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メルビン「神のチカラは すでに
失われたあと ということで
ござろうか。
アイラ「もう この時代から
地上に 落ちてしまったのね。
ガボ「ここ 知ってるぞ!
前に 来たことあるぞ!
ガボ「でも 前より きれいだな。
いろいろ 壊されてねえしさ。
*「私たち 神の兵の 生き残りは
これらの神殿ごと はるか上空へ
封印されていました。
*「しかし 神の石のチカラが 弱かった
私たちの神殿は ここに
落ちてきてしまったのです。
*「私たちは なんとか 助かりましたが
もっと昔に 落ちていった神殿の
人々は どうなったことか…。
アイラ「もうひとつの 神殿は
もっとずっと昔に 地上へ
落ちてしまったみたいね。
*「おお! 旅のお方ですね!?
あなた方は 神と魔王の 戦いが
どうなったか ご存知ですか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「そうですか… 神は やはり |
いいえ |
*「そうですか。しかし 結果は |
*「ボクたちには もう なんの
希望も 残されていないのだろうか。
ガボ「なんか ついさっき
神サマが 戦ってたみてえな
言い方だなあ。
ガボ「あ そっか。
オラたち それだけ昔の世界に
来ちまったって ことか。
メルビン「まだ戦いは 終わっては
いないでござる。
メルビン「わしも アルスどのも
まだ生きておるのだから……。
*「うむ? あなたがたは…
その手に お持ちの その輝きは…
それは まさしく 神の石!
*「なるほど 神はまだ われわれに
道を しめされるのか…!
メルビン「ご老人… あなたは もしや
神の兵士長では ござらぬか?
お年は 召しておられるが。
*「な なんですと?
あなたは まさか…
*「まさか 英雄メルビンどの!?
しかし まるで あなたは
あのときのままじゃ!
*「そうか やはり 神が あなたをも
封印しておられたのじゃな。
メルビン「おおせの通り。そして
わしが 封印を解かれたということは
復活への道も 近いはずでござる。
*「…ふむ。まこと 神は
多くの奇跡を 残されたものじゃ。
*「今は この奇跡を 信じ
神の石をもつ あなた方に
復活の願いを たくそう。
*「この湖の ハスの花に いざなわれ
洞くつを こえた先に
神の紋章の 台座がある。
*「そこで 神の石を 天にかざせば
この神殿と もうひとつ落ちた神殿の
神の石が えいきょうしあって…
*「ふたつの神殿が ふたたび
上空へともどる チカラを
とりもどすやもしれん。
*「そして 上空に 4つの神殿が
そろったなら… 必ずや
新たな何かが 生まれるじゃろう。
ガボ「よしっ 行こうぜ アルス!
ガボ「ハスの花が きっと
案内してくれるんだぞ!
おっもしろそ〜!!
メルビン「まさか もう一度
神の兵士長どのと 会えるとは。
うれしいでござる。
メルビン「アルスどの ここは
兵士長どのを 信じるでござる。
いざ 紋章の台座へ!
アイラ「神とともに 戦った人が
メルビンのほかにも
たくさん いたのね。
アイラ「神の紋章の台座に
行ってみましょう。
あの人たちの ためにも。
*「この神殿が 落ちて
しばらくした頃 私たちの息子は
亡くなりました。
*「信念をもった兵士であった
あの子は 世界のどこかに きっと
別の 神の石が 残されていると…
*「そう信じて 旅に出たのです。
そして 魔物の群れに おそわれ
ここには もどりませんでした。
アルスは 石碑を調べた。
石碑には 立派な紋章のような
飾りが 彫りこまれている。
アイラ「こんな 昔から
この洞くつは あったのね。
*「魔物が くるよお〜
助けてよお〜…。
ガボ「あんな ちっちゃいのに……。
アイラ「かわいそうに。
もう死んでるから 魔物なんて
こわくない はずなのにね。
*「……。
*「私は 王子さまを お守りして
海に 飛び込んだのですが…
海にも 魔物がいて…
*「…これでは 安らかに
眠ることは できません…。
*「どうか だれか… 魔物のいない
平和な世界に してくださいまし。
きっと お礼を いたします…。
メルビン「死して なお
主につかえるとは。
けなげな 娘でござる。
メルビン「アルスどの。
かならずや 魔物のない世界を
われらで 勝ち取るでござる。
ガボ「ちくしょう かわいそうだぞ!
魔物め! 魔物なんかキライだ!
ガボ「アルス 魔物なんて
オイラたちで ぜんぶ
やっつけちまおうな!
メルビン「神の石を 祭壇へ……
たしか 兵士どのは
そう言っていたで ござるな。
アイラ「神の紋章の祭壇。
ここに まちがいないわ。
アイラ「アルス さあ 早く
神の石を!
ガボ「おっ あったあった!
アルス! 祭壇み〜っけ!
アルスは 神の石を
天に かざした!
ガボ「なあ アルス。
前は あっちに
ちっちゃい島 なかったか?
メルビン「ここも……ということは
もしや……ぶつぶつ。
アイラ「神殿も 人もいないわ。
何が起きたっていうの?
ガボ「あれれ? 何もねえぞ?
どうなっちまったんだ?
ガボ「ここに いる人たちさあ
なんとなーく 地上の人と
ちがう ニオイがする……。
メルビン「神殿が すべて
そろっているでござる!
メルビン「うむ! 兵士長どのも
きっと およろこびになって
いるでござるよ。
*「ようこそ 神の兵の神殿へ!
アイラ「4つの神殿が あるのは
きっと アルスの
おかげじゃないかしら。
ガボ「最初に 来たときより
いっぱい 浮かんでるぞ!
人も いっぱいいるぞ!
*「あなたには この
音無き 音楽が 聞こえますか?
*「4つの神殿に うめられた
神の石が それぞれ チカラを
よせあい かなでる 命の響き。
*「そら あの チカラ強い 命の音。
あの中央に浮かぶ 巨大な神の石は
あなた方を うけいれるでしょう。
メルビン「新たな何か とは
神の石だったでござるか?
メルビン「アルスどの!
たしかめに行くでござる!
ガボ「神の石って たしか
口ん中に 入るくれえの
ちっちゃいの だったよな。
ガボ「アルス!
見に行ってみようぜ!
*「われら 神の兵の 神殿へ
ようこそ おいでくださいました。
*「われわれの 歴史は
かつて 勇者によって 救われ
今日へと みちびかれました。
*「その 勇者とは おそらく
あなた方のことですね。
本当に ありがとうございました。
*「神の石のチカラが ひとつの奇跡を
生み出した今 私のなすべきことは
あなたがたの お役に立つこと…
(教会)
*「私たちの長老の 神官さまは
あなたがたを 長い間
おまちしていました。
*「さあ どうぞ 神の紋章の神殿へ。
今は ちょうど 祈りの時間ですわ。
メルビン「長老どのと いちど
話がしてみたいでござる。
会いに行くでござる。
アイラ「わたしたちが 来ることが
わかってたっていうの?
……不思議だわ。
ガボ「長老さんで 神官さんかあ。
きっと ものすげえ
えら〜い人 なんだろうな。
*「神殿を 浮かび上がらせている
神の石は それぞれのチカラが
えいきょうしあって 成長します。
*「ですから 4つの神殿の神の石が
長い年月を かけて チカラを
織り合わせてゆくうちに…
*「あのような 巨大な結晶が
生まれたのです。
メルビン「長い時に はぐくまれた
神の石……。
これも 神のみちびきでござるな。
ガボ「なんだか わかんねえけど
とにかく よかったな
アルス!
*「あたし がんばって お勉強して
長老さまみたいに りっぱな
神官になるの!
*「このように 神の石のチカラが
成長した 今 いらぬ心配だろうが
念のため 見まわりをしている。
*「われら神の兵としての 記憶は
時代と共に すこしずつ
失われつつあるのだが…
*「これも 神のご意志ならば もう
われわれの役目は 終わりを
むかえる頃なのかも しれぬな。
*「ここから ながめると
地上の人々は とても
幸せそうに 見えるのう。
*「ここまで 平和が もどって
あとは いったい 何が
足りないのじゃろうか。
*「そっちに浮かんでるの
でっかい岩だよね。
*「ボク 知ってるよ。
あの岩は 人をのせて 空を
飛ぶことが できるんだ!
アイラ「人をのせて 空を飛ぶ。
神さまは 信じられないものを
お作りに なったのね。
ガボ「あの石 乗れるんだ!?
飛べるんだ!?
うひょーっ すげー!!
*「私たちの夢は いつか
平和な大地に足を おろして
どこまでも 歩きつづけることよ。
*「ぼくたちの世代には もう
神の兵としての チカラは
うけつがれて おりません。
*「これは きっと 平和への時が
近づいていることの 証しだと
思うんです。
*「ここ はるか上空からでも
私たちは 神の石のチカラで
地上を ながめることができます。
*「はじめ たった ひとつの島だった
世界が いまや こんなにも
大地を とりもどしました。
*「なのに 私たちの 胸さわぎは
いったい? …どうか
真実を 探してくださいまし。
メルビン「われらは たしかに
魔王より 大陸をとりもどして
きたでござる。
メルビン「しかし……。
いや なんでもないでござるよ。
アイラ「神の石のチカラって
空に浮かぶだけじゃないのね。
すごいわ……。
*「神の兵のチカラが 失われて
ゆこうとも その心は
わたしのものだ。
*「この先 どんなことがあっても
この誇りを 忘れることは
ないだろう。
*「わしゃ もう 耳も目も きかぬ
老いぼれじゃが あの 命の音だけは
感じるぞい。
*「そして その音が お前さんたちを
いざなっておるのもな。
*「あなたがたは 世界に希望を
もたらす人々。
*「ほろんだかと思われた 英雄
メルビンさまを 復活させ そして
また 神の石までも…
*「あなたがたは もしや
神の使いなのでは ありませぬか。
ガボ「へへっ アルス。
あんまり ほめられると
くすぐったいな!
メルビン「人々の 期待には
こたえねばならぬでござる。
気をひきしめるでござるよ。
*「今は 祈りの時。
そして われらの祈りは もうすぐ
実を結ぶであろう。
アルスは 石碑を調べた。
石碑には 立派な紋章のような
飾りが 彫りこまれている。
どうやら これが
神の紋章のようだ。
*「……。
*「はじめは 小さな光でした。
*「4つの神殿から はなたれる
神の石のチカラは その中央の空で
ひとつの実を 結び…
*「はるかな 時をかけて 大きな
命を 作り上げたのです。
*「神の石は ただの石では
ありませぬ。そこには 命が宿り
人々の祈りを 運ぶでしょう。
*「さあ 飛空石の声に 耳を
かたむけて ごらんなさい。
*「聞こえましたね?
あの飛空石は あなたがたが
世界に もたらしたもの。
*「自由に お使いなさい。
運命は今 あなたがたの手に
ゆだねられました。
アイラ「そう 神の復活こそが
わたしたち ユバールの宿願。
アイラ「アルス 行きましょう。
すべての大地を とりもどし
神を 復活させるために。
メルビン「神のチカラは われらに
いかなる道を 示すものか。
メルビン「どちらにせよ われらは
進むしか ないでござるよ
アルスどの。
ガボ「飛空石っての オラたち
乗ってもいいんだ!
やったぁ!
*「私たちのチカラは ここまでです。
あとは ただ 神の復活を
祈るのみ…。
*「世界には あなた方のチカラが
必要なのです。飛空石とともに
ゆくべき道を お探しなさい。
アルスたちは 空をかける神の石
飛空石を手に入れた!
メルビン「アルスどの。
さては マリベルどのに
会いたくなったでござるな。
メルビン「いやいや。
何も言わなくとも
わしには わかるでござるよ。
アイラ「飛空石を 手に入れたのに
ここに もどってくるなんて
アルス なにか思い当たるの?
*「ここは フィッシュベル。
海に かこまれた 小さな村です。
*「……って なんだ。
アルスじゃないの。
*「ウチのおじいちゃん
さっきから 変なこと言ってるの。
だいじょうぶかしら。
*「本当なんじゃ! あんたらなら
信じてくれるじゃろな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「そうじゃろう? |
いいえ |
*「う〜む やはり 信用できんか。 |
*「ボクのとうちゃんは
漁師さん だいっ!
*「今も どこか遠くの海で
お魚 いっぱい とってるんだよ!
*「漁師の男が言ってたよ。
世界に島がふえたら 船を
走らせにくいんじゃないかって。
*「アルスも そう思うかい?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「ほっほっほ。心配いらないさ。 |
いいえ |
*「おやおや。アルスも |
*「フィッシュベルの漁師は
そんなにヤワじゃ ないからね。
*「さきほど グランエスタードの
兵士の方が この教会に
お見えに なられました。
*「だれかを 探しておいでの
ようでしたが お城で
何か あったのでしょうか?
神父「おお アルス。
あいかわらず 元気なようだな。
神父「今 村の男たちは 漁に出ている。
こんなときこそ お前が
母親を まもるのだぞ。
神父「とまあ それはさておき……
(教会)
*「アミットさんが 病気になってから
しばらく 漁も 心なしか
活気がないような気がしたけどね。
*「アミットさんも だいぶ
よくなってきたみたいだし…。
*「おかげで おいしい魚料理を
心おきなく 食べられるよ。
*「この間 アミットさんが
おじょうさんと いっしょに
海辺を 散歩していたよ。
*「どうやら 身体の調子は
だいぶ よくなったみたいだね。
*「昔から 船乗りの間じゃあ
海に ウズが出るときは 魚が
よく取れるって 話があるんだよ。
*「ただの 迷信かもしれないけど
ボクも 自分の目で そのウズを
見たかったなあ……。
*「ご主人さまの お身体は どんどん
快方に 向かってるですだよ。
*「これも おじょうさまが
そばにいてくれる おかげと
思うですだよ。
*「主人の身体は すっかり
よくなってきましたわ。
*「ですが主人は そのことを あまり
素直に よろこんではいません。
気持ちは わかりますが……。
アミット「おお アルスたちか。
アミット「いちじは どうなることかと
思ったが 見ての通り 身体は
だいぶ 回復してきたわい。
アミット「しかし わしが元気になれば
また マリベルは……
アミット「いや なんでもない
なんでも ありませんぞ。
マリベル「あら? わざわざ
たずねてくるなんて なかなか
いい心がけじゃん。
マリベル「しばらくは あたしが
いなくて つらいと思うけど
そのくらいは しんぼうするのよ。
マリベル「パパが 元気になったら
またすぐに あたしも
いっしょに 行ってあげるからね!
アイラ「マリベル あいかわらず
元気そうね。
アイラ「わたしも はやく
マリベルと一緒に 旅がしたいわ。
メルビン「再び マリベルどのと
旅が できるようなら
まさに 鬼に金棒でござる!
ガボ「マリベルのヤツ なんだか
ずっと 家にいるみてえだな。
ガボ「このまま行くと
あいつ 太るぞ。たぶん。
マーレ「あら アルス。
帰ってたんだね。
ちょうどいいよ。
マーレ「あんたたちに 用があるって
お城から 王さまの使いの人が
いらっしゃってるんだよ。
*「おお! アルスさんたち!
あなたがたを 探していたのです!
*「王より すぐに 城に
出向くようにとの お言葉を
つたえに まいりました。
*「王は なにやら おいそぎだった
ごようす。どうぞ すぐに
お城の方に いらしてください。
*「それでは 私はこれにて。
ガボ「王さま オイラたちに
なにか 食わせてくれるのかも
しれないぞ アルス!
メルビン「今の兵士 なにやら本当に
あわてていた様子でござったな。
メルビン「……ふむ。 ただならぬ
不吉な予感が するでござる。
アイラ「王さまが 呼んでるですって。
わざわざ 使いに探させるなんて
きっと ただごとじゃないわ。
マーレ「王さまも よっぽど大事な
用があるみたいだね。
マーレ「なんだか知らないけど
とにかく いそいで
行ってくるといいよ。
*「おお お前さんたち。
また 来ただか。
*「今日は朝から 動物たちが
胸さわぎがするって
言ってるだよ。
*「なんだか わからないけんど
悪いことでも 起きやせんかと
ちょっとだけ 不安だべ。
メルビン「わしは 動物とは
話せんでござるが 今 動物たちの
言いたいことは わかるでござる。
メルビン「たしかに この世界で
見えざる 悪しきチカラが
動いているでござる……。
アイラ「動物たちが むなさわぎが
するなんて……。動物は人間より
危険に するどいからかしら……。
ガボ「きこりのオッチャン
なんだか 元気ねえなあ。
ガボ「アルス オイラ
なんとか してやりてえぞ。
*「おや アルス。
そういえば このあいだ
おまえの父さんが 店に来たぞ。
*「どうやら たまってた
ホンダラさんのツケを 払いに
きてくれたみたいだな。
*「やれやれ……。
ボルカノさんも こまった弟を
持って 苦労が 多いだろうね。
*「アルスは お父さんに
めいわくを かけるんじゃないよ。
*「あら アルス。
さっき お城の兵士さんが
あなたたちのこと 探してたわよ。
*「ホンダラのヤツめ
ボルカノさんがきてから すっかり
姿を 見せんようになったの。
*「このあいだ あの有名な
漁師のボルカノさんが
城下町に 来ていたんだよ。
*「ホンダラさんの借金を 払いに
来たらしいけど あの二人が
兄弟なんて 信じられないなあ。
ガボ「おお! アルスのとーちゃん
ここでも有名だなんて
なんか すげえぞ!
*「ああ よかった!
あなたがたを 探してたんですよ。
*「いえ あのガケっぷちに住んでる
ヘンクツじいさんに
たのまれましてね。
*「とにかく ガケっぷちの家まで
いちど 来てほしいそうです。
*「どうせ たいした用じゃないと
思うけど ヒマなときにでも
行ってあげてくださいね。
アイラ「ガケっぷちに住んでる
ヘンクツなおじいさん?
アイラ「なんだか知らないけど
アルス どうするの?
行ってみる?
*「お前さんたち
海でグルグルと回る
ウズを 見たことはあるかの?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「そうか。いいのう…。 |
いいえ |
*「昔から 海には 時折 *「世界に島が増えて 潮の流れも |
*「このあいだ 夜がふけてから
リーサ姫さまが おひとりで
教会に まいられたのです。
*「きっと キーファ王子のごぶじを
神に お祈りされたのでしょう。
アイラ「リーサ姫……。
きっと さみしくて
たまらないのね。
*「この前 強そうなおじさんが来て
ホンダラさんを
ちょっと しかったみたい。
*「ホンダラさん それから
寝てばっかり。
落ちこんでるんだよ きっと。
*「オルカってば 最近なんだか
毎日 楽しそうなのよね。
*「なにか いいことでも
あったのかしらね?
オルカ「おっ アルスか。
ぷ……うぷぷぷ!
オルカ「いや ごめんごめん。
最近 お前の顔を見ると
なんだか 笑っちゃってな。
オルカ「どうやら 見たところ
まだ マリベルは一緒じゃない
みたいだな。
オルカ「まあ そう気を落とすなよ。
また 友達にもどれるチャンスも
なくはないかもしれないじゃん。
オルカ「まっそんなわけだ!
マリベルに会ったら よろしく
言っておいてくれよな!
アイラ「ずいぶん 無神経な男ね!
こっちの事情も 知らないで……
最低だわ!
メルビン「アルスどの。
マリベルどのを あのような男に
わたしては ならんでござるぞ。
メルビン「わしも 若かった頃には……
いやいや なんでもないでござる。
オルカ「なにがあったか知らないけど
気を落とすなよ アルス。
ぷ……うぷぷぷぷ!
*「今さら ホンダラの文句を
言ったところで
何も はじまらん。
*「どうにか まっとうな人生を
歩ませたいと 思うが……
どうにか ならんかのう。
*「この前 ボルカノさんが
たまってた ホンダラさんの
家賃を 払ってくれたのよ。
*「ボルカノさんからもらうんじゃ
なんだか 申し訳なかったわよ。
*「すぴー。すぴー。
*「くー…… くー……。
*「やや これはアルスどの!
*「王さまが あなたがたを
おさがしだったようです。
ささ どうぞ 王のもとへ!
老人「ふむふむ なるほどのう。
老人「やはり わしの時代とは
食べてるものが ちがうから
これほどの むっちんムフフに……
老人「おお お前さんたちか!
なに? 何をしてたかじゃと?
まあ それはよいではないか。
老人「ところで お前さんたちが
来るのを 待っておったのじゃ。
ひとつ 伝えたいことがあっての。
老人「いきなりじゃが お前さんたちは
いにしえの賢者と呼ばれる人物を
知っておるのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
老人「おお そうか! |
いいえ |
老人「ふむ。物知りの わしでさえ |
老人「とにかく その賢者が
どこかで だれかが来るのを
待っているらしい という話じゃ。
老人「しかも その賢者は
だれかに なにかを わたそうと
しているらしいのじゃ。
老人「われながら よくわからん話だが
この話が お前さんたちの
旅の役に立つかもと 思ってな。
老人「ともあれ わしの用は
それだけじゃ。
また 何かあったら来るといいぞ。
ガボ「アルスは 今の話
ちゃんと わかったのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ガボ「ふ〜ん そっかあ。 |
いいえ |
ガボ「やっぱ そっかあ。 |
メルビン「だれかが だれかを
待っている……。う〜む これは
哲学かも 知れんでござるな……。
アイラ「びっくりするくらい
よく わからない話だったわね……。
アイラ「ここに来たのは
時間のムダだったのかしら……?
老人「おお そうじゃった!
かんじんなことを ひとつ
言い忘れておったわい!
老人「なんでも その賢者の所には
決して 普通に行くことは
出来んのだそうじゃ。
老人「つまり 選ばれた者しか
その場所に行くことは
できないということじゃな。
老人「やっぱり ワケがわからんが
とにかく そういうことじゃ。
あとは 自分で考えるとよいぞ。
メルビン「いにしえの賢者……
むう…… なにか わかるようで
わからないような話でござる。
アイラ「普通に行くことは できない…
これって どういう意味だか
アルスは わかる?
*「やや これは アルスどの!
*「王が アルスどのたちのことを
探しておいででした。
ささ いそいで王のもとへ!
兵士長「じつは ある場所で
とんでもない問題が
発生しているのだ。
兵士長「その問題なら
私から 話すわけにはいかん。
王のクチから 直接 聞くがいい。
*「さいきん ホンダラさんが
あまり 物を売ってくれないのだ。
*「ホンダラさんの持ってくる物は
いい物が多いが なにしろ
たかいからなあ……。う〜ん。
*「王さまが ご一緒するようになって
リーサ姫さまも ようやく残さず
食事をするようになったけど……
*「まだ 元気が出ないみたい。
王子がいなくなったことを
ちっとも ふっきれてないのね。
アイラ「リーサ姫……。
*「王さまは お食事も早々に
玉座の間に もどられました。
なにか あったのでしょうか?
大臣「おお アルスたち。
さあ 王がお待ちかねだ。
王より お話を うかがうがいい。
バーンズ王「おお アルスたち!
そなたたちが 来るのを
待っておったぞ!
バーンズ王「じつは そなたたちに
引き受けてもらいたいことがあり
城の者に 探させていたのだ。
バーンズ王「はじめに言うが
このことは 断じて 国の者に
知られては ならんぞ。
バーンズ王「この島より はるか北西
人々が地を掘る 発掘現場が
あるのを 知っておるか?
いいえの場合のみ追加 | |
---|---|
いいえの場合のみ追加 |
バーンズ王「まあよい。とにかく |
バーンズ王「その発掘現場の地下より
過去の物と思われる 巨大な空洞が
最近 見つかったのだがな……
バーンズ「その空洞より 魔物が
次々と地上に現れ 周辺の人々を
おそっている というのだ。
バーンズ王「最近 現れた大陸の中には
魔物のいる大陸というのも
いくつか存在した。だが……
バーンズ王「魔物が 人間に
危害をくわえるなど これまで
一度も なかったことだ。
バーンズ王「そこで そなたたちには
その発掘現場に出向き 魔物を
根絶やしに してほしいのだ。
バーンズ王「だが その魔物の生まれる
空洞の奥に 何があるのか……
たまらなく イヤな予感がする。
バーンズ王「いずれにせよ
万全に 準備をして行くのだ。
たのんだぞ アルス!
アイラ「魔物が 人間をおそう……
こっちの世界でも そんなことが
起こるなんて……。
アイラ「なんにしても
これを 放っておくわけには
いかないわね……。
メルビン「バーンズ王ほどの方が
あれほどに あわてられるとは……
メルビン「アルスどの。これは
わしの 単なる予感でござるが……
メルビン「平和であるはずの
この世界にも 悪しきチカラが
めばえつつある気がするでござる。
ガボ「発掘現場って おぼえてるぞ!
たしか 砂漠に行ったおっちゃんが
前に いたとこだよな!
大臣「にわかには 信じがたいと思うが
とにかく すべては
王の お話のとおりなのだ。
大臣「はなれた 土地のこととはいえ
見過ごせない事態だ。
アルスたち たのむぞ。
*「ほれ そこの方。
今こそ そなたに
占いが 必要では ないかな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「では ひとつ このじじいが *「ぱんぴー! ぽんぴー! *「おおっ こ……これは *「……見えんぞ なにも。 *「ううむ…… 原因は知らんが *「また 来るがよい。 |
いいえ |
*「そうか……。 |
*「東の深き森にある遺跡は
長年 王家の墓であると
伝えられてきた。
*「だが……それはどうやら
ちがったのかもしれないな。
*「あの遺跡は もっと神聖な……
それこそ 神がみずから
建てたものなのかもしれん。
*「今日だって いつもと
同じように 平和には
ちがいないんですけど……。
*「なんだろう 心の奥の方に
何か ひっかかることが
あるような気が するんです。
机の上に かわった形の
水さしが おかれている。
机の上に 地図が 置かれている。
暗い光をはなつ石版が
机の上に 置かれている。
*「旅の者に 教えてしんぜよう。
*「この世におこる出来事に
ぐうぜんなど ひとつも
存在しない……とな。
*「過去へと通ずる道が
われら人間の手によって
開かれたことも しかり……
*「むろん そなたらが
ここへ来るのも すべては
はじめから 決まっていたこと。
*「……私は いにしえの賢者。
長き時間 そなたらが来る日を
ここで 待ちつづけていた。
*「神よりさずかりし 最後の希望を
いつの日か 勇者の手へと
引きわたすために……
*「さあ……
今こそ 手にするがいい。
アルスは ふしぎな石版?を
手に入れた!
*「その石板を おさめる台座は
人の手によって 掘り起こされた
深き地底に 眠っている。
*「石版をおさめた その時こそ
運命は 勇者を神の死んだ時間へと
いざなうだろう。
*「そこは はるかなる時……
はるかなる場所……
*「さあ 向かうがいい。
真の旅路は まさにそこから
始まるのだ。
アイラ「また 石版か……。
たしか 遺跡の台座は
すべて 埋まったはずよね?
アイラ「じゃあ この石版は……?
アルス 何か思い当たらない?
メルビン「いにしえの賢者……。
アルスどの こんなときに
わしは 痛感するでござる。
メルビン「われらの旅が
どれほど 多くの人々の
期待を 背負っているかを。
*「ううっ…!!
な…なんだ おまえたちは!?
*「悪いこたあ言わねえ!
すぐに この辺りから立ち去れ!
*「地下の洞くつから 急に魔物たちが
現れだしやがって……
中には 逃げおくれたヤツらも…
*「それがわかったら さあすぐに……
う…ううっ……!!
メルビン「わしらの 考える以上に
魔王のチカラが 近くまで
迫っているでござるよ。
メルビン「アルスどの。もはや
ためらう時間は ないでござる。
*「ここにも いつ魔物が現れるか……
しかし ケガ人を
おいて行くわけには いきません。
*「これ以上 中に進むおつもりなら
あなたがたも せめて
ここで祈りを ささげてから……
(教会)
返事がない……。
ただの しかばねのようだ……
アイラ「ひどい……。
急に 魔物が現れたせいで
こんな目に……。
ガボ「ひでえ!
オイラ 魔王ってヤツを
絶対に 許さねえぞ!!
メルビン「アルスどの
どんな現実からも
目をそらしては いかんでござるぞ。
*「神よ! なぜ わしにだまって
行かれたでござるか!
*「遅ればせながら
わしも 助太刀いたすでござる!
おろかな……。
そのような デク人形にまで
チカラを 求めようとは……
*「こしゃくな!
わしは そうやすやすとは
負けんでござるぞ!
*「こっ… これは!?
*「神よ!!
これは あなたの仕業でござるか!?
*「なっ……! なぜでござる!?
神よ! わしにも……
わしにも 戦わせてくだされ!
*「ばかな……!
まっ……まさか!
*「か…神よ!
死ぬ気でござるか!?
……味方のすべてを捨て去り
とうとう この手に落ちる覚悟が
できたと 見えるな。
そのキズついた体では 今のきさまに
もはや われを倒すチカラはない……。
全知全能などと 聞いてあきれる!
この世にある絶対とは
常に われのみ!
今こそ それを証明する時だ!
死ねえっ!!
グ……グハッ……!
ばかな……。きさまのどこに
こんな チカラが……
われこそは 万能の絶対的存在……。
このようなところで 死にゆく存在では
ありえぬ……!
死ぬのは われにあらず……!
われに歯向かった その愚行
死んで つぐなうがいい!!
フ……
フハハハハハハ!
神は ほろびた!
この魔王の手によって落ちた!
だが……クッ!
われともあろう者が いくらか
油断をしたか……
メルビン「アルスどの……。
わかるでござるか?
メルビン「ここに いるでござる。
神をも殺した 諸悪の根源が。
ガボ「オイラ わかるぞ……。
あんにゃろう 今までのヤツとは
ケタちがいだ……。
アイラ「たとえ 相手が
だれであろうとも もう一歩も
引き下がる つもりはないわ。
神の作りし デク人形よ……
その身に宿りし命を 投げ打ってまで
神に 恩義を果たすというか……
われは倒れぬ。
われは死なぬ。
われこそは 万物の絶対的存在なり……
われに従うこそ 誇りなり。
われに逆らうとは あやまちなり。
デク人形よ……
その おろかな おまえたちに
今一度 考える時間を あたえよう……。
それぞれの生ける場にて 苦痛を
受け入れつつ 人生を閉じるのもよい……
今すぐ この場で死ぬもよい。
さあ 選ぶがいい……。
メルビン「アルスどの。
もはや 悩む要素など
一つもないでござる。
メルビン「あの者の言葉になど
惑わされては いかんでござるぞ。
ガボ「オイラ アルスといっしょに
旅ができて
本当に よかったと思ってるぞ。
ガボ「そのおかげで 人間の気持ちが
ちょびっと わかるように
なったからな。
ガボ「だから 旅を終えたくねえけど
……とにかく 魔王だけは
絶対に たおさねえとな。
おろかな デク人形よ……。
おまえたちの命は どこまで行っても
おまえたちのもの……。
神のために 使うべきものではない……
われの この言葉の意味……
死をもって 知るがいい!!
オルゴ・デミーラ戦
メルビン「われらが神のカタキ……
今こそ 晴らすでござる。
ガボ「クッ……!!
こんな すっげえ気……
オイラ はじめてだぞ……。
アイラ「たとえ 相手が
だれであろうとも もう一歩も
引き下がる つもりはないわ。
グウッ……!!
グオオオォォォッ!!
この私が まさか……
デク人形ごときを 相手に……
油断したとでも いうのか……
クッ……クックッ……
……グハハハハハハッ!!
……われは 魔族の王なり!
そして すべての存在をつかさどる
絶対的存在なり!
たとえ この身は落ちようとも
きさまら人間ごときに この魂までも
消し去ることは…でき……ん……
こっ……こ…の……
たまし……い……までは…な……
メルビン「勝った……でござる。
メルビン「神の無念……
とうとう この手で……
晴らすことが できたでござる。
アイラ「行きましょ アルス。
たぶん わたしたちの帰りを
待ってくれてる人がいるわ。
ガボ「オイラ 正直言って
一時は 死ぬのも覚悟したぞ。
ガボ「でも 絶対に負けねえって
思いつづけたのが
よかったんだな。
たとえ 一度は絶えようとも
ふたたび目覚めくる 神に代わりて
この者たちに 祝福をあたえん……
※DISC1終了。DISC2へ
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