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キーファ「ん……?
ここは たしか……。
キーファ「どうやら
もどってきたみたいだな。
キーファ「たしか その台に
石版をはめて 地図みたいな物が
完成したとたん オレたちは……。
キーファ「にしても いったい
あそこは どこだったのか…?
キーファ「それとも オレたちは
夢でも 見てたのだろうか……。
マリベル「キーファ あんた
バッカじゃないのっ!
マリベル「あれが
夢なわけないじゃないの!
マリベル「だいいち 3人ともが
同じ夢をみるのも変だし……。
マリベル「ともかく ハッキリしてるのは
あんたたちのせいで あたしが
あぶない目にあったということね。
マリベル「ん? アルス。
まだ ぼんやりしてるみたいだけど
あんた わかってるの?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
マリベル「なにを わかってんだか。 |
いいえ |
マリベル「やっぱりね。 |
マリベル「まあ いいわ。無事に
もどれたわけだし ちょっとは
刺激的だったから。
マリベル「さてと……。
あたしは 家に帰るわ。
ママが うるさいからね。
キーファ「げっ! オレも!
また 親父をおこらせちまう!
キーファ「じゃあな アルス。
あとで また連絡するから!
マリベル「フン 失礼しちゃうわ。
あたしには あいさつもなしって
わけ?
マリベル「さあ 帰るわよ アルス。
マリベル「ねえ アルス わかってるの?
あたしは つかれてるの。
はやく 家に帰りたいの。
なにやら 地図のような図形が
うきあがっている。
今にも すいこまれそうだ……。
とびこんで みますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
マリベル「ちょっと ちょっと! マリベル「さあ 村に 帰るわよ。 |
いいえ | (何も起こらない) |
フィッシュベル以外に入ろうとすると
マリベル「ねえ アルス わかってるの?
あたしは つかれてるの。
はやく 家に帰りたいの。
マリベル「どこかに いきたいのなら
ちゃんと あたしを 家まで
送ってからに してよね。
マリベル「やっと もどってこれたね。
なんだか つかれちゃったわ。
マリベル「ということで
あたしは 家に もどるから。
じゃあね アルス。
出ようとすると
母親が 心配してるかも知れない。
とりあえず 家に もどったほうが
よさそうだ。
*「ここは フィッシュベル。
海に かこまれた 小さな村よ。
*「あら アルスじゃない。
やっぱり キーファ王子や
マリベルと 一緒だったの?
*「3人とも 姿が見えないって
みんなで 心配してたのよ。
*「…ていっても 今は
それどころでは
なくなってしまったけどね。
*「なんでも 新しい島が 突然
出現したって みんな
大さわぎよっ!
*「おや アルスじゃないか。
この大変なときに
どこにいっておったんじゃ?
*「みんな 新しい島のことで
そりゃもう 大さわぎじゃぞ。
*「なんか おとなたちが
さわいでいるんだ。
なにか あったのかなあ……。
*「なんだ アルスか…。
びっくりさせるなよ。
*「今いろいろと 考えごとを
してるんだよ。
話なら あとにしてくんなっ。
マーレ「おや アルス!
いったい どこを
ほっつき歩いていたんだい!?
マーレ「キーファ王子や
マリベルさんの 姿も
見えないって… そりゃ心配して。
マーレ「……たく 皆に あんまり
心配をかけるんじゃないよっ。
はいを選んだ場合のみ | |
---|---|
はいを選んだ場合のみ |
マーレ「おやおや 妙に素直だねえ。 |
マーレ「ああ そうだったわ!
それどころじゃ なかったんだわ。
マーレ「聞いてるかも知れないけど
この島のそばで 新しい島が
見つかったっていうのよ。
マーレ「そのことで 父さん
アミットさんと ふたりで
お城に 行ったんだよ。
マーレ「けど ホントに
そんなことが あるのかねえ…。
母さんには 信じられないわ。
*「あら アルスさん。
お父さんと アミットさんが
お城に よばれたんですってね。
神父「アルスか…。お前も すでに
新しい島のことを 聞いておろう。
皆 そのことで さわいでおる。
神父「だが こういう時こそ 神に祈り
自分の気持ちを落ち着かせることが
大切じゃぞ。さてと……。
*「まったく ふしぎなことが
あるもんですなあ。
いやはや……。
*「話を聞きたいなら 私なんかより
船にいる人たちのほうが
よっぽど くわしいはずですぞ。
*「やあ アルス!
親父さんなら ここにはいないよ。
*「突然 出現したっていう島の事で
アミットさんと ふたりで
お城にいってるはずだ。
コック長「おや アルスかい。
親父さんなら ここには
いないよ。
コック長「たしか アミットさんと ふたり
お城によばれたって話だ。
コック長「たぶん新しく発見されたっていう
島のことだと思うが 近いうち船で
調査にいくことになるだろうな。
*「マリベルったら いったい今まで
どこに いってたのかしら…。
*「やっと戻ってきたと思ったら
つかれた〜 っていって
それっきり。
*「死んだように眠っているのよ、
本当に こまった娘だこと……。
*「私は メイド。かわいいメイドっ。
マリベルおじょうさまなら
2階に いますだよ。
マリベル「スー スー……。
え? ここは どこなのっ?
ムニャムニャ……。
どうやら 眠りこけているようだ。
気持ちよさそうに 寝息をたてている。
そっとして おきますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
マリベルは 気持ちよさそうに (会話終了) |
いいえ |
では おこしますか? |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
アルスは マリベルを マリベル「スー スー……。 とても 目がさめそうにない。 |
いいえ |
マリベルは 気持ちよさそうに (会話終了) |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい | では たたきおこしますか? |
いいえ |
マリベルは 気持ちよさそうに (会話終了) |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
アルスは マリベルを マリベル「ムニャムニャ……。 マリベル「だれかと思ったら マリベル「はっ! そうだったわ! マリベル「いかなきゃ! マリベル「おこしてくれて ありがとね! |
いいえ |
マリベルは 気持ちよさそうに |
*「事件だわ 事件!
*「あっ ごめんなさい。
ようこそ。ここは
グランエスタードの城下町よ。
*「もしかして お城に遊びに
いらしたんですか?
それは 残念でしたね。
*「今 お城は 重大な会議中とかで
一般の人は 立ち入り禁止ですよ。
*「ふむふむ……。いったい今
お城では どんなことが
話されてるんでしょうねえ。
*「もう 気になっちゃって!
*「新しい島じゃぞ。
どんな人が住んどるのか…。
それとも 無人島じゃろうか?
*「どちらにせよ わくわくするのう。
*「皆が 突然出現した島のことで
浮き足だっています。
*「もしかして 長く続いた平和の
くずれる時が やってきたのでは
ないかと……。
*「ああ神さま……。
私たちを おまもりください。
*「この年まで 無事に
生きてこれたが これから
そうもいかんじゃろう。
*「世界全体が 大きく
動きはじめておるようじゃからな。
*「いや〜 すごかったなあ。
じつは 北の岬までいって
新しい島を ながめてきたんだ。
*「海の向こうに 別の島が見えるって
あれほど いいものだとは
思わなかったよ。
*「おや アルス。
お前も お城に呼ばれたのかい?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「ほう そいつは すごいな。 |
いいえ |
*「だよなあ。子供の アルスが |
*「おっと いけない いけない。
まだ ナイショの話だったな。
*「わしは 聞いたぞ。
アミットどのと ボルカノどのが
お城に呼ばれたそうじゃな。
*「ということは やはり あの話は
本当らしいのう……。
*「あら アルス。今日は 王子と
いっしょじゃないみたいね。
*「あの王子のことだから
新しい島の出現と聞いて
じっとしてるはずは ないわ。
*「今頃は 自分も島の調査団にって
さわぎまくって 王さまを
こまらせているのかもね。
*「やあ いらっしゃい!
そういえば おじさんのホンダラ。
今度は すごい聖水だってさ。
*「よくもまあ ああいうふうに
次から次やと変なものを
持ってくるもんだね。
*「七色に光る入江で見つけてきた
ありがたい聖水とか 言ってたけど
どこまで本当だか……。
*「もしかして 新しい島から
お客様が 泊まりに来るかも。
がんばって おそうじ おそうじ。
*「おや アルス。
あんたも もう聞いているよね。
新しい島のことさ。
*「これが なにか悪いことの起きる
前ぶれじゃなきゃ いいんだけど。
*「キーファ王子と ホンダラと…。
*「新しい島が 3つめの
こまったことに ならんと
ええのじゃがのう……。
*「わーい! わーい!
新しい島だよおーっ!
*「って さわいでいたら
うるさいって ホンダラさんに
たたかれたよお!
*「えーん えーん!
*「聞いたかよ?
新しい島が 見つかったってな。
そこの連中が もし敵だったら…。
*「うちでも いよいよ
武器や防具を あつかう日が
来るかもな。
*「いやだ いやだ。
新しい島のことで 男たちが
妙に 落ち着かなくて……。
*「いったい どうなって
しまうんだろうねえ。
オルカ「よう アルス。
この頃 マリベルの姿を
見てないぞ。
オルカ「じつは お前と
つき合いはじめた なんてことは
ないだろうな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
オルカ「だよな。マリベルには |
いいえ |
オルカ「なっ! マジかよ! オルカ「あのマリベルが |
*「やや これは アルスどの!
いいところに 来てくれました。
*「じつは キーファ王子が 自分も
会議に参加させろと
さわぎだして……。
*「アルスどのも 王子が
わがままを言わぬよう
説得して くださいませんか。
*「やや これは アルスどの。
せっかく来ていただいたのに
まことに 残念ですが……。
*「めずらしく 門をしめよ! との
王さまの ご命令なのです。
*「もし 王子を おさがしなら
さきほど じいさんの所にいくと
城を出てゆかれましたが……。
*「グランエスタード城に ようこそ!
*「しかし 今は重大な会議中。
どうか おひきとりください。
キーファ「あはは!
やっぱり来たな アルス。
そろそろだろうって思ってたよ。
キーファ「お前も もう だいたいの話は
聞いてるだろう。新しい島と
調査団のことだ。
キーファ「そのことで めずらしく
ここの じいさんまでが
城によばれたんだぜ。
キーファ「なのにだっ!
オレたちは カヤの外ってわけ。
調査団にも入れてもらえない……。
キーファ「納得いかないだろう?
もちろん オレもだ。
キーファ「そんなわけで ついに
アレを使う時が やってきたと
オレは思っている。
キーファ「じゃあ ひと足先に
フィッシュベルにいってるから
お前も あとで来てくれよ!
キーファ「それじゃな!
キーファ「わかってると思うけど
フィッシュベルの 海辺の洞くつで
待っているからなっ。
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
キーファ「よし! |
いいえ |
キーファ「おいおい 大丈夫かよ。 (ループ) |
*「ここは フィッシュベル。
海に かこまれた 小さな村よ。
*「あら アルスじゃない。
そういえば さっき
キーファ王子を見かけたけど…。
*「なんか 海辺のほうに
こそこそと 歩いていったわよ。
マリベル「フフン! あたしのカンが
やっぱり 当たったわね。
キーファ「なあ どうして ここに
マリベルが いるわけ?
マリベル「フフン! このあたしには
あなたたちの やることくらい
すべて お見とおしってことよ。
キーファ「……………………。
キーファ「まっ いいか!
アルス じゃあ はじめようぜ。
キーファ「わかってると思うけど
ふたりで そこの石のフタを
持ちあげるからなっ。
マリベル「待ちなさいよ!
あたしも 手伝うわよ。
出ようとすると
キーファ「おいおい。
そっちじゃないだろう。
アルスたちは ちからを合わせて
石のフタを どかした!
マリベル「……たく。
こんなことをして 階段を
かくしていたわけ?
マリベル「まあ いいわ。
はやく おりましょ。
キーファ「わかってるとは思うけど
石のフタを どかせるからな。
キーファ「ついに アレを使う日が
やってきたんだっ!
苦労のかいが あったよな。
マリベル「で このさきには
いったい なにがあるのよ?
キーファ「こっちだ こっちだ!
マリベル「なによ! 待ちなさいよ!
マリベル「ど どうしたのよ この船!
キーファ「ジャーン!
どうだ? すごいだろう?
ついに修理が 終わったんだよ!
キーファ「お前にも 時どき
手伝ってもらったよな。
何年かかったっけ? 2年…3年…
キーファ「まあ いいや。
とにかく 乗りこむぞ!
マリベル「こ これって もしかして
ずっと昔 うちで使ってた船……。
マリベル「相当ボロくなったんで
廃船にしたって
うちのパパは 言ってたのに…。
キーファ「準備はいいか アルス?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
キーファ「よーし! キーファ「めざすは 新大陸だあ! マリベル「ひどい! マリベル「それに 出現したのは キーファ「あ! そうだったな。 |
いいえ |
キーファ「そうかっ! キーファ「その気持ちは わかるぞ。 |
キーファ「海は いいよなあ アルス。
オレ こうして 世界中を
旅するのが 夢だったんだ。
マリベル「船って けっこう
気持ちが いいじゃん。
マリベル「なのに パパったら
危険だから 船に乗せられないって。
冗談じゃないわよね。
マリベル「ねえ その新しい島とかに
まだ着かないの? エスタード島の
北のほうだって 聞いてるわよ。
別の場所に入ろうとすると
キーファ「おい アルス。
何を考えてるんだよ?
キーファ「おれたちは 新しい島を
調べにゆくはずだったよな!
キーファ「おい アルス。ここは
新しく出現した島じゃないぞ。
マリベル「あんた バカ!?
ここは あたしたちの国
グランエスタード島でしょ。
キーファ「新しい島か……。
どんな所なんだろうな?
キーファ「こ この島は……?
どこかで 見たような気がするぞ。
マリベル「ねえ 人が住んでるような
町とか 村とか ない?
キーファ「うおおおおっ!
信じられない! 本当に
見たことのない島があるぜ!
キーファ「なっ なっ?
親父たちを 出し抜いて来て
大正解だったろ? アルス。
キーファ「な……なあ この場所って
カラーストーンの 鉱山と
そっくりじゃないか?
キーファ「でも なんか……
急に 古ボケちまったみたいな
感じだなあ。
*「ここは どこかですって?
見れば わかるでしょう。ここは
カラーストーンの 採掘所ですよ。
キーファ「なあっ アルス!
今の聞いたか!?
キーファ「ここは カラーストーンの
採掘所? ん? ん?
これって どういうことだ?
*「わっせ! わっせ!
ふう……いそがしくて
まったく 休むヒマもないぜ!
*「海をこえて来ただと?
そ…それは まことか!
*「海を わたることができるのは
真の勇気を持つ者だけと 聞くが
おまえは さほど強そうに見えん…
*「そういうことならば
私も いつか 大海原を
旅してみたいものだな。
*「ガゴガガガガガ……。
*「なんだ? 見ない連中だな。
*「ここから先は オレらの仕事場だ。
用のないヤツは 中に入れねえぜ。
*「休む所を さがしてるんなら
西に行った先に 村がある。
そこに 向かいな。
マリベル「ここって……
パトリックのいた ウッドパルナに
妙に にてると思わない?
マリベル「なんか ハンクさんとか
パトリックとかが
その辺に いそうな感じ……。
*「まあ!
旅の方なんて めずらしいわ!
*「ここは 森の中の村
ウッドパルナ。
どうぞ ゆっくりしていってね。
キーファ「この村は
ウッドパルナなのか!?
キーファ「ってことは ハンクさんと
パトリックもいるってことだよな!
アルス! 探そうぜ!
マリベル「この村は ウッドパルナ……
って 今 言ったわよね。
マリベル「……でも なんか ちょっと
様子が ちがうような……
*「ふうふう……。
教会のまわりの お掃除が
大変だわ……。
*「グランエスタードといえば
エスタード島にある 国のことと
存じていますわ。
*「ですが ざんねんながら
みずから 行ったことはありません。
船旅は 危険ですから……。
キーファ「ふ〜ん。こっちの島の人は
オレたちの住んでる 島のことを
知ってるんだなあ。
*「ここから 南東の方角に
カラーストーンっていう
宝玉のとれる 採掘所があるんだ。
*「とにかく こわれやすい宝玉だが
色がきれいなんで けっこう
高く 買ってくれる人もいてな。
*「バウバウッ!!
*「グランエスタードから 来られた?
ほう? 名は知っておりましたが
行ったことは なかったですな。
*「ならば 旅のついでに 今度
ぜひ 行ってみましょうかな。
とまあ それは さておき……
*「海をこえて ここに来ただって?
へえ〜 そりゃ めずらしいな。
*「え? こんなところに 島は
なかったはずだって? おいおい。
船酔いでも してるんじゃないか?
*「この島は ず〜っと はるか昔から
ここにあったぜ。あんたたちが
知らなかっただけじゃないのか?
キーファ「この島は はるか昔から
ずっと ここにあったあ?
どういうことなんだあ!?
マリベル「う〜ん?
どういういことか わかりそうで
やっぱ わかんないわね。
*「地上は平和ですが 海にはまだ
太古から 生きつづける
魔物がいると 聞きます。
*「まあ! あなたたちは その海を
こえて 来られたのですか!?
*「この村の人々は 海をおそれて
ほとんど 海に近づかずに
生きているというのに……。
*「ウッドパルナという この村の名の
由来じゃと? はて…… 知らんが
妙なことを気にする 旅人じゃな。
*「わしが 知らんのだから
そんなことは きっと だれも
知らんと 思うがの……。
キーファ「なあ アルス!
この石版って もしかして……!
マリベル「まさか……!
でも 私たちが あの神殿で
使ったのと 同じもの!?
*「ほっほっほ。
旅の人 これはおもしろい物に
目をつけられたな。
*「その おかしな石は うちの
じいさまが どこからか
持ってきた石なんじゃ。
*「ジャマだったんで 頃合いを見て
捨ててやろうと思っとったんじゃが
もしや その石がほしいかの?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「ならば その石は *「その石をもらい受けたと ちゃんと *「じいさんなら 橋をわたった先の アルスは ふしぎな石板緑を |
いいえ |
*「なんじゃ いらんのか……。 *「せっかく その石を捨てる |
いいえの場合
キーファ「な…なあ アルス!
今の石版 もらっておいたほうが
よかったんじゃないか?
キーファ「あれって ひょっとして
もしかして…… なっ?
キーファ「う〜ん やっぱ
この石版って あの石版と
おんなじヤツっぽいなあ。
キーファ「ってことは アルスさあ
こいつを 神殿に持って行けば
また… ってことだよな!
マリベル「泉の近くにいる
おじいさんね。
マリベル「約束は約束だから
アルス そのおじいさんの所に
ちゃんと 行くのよ。
*「その石は あんたがたに
くれてやるから ぜひ じいさんに
ことわってから 行っておくれな。
*「じいさんなら 橋をわたった先の
泉のそばに おるじゃろう。
*「こうして 水面にうつる
自分の顔を じっと見ていると
思うんじゃ……
*「わしも まだまだ いけるのう。
*「私の家は 代々 村を守る
戦士の血を ついでいるのだ。
*「……だが こう平和では
何もすることが なくてな。
*「さて 今日も お花に
お水を あげなくちゃっと!
*「はるか昔 この村は 二度までも
魔物に おそわれたことが
あるのだそうです。
*「二度目のときには 村の女たちを
さらわれ…… 空の青さまでも
魔物に うばわれたとか。
*「しかし そのつど 村の勇士が
魔物を倒し この村を
すくったのだと 言われています。
*「自らの危機を 自らの手で解決する!
この伝説は この村の人々の
ほこりでも あるのです。
キーファ「魔物に 空の青さを
うばわれた……って この間の
あれのことだよなあ?
キーファ「それが はるか昔だって?
ん…… ちょっと待てよ……。
マリベル「あ〜っ!
アルスの バカッ!
マリベル「せっかく ちょっと
わかってきたのに 急に話すから
また わかんなくなったじゃない!
*「あ〜ん! もう!
急に 話しかけるから
魚が にげちゃったじゃないか!
*「この家のすぐ外 村のまんなかに
高い見晴らし台が あるのを
ごらんに なりましたか?
*「使われなくなった 呼び名ですが
あの見晴らし台には ご先祖さまの
名前が つけられていたのです。
*「見晴らし台の名前は ハンクの塔。
かつて この村を救ったという
偉大な ご先祖さまの名なのです。
剣が かざられている。
盾が かざられている。
キーファ「アルス。
今の 女の人の話
ちゃんと聞いたよな。
キーファ「これって どういうこと?
やっぱ ここは
ウッドパルナみたいだけど……
キーファ「なんか オレ
頭が痛くなってきちゃったよ。
*「にゃ〜ご……。
畑の道具が おかれている。
*「オラの家に 先祖代々つたわる
ほがらか農園に ようこそだべ。
*「なんの もてなしもできんけど
オラの野菜を ぞんぶんに
ながめてくれて 構わないだよ。
マリベル「なるほどね……。
どういうことなのか あたしには
ちょっとだけ わかってきたわよ。
*「お花はね きれいだけど
摘むと すぐに枯れてしまうの。
*「だから こうして ながめてるのが
一番いいって 最近 思うんだ。
*「なんと! ばあさまから
その石を 押しつけられて
しまわれたんかいな。
*「まあ いいじゃろ……。
もらったはいいが 使いみちもなく
もてあましておっただけじゃしな。
*「あんたら もしもそんな石に
興味があるなら カラーストーンの
採掘所に 行ってみるがよい。
*「その石も 採掘所に落ちてた物。
もしかしたら 他にもあるかも
しれんでの。
キーファ「きっと この石版を集めれば
また 他の場所にも
行けるのかも しれないぞ!
キーファ「アルス!
カラーストーン採掘所に
石版を探しに行くぞ!
マリベル「アルス どーすんの?
カラーストーン採掘所に
行ってみるの?
キーファ「よ〜っし! アルス!
とにかく 石版を探すんだぞ!
*「なに? 変な石の板が
この中に あるかもしれないと
村のじいさんから 聞いたって?
*「ああ……。そういや 変な石を
よろこんで 持って帰った
じいさんが 前にいたな。
*「とにかく そういうことなら
中に入ってもいいが くれぐれも
人の仕事のジャマは するなよな。
*「カラーストーンが ほしいなら
かなり 奥まで入らなきゃ
そうそう 見つからねえぞ。
*「はん? カラーストーンじゃなくて
変な石の板が ほしいだって?
おまえら 変わってるな。
*「カラーストーンには いろいろと
不思議なチカラが やどっていると
言われている。
*「そのため 同じ色の石が
近づきすぎると たがいのチカラが
ぶつかり こわれてしまうそうだ。
マリベル「そんなこと
言われなくたって ちゃんと
知ってるもんね。アルス。
*「え? 板のような石を
見なかったかですって?
さあ 見たことないですね。
*「それどころか お目当ての
カラーストーンでさえ 一つも
見つからないんです。やれやれ。
*「ちくしょ〜う! こんな所で
道に まよっちまったぞ!
出口は どっちだ〜!!
キーファ「やったな アルス!
これって やっぱり あの石版と
同じやつに ちがいないぞ!
キーファ「よし! それじゃ
そろそろ いち度 城の方に
戻るとするか!
キーファ「この場所が
気になるのか アルス?
オレは 城が 気になるけどな!
*「ここは フィッシュベル。
海に かこまれた 小さな村よ。
*「あら アルスじゃない。
アミットさんと ボルカノさんなら
まだ お城から戻らないわよ。
キーファ「まだ 会議が
終わってないのか… アルス
城に行ったほうが 早そうだぜ。
マリベル「パパもボルカノさんも
まだ 戻ってないなんて
いったい 何を話してるのかしら。
*「アミットさんと ボルカノさんは
まだ お城からもどらないそうね。
*「ということは あの島が
なんなのかは まだ だれにも
わからないって ことなのね。
マリベル「この島の人たちは
まだ 新しい島のことを
ぜんぜん 知らないみたいね!
マリベル「みんなの 知らないことを
知ってるって すっごく
気分いいわ!! フフン!
*「世界に 新しい島が
できたんでしょ!
とうちゃんが おしえてくれたよ!
*「やあ アルス!
親父さんは もうお城から
もどったのか?
*「え? まだ?
やっぱ あの島の正体は
わからないのかなあ。
コック長「新しい島のことは もう
調査が はじまってるんだろうか?
コック長「まあよい。
ボルカノさんがもどったら
ゆっくり 聞くとするかな。
*「まあ おじょうさま。
お帰りなさいまし。
*「おじょうさまも
新しい島を はやく
見たいんじゃないですだか?
*「まあ マリベル。
あなたって娘は 今度は
どこに 出かけてたの?
マリベル「だいじょうぶよ ママ。
あたしのことは あんまり
心配しないで。
*「なに 言ってるの。
娘のことを 心配しない母親が
どこにいますか。
*「まあ あんまり キビしすぎても
いけないとは 思うけど……
*「とにかく パパにだけは
心配を かけるんじゃないわよ。
マリベル。
マリベル「あたしだって
パパやママには
心配かけたくないわよ!
マリベル「ようするに パパたちが
勝手に あたしのこと
心配しなければいいのよね!!
*「ふにゃ〜ん。
マーレ「ああ アルス
帰ってたのかい?
マーレ「父さんなら まだお城から
戻ってないよ。
キーファ「なあ アルス。
早く 城に行こうぜ!
オレ もう 気になっちゃってさ!
*「ようこそ。ここは
グランエスタードの城下町よ。
*「まあっ キーファ王子!?
この大変なときに こんな所で
何を されているのです?
*「お城は まだ
立ち入り禁止のままみたいですね。
*「あ キーファ王子が
ご一緒ですか。だったら
すぐ 入れてもらえるでしょうね。
*「ふむふむ……。いったい今
お城では どんなことが
話されてるんでしょうねえ。
*「あ キーファ王子。
王子なら 知りませんか?
もう 気になっちゃって!
キーファ「う〜ん 悪いけど
何を 話してるかは
オレも よく知らないんだよ。
*「そうですか…。
う〜 気になるなあ。
*「ルンルンルン♪
あら いやだ 私ったら……。
*「新しい島のことを 考えると
なんだか ウキウキしちゃって。
*「今日は ママのお手伝いでちゅ。
*「いや〜 つかれた つかれた。
けど フロそうじのあとの
いっぱいは たまらんですよ。
*「わーい! わーい!
新しい島だよおーっ!
*「って さわいでいたら
うるさいって ホンダラさんに
たたかれたよお!
*「えーん えーん!
マリベル「子どもに 手をあげるなんて
信じらんない人ね
あんたのおじさんって!!
キーファ「はは… お前のおじさん
あいかわらずだなあ。
*「おじいちゃんたら なにかと言うと
ホンダラさんのこと ばっかり。
*「あれで じつは ホンダラさんを
けっこう気にいってるのかもね。
*「ホンダラのヤツ なにを
考えとるのかのう。
*「今度は おかしな水を
ビンにつめて すごい聖水じゃと。
ほんに 進歩のないヤツじゃ。
マリベル「ホットストーンといい
すごい聖水といい……
マリベル「あんたのおじさんが
つける名前って
すごいセンスだと思うわ!
ホンダラ「お! 誰かと思ったら
アルスじゃねえか。
ちょうど いいところに来たな。
ホンダラ「じつは おめえに
聞きたいことが あってな。
ホンダラ「ちゃんと答えてくれたら
そうだな…… よし! この
すごい聖水をやろう。いいな?
いいえを選んだ場合のみ | |
---|---|
いいえを選んだ場合のみ |
ホンダラ「おめえ いつから そんな |
ホンダラ「じゃあ 聞くぞ!
ホンダラ「新しい島のことで
船主のアミットと ボルカノ兄貴が
城によばれたって 本当か?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ホンダラ「やっぱり そうかい。 ホンダラ「もう こんな聖水なんか…… アルスは すごい聖水を受けとった! ホンダラ「さて もう いいだろう。 ホンダラ「オレは いろいろと |
いいえ |
ホンダラ「おめえ ウソついてねえか? |
キーファ「お前のおじさんって
たくましく生きてるって
感じがするよな。
キーファ「とても ほめられるような
生き方じゃないけどさ。
マリベル「あんたのおじさん
また つぎの よからぬ事でも
考えたいのかしら?
*「ボク 知ってるよ。
今まで 何もなかった海に
新しい島が できたんでしょ。
*「きっと 神さまが やったんだよ。
だって そんなことできるの
神さましか いないよね。
マリベル「そうね。たしかに
島を出現させるなんてことは
ふつう 神さまにしか できないわ!
マリベル「でも 今回できた島は
このマリベルさまの活躍で
出現したのよ フフン!
*「おや? キーファ王子?
ダメですよ。いっつも
こんな所 フラフラしてちゃ。
*「まあ キーファ王子が
一緒ってことは お城のほうは
だいぶ 落ちついたのかしら?
*「それはそうと キーファ王子……
こんど あたしも お城で
やとってくれないかしら?
キーファ「えっ? …わははは。
一応 親父に話しとくよ。
*「ホント!?
じゃあ 楽しみにしてるわね!
キーファ「城で働くのって
そんなに いいことかなあ…。
キーファ「オレだったら 絶対
城の中の カタ苦しい生活より
自由気ままな生活を選ぶけどな!
*「この仕事も 悪くはないんだけど
やっぱり 若いうちが花の
仕事だからね。
オルカ「ああっ マリベル!
うれしいな。
また 会いに来てくれたんだね!
オルカ「……でも 今日は
ひとりじゃないのかあ。
オルカ「こんど 来るときは
ひとりで ゆっくり来なよね。
誰にも ジャマされないようにさ!
*「キ… キーファ王子!?
*「また お城を抜け出して
こんな所で
何を されているのです!!
キーファ「ごめん ごめん。
用なら すんだから
もう 城にもどるよ。
*「本当にもう……
ぜったいですよ!
マリベル「お城の兵士も
苦労するわよね。
キーファみたいのが 王子だと!
キーファ「じいさん
いないみたいだな。
ってことは まだ 城なのか?
*「はっ! キーファ王子!
*「また こっそり
城を 抜け出したりして……
ダメですよ 本当に!
キーファ「悪い 悪い。
ちゃんと お城に戻るからさ。
橋を 下してくれよ。
*「はっ!
*「キーファ王子が お帰りだ!
橋を 下ろせーっ!
*「さっ キーファ王子 どうぞ!
もう お城を 抜け出したりしちゃ
ダメですよ!
*「ややっ! これは キーファ王子!
*「城内に おもどりなら
向かいの兵士に
お言いつけください!
*「ああっ!
キーファ王子 お帰りなさいませ!
*「おや? キーファ王子。
宝さがしごっこは
もう終わりですか?
*「なんでも ガケっぷちに住んでる
あの おじいさんも 会議に
呼ばれてたらしいんですが……
*「とつぜん 怒って
玉座の間を 出ていったとか。
*「ここは 通ってないから
まだ 城内にいるんでしょうけど
何か あったんですかねえ?
マリベル「ガケっぷちの じいさんって
あの有名な 変わり者で
性格の悪い じいさんのことでしょ?
マリベル「そんな人が
会議に 出席してたわけ?
へんなのっ!!
キーファ「あのじいさんが 怒るなんて
よっぽどの事だぞ!
いったい 何があったんだ?
*「今 城内は 大切な会議中。
あまり あちこちに
動き回られては 困りますぞ。
キーファ「ちぇっ! ここは
オレでも 通してくれないのか。
キーファ「まあ いいや。
ほかのところに
行ってみようぜ アルス!
*「今 玉座の間では
大切な会議が 行われております。
*「なにとぞ この辺りには
近づきませんよう お願いします。
キーファ「ここは どうあっても
通してくれないみたいだな。
キーファ「くそー!
中で どんな話をしてるのか
気になって しょうがないぜ!
マリベル「パパたちは この中ね。
でも ずいぶん 長い間
話し合ってるみたいだけど。
*「さきほど 玉座の間から
あまり見ない 老人が
飛び出していかれましたわ。
*「何やら 怒っていたようですが……
いったい 玉座の間で
何が あったのでしょう?
*「まあ キーファ王子さま
お帰りなさい!
*「今日も お部屋を
ピカピカに しておきましたよ!
*「この城を出て 島をずっと
北に向かうと 新しく現れた島が
よく見えるぞ。
*「まさか 以前から あそこに
あったはずもないし……
いったい なんなのだろうな。
*「ここは 王さまのお部屋です。
おお キーファ王子も
ご一緒でしたか。
*「今は リーサ姫さまがおられます。
さあ どうぞ お通りください。
リーサ姫「まあっ お兄さま
お帰りなさい!
リーサ姫「うふふ。お兄さま
新しい島の 調査団に入りたいって
お父さまに 言ったんでしょ?
リーサ姫「でも お兄さまは 将来
この国の王に なるんですもの。
あぶない仕事は できないわよね。
キーファ「だから〜 オレは王になんか
なりたくないんだってば。
かんべんしてくれよ リーサ。
リーサ姫「うふふ。私も 本当は
そういう お兄さまの方が好きよ。
でもね……
リーサ姫「お兄さまなら きっと
立派な王さまに なると思うわ。
リーサ姫「だから 私は
その日のことも とっても
楽しみに してるのよ。
キーファ「まったく リーサには
かなわないよな。
キーファ「あいつの願いなら
なんでも かなえて
やりたいところだけど……
キーファ「オレって どう考えても
王さまに むいてなさそうじゃん!
ほかのヤツが 王になるべきだよ。
*「まあ キーファ王子。
ごきげんは いかがですか?
*「お若いの。
そなた 占いなど信じるかな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「では ひとつ このじじいが *「うりゃ! はりゃ! まかやー! *「おおっ 見えたぞ見えたぞ。 *「わかったぞい! *「む……? *「とにかく そんなわけじゃ。 |
いいえ |
*「占いなど 信じぬというか……。 |
キーファ「フロ当番?
オレやマリベルは 考えにくいから
きっと アルスのことだな!
*「新しく現れた島の 調査団を
結成するとかで 多くの兵士が
玉座の間に 呼ばれています。
*「万が一 危険な島だったりしたら
戦える者でなくては
どうしようも ありませんからね。
キーファ「玉座の間には
アミットさんとボルカノさんのほかに
兵士たちも 集まってるのか。
キーファ「なんだか 大きなさわぎに
なっちまったみたいだな。
マリベル「調査団の結成ねえ……
おとなって 何か起こると
いろいろ やらなきゃいけないのね。
*「さきほど なにやら
怒ったようすの 老人が
この部屋を かけ抜けていったが…
*「どこかで 見たような気もするが
あれは いったい
だれだったのか……。
*「新しい島って どこですか!
このお城から 見えるって
聞いたんですけどっ!
老人「ええい!
四の五の言っとらんで
さっさと そこを 開けんかい!
*「だ……だまれ! 何者だか知らんが
それ以上 さわぐと
ここから つまみだすぞ!
老人「……くうっ! まったく
なんたる わからず屋じゃ!
……んっ?
老人「おお お前さんたち!
ちょうど ええところに来た!
老人「わしじゃ わし。
ガケっぷちに住んどる
もの知りの じいさんじゃよ。
老人「わしは この先にいる友人に
会いたいんだが ガンコな兵士が
トビラを 開けてくれんのじゃ。
老人「お前さんたちからも
このガンコ兵士に
言ってくれんかの?
キーファ「よく わかんないけど
じいさんのために トビラを
開けてもらおうぜ アルス!
マリベル「なんか おもしろそうね!
早く そこの兵士に言って
トビラを開けてもらいましょうよ!
*「キ……キーファ王子。
よいところに来てくれて
助かりましたぞ!
*「しかし まさかとは思いますが
この老人は 王子の
お知り合いなのですか?
キーファ「う〜ん……。
話せば長くなるけど とにかく
じいさんは オレのともだちなんだよ。
キーファ「だから ここは
通してあげてくれないか?
悪いことをする人じゃないからさ。
*「むう…。王子より
じきじきに たのまれたのでは
断るわけに いきませんな。
*「わかりました。
トビラのカギは 開きましょう。
*「さあ どうぞ お通りください!
老人「お前さんたち!
感謝するぞい!
マリベル「トロいわね アルス!!
話してるヒマがあったら
あのじいさんを 追いかけなさいよ!
キーファ「オレたちも 急ぐぞ!
じいさんが 何をしに行ったか
見にいくんだ アルス!
老人「おーっ! この おいぼれめ!
まだ しつこく生きとったか!
船番「やかましいわ!
だれが おいぼれじゃい!
この 死にぞこないめが!
老人「ふぉっふぉっふぉっ!
その調子だと まだ 当分
くたばる気は ないようじゃな!
船番「……して なんの用じゃ。
さわがしいことなら
わしは もう かんべんじゃぞ。
老人「おお そうじゃった!
かんじんなことを 忘れとったわい。
じつはな……
船番「な…なんじゃと!
船番「ウ…ウソじゃ!
そんな話 信用できんぞい!
老人「ええい! ウソか まことかは
わしに アレを返せば
すぐに はっきりすることじゃ!
老人「さあ 返すんじゃ!
今すぐ アレを返さんかい!
キーファ「あのじいさんたちは
なんのことを話してるんだ?
船番「む?
お前さんたちは だれじゃ?
船番「ガケっぷちに住んでる
じじいなら そっちのじじいじゃぞ。
老人「お…おお お前さんたち。
なんじゃ ついて来たんか。
老人「いや じつは この年寄りは
わしの 古いケンカ仲間でな。
老人「城に来たついでに
こうして 顔を 見にきたと
そ…それだけのことじゃよ。
キーファ「へえ〜。
二人は 知り合いだったんだな。
キーファ「ところで じいさんさあ
今 アレ アレって言ってたけど
アレって なんのことさ?
老人「……う〜む。
やはり 聞かれてしもうたか。
老人「やむをえんのう……。
もはや これ以上
とぼけても しかたあるまい。
老人「では 先に わしから
お前さんたちに
ひとつ たずねさせてくれ。
老人「このたび 世界に新しい島が
現れたことについて お前さんたち
何か 知っておるのではないか?
キーファ「う〜ん…… 正直に言って
そのへんのことは オレらも
よく わかってないんだけど……
キーファは 神殿から他の世界に行った
いきさつを 老人に話した。
老人「のう……
今のを ちゃんと聞いていたな?
船番「うむ。しかと 聞いたぞ。
老人「なあ お前さんたち
今から わしが言うことを
よく 聞くんじゃぞ。
老人「お前さんたちの話が 本当なら
この城のどこかに お前さんたちが
必要とするものが 眠っておる。
老人「わしの言ってた アレというのは
それのことだ。わしも 今まで
さんざん 探したのだが……
老人「もはや あるとすれば
このイカダを使った先しか
考えられん。そこでだ……
老人「それを取ってきて そして……
いや いちどに 全部を言っても
仕方あるまい。
老人「とにかく アレというのが
何なのかは あえて言わん。
老人「それでも お前さんたちが
アレを 持ち帰ったのなら
お前さんたちの話を信じ……
老人「アレは お前さんたちに
たくすことにしよう。
さあ イカダを使って行くがいい。
マリベル「アレって
いったい なにかしら?
役に立つものだといいけど…。
キーファ「あの じいさんの話だ。
きっと アレって
すごいものに ちがいないぜ!
船番「なるほどのう。
いつかは こんな日が来るような
気がしてたわい。
船番「さあ このイカダでよければ
使うがよい。
キーファ「さあ アルス!
イカダを 使わせてもらおうぜ!
キーファ「この先にある
アレとやらを 必ず持ち帰るんだ!
*「お前たち イカダを使って
ここに来たのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「へえ あのじいさんが |
いいえ |
*「なに!? |
キーファ「それにしても
アレって どこにあるんだ?
キーファ「大事なものなら 大切に
しまわれているはずだよな!
*「この地図は この城の宝物庫から
見つかった物だ。
*「見てのとおり この地図には
この島以外にも あちこちに
大陸が 描かれている。
*「今までは 誰かが
空想で 描いた物として
あつかわれていたのだが……
*「世界に 新しい島が現れたと聞き
あわてて ここに
ひっぱり出してきたというワケだ。
*だが 新しい島の地形がわかるまで
この地図が 正しいかどうかは
なんとも 言えないな。
マリベル「ふ〜ん…
この島以外の大陸が
描かれた地図が あったなんてね。
マリベル「それにしても ずいぶん
きったない地図だったわ。
かなり昔の 物のようね。
アルスは 地図をながめた。
様々な大陸が描かれた
地図のようだ。
*「うん? なんだ?
メシかと思ったら ちがうのかい。
*「しかし このオレさまが
ただの空き巣で
つかまってしまうとはな……。
*「どうせなら 世界をまるごと
盗んでしまうとか……
*「それぐらい でかいことが
したかったぜ。
キーファ「あれ? この部屋は
ただの行き止まりなのかな??
アルスは 本だなを調べた。
むずかしい本が ならんでいる。
しかも 本だなが すこし
ぐらついているようだ。
アルスは 本だなを調べた。
この本だなは動きそうだ。
押してみますか?
マリベル「これって…
あんたたちが持ってた石版に
そっくりね!
マリベル「じいさんの言ってた
アレって これのことかしら。
キーファ「石版!? アレって
石版のことだったのか…。
船番「う〜む……。どうやら
わしの 負けだったようじゃな。
船番「いや お前さんたちには
関係のない話じゃよ。
さあ じじいが 待っておるぞ。
老人「わっはっは!
やはり その石板をとってきたか!
わしの 思ったとおりじゃわい!
老人「その石板はな わしが
お前さんたちくらいのころに
見つけたものでな。
老人「ワケあって 先代の国王……
つまり キーファ王子のじいさんに
取り上げられた物なんじゃよ。
老人「まあ その話は 今はよいわい。
ともあれ 約束通り その石版は
お前さんたちに くれてやろう。
老人「さっきの話が 本当なら
その石版で また 新しい島を
出現させることが できよう!
老人「これはカケじゃ! お前さんが
その石版で また 新しい島を
世界に出現させたなら……
老人「もはや お前さんたちの冒険を
止めることは だれにも
できんようになるだろう!
老人「城のことなら 心配はいらんぞ。
わしが 話をつけとくよってな。
老人「さあ 心して 行くがよいぞ!
キーファ「そっか この石版は
昔 じいさんが
見つけたものだったのか…。
キーファ「よし 行こうぜ アルス!
じいさんの期待に こたえるために
がんばろうな!!
マリベル「さあ 行くわよ アルス!
次の場所でも ちゃんと
あたしを 守り抜くのよっ!
*「そういえば ふしぎだなあ……。
*「どうして あの ガケっぷちに
住んでる おじいさんが
会議に よばれたんでしょうねえ?
キーファ「そういえば そうだよな。
いったい あのじいさんは
何者なんだ?
キーファ「めったに はいれないはずの
城の内部まで 知ってたもんな。
絶対 ただ者じゃないぞ。
*「はっ! キーファ王子!
まさか また お城を抜け出す
つもりじゃ ないでしょうね!?
キーファ「そ…そんなわけないだろ!
だったら こんなふうに 正面から
出入りするわけ ないだろ!
*「む? それはそうですな!
わっはっはっは!
*「ややっ! これは キーファ王子!
*「玉座の間での会議は どうやら
長引いているようですな。
*「キ…キーファ王子!? 今度は
どこに 行かれるつもりですか!
キーファ「え? わははは!
ちょっと そこまで行くだけだ!
すぐに もどるよ!
*「本当にもう……
ぜったいですよ!
キーファ「早く 行こうぜ!
ぐずぐずしてると また
ジャマが 入っちまうぞ!
*「王子が お城を抜け出すと
いっつも 私ら 兵士のせいに
なるんですから……。
マリベル「お城の兵士も
苦労するわよね。
キーファみたいのが 王子だと!
キーファ「なんだよ アルス。
フィッシュベルで
しておきたいことでもあるのか?
*「ここは フィッシュベル。
海に かこまれた 小さな村よ。
*「あら アルスじゃない。
アミットさんと ボルカノさんなら
まだ お城から戻らないわよ。
マリベル「パパたち…
いつまで 話してるつもりかしら。
キーファ「島が 突然現れるなんて
今まで生きてきて 初めて
体験するようなことが起こったんだ。
キーファ「城での会議が 長びくのも
無理は ないよなあ。
*「わしゃあ 思うに
あの島は まぼろしじゃな。
*「世界中に この島ひとつじゃ
さびしいのうと思う皆の気持ちが
まぼろしを見せとるんじゃよ。
*「まぼろしじゃから ほうっておけば
すぐに 消えるじゃろうて…。
さわぐことは ないぞ。
マリベル「イヤよね!
これだから じいさんって!
マリベル「信じられないことが
起こると 全部 まぼろしに
しちゃうんだから!
*「新しい島が見つかったって
聞いてから うちのひとったら
そわそわして落ちつかないのよ。
*「男って どうして ああなのかね?
島のひとつや ふたつで
今の生活が変わるわけないのにねえ。
キーファ「ほかのヤツは
どうだか 知らないけど
オレの生活は 大きく変わったぜ!
キーファ「もう 毎日
新しいことの連続で 楽しくて
楽しくて しかたがないよ!
*「しかし おったまげたよなあ!
あんな近くに あんな島が
あったとは……。
*「どうして 今まで
気がつかなかったんだろうなあ。
マリベル「さっきの船員さん
気づかなかっただけで 前から
あの島があったと思ってんのかしら。
マリベル「バッカじゃない!?
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