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バーンズ王「ほほう これが神の城
クリスタルパレスか……。
バーンズ王「なんともはや
美しいものじゃのう……。
ネビラ「おどろきましたな。
あのような すばらしい乗り物を
おもちであったとは。
バーンズ王「いや なんのなんの。
もっとも あの飛空石は
王家のものでは ないのじゃが。
ネビラ「ほう……?
バーンズ王「まあ それはさておき
いそがなくては ならぬのでは
なかったですかな?
ネビラ「うむ そうであった。
では こちらへ。
ネビラ「どうですかな バーンズ王
この クリスタルパレスは?
バーンズ王「いや すばらしい。
まさに 神がおわすに ふさわしい
見事な城じゃ。
ネビラ「われわれ 人間のもてる
最高のワザと この地が産んだ
最高の素材を おしみなく使った。
バーンズ王「そうであろうな。
どうじゃ アルス おぬしも
すばらしいと 思うじゃろう?
いいえの場合追加 | |
---|---|
いいえの場合追加 | ネビラ「ふむ その者たちには バーンズ王「……。 |
ネビラ「時間を つぶしてしまったな。
先へ いそぐとしよう。
ネビラ「ここより先は ともの者は
ごえんりょ いただこう。
バーンズ王のみ おこしいただく。
バーンズ王「ふむ しかたあるまい。
バーンズ王「アイラ ガボ
そして アルスよ。
あとは わしに まかせておけ。
ネビラ「では バーンズ王
こちらへ……。
バーンズ王「うむ。
アイラ「わたしも ここで
はたらいて みたいわー。
ガボ「オイラたちは 神さまに
会えねえのか アルス?
すっげえ 残念だぞ。
アイラ「そんな……神さまと
お話できると 思ったのに……。
ガボ「うっわー ここ あちこち
キラキラしてて キレイだなー。
アイラ「さすが 神さまの居城ね。
なんて豪華で 神秘的な建物
なのかしら。
ガボ「アルスも こんな家に
住んでみたいってのか?
オラは ちょっと えんりょするぞ。
*「お連れのかたは 二階の両側に
お部屋が 用意してありますので
一階から おまわりください。
*「長旅で おつかれならば
ベッドで ひと休みすると
よろしいでしょう。
*「神との えっけんは
時間が かかるやも
しれませんからね。
アイラ「ねえ アルス。
ひととおり 見学しおわったら
ちょっと 休みましょう。
ガボ「アルス オイラ
少し つかれたぞ。
*「ここから先は 各国の代表者の
かたがたしか お通しできません。
*「今日 これから わが神が
お姿を お見せになるのです!
*「私たちにも めったに お見せに
ならないというのに よほど
大切な お話が あるのでしょう。
*「そちらの扉から お二階に
おのぼりください。
*「外の通路づたいに 食堂と
休憩所に 行けますので。
ガボ「アルス 食堂!
食堂 行って なんか食おう!
*「われわれは 神に おつかえする
聖なる戦士…… 聖戦士だ。
*「われらは メルビン聖戦士長のもと
きびしい 剣と法術の訓練に
あけくれているのだ。
*「ただ うでっぷしが 強いだけでは
聖戦士には なれぬのだよ。
心も強く 正しくなくてはな。
アイラ「ふーん そうか
メルビンは ここでは
けっこう エライ人なのね。
*「ここには 各国から集められた
優秀な神官たちが 数多く
はたらいています。
*「そんな 神官たちの ひとりに
えらばれたことを 私は
光栄に 思っています。
*「おおっ そなたたちも
神に よばれて ここへ
きなさったのじゃな。
*「む しかし 国の代表というには
まだ お若い ごようす。
どなたかの おともの者ですかな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「なんと グランエスタードの王と *「グランエスタードには わしも *「アミット漁で とれたばかりの |
いいえ |
*「ほう? ならば そうそうに *「ここは 神のおわす場所。 |
*「このクリスタルパレスは
神の住まいとして 作られたわけ
なのだが……
*「じっさいには 神が ここに
おられることは 少ないのだ。
*「それでも ここは 神に
いちばん近い場所に ちがいない。
ここで はたらけて 私は幸せだ。
*「われらが神のおわす 聖なる城
クリスタルパレスへ ようこそ!
*「この城の守りは カンペキですよ。
われわれ 聖戦士が こうして
見張って いるのですから!
*「もっとも 神がおわす この城を
おそおうなんて ふとどきなヤツは
この世に いないでしょうけどね。
アイラ「神さまを おそうなんて
そんなことを 考えるのは
魔王くらいの ものだわ。
アイラ「もっとも その魔王も
もう いないんですけどね。
ねっ アルス。
*「あなたがたは たしか
グランエスタード王の
おつきのかたがたでしたね。
*「神との えっけんが おわるまで
城内で おくつろぎください。
*「どうかね この神の城は?
いやあ 苦労したんだよ。
ほんとうに……。
*「美しく それでいて 守りも
しっかりしてなきゃ ならない。
むずかしい注文だったさ。
*「わたしは 見ていただけだったが
大工たちは よくやってくれたよ。
世界中から 集めたカイがあった。
*「ん? 大工たちかい。
もう とっくに それぞれの国へ
帰ってしまったよ。
アイラ「人間って すごいわよね。
こんな 美しい建物を
作り出せるんですもの。
ガボ「大工って人が こーんな
でっかい家を 作ったのか。
すっげえぞ!
*「ん? どうした。
城の入り口は こちら側には
ないぞ。
*「城へ 入るなら 正面へ
まわってくれ。
*「まあ この城のつくりじゃ
どれが 正面だか わかりにくい
ってのは あるかもな。
出ようとすると
バーンズ王に ことわりもなく
外へ出るのは やめておいたほうが
よさそうだ。
モディーナ「このお城の この造形
ながめていると うっとりしますわ。
モディーナ「カッコよさランキングに
建設部門が あったなら
トップかも しれませんわね。
モディーナ「リートルードの
バロック作品も かなり
イイ線 いくと思いますけど。
*「おまえ キズをいやす魔法は
使えるか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「そうか じゃあ われらと同じ |
いいえ |
*「なんだ そうか。 |
はいの場合
アイラ「すごいじゃない アルス。
あなた 聖戦士に スカウト
されちゃったわよ!
*「この池に みたされている水は
すべて 神さまが みずから
清めてくださった せいすいなんです。
*「よろしければ ひとつ
おもち帰りに なりますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「では どうぞ。 アルスは せいすいを 手に入れた! |
いいえ |
*「そうですか? |
*「ごめんなさい。
このせいすいは とても きちょうな
ものなんです。
*「ですから もう さしあげることは
できないんです。
ガボ「あんなに いっぱい
あるんだから もっとくれても
いいのに ケチだぞ。
*「ここは われわれ聖戦士の
たいき場所だ。
*「お客人には 関係のないところだ。
出ていって いただきたい。
*「族長のおともで やってきたは
いいけど…… 道に迷っちまった。
*「オレたち ユバールって ホラ
外での生活のほうが 長いからさ。
こういう建物って ニガテなんだ。
*「ましてや こんな でっかい
建物に 入ったことなんて
ないからなあ……。
*「族長が ちゃんと 神さまのいる
部屋へ たどりつけたか 心配だよ。
パミラ「おや あんた どこかで
見たカオだね…… わしと
会ったことが あるだろ?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
パミラ「ああ 思いだしたよ。 パミラ「あれから もう だいぶ |
いいえ |
パミラ「おや そうかい。 パミラ「とはいえ 弟子のアルマに |
パミラ「神さま……か。
わしら エンゴウの民が あがめる
炎の神とは ちがうのだろうな。
パミラ「神の中の神……
いちばん えらい 神さまらしいが
神にも上下が あるのかねえ。
アイラ「そうよね 今まで
みんなの心の中にいた 神さまが
姿をお見せに なったんですもの。
アイラ「みんな とまどっていても
おかしく ないわよね。
ガボ「占い師のばあちゃん
元気そうで 良かったな。
アイク「どうかね ベックくん。
そろそろキミも ランキングに
登録してみては?
ベック「とんでもない!
ボクなんか まだまだです。
ランキングになんて……。
アイク「そうかね?
キミは アズモフはかせのもとで
ずいぶんと 勉強してきただろう。
ベック「いえ まだまだ なんです!
ボクが 登録するのは
ボク自身が はかせを……
ベック「アズモフはかせを こえたと
確信したとき なんです!
アイク「ほほう これは たのもしい。
キミは アズモフはかせを
こえると いうのだね。
ベック「はい。
いつか かならず……。
アイク「はっはっは これは 楽しみだ。
ベックくん きたいしているよ。
アイク「リートルードの町の代表として
世界ランキング協会から
わざわざ やってきたんですが……
アイク「どうも 神さまには
会いづらいのですよ。
アイク「人びとに 優劣をつけて
順位を あらそうなど
おろか者のすることじゃ!
アイク「なんて いわれそうですからな。
アイラ「人と 競い合うことで
自分のチカラが 伸びていくことも
あるんじゃないかしら。
ベック「あっ アルスさん?
こんなところで お会いするとは
思いませんでした。
ベック「アズモフはかせが
ハーメリアの代表として 選ばれ
この神の城へ まねかれたんです。
ベック「ボクは もちろん
その おともとして
ごいっしょしたって わけです。
*「あーあ つかれた つかれた。
ご主人さまに つれられて
こんなとこまで きちゃった。
*「それにしても なんだって 神さまは
うちみたいな 小さなハーブ園の
主人を よんだのかしら。
*「もしかして うちのハーブは
神さまも お気にいり なのかしら。
*「そうしたら 神さまの
おスミつきって わけよね。
売りあげ のびちゃうかも!
*「あら ごめんなさい。
わたし ベラベラ しゃべっちゃって。
*「休みたいのなら おとなりの
ベッドが あいてるわよ うふふ。
アイラ「どうする アルス
ひと休み して行く?
*「ここの牢には 凶悪な魔物たちが
閉じこめられています。
*「神の おチカラをかりて
われわれが 苦心のすえに
つかまえたのです。
*「しかし 神は けっして
生命を うばっては ならぬと
おっしゃられました。
*「私は 神のことばに いたく感動し
牢番の仕事に 志願したのです。
アイラ「神さまの いうことも
もっともだけど……。
アイラ「魔物に 命をうばわれた
人だって 少なくないのよね……。
ガボ「オラも 魔物をやっつけるのは
あまり 好きくないぞ。
ガボ「魔物の中にも 友だちに
なれるヤツが いるかも
しんないからな!
*「ここは 宝物庫だ。
わたしは いちおう
ここの見張りなのだが……。
*「神の城で 盗みを
はたらく者など いるはずもない。
たいくつな 仕事だな。
マッシュ「ふーむ この魔物
今は おとなしいが じつは
かなりの強さを もつと見た!
マッシュ「チカラも かなりのものだな。
こんな魔物を とらえるなんて
聖戦士とやらも なかなかのものだ。
マッシュ「チカラじまんランキングに
登録していても おかしくないぜ。
*「神の おことばによって
あの魔物は 生き長らえることが
できたのだ。
*「魔物たちも それは
わかっているのだろう。
おとなしく しているよ。
*「まったく あそこの席の
男の人たちったら いつまで
食べてるつもりなの!?
*「私たちの 一日分の食料を
たいらげてるわよ。
*「暴飲暴食は 神の教えに
反するんだから! まったく……。
ガボ「なあ アルス
たくさん 食べるのは
いけないことなのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ガボ「えー そうなのか。 |
いいえ |
ガボ「だよな! いっぱい食べないと |
*「なんだよ 神の城だっていうから
うまいもの 食えると思って
ハラ へらしてきたのに。
*「こんな質素なメシじゃ
せめて たくさん 食わないと
ここにきた 意味がない。
*「ハグハグハグ……。
*「オレたちは 族長さまに
どうしてもと たのまれて
おともを してきたんだ。
*「なんたって 砂漠の民で
カッコよくて 強いといったら
オレたち 四兄弟のことだからな。
*「その中でも いちばん
カッコよくて たよりになるのが
このオレなのだ!
アイラ「砂漠の国からも
人が 呼ばれて来てるのね。
アイラ「ほんとに 世界中から
人が 集まっているみたいだわ。
*「族長に ムリいって
ついてきたが どうも
ここには なじめないな。
*「部屋の中に 砂がないし
空気が ヒンヤリしてて
ハダが ピリピリする。
アルスたちは ベッドに横たわり
からだを休めた。
しばらくすると あたりが
さわがしくなり
アルスたちは 目を覚ました!
ベック「あっ アルスさん
どうやら そろそろ 神さまが
お見えに なるみたいですよ!
ベック「どうせ ボクたちは
会えないんだから あんまり
カンケイありませんけどね。
アイク「ふうむ 神……ですか。
神というからには 全知全能。
アイク「かしこさなど われわれと
くらべものに ならぬほど
高いのでしょうなあ。
アイク「まあ 神が ランキングに
登録しに くることなど
ありえないことですな。
パミラ「おお! おお これは……
おそろしいほどの 大きなチカラを
感じるよっ。
パミラ「すぐ近くに! すぐ近くに
きているんだね 神さまは。
パミラ「ああ…… なんて 強く
あたたかな チカラなんだろう。
これが 神さまなのかい……。
*「ああ 神が もうすぐ
ここへ お姿を お見せに
なると いうのに!
*「あの人たち まだ
食べるつもりなのっ!?
*「ハグハグハグ……
*「おねーさん おかわり!
*「やれやれ まったく
よく食うな おまえは……。
*「そういう おまえだって
もう 五杯目じゃないか!
*「ふん どんなことでも
おまえに 負けるわけには
いかないからな。
*「どうしたのかな?
なんか ザワザワしたと思ったら
急に しずかになったぞ。
*「も もしかして ついに
神さまが おでましに
なられたのか!?
*「ぞ 族長は もう
神さまと お会いしてるのかな。
だいじょうぶかな 族長。
*「ねえねえ 神さまって
どこに あらわれるの?
ここ? それとも あっち?
*「ああ 神よ……。
世界に平和を もたらしください。
*「……。
祈りに集中していて
アルスたちに 気づかないようだ。
*「神よ われらが 神よ。
われらを 救いたまえ……。
*「ここだけの話 わたしは
神に じかに お会いしたことは
ないのだ。
*「しかし お会いせずとも
神の いだいさは つたわってくる。
それで じゅうぶんだ。
*「ただいまより わが神が
各国の代表者のかたがたとの
えっけんを おこないます。
*「おつきの あなたがたは
お二階で おしずかに
おまちください。
ガボ「なあ アルス
オラたちは やっぱり
神さまに 会えないのかなあ。
*「われらが神が 代表者たちとの
えっけんを 終えるまで
城の出入りは できません。
*「お二階へ おもどりください。
*「われらが神を お守りするのが
われら 聖戦士の役目なり。
*「ネコの子いっぴき 中へは
入れませぬ。
*「おお わが神よ
願わくば われらの罪を
ゆるしたまえ……。
*「われらを 平和の世に
みちびきたまえ……。
*「ここから先は 各国の代表者の
かたがたしか お通しできません。
*「これはメルビンさま
いかが なさいました?
*「神は まだ お姿を お見せに
ならないのですか?
メルビン「うむ。まだ 神は
お見えに ならぬでござる。
メルビン「それよりも おぬしたち
ちと 所用が できたでござる。
わしに ついてまいれ。
*「はっ!
し しかし ここの守りは
どうしましょう?
メルビン「かわりの者を よんである。
案ずる必要は ないでござるよ。
*「しょうち いたしました。
メルビン「よし では 城の外まで
いそぐでござるよ!
*「はっ!
メルビン「ひさしいのう アルス
しばらく見ないうちに すこし
背が高く なったでござるか?
メルビン「アイラも ますます
べっぴんさんに なったでござる。
アイラ「ふふ あなたも
あいかわらずのようね。
ガボ「オイラも 大きくなった!
メルビンも りっぱになった!
メルビン「わははは ガボは
あいかわらず 元気でござるな。
メルビン「さて アルス
つもる話もあるが わしは
行かねば ならぬでござるよ。
メルビン「どうも 外で
あばれているヤツが
おるようでござる。
メルビン「ここの守りは
おぬしたちに まかせたでござる。
では ごめんっ!
ガボ「メルビン どこへ
行ったのかな アルス。
アイラ「ねえ アルス このまま
ここ のぼっちゃいましょうよ。
*「メルビンさまが 聖戦士をつれて
外へ出ていったが なにか
あったのでしょうか。
*「まさか 神をねらって
何者かが……。
*「でも メルビンさまが いれば
どんな連中がきたって 平気です。
なんたって 聖戦士長ですから。
*「われらでは ラチが あかぬので
心話で メルビンどのを
および いたした。
*「心話とは 心で意思を
つたえるワザなり。
われら聖戦士の 心得なり。
*「はあはあ……
あんなに 手強い相手は
今まで あったことが ありません。
*「聖戦士たる この私が
クチ先だけで こんなに
追いつめられるとは……。
ガボ「どんなヤツが 相手だって
メルビンのおっちゃんなら
だいじょーぶだよな アルス。
アイラ「外のことも 気になるけど
わたしは 神さまのほうが……。
*「おお 神が!
神が すぐ近くに 来ておられる!
*「神よ お姿を!
お姿を お見せくださいませ!
*「もうすぐ 神が おでましに
なるというときに メルビンさまは
どこへ いってしまわれたのだ!
*「むう なんだ おまえたちは。
*「ここより先は 神との
えっけんの間である。
各国代表でない者は 入れぬぞ。
*「いや まて。
この者たちの名を 聞いておこう。
*「そうだな。
おまえたち 名は なんと申す?
ガボ「オイラ ガボ。
こっちの ねーちゃんが アイラ。
ガボ「そして この にーちゃんが
アルスって いうんだ。
*「ほう…… その名
まちがいないな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「ふむ。 *「なんでも 魔王をたおし *「ならば わが神の お姿を |
いいえ |
ガボ「えー なんでだよ アルス *「どっちなのだ? はっきりしろ。 (ループ) |
ガボ「やったな アルス
オイラたちも 神さまに会えるぞ!
アイラ「わたし 聖戦士の人って
カタイ人ばかりかと 思ってたけど
けっこう 話せるじゃない。
*「いくのなら はやくしろ。
もうじき 神が おでましになる。
*「あえて いうが 神に
そそうのないようにな。
*「アルスという者が きたら
通せと ネビラさまから
聞いておったのだ。
*「それに メルビンさまからも
いろいろと 話を聞いておる。
*「さあ はやく いくがよい。
神との えっけんの間は
この上だ。
ネビラ「ほう やっと きたか。
こなければ それでいいとも
思っていたのだが。
ネビラ「わが神は すぐ近くまで
いらしているようだ。
今しばらく まつがよい。
ガボ「すっげえな 今まで
会った人たちが いっぱいだぞ!
アイラ「なつかしい顔が いくつも
あるわね うふふ。
アイラ「それにしても 神さまは
いったい なにを お話して
くださるのかしら……。
ガボ「神さま はやく
出てこないかなー。
ネビラ「わが神は 重大な話を
つたえるために わざわざ
足を はこんでくださるのだ。
ネビラ「われわれは 一言一句もらさず
その話を 聞きとめなくてはならぬ。
心しておけ。
*「神が お姿をお見せになるまで
しずかに まっていることだ。
*「なにか さわぎをおこしたら
すぐに たたきだすぞ。
アズモフ「おや あなたたちは……
たしか アルスさんと
その お仲間さんたちでしたね。
アズモフ「アルスさんも 神に
およばれに なったのですね。
そうでしょう そうでしょう。
アズモフ「神が あなたたちのような
ゆうかんな人たちを ほうって
おくわけは ありませんからね。
ガボ「へへへ オイラたちのこと
ゆうかんだってさ。
で ゆうかんって なんだ?
アイラ「わたしたちは 直接
神さまに 呼ばれてないけど
まあ いいわよね アルス。
グレーテ「おうおう アルスたちか。
ひさかたぶりじゃのう。
グレーテ「会えて うれしいぞ。
みな 元気そうで なによりじゃ。
*「こんな すばらしいところなら
女王ネフティスさまも
おつれするべきでしたわ。
*「でも 女王さまは 神のお呼びと
いえども 王が国をはなれることは
できないと もうされたのです。
*「ああ ここには こんなに
各国の王族のかたも いらして
いるのに!
村長「ほえー こんな すっごい建物
あるところには あるんですなあ。
村長「うちの エンゴウの村にも
こんな建物を作ったら もっと
旅人が集まるかも しれませんな。
村長「村に もどったら さっそく
大工と うちあわせをせねば……。
村長「おっと そういえば
大工は まだ 帰っておらんかった。
どこで 道草を食っておるやら。
コスタール王「やっほ〜 あれ?
キミたちは どこかで
会ったこと なかった?
コスタール王「まあ いいや。
わしは今 神さまのことで
胸が いっぱいだから あとでね。
王妃「みなさん ごめんなさいね。
王さま ちょっと まいあがって
いるみたいですの。
*「あれー オレが つれてきた
メイドさんは どこ行ったー?
*「せっかく メモリアリーフを
はなれて だれにもジャマされずに
追っかけっこ できると思ったのに。
ガボ「メイドさんなら 2階に
いたっけか。
アイラ「この人は いったい
なにしに 来ているのかしら!
*「神は まだか……。
神は まだ こないのか……。
町長「あなたがたは クレージュの町を
ごぞんじですかな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
町長「そうです 世界樹のしずくで 町長「旅の途中 お立ちよりのときは |
いいえ |
町長「おや ごぞんじない。 町長「それは いけませんなあ。 |
アイラ「世界樹のしずく屋って
あの並ぶ お店でしょ?
わたしは もう いいわ。
*「ダーマ神殿の大神官どのは
神殿を はなれられないゆえ
私が 参上いたしました。
*「まんがいちにでも 大神官どのに
なにか あったら 大変なことに
なってしまいますので。
フォロッド王「おお そなたたちは!
もしや 会えるのではと
思っていたのだが……
フォロッド王「からくり人間の研究は
まだ 完成を見ていないがな。
おっと これは 神には秘密だぞ。
*「わが息子たちは どこへ行った?
わしのもとを はなれるなと
あれほど いっておいたのに。
*「もうすこし もうすこしだ。
わが神が おでましになる。
*「まつのだ。
しずかに 心を集中して。
*「私は リファ族の族長の代理として
聖風の谷から やってまいりました。
*「族長は いまだ 私たちの前に
姿をあらわして くれないのです。
*「ですから 私が かわりに
神のおことばを 谷の者に
つたえなければ ならないのです。
族長「これは アルスどの
おひさしゅうございます。
族長「アイラも 元気そうで なにより。
城での仕事のほうは もう
なれたようじゃな。
アイラ「はい 族長さま。
族長「アイラよ お前は みごと
神復活の使命を はたした。
大役 ごくろうじゃったな。
アイラ「はい……。
族長「さて それにしても 神が
われわれに お話があるとは。
いったい なんじゃろうなあ。
アイラ「良かったわ 族長さま
元気そうで……。
アイラ「会うの ほんとに
ひさしぶりだから……。
*「おお そなたたちは。
ん わたしか?
ほら オルフィーの長老じゃよ。
*「また 祭りのあるときには
ぜひ あそびに きてくだされ。
町の者も まっておりますじゃ。
*「わし もしかして
神さまに おこられるんじゃろか?
*「わしのモンスターパークを
とりこわせ! なんて いわれたら
どうすりゃ ええんじゃー!
シム「こうして わしが ここに
呼ばれたと いうことは……
シム「移民のあつまる わしらの町も
ひとつの りっぱな町として
みとめられたと いうことじゃ。
シム「これからも がんばって
人を ふやしていかなくては。
みなさんも 協力してくだされ。
ラグレイ「けっきょく メザレの村から
出ていけずに こんなところまで
つれてこられて しまいました……
ラグレイ「神さまになんて 会ったら
いっぱつで 私が ニセ者だって
わかっちゃいますよ。
ラグレイ「それも こんな
たくさんの人たちの前で!
私は どうしたら いいんだっ。
ニコラ「なにを もだえているのです
ラグレイどの?
ラグレイ「い いや なに。
神に会うので すこし
キンチョウしているだけです。
ニコラ「英雄といえども やはり
神の前では キンチョウ
なさるのですね。
ラグレイ「そ そうです。
神は いだいな おかたですから。
わははは!
ガボ「ラグレイのおっちゃん
まだ 英雄ごっこ やってんのか。
アイラ「あれじゃあ ラグレイさん
もう ニコラさんから 逃げるのは
ムリみたいね。
ラグレイ「うう ゆるされるなら
ここから にげだしたい……。
ニコラ「これは みなさん!
ここで お会いできるとは
思っていませんでした。
ニコラ「村の代表として ボクと
ラグレイどのが 選ばれたのです。
ニコラ「英雄が復活し 神までもが
この世に あらわれるなんて……
世界の平和は 約束されたも同然!
ニコラ「これも みなさんの
ごかつやくが あったればこそ。
本当に ありがとうございました。
バーンズ王「おお アルスよ
そなたたちも ここへ
入れてもらえたようじゃな。
バーンズ王「しかし わしも じかに
神に会うのは はじめてじゃ。
わくわく するのう。
ネビラ「まて。
そろそろ わが神が お見えに……
ネビラ「おおっ! ついに!!
おまえたち はやく
そこへ ならぶのだっ。
われは 神なり
すべてを知り すべてをなす
神なり
ネビラ「おお わが神よ!
よくぞ おいでくださいました。
おまちもうしあげて おりました!
ネビラ「おおせのとおり 各国の
代表の者を 集めておりますゆえ
よしなに……。
ニコラ「おおいなる 神よ!
かつて ともに魔と戦った英雄
ラグレイどのも おいでですっ。
ラグレイ「えっ あっ あの
か 神よ おひさしぶりで
あのときは 大変で その……。
よい
わが子らよ 聞くがよい
魔は ほろび 平和は おとずれた
しかし 聞け
そして われと 心をともにせよ
武器を すてよ
すべての武器をすて
あらそいを とめよ
殺生を やめよ
たとえ 魔の者といえど
命ある者
これを 無益に
あやめるなかれ
む……
そこの戦士たちよ
邪悪なる波 感じとられん
われに ささげよ
アルスは 闇のルビーを
神に ささげた!
聞け わが子らよ
われと 心をともにせよ
われを あがめよ
われは 絶対にして 無二の神なり
われより他に 神はなし
神との えっけんは おわった。
集まった各国の代表者たちは
それぞれの国へと 帰っていく。
神のことばを
重く むねに うけとめながら……
ガボ「すごかったなー 神さま
なに いってんのか オラには
よく わかんなかったけどな。
アイラ「……。
アイラ「あ ごめん アルス。
ちょっと ボーッとしちゃった。
で なにかしら?
ネビラ「神との えっけんは
ぶじに おわった。
ネビラ「おまえたちも 神のおことばを
しかと 聞いたであろう。
ネビラ「神は この世に ただひとり。
ゆいいつ 絶対無二の存在なのだ。
ネビラ「地方の者が あがめる神など
ただの気休めでしかない。
わが神こそが 真なる神なのだ。
*「武器を すてよ!
神は こう いいました。
*「武器などが この世にあるから
あらそいが おこり
キズつく者が いるのです。
*「各地の武器と防具の店には
すぐに 神のおことばが
つたえられるでしょう。
*「見れば あなたがたも
武器を たずさえているようす。
*「ここに おいていきなさい。
われわれが 処分して
さしあげましょう。
アイラ「武器が なくたって
争いは なくならないと思うわ。
悲しいことだけどね。
ガボ「武器を すてたって
魔物は いなくならないぞ。
魔物に おそわれたら どうすんだ。
*「すべての生きとし 生ける者には
生きるという 権利があります。
たとえ 魔物といえどもです。
*「わたしたちも 神のように
広い心をもって 魔物たちの存在を
みとめねば なりません。
ニコラ「さすが ラグレイどの
神も たいそう およろこびの
ごようすでした。
ラグレイ「そ そうでしょうとも。
なにせ 私は神と 戦友のような
ものですから わははは。
ラグレイ「おかしいなあ。
なんで神さまは 私のことを
なにも いわなかったんでしょう?
ラグレイ「うーん ようするに
そんなもの どうでもいいってこと
なんでしょうね。
アイラ「いっちゃ 悪いけど
きっと ほんとに どうでも
良かったんでしょうね。
ニコラ「あっ アルスさん。
すごかったですね 神のお姿!
ニコラ「ボクには まぶしくて
あんまり はっきりとは
見えなかったのですが……
ニコラ「でも ビシビシと
そのおチカラが 感じとれました。
神が すぐそばに いるんだって。
ニコラ「あとは 神の おいいつけを
守っていれば もう なにも
おそれることは ないのですね!
*「もう この神の城には
用事は ないだろう?
*「はやく 自分たちの国に もどり
神のおことばを 民に
つたえるのだ。
アズモフ「ほう このステンドグラス
かなりの わざものですね。
アズモフ「しかし 学術的には
あまり…… ふむ……。
ベック「はかせ〜 そろそろ
ハーメリアに もどりましょうよー。
アズモフ「まあまあ まちなさい。
せっかく きたのですから
もうすこし 調べていきましょう。
ベック「はいはい わかりました!
やれやれ……。
アズモフ「ふーむ この材質は……
おお なるほど なるほど。
ベック「まったく いちど
調べものを はじめちゃうと
コレだからなあ。
ベック「でも この熱心さを
ボクも 見習わないと!
*「おまえたちも 見たであろう。
わが神の いだいなるお姿を。
*「しかと 目に やきつけておけ。
おまえたちが 見ることは
もう ないかも しれないからな。
*「バーンズ王ならば
他国のかたがたと 先に階下へ
おりられたぞ。
ガボ「王さま ひどいぞ。
オイラたちを 置いてくなんてー!
アイラ「アルス はやく
バーンズ王を 追いかけましょう。
わたし おこられちゃうわ。
*「神はもう お帰りに なられた。
おまえたちも そうそうに
ここを 立ち去るがよい。
*「どうだ 神に会った感想は?
すばらしかったであろう。
*「メルビンさまと ネビラさまに
かんしゃ しておくんだな。
*「おお 神よ!
なぜ わたしには お姿を
お見せに ならないのですか!
*「わたしだけに そのお姿を
お見せください……。
*「私の祈りは 神に
通じたであろうか……。
*「さすが メルビンさまです。
あの ふらち者の話術にも
まどわされないとは。
*「まさに われら聖戦士の長に
ふさわしい おかたですよ!
*「神との えっけんも
ぶじに おわって
すこし 肩の荷が おりました。
*「でも ここで 気を抜くわけにも
いきませんからね。
さあ 仕事 仕事!
*「次に 神が いらっしゃるのは
いつのことに なるのでしょう。
*「しかし 私たちは
神が この城に いようといまいと
祈りつづけるのです。
*「わが神と 各国の代表者の
かたがたとの えっけんも
これにて 終了です。
*「とおい地よりの おこし
おつかれさまでした。
お気をつけて お帰りください。
*「おまえたち 神と じかに
お会いしたというのは まことか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「なんと! |
いいえ |
*「そ そうか。 |
*「神は この城から 立ち去りました。
しかし なにも 心配することは
ありません。
*「神は つねに 私とともにあり
あなたとともに あるのです。
ガボ「ここが 神さまの家だってんなら
なんで 神さまは ずっと
ここに いないんだ 変だぞ。
アイラ「神さまは きっと
天上から 世界のことを
見ていらっしゃるんだわ。
*「おお そなたたちは たしか
グランエスタードより まいられた
者たちじゃったな。
*「バーンズ王は もう 外へと
出ていかれたようじゃぞ。
置いていかれんようにな ほほっ。
*「神は お帰りに……
いや おでかけに なられた。
*「ここは クリスタルパレス。
神の住まいとして 作られた
城なのだからな。
村長「見れば見るほど すばらしい
お城ですなあ。
村長「このまま エンゴウに
みやげとして もって帰りたい
ぐらいですな。
村長「それにしても パミラどのは
どこで なにを しているのだ?
ここで まちあわせのハズだが……。
アイラ「あのエンゴウの村に
こんな建物が あったら
みんな ビックリするでしょうね。
*「はあ 今日は もう
つかれちゃったわ。
*「でも 台所の流しに
お皿やコップが 山のように……。
はやく かたづけなきゃ。
*「ゆっくり 神に祈る時間も
とれないわ。
はあ……。
パミラ「はあはあ……。
パミラ「すこし 気分が悪くてな。
す すまんが 背中を
さすってくれんか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
パミラ「はあ ありがとうよ。 パミラ「ちょっと ちゃめっ気を パミラ「てっきり 天上界とか パミラ「そしたら 急に気分が パミラ「やはり 人間ふぜいが |
いいえ |
パミラ「としよりは いたわるもんだ |
ガボ「なんで 神さまのことを
占っちゃ いけないんだ?
べつに いいじゃんか。
アイラ「神さまのことなんて 人間が
占えるわけが ないわ。
マッシュ「武器を 使っちゃいかんって
神さまが いったんだって?
マッシュ「そりゃあ マズイな。
なんたって このオレの
きたえられた体は まさに凶器!
マッシュ「オレの存在自体が
罪ってことに なっちまうぜ。
がはははっ!
ガボ「アルス オイラだって
武器がなくても 戦えるぞ。
かみつくとかな!
アイラ「マッシュさんの 身体は
たしかに ある意味 凶器かもね。
アイク「全知全能である神は
いながらにして この世のすべてを
見わたすチカラをもつと いいます。
アイク「ですから わざわざ
われわれの前に 姿をあらわす
必要など ないんでしょうな。
アイク「今日は よっぽど
たいせつな お話が
あったようですな。
モディーナ「魔物を殺すな という
神さまの おことばには
私も 賛成いたしますわ。
モディーナ「魔物の中にだって
とても 美しい姿をしたものが
いるかも しれませんもの。
ガボ「なあ アルス
美しい魔物に 会ったことあるか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ガボ「へえ オイラは |
いいえ |
ガボ「そうだよな 魔物に |
*「う……うん?
交代の時間は まだだろう。
ねかせてくれよ…… ぐう。
*「わははは
まて まてーっ!
アイラ「アルスは あんな大人には
ならないでね……。
*「あれー いやーんっ。
うふふふ。
ガボ「女の人を 追っかけても
べつに おもしろくないぞ。
食えるわけでも ねえしな。
*「そこの ふたりは いったい
なにを やっておるのだ!
*「婦女子のシリを あのように
楽しそうに 追いかけるなど
男子の風上にも 置けぬ!
ガボ「オイラも 追っかけるのは
得意だぞ!
バーンズ王「おお アルスたち
おそかったでは ないか。
わしは まちくたびれたぞ。
バーンズ王「そなたたちのことだから
おおかた 城の中を 探検して
おったのじゃろう。
バーンズ王「まあ よい。
さあ グランエスタードに
帰ると しようぞ!
*「お気をつけて
お帰りください。
ホンダラ「だっから オレは マジメに
お祈りに きただけなんだって!
しつっこいな あんたも。
ホンダラ「あんただって オレを
知らないわけじゃ ないだろが
アルスのおじだぞ おじ!
メルビン「知っているでござるよ。
だからこそ 城内へ入れるわけには
いかぬでござるな。
ホンダラ「くうーっ まったく
神さんがらみの連中は
これだから……
バーンズ王「なにやら さわがしいが
わしらには 関係なかろう。
ホンダラ「アルス!
アルスじゃねえの。
ホンダラ「なあ お前からも
このカタブツに たのんでくれよ
城に入れてもらえるようにさあ。
ホンダラ「ひと目で いいから
神さんに 会ってみてえんだよ。
きてんだろ 神さんが?
はいの場合追加 | |
---|---|
はいの場合追加 | ホンダラ「そうだろ そだろ。 バーンズ王「ん アルスよ。 |
ホンダラ「なに〜 もう おわった!?
ガガーン そ そんなあ……。
ホンダラ「せっかくの金づるが……
あ いや その なんだ……。
ホンダラ「ゴホン! そうとなりゃ
もう ここに用はねえな。
あばよ アルス!!
メルビン「やれやれ まったく
こまったお人で ござるな
アルスどのの おじも。
メルビン「ところで アルスどの。
神のことばを アルスどのも
聞いたでござろう。
メルビン「わしには いまひとつ
神の真意が はかりかねるでござる。
なぜ あのようなことを……。
メルビン「なんにせよ わしは
まだまだ この城に
のこるでござるよ。
メルビン「アルスどのたちも
気をつけて お帰りくだされ。
ネビラ「ここに おられたか
メルビンどの。
メルビン「これは ネビラどの。
本日は ごくろうでござった。
ネビラ「いや……。
それよりも メルビンどの。
わが神が およびだ。
メルビン「神が?
神はもう お帰りになられたと
聞いたでござるが……
ネビラ「今しがた ふたたび
おいでに なられたのだ。
メルビンをよべ……とな。
メルビン「……わかったでござる。
すぐに いくでござるよ。
ネビラ「では こちらへ……。
バーンズ王「アルス もうよいかな。
こちらも 城へもどるとしようぞ。
*「まてっ!
メルビン「ハァハァ……
くっ こんなバカなことが
あるでござろうか!
メルビン「わしは どうすれば……
ムッ!
*「メルビンどの!
もう にげられませんぞ!
*「おかくごを!
メルビン「これは いかんでござる。
かくなるうえはっ!
*「なんと!
ここから とびおりるとは。
*「おのれ にがしたか!!
*「ネビラさま もうしわけありません。
とりにがして しまいました。
ネビラ「すぐに 追手をさしむけろ。
ヤツは 神に対する反逆者だ。
ぜったいに とりおさえるのだ。
*「ハッ!
ネビラ「メルビンよ わが神の目から
にげられると 思うなよ。
ネビラ「世界は わが神の
手の上に あるのだからな!
わーっはっはっは!
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