前(発掘現場の洞くつ) | トップ | 次(マーディラスの大会) |
*「いくつもの時を越え……
よくぞ 魔王を亡き者と
してくださいました。
*「あなたがたの
決してあきらめない心と 勇気が
世界に平和を もたらしたのです。
*「ことに アルスどの。
おぼえておいででしょうか?
*「あなたが 旅立った時
世界には ただ一つの島しか
なかったこと……。
*「魔王に おとしめられた この世界を
あなたが こうして 正しき道に
連れもどしてくださったのです。
*「しかし 神の運命づけた
あなたがたの役目は これですべて
終わったわけでは ありません。
*「今こそ ふたたび 世界に
神を 目覚めさせるのです。
*「神の眠る場所は 水の底に沈む
神殿……。地上にもどるための
トビラは 開いておきました。
*「さあ お行きください。
私たちは ここから
復活の時を 見守っています。
メルビン「アルスどのと 比べれば
わしは 長く生きているで
ござるが……
メルビン「今日ほど 心が
満たされたことは 本当に
生まれてはじめてでござるよ。
ガボ「なんにしても これで
大変そうなことは みんな
終わったみてえだな。
ガボ「アルスの村に もどったら
魔王を たおしたってこと
マリベルに じまんしてやろうぜ!
アイラ「行きましょ アルス。
たぶん わたしたちの帰りを
待ってくれてる人がいるわ。
*「メルビンさま。
とうとう 念願を果たすことが
できましたね……。
*「心より およろこび申し上げます。
*「わしゃ これから先
あと何年 生きていられるかも
わからん 老いぼれじゃ。
*「だが お前さんたちと同じ時を
生きられたことが 残りの人生の
何よりの じまんになるのう……
*「神の兵として わずかながらでも
そなたらのチカラになれたこと。
*「それこそが わたしが生を受け
今を生きていることの 一番大きな
意味だと思っている。
*「きっと あなたがたこそ
神が残した 世界の希望そのものに
ちがいありませんわ。
*「われらの祈りが とうとう
実を結びました。これもすべて
あなたがたのおかげです。
*「聞きましたよ。
とうとう 神を目覚めさせるときが
きたのですね。
*「私たちは 神の兵。
一日も早く 神さまに
お会いしたいものです。
*「地上に ただよっていた
悪しき気配が ウソのように
なくなりましたわ。
*「私たちが 下の世界に降りて
暮らせる日も もう間近なのかも
しれませんね。
*「ええっ?
今日は あのでっかい石に
のって来たんじゃないの?
*「ちぇえっ!
せっかく ボクものせてもらおうと
思ったのにな!
メルビン「む?
ここは……?
アイラ「なんだ。
いつもの遺跡じゃないの。
ガボ「なあ アルス……。
魔王なんかと戦ったから
オラ はらへっちまったよ!
ガボ「アルスのかあちゃんが作った
魚料理でも 食べさせて
もらおうぜ!
アイラ「ガボ。
悪いけど それは もうちょっと
おあずけよ。
アイラ「ねえ アルス。
さっきも言われたことだけど……
アイラ「魔王を倒した今こそ 神さまを
復活させる時だと思うの。
アイラ「そのためには そろそろ本気で
伝説のトゥーラひきを
探さないとね。
メルビン「うむ そうでござったな。
まさに それこそが
アイラどのの 使命でござった。
メルビン「神の復活とあらば
わしも だまってはおれん。
アルスどの いそごうぞ!
ガボ「う〜……。
オイラ ハラへりすぎて
目が回りそうだぞ……
アイラ「伝説のトゥーラ弾き……
すぐに 見つかってくれると
いいんだけど……
メルビン「いくら わしでも
神を 復活させるとなると
チカラに なれんでござる。
メルビン「こればかりは
アイラどのの一族に
ゆだねる他 ないでござる。
*「ここは フィッシュベル。
海に かこまれた 小さな村です。
*「……って なんだ。
アルスじゃないの。
*「でも……ちょっと見ないうちに
なんだか 大人っぽく
なったみたい。気のせいかしら?
*「船にのってても かっこいいけど
うちのヒトってば
歌もけっこう イケるみたい。
*「ホント なにやっても
さまになるって言うの?
ウフフ……。
*「なんでも 北西の方に現れた国じゃ
詩人だの 歌がうまいのだのが
もてはやされるらしいですよ。
*「漁が 長く休めるときにでも
妻をつれて 一度
行ってみたいなあ。
*「せがれが家にいると 嫁さんと
イチャつきよるから まったく
わしの いばしょが ないわい!
*「今日は いつになく
心が 晴れ晴れとしているのを
感じますわ。
*「これも すべて神さまのご加護の
おかげというものでしょう。
神父「むむっ? アルスか?
どうしたことだ。
急に 顔つきが変わったようだな。
神父「なにやら とてつもなく
大きなことを やってのけたような
そんな顔をしておるぞ。
神父「しかし それはさておき……
(教会)
*「あ〜あ また はやく
アミットさんのお祭りに
ならないかな!
マーレ「あら アルス。
帰ってたのかい?
マーレ「たまには 父さんと
ゆっくりと話でもしておいきよ。
マーレ「あっそうそう!
バーンズ王さまにも ちゃんと
あいさつに いくんだよ。
アイラ「ウフフ。
アルスのご両親も なんだか
すがすがしい顔を してるわ。
アイラ「これも 魔王をたおした
えいきょう なのかしらね?
ガボ「アルス。ホントは もっと
とうちゃんと かあちゃんに
あまえたいんじゃないのか?
メルビン「うむ。
アルスどのの家は いつ来ても
あたたかさを 感じるでござるよ。
ボルカノ「おお アルス 戻ったのか。
旅の調子は どうだ?
ボルカノ「お前たちの旅は
今や お前たちだけのものでは
ないのだからな。
ボルカノ「なにかが あったときには
バーンズ王の所へ 報告するのを
忘れるんじゃないぞ。
コック長「おお アルスか。
今は 次の漁に向けて
仕入れの最中じゃよ。
コック長「ウワサに聞いたんじゃが
マリベルおじょうさんが ずいぶん
おしとやかになったそうじゃ。
コック長「わしは あまり信じとらんが
まだ会ってないようなら
会いにいってはどうだな?
*「ぐー……
すぴー……
*「ウワサに聞いたんだがね
なんでも また新しい島が
現れたとか……
*「この島より 西の方って聞いたけど
いったい どんな所なんだろうな。
*「今は漁の仕事も休みだが
どうせ またすぐに 次の漁に
出ることになるだろう。
*「アルスも ボルカノさんに
会うなら 今のうちかもしれんぞ。
*「はっ……はっ……
はっくしゅん!!
*「ぶ〜……またカゼひいちゃったよ。
外の仕事が 向いてないのかなあ。
*「マリベルおじょうさまってば
家にいるようになってから
本当にヒマみたいですだ。
*「だって ちゃんと自分の部屋の
掃除までするですだよ。
前は 絶対にしなかったのに……
*「家にもどってからのマリベルは
たしかに 以前よりも
おしとやかになりました。
*「でも……なんだか 必死で自分を
おさえつけているようで……
見ていて せつないですわ。
アミット「おお アルスたち。
いや なんの。身体はすっかり
元にもどっておる。
アミット「一応 大事をとってな
こうして休んでいるだけなのだ。
アミット「あまり大きい声では言えんが
私がこうしていると マリベルが
家にいてくれるのでな。
アミット「アルスたちには すまんが
私もやっぱり マリベルには
そばにいてほしいのでな……。
マリベル「あら? あんたたち。
あきもせずに まだそうやって
つるんでいたのね。
マリベル「ええっ! なんですって!?
魔王を たおしたから 今度は
神さまを復活させるですって?
マリベル「………………。
マリベル「……いいわね あんたたちは
そうやって 好き勝手に
生きてられて。
マリベル「あたしはもう……
しばらくは 家にいるけどね。
マリベル「あたしが 家をはなれると
パパとママが さみしがるし……
マリベル「パパとママのためだから
あたしもちょっとは 女の子らしく
しようって 決めたの。
マリベル「そういうわけだから
ここもレディの部屋よ。
お気軽に 出入りしないでよね。
ガボ「マリベルのヤツ
なんだか しおれちまったみたいに
元気なかったなあ。
メルビン「ご両親のために
家に残るとは マリベルどのは
本当は心やさしき 女性でござる。
メルビン「神を復活させたら
いちばんに マリベルどのに
報告したいでござるな。
アイラ「マリベル……
ちょっと さみしそうだったわね。
アイラ「わたしたちも
マリベルと 旅をしたいけど……
こればかりは 仕方ないものね。
*「漁が休みだってのに
今日はなんだか
海が おだやかだ。
*「こんな おだやかな海を見てると
世界の平和を感じるな。
*「神父さんが言ってたんだ。
世界に 島が増えてきてるのは
真の平和の近づく しるしだって。
*「それは結構なんだが いつか
海が なくなるなんてことに
ならないだろうな?
*「こうして 船の整備をするのも
オレら 漁師の仕事のうちだ。
*「海にでるばかりが 漁じゃねえって
アルスも ちゃんと
おぼえておくんだぜ。
*「おお お前さんたち。
今日は 動物たちが
おもしれえ話を してるだよ。
*「今までは 森の中にも悪い空気の
たちこめる場所が あっただども…
*「今朝になったら それが
きれいさっぱり なくなったって
動物たちが 言ってるだよ。
*「何があったか しらねえけど
世の中には ふしぎなことも
あったもんだな?
メルビン「うむ。森の動物たちの顔も
心なしか 平和を
よろこんでいるようでござるな。
メルビン「アルスどの。
神の復活を いそぐでござるよ。
アイラ「魔王を たおしたことが
こんなところにまで
えいきょうを 与えているのね。
ホンダラ「よお アルスたち。
おまえたちに いいことを
教えてやるぜ。
ホンダラ「なんだか 今日は朝から
いつもと 町のふんいきが
ちがうって 思わないか?
ホンダラ「なんて言うか…… ほら
いつもより 平和っぽい感じが
するだろ?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ホンダラ「だろっ!? 何をかくそう |
いいえ |
ホンダラ「わからねえ? ……まあ ホンダラ「まあ いいや。一応 |
ホンダラ「じつは ゆうべ夢の中で
このオレが おそろしくて でかい
魔物を やっつけてな。
ホンダラ「目が覚めたら この平和な
気配ってわけだ。な? ただの
ぐうぜんとは思えないだろ?
ホンダラ「きっと オレは 夢の世界の
大魔王を 本当に倒しちまったに
ちがいないと思うんだ。
ホンダラ「とにかく そんなわけで
今後 オレは 夢の戦士として
生きることにしたってわけだ。
ホンダラ「おまえらも すこしは
オレをみならって 人さまの
役に立つことを するんだぞ!
メルビン「ホンダラどのに
さとされるとは アルスどのも
ついてないでござるな。
メルビン「英雄とは いつの世も
損な役回りでござるよ。
アイラ「ふうん…… 魔王をたおした
夢を見るなんて 一応 アルスの
血すじなだけ あるわね。
アイラ「……にしても
夢の戦士ってのは ちょっと
飛躍しすぎかもね。
ガボ「ホンダラのおっちゃん
夢の戦士かあ。
ちょっと かっこいいなあ。
ホンダラ「夢の戦士 ホンダラ……
うん そう悪くねえな。
ホンダラ「アルス! おまえも
この夢の戦士さまの 血すじの
人間なんだからな!
ホンダラ「あんまり フラフラせずに
すこしは 人のためになることを
するようにな! わっはっは!
*「おや アルス。
さっき おまえのおじさんが
来てたみたいだけど……
*「どうやら 今日は飲まずに
帰ったらしいな。
*「ホンダラさん
オレは今日から 夢の戦士だとか
一人で騒いで 行っちゃったけど…
*「ダメな男にかぎって 何かあると
コロコロ 変わりたがるのよね。
*「ホンダラが 夢の戦士とかに
なったそうじゃの。
*「なんだか わからんが
これ以上 人にめいわくを
かけねば いいんじゃがの……
*「ホンダラさんってば オレはもう
酒はやめたって わざわざ
ここに 宣言しに来ましたよ。
*「払うものさえ 払ってくれれば
飲もうが飲むまいが アタシの
知ったこっちゃないんですがね……
*「こうして カガミを
ふきふきふき……っと!
*「んまあ うつくしい!
カガミのむこうにいる あなたは
いったいダレ!?
*「……って あらヤダ。
見てたのね……。
*「きょう しずんだ お日さまが
明日 のぼってこなかったら
どうしよう……。
*「今までは そんな不安を
いだくことも あったのですが……
*「ふしぎですね。
そんなことあるはずないって
今は そうとしか思えないのです。
*「クーン クーン。
*「こうして瞳をとじると……
感じます。神が われわれの
すぐそばに 近づいていることを…
*「偉大なる主は すぐそばにいます。
さあ……ともに祈りましょう。
(教会)
*「最近 町の雰囲気が 前とは
ちがう気がするんだよね。
*「なんて言うか こう……
胸のつかえが取れたような
すがすがしさを感じるんだな。
*「ふむむ……。
今日は いつにもまして
太陽が かがやいておるのう。
*「わしゃ こんなときには
決まって 恋の予感がするのじゃ。
*「ホンダラさん 今日から
夢の戦士なんだって。
*「よう アルス!
今日は なんだか いい一日だな。
*「外を歩いてるヤツらも
みょうに さわやかな顔を
してるしな!
*「オルカってば 最近なんだか
毎日 楽しそうなのよね。
*「なにか いいことでも
あったのかしらね?
*「やあ アルスか。
おやや? どうした?
なんだか 雰囲気が変わったな。
*「なんだか勇ましくなったみたいだ!
うん ボルカノさんの息子って
感じがしてきたよ!
*「う〜ん 毎日 平和ね……。
*「もちろん
よろこばしいことだけど……
ちょっとだけ たいくつかしらね。
*「ふう……。おフロあがりは
さっぱりするでちゅ!
*「こんなときは 冷たいミルクを
キュ〜っといくでちゅ!
*「すやすや……。
*「ん? 何の用じゃ?
わしは今 いそがしいんじゃ。
用なら後にしてくれんか。
*「キーファ王子がいなくなってから
どうにも さみしくて
しかたがありませんよ。
*「王子に 手をやいていたころが
きっと 楽しかったから
でしょうな……
老人「おお お前ら。
また 来たか。
老人「何をしとるかじゃと?
この海より 世界の声に
聞き耳を立てていたんじゃ。
老人「世界が いつになく
よろこんどるようじゃ。
邪悪なチカラが 消え去ったと……
老人「世界と話ができるなど すこしは
わしのことを 見なおしたじゃろ?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
老人「うむ。エッチな本ばかり |
いいえ |
老人「そうか。今さら その程度では |
老人「ささ。わしは もうしばらく
ここで 世界の声を聞いておる。
ジャマせんで もらおうかの。
ガボ「今のじいちゃん
世界の声を 聞いてたなんて
なんか ウソっぽいよなあ。
兵士長「なんでも はるか西の方角に
また あらたな大陸が
誕生したそうだ。
兵士長「城としても 調査団を
用意して すぐに行かねばならん。
きけんな島だったら 困るからな。
*「せっかく 世界にいろいろな島が
現れたんだし ボクも一人で
旅に出るってのもいいかもな!
*「ねっ。兵士の仕事なんて
パッと 投げ出してさ!
*「今 王さまは お食事中です。
上にいっても 王さまは。
いらっしゃいませんよ。
*「異常なーし!
王が食事中の間も あやしい者が
進入しないよう 見はりは
いっときも 気が抜けないのだ。
*「ほれ そこの方。
今こそ そなたに
占いが 必要では ないかな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「では ひとつ このじじいが *「はいやー! ほいやー! *「おおっ 見えた! *「むむっ 水の底に沈む *「そこでは 多くの者が *「ふむ……。歌じゃ。 *「はあっ!! はりゃー! *「まあ 当たるも ハッケ |
いいえ |
*「そうか……。 |
メルビン「水の底に沈む祭壇とは
なにやら 神秘的でござるな。
アイラ「ねえ アルス。
今の話 どこまで
信じていいのかしら。
アイラ「とにかく
歌に かこまれた場所って……
アルス 何か思い当たる?
*「う〜む いい天気だ!
*「ホントに のどかで おだやかで
今日ほど いい天気には
めったに お目にかかれないぞ!
*「いや〜 平和だなあ。
きっと この平和は これからも
ず〜っと続くんでしょうね。
*「本当に この国は平和だな。
しかし これが もし!
いつわりの平和だとしたら……
*「う〜ん…… そんなこと
考えられないくらい
ホントに つくづく平和だな。
大臣「おお アルスたちか。
今は王もおらんし お前たちには
コソッと話しておこう。
大臣「王は キーファ王子が
いなくなったことを さみしく
思っておるのは たしかだが……
大臣「そのじつ 王子が自分の好きな道に
歩み始めたことを よろこんでも
いるようなんじゃ。
大臣「子供には 自分の好きな道を
歩ませたいというのも
親の願いの一つ。
大臣「とにかく そういうわけだから
アルスたちも 王子のことは
気にやまんで よいのだぞ。
*「あら? アルスさんたち。
王さまなら 今はお食事中よ。
*「王さまに お会いになりたいの?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「アルスさんたちなら 王さまも *「くれぐれも 王さまとリーサさまに |
いいえ |
*「そう。ならば ムリにお食事中に |
*「あら もうご用はすんだの?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「じゃあ こちらからどうぞ。 |
いいえ |
(何も起こらない) |
*「どうしてか知らんが
野菜も魚も 今日は特別いいのが
手に入ったのだ。
*「そんなわけで 今日のお料理は
王さまにも リーサさまにも
ご満足いただけたようだ。
*「う〜む……今日の食料は
また格別に 美味じゃな。
*「ん?
これは つまみ食いではないぞ。
食料の品質検査というヤツじゃ!
リーサ姫「まあっ アルス!
お…お兄さまは!?
リーサ姫「そう……。
やはり お兄さまは このお城に
帰っては 来ないのね……。
リーサ姫「あの お兄さまのこと……。
自分で決めたことを とちゅうで
変えたりしない人ですものね……
バーンズ王「うむ……よく見えたな。
アルスと そのお仲間の
みなさん。
バーンズ王「ちょうど食事も
終えたところだ。みなも
席につくがよかろう。
バーンズ王「ん?
どうしたんだ? アルス。
そなたも はやく席に着くがよい。
リーサ姫「アルスも はやく席について
おとうさまの話を
いっしょに ききましょ。
アイラ「アルス。
いつまでも 立ってないで
はやく 席につきなさいよ。
ガボ「王さま なんか うまいものでも
食わしてくれる つもりかな?
ガボ「オラ だいぶはらへったぞ。
メルビン「ううむ……。
王さまじきじきに いったい
なんの話でござろうな。
バーンズ王「うむ。
みな 席に着いたようだな。
バーンズ王「そなたらが ここに来た
理由。何も言わんでも
大体の見当は ついておるぞ。
バーンズ王「過去にないほど 今の
世界は 平穏な空気に満ちておる。
そして何より 今のそなたらの顔。
バーンズ王「大きな達成感と
この上もない充実感を
ひしひしと感じるぞ。
バーンズ王「アルスに たずねよう。
そなたらの旅は これですべて
終わったのか?
はい/いいえ | |
---|---|
はい/いいえ |
バーンズ王「ふむ……。なんと! バーンズ王「そして そのために バーンズ王「ならば 北西の王国では バーンズ王「いずれにせよ バーンズ王「そして それはきっと |
リーサ姫「お父さまは 本当はだれよりも
お兄さまが いなくなったことを
悲しんでいるはず。
リーサ姫「でも そんな素振りは少しも
見せないの……。 私も あまり
さみしがるのは やめなくちゃ……
*「う……ううっ…!!
お…おまえたちか……。
*「どうやら 洞くつの中の魔物が
外まで 出てくる気配は
ないみたいだな……。
*「……とは言っても 仲間もみんな
死んじまって…… これから
どうすりゃいいんだ……。
*「どんな苦しみが おとずれようとも
今 生きていられるというだけで
私たちは 幸運なのです。
*「さあ ともに神に祈りましょう……
(教会)
前(発掘現場の洞くつ) | トップ | 次(マーディラスの大会) |