?
あれから 北の大灯台へは
行っていませんが……
*「たぶん 最上階で 前と同じく
燃えていると 思いますけど……
行ってみた方が 早いと思いますよ。
*「わ〜い 神さまだあ
えへへ…… すやすや。
*「いらっしゃいませ!
当カジノは なんと 神さま公認の
ゆいしょ正しい 優良店で〜す。
*「どうぞ 心ゆくまで
遊んでいってくださいな。
*「くそっ! また だめか!
せっかく リーチだったのによお!
*「よーしよし いいカンジだ。
今日は ついてるぞ!
*「よーし もう ひと勝負だ!
*「神さまが復活して オレたちは
平和を 手に入れたんだ。
*「あとは 金さえ 手に入れば
なんにも いうことはないね。
*「消された国の中には
グランエスタード国も
ふくまれていたとか……
*「むかし 行商で 行ったときには
そんな 悪い国には ぜんぜん
見えなかったんですけどねえ。
*「よそじゃあ 神の怒りにふれて
消されちまった国も あるらしいが
ここは だいじょうぶですよ。
*「神が スロットをやりに来た……
なーんて ウソっぽい うわさも
あるくらい なんですから。
*「あら いらっしゃーい。
ゆっくり してってねーん。
*「あそこの女の人 さっきから
私の方を見ては ためいきを
ついてるんだよね〜。
*「もしや 私に気があるとか?
声かけてみようかな〜。
神さまも いってたしな。
*「なんじ欲望に 忠実に生きろ
……ってね。
*「こういったとこなら
イイ男も たくさん来てると
思ったんだけどな〜。
*「みんな カジノに夢中で
私に目も くれやしないわ。
こんな イイ女が いるのに……。
*「なあ その氷づけの海賊船ってさ
乗組員とかは どうなっちまったん
だろうな?
*「やっぱり いっしょに
氷づけに なっちまったんかな。
*「海賊船をつつむ氷は 呪われた
ものだと いいますからねえ。
*「もしかしたら 死ぬこともできず
苦しんでいるのかも しれませんよ。
*「聖なる種火には とても
ふしぎなチカラが あるといいます。
*「どんな雨や風に さらされても
けっして 消えることなく
永遠に 燃えつづけると。
*「なぜ ここの聖なる種火が
消えてしまったのか 今となっては
わかりませんが……
*「北の大灯台の 聖なる種火は
たしかに 今でも 燃えつづけて
いますからね。
*「神さまが 復活した今でも
大灯台には 魔物が出るそうです。
*「あ 神さまが 魔物をころしちゃ
いけないって いってるんだから
しかたありませんよね。
*「聖なる種火ってのは 神さまが
祝福をあたえてくれた 炎なのよね。
*「だったら この炎にも
祝福を あたえてくれないかしら。
神さまに お祈りしてみよっと!
*「ほら 見てごらん。
ほんとなら あのへんにも
大きな島が あったはずなんだ。
*「でも そこには 悪い人たちが
住んでいたから 神さまが怒って
しずめちゃったんだって。
*「でも ダーリン。
神さまは 悪い魔物だって
ころしちゃ いけないって……。
*「悪い人間は ころしても いいの?
それって コワイ……。
*「神によって 消された
グランエスタードの 住人たちは
邪神を あがめていたそうだ。
*「真の神が 目の前に あらわれた
っていうのに なんで 邪神など
信じていたんだろうな。
*「おや 戦士さん
あんたも カジノ通いかい?
はい/いいえ | |
---|---|
はい/いいえ |
*「いっぱつ当てれば おおもうけ! |
*「じーっと カードを見つめていると
なんとなく 中身が見えて……
*「くるわけ ないよなあ。
*「ほう そなた このコスタールに
遊びに来たという カオではないな。
*「なにかを 探しておるのかな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「……ふむ 聖なる種火か。 *「そこには今でも エンゴウより |
いいえ |
*「……そうか。 |
*「うっさいなあ 今いいところなんだ
話しかけないでくれよ!
*「となりの席のヤツ……
だいぶ すさんできたな。
*「あたいは カジノには
あんまり きょうみは ないんだ。
*「でも ここじゃ しょっちゅう
もめ事が おこるだろ?
あたいの出番ってわけさ。
*「ここだけの話なんですけどね……
なんでも カジノのアガリを
神さまに けんじょうしてるとか。
*「あの でっかい神さまの城も
ボクたちが スッたお金で
建てられたのかと思うと……ハァ。
*「わっはっは!
今日も またまた 大もうけ!
*「神が カジノを民衆に
すすめるのも わかりますな。
わっはっは!
*「今まで 兵隊なんて ひとりも
よこさなかったのに とつぜん
どうしたんだろうね?
*「あっ わかったよ。
きっと 神さまが ここを守れって
いってきたに ちがいないね。
*「今度 長い航海にでるんでな。
水の神様に お祈りに来たんだが……
*「中に入れて もらえねえんだよ。
ちっきしょう!
*「もうしわけありませんが
この中へは お通しできません。
おひきとりを。
*「どうしても 通りたければ
コスタール王のゆるしを
もらってきてください。
*「ここは コスタール城。
コスタールの港の民と
ホビット族のくらす 地下の楽園だ。
*「ここは われわれ兵士の詰所。
お客人の来るところでは
ございません。
*「神が復活して 世界には平和が
おとずれたというのに 兵をふやし
守りをかためるとは……
*「わが王は いったい なにを
かんがえて おられるのか……。
*「王さまが なにを
おそれているのかは 知りません。
*「私は あたえられた仕事を
きちんと こなすだけです。
*「あ いらっしゃいませ。
長老さま この奥。
*「あなたは 知っているか。
この世界から いくつもの大地が
神によって 消し去られたことを。
*「わが王は その神の所業に
うたがいの まなざしをむけて
おられるのだ。
長老「わしは とつぜん わいて出た
神よりも 長年つきあってきた
コスタール王を 信じたい。
長老「たとえ それが 神への反逆と
いわれようともな。
*「あんたも うわさくらいは
聞いたことがあるだろ?
氷づけの 海賊船の話。
*「あれこそが かつて わが
コスタール王の先祖とともに
魔王と戦った 海軍なのだそうだ。
*「魔王がほろび 神まで復活した今
その呪いの氷は どうなったんだろ。
気になるよなあ。
*「おまちください 姫さま!
お部屋に おもどりくださいっ。
王さまの ご命令ですぞ!!
姫「いやじゃ いやじゃっ。
部屋に こもってるなぞ
あたしの性に 合わん!
*「あたいも いちおう戦士だからね。
この部屋は あたいが守るよ。
*「こないだ 神の城に うちの
コスタール王も 呼ばれて行ったわ。
*「神は 世界のあちこちから
あつまった えらい人に
啓示を あたえたらしいんだけど。
*「でも コスタール王には
それは 神の啓示とは
思えなかったらしいのね。
*「この国には ふたつの伝説が
あるんだ。
*「ひとつは かつて コスタールを
すくうために たたかった
最強の海賊の話。
*「もう ひとつは え〜と
コスタールと ホビットの祖先を
すくった 旅の勇者の話。
*「ぼくは この伝説を 忘れない。
天国に行った おじいちゃんと
約束したから。
*「王さまに 保存のきく食料を
作っておけって いわれたんだけど
なにを作れば いいのかしら。
*「コスタール王は 北の大灯台にも
兵士を数人 送ったようだ。
*「あそこの最上階には
聖なる種火が あったはずだ。
それを守るためかも しれんな。
*「神さまが 武器や防具を
売っちゃいけないって おふれを
出したらしいんだけど……
*「王さまは ここのお店を
やめさせるつもりは ないみたい。
*「神が復活し 世界の平和が
決定的なものになったはずです。
*「ならば 海賊船の呪いの氷も
すでに とけているのかも
しれません。
*「しかし いまだに その海賊船が
発見されたという話はない。
おかしいとは 思いませんか。
*「コスタール王の 玉座の間へ
ようこそ! 旅の方は いつでも
かんげい いたします。
*「なにが おころうとも
コスタール王は われわれが
お守りいたします!
*「神は なぜ 島や大陸を
この世から 消し去らなければ
ならなかったのでしょう。
*「神のチカラを もってすれば
もっと平和的な 解決方法も
あったはずです。
*「うちの王さまが ひさびさに
マジメなカオを していたね。
*「こりゃ 近いうちに
なにか 大きな わざわいが
起きるかも。
*「でも ここは だいじょうぶ。
王さまは やるときゃ きちっと
やる人だからね!
*「父上みたいな 王さまもいいけど
兵隊さんも かっこいいなあ。
*「よし! ボクは 剣も使える
王さまに なるぞー!!
*「うつら うつら……。
*「ぐがー ぐがー!
*「コスタール国へ ようこそ。
平和な今の時世 兵士の多さに
おどろかれたで あろう。
*「すべては コスタール王の
おかんがえが あってのこと。
ゆるされよ。
*「神を題材に 曲を作ろうと
思ったのですが……
*「なぜでしょう まったく曲が
頭に 思いうかびません……。
*「わが王の ことばづかいが
かわるとき……
*「それは この国の存続に かかわる
重大な事件が 起こっていると
いうこと なのです。
王妃「神の城に呼ばれた あの日
王さまは なにかを 確信した
ようなのです。
王妃「私にも くわしいことは
話してくれませんが 私は
王さまを 信じていますから。
王「やっほっほーっ 旅のひとー。
元気してるうーっ?
王「……おっと いかん いかん。
今は そんな 軽い気分で
話している場合では なかった。
王「コホン…… 旅のかたよ
よくぞ まいられた!
王「本来なら かんげいの席でも
もうけるところだが 今は
それどころでは ないのだ。
王「わしは 神に呼ばれて
神の城へ行き そこで
神のことばを 聞いた。
王「だが わしには どうしても
それが 本当に 神のいった
ことばとは 思えなくてな。
王「わしのかんがえが ただしければ
これから おそろしいことが
起こるに ちがいない。
王「いや すでにもう 起こって
いるのやも しれぬな。
王「消し去られた大地……
この国も いつ 同じような目に
あうか わからぬのだ。
王「ところで そなたたちは 何用で
ここへ まいられたのかな?
遊びに来たようには 見えぬが……
王「……なに? 聖なる種火が
ほしいと 申すのか!?
王「それは なぜだ?
……ハッ まさか そなた
神の手の者か!?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
王「聖なる種火は この国に 王「神の命といえど 聖なる種火を 王「おひきとり 願おう。 |
いいえ |
王「……ふむ なるほど。 王「聖なる種火には 神のチカラが 王「あいわかった。 王「大灯台を守らせた 兵士には 王「いまだ あの灯台には |
*「おお あなたですか。
コスタール王の おゆるしが
出ましたので どうぞ。
*「中には魔物が うろついています。
お気をつけ ください。
*「奥の部屋の ご老人
いくら いっても 立ちのこうと
しないんですよ。
*「いつか ここも キケンに
さらされると いうのに……。
*「わしは もう何十年も
この灯台で くらしているんじゃ。
*「魔物に おそわれたことだって
数えきれんほど あるんじゃ。
今さら キケンもクソもないわ!
*「あなたが コスタール王の
おゆるしを得た 旅の方ですね。
*「そこで 燃えているのが
聖なる種火ですよ。
メルビンは 聖なる種火を調べた!
どこからともなく
声が ひびいてきた……
ガボ「メルビン 元気かー?
アイラ「メルビン? どうやら
無事だったみたいね。
マリベル「どうだったの?
メルビン!
わしは だいじょうぶでござる。
それより ついに 聖なる種火を
手に入れたでござるよ。
さっそく そちらへ送ってみるでござる。
しばらく まつでござるよ!
どうでござるか アルスどの!
炎は ついたでござるか?
マリベル |
マリベル「ほら アルス! |
アイラ |
アイラ「小神殿の入り口に |
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