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ガボ「う〜ん 水のニオイだ。
すがすがしくって
気持ちいいなあ!
マリベル「あら アルス 川よ!
橋も かかってるじゃない。
ふ〜ん。なかなか いい感じだわね。
メルビン「ほう。
橋があるでござるな。
メルビン「と いうことは
村か町が 近いのでござろうな。
アルスは 立て札を 読んだ。
この先 プロビナの村
マリベル「ねえちょっと おじさん。
かくれんぼでも してるの?
ねえってば!
*「シーッ!
見つかっちゃうじゃないか。
話しかけないでおくれよ!
*「あれっ? あなたたち
この辺の人じゃ ないですね。
*「いえ 実はいま わたしの村が
大変なことになって……。
*「いやいや これは失礼。
見知らぬかたに 話しても
しかたありませんね。
*「とにかくこの辺は 危ないですから
わたしに かまっていないで
早く遠くに おいきなさい!
※マリベルが死んでいる場合セリフはカット
マリベル「大変なこと って
いったい 何かしら?
マリベル「気になるじゃないよね。
いいわ 行ってみましょ アルス。
この人たちの 村へ!
メルビン「何やら ワケありのようす。
ひとつ 確かめるで ござるかね。
ガボ「この辺が あぶないって……。
おっちゃんこそ ひとりじゃ
あぶないんじゃないか?
*「おっと 待った!
お前たちは 一体どこから来た!
ラグラーズの者か?
はいを選んだ場合のみ | |
---|---|
はいを選んだ場合のみ |
*「ぬぬっ ぬけぬけと! *「とっとと 出ていけ! |
*「また やって来たのか?
やっぱり お前たちは
ラグラーズのスパイにちがいない!
いいえ | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
いいえ |
*「まあ 待てよ。
*「ふーむ。どうやら本当に *「ラグラーズとは ここから南へと *「近ごろ そのラグラーズの者が
*「コ コホンッ! *「まあ良い。 *「おかしなマネは するなよ。 |
※二人が死んでいる場合セリフはカット(ガボは喋らない)
「つまらん せんさくは〜」も無くなる
*「気を悪くしないでくれよ。
ラグラーズに限らず 色々な国から
いまこの村は 狙われているんだ。
*「悪いことは 言わないから
ごたごたに 巻き込まれないうちに
村を出たほうがいいよ。
ガボ「ごたごた っていうのに
巻き込まれると どうなるんだ?
クルクル まわるのか?
マリベル「いったい この村の 何が
狙われてるって いうのかしら?
メルビン「ふ〜む。
今にも何かが 起きそうな
雰囲気で ござるな。
*「わん わん わんっ!
*「ほうっ
この ご時世に 旅をしてるなんざ
あんたたち ただ者じゃないな。
*「でもまた 川向こうに旅立つなら
うちでしっかり 装備を
ととのえて行ったほうがいいよ。
*「旅の記録を なさるんでしたら
この プロビナ村の教会は
北の山の 山頂にありますよ。
*「大丈夫ですって。
こんな わたしの足だって
登れるくらいの山ですからね。
*「長老さまの おうちの先を
まっすぐ行けば すぐですよ。
ガボ「山の上だろうが 谷の底だろうが
オイラ なんでもないぞ!
マリベル「やあね。
お祈りするのに 山の上まで
行かなくちゃ ならないの?
メルビン「教会は 山の上でござるか。
わしは 平気でござるよ。
アルスどのは 辛いでござるか?
*「よいしょっ よいしょっと!
ふうっ こんなもんで いいかな。
*「おおっ これは見れば
旅のおかたじゃないですか。
さぞかし お疲れでしょう。
*「わたしの家は そこの宿屋です。
もしよかったら
休んでいってくださいね。
*「ほいこら せーの
どっこいしょっと!
*「こうして毎日無事に
畑仕事が できるのも
神父さまの おかげですっと。
*「いんや。女神さまのおかげ と
言うほうが 正しいかもしれんね。
ありがたや ありがたや。
マリベル「神さまだの 女神さまだの
この村には 守り神が
たくさんいるのね。
メルビン「わしの 女神さまといえば
むふふ……。
メルビン「な なんと!
いまのを 聞いていたでござるか?
人が悪いで ござるな。はは……。
*「なにやら外が 物々しいですね。
*「今まで あんなに警戒は
きびしくなかったのになあ。
*「長老さまの言いつけで お父さんが
ようすを見てくるって
村はずれまで 行ったんだけど……。
*「何のようすを 見に行ったのかしら
なかなか帰って来ないのよ。
ガボ「くん くん……。
ちょうど 食事が おわっちまった
ところ みたいだ……。
メルビン「この お宅は
さっき 橋のところで会った
男の人の 家でござるな。
マリベル「ああ。
さっき 橋のところにいた
おじさんの ことだわね。
*「まあ めずらしい!
異国の旅のかたたちね?
プロビナ村へ ようこそ。
*「よその国が 魔物におびえて
暮らしている中 この村は
まるで ウソのように平穏じゃ。
*「なにしろ この村にだけは
魔物たちは 一歩たりとも
近づけないのじゃからな。
メルビン「この 村だけが 魔物を
寄せつけぬという その秘密を
みんなが狙っているので ござろう。
マリベル「なんだって 魔物が
よりつかないんだろう。
マリベル「やっぱり この村には
何か秘密が ありそうだわね。
ガボ「なんでだ? なんで 魔物は
この村に 近づけないんだ?
*「数日前 はるかラグラーズの国から
村の長老 オルドーさまのもとに
ひとりの使者が やってきたのです。
*「なんでも ラグラーズ王からの
手紙を 持って来たらしいのですが
いったい何が書いてあったのか。
*「長老オルドーさまは
まだ わたしたちには
教えてくださらないのです。
*「今朝早く 村の世話役さんたちに
長老さまから お呼びがかかって
重大な話し合いがあったのよ。
*「うちのダンナは 人はいいんだけど
そういう 村の大事な役が
まわって来なくてねえ。
*「ゴロ ゴロ ゴロ……。
マリベル「まあ あんた 私みたいに
かわいい顔 してるわね。
*「ニャッ?
*「どうも朝から うちのウマが
落ち着かなくて
困っているんですよ。
*「ほらほら どうしたんだい。
何も怖いことなんて ないんだから
おとなしくしておくれ。
ガボ「動物は びんかんだから
何かが 起きるのが
わかるんだぞ。
ガボ「オラも 感じる……。
この村には 何かが起きるぞ!
*「ブヒヒヒーンッ!
マリベル「この お馬さん
おびえてるんじゃない?
メルビン「ふむ。この馬は 何かに
おびえているようで ござるぞ。
*「そりゃあ 数年前までは
魔物が この村の中まで
入ってきたこともあっただよ。
*「だけんどあいつら 神父さまが
女神像を持って来なすってからは
村に近よることすらできねえだ。
*「作物も荒らされなくなったし
まったく 大助かりだあよ。
マリベル「女神像! それよ!
それが狙われて いるのよ。
きっと そうだわ!
メルビン「なるほど。
秘密は その 女神像とやらに
隠されているようで ござるな。
*「んももーっ!
*「ラグラーズ国王の ラグラーズ3世は
とても わがままな王さまだと
言うウワサです。
*「自分の欲しい物は 何がなんでも
手に入れなければ気が済まない
困った性格だそうですよ。
*「もし この村が
ねらわれたらと思うと……。
*「ブルル。
くわばら くわばら。
マリベル「ふ〜ん。
どうやら やっかいな奴に
目をつけられた みたいね。
*「この村の教会に 奉られている
不思議なチカラを持つ 女神像を
いろんな者が狙っておる。
*「なげかわしい ことじゃが
いまや この村の敵は魔物ではなく
自分たちと同じ 人間なのじゃ。
ガボ「敵は 人間?
どういう ことだ?
オラには わかんねえなあ。
メルビン「なるほど だんだん
わかってきたで ござるな。
原因は その女神像にあり!
マリベル「女神像は 教会に。
教会は 山の上に あるのよね。
マリベル「何が何でも 山の上まで
歩かされる わけなのね。 はいはい。
*「この村だけは 教会に奉られている
黄金の女神像さまの おかげで
魔物に おそわれずにいるのじゃ。
*「魔物たちは 女神像に近づくだけで
魔力を失い ながくそばにいると
命をも落とすという。
*「わしらにとっては 女神さまでも
魔物にとっては ほんにやっかいな
代物じゃろうて。ほっほっほっ。
マリベル「いまの 話が本当ならば
これは 大変なことね。
マリベル「世界中の どの国だって
欲しがるに 決まってるわよ。
この わたしだって 欲しいもの!
メルビン「信じられん。
信じられんが 本当だったら
すごいことで ござるぞ!
ガボ「そんなものが あったら
魔物と戦う 楽しみが
なくなっちまうよな アルス。
*「ここは 長老オルドーさまの家だ。
*「長老に あいさつをしに来たのか?
なかなか感心な 旅の者だな。
*「だが オルドーさまは
先ほど どこかへ お出かけに
なられたようだったぞ。
マリベル「とりあえず 家の中へ
入ってみようよ。
メルビン「さすが 長老さまの家は
りっぱで ござるな。
ガボ「長老さまは どうでもいいけど
なんか うまいもんでも
置いてねえかなあ。
*「さっきまで 村の偉い人たちが
話し合いをしていたのよ。
*「長老のオルドーさまと
息子さんの ラズエルさまが
激しく言いあらそっていらしたわ。
*「なんでも 今日が期日だとか
だれかが攻めてくるとか……。
*「いやだわ。まるで戦争でも
始まるみたいじゃない。
メルビン「人と人との 戦争など
まっぴらで ござるよ!
ガボ「くん くん……。
この家 意外と 食い物の
ニオイが しねえぞ。
マリベル「本当に 戦争が
始まっても 不思議じゃないわね。
マリベル「女神像には それくらいの
みりょくが あるはずだもの。
*「ヒヒーンッ!
*「ブルルル……。
*「オルドーさまと ラズエルさまは
さきほど 神父さまに会いに
教会へと行かれたよ。
*「教会かい?
この家の北側にある洞くつを抜けた
山のてっぺんにあるのさ。
*「わ わたし聞いてしまったんです。
あの ラグラーズ王からの手紙を
長老さまが 読んでいるところを!
*「とても わたしひとりの胸には
しまっておけません。
あなたも 聞いてくれますか?
はい
*「全部が 聞こえたわけでは
ありませんが こんなことを……
*「ひとつの小さな村よりも
大きく栄える わが国こそ
女神像の所有者として ふさわしい。
*「早々に 引き渡さねば
村ごと焼き払うって……。
*「何て 恐ろしいこと……。
ああっ 神さま! いったい
どうしたら よいのでしょう!
メルビン |
メルビン「なんて 身勝手な奴! |
マリベル |
マリベル「これで わかったわ。 |
いいえ
*「ああ どうしましょう。
とても恐くて 仕方がないわ……。
*「サッサッ サッサッ と。
*「ふうっ。
ひと風ふいただけで すぐ
落ち葉だらけに なっちまうな。
*「へへっ おいらは毎日
ふもとの村から この教会に
下働きに来ているのさ。
*「それもこれも 神父さまの
お人柄に ひかれての事だがね。
*「どこから来たのか 謎だらけだが
まったく りっぱなお方だよ。
*「ちょっと話は 長くなるけど
どうだい あんたも神父さまのこと
知りたいと思うだろ?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「へへっ そうこなくっちゃな。 *「村の東の海岸に どこからか マリベル「それが 神父さまなのね! *「ああっ もうっ! *「えっと……。 *「よほど 恐ろしい目にあったのか *「しかし 気を失いながらも マリベル「それが 黄金の女神像ね! *「ああっ! もうっ! もうっ! |
いいえ |
*「そうかい。 |
※マリベルが死んでいる場合
*「へへっ そうこなくっちゃな。
あれはたしか 3年ほど
前のことだったよ。
*「村の東の海岸に どこからか
ひとりの男が 流れ着いた……
*「よほど 恐ろしい目にあったのか
自分が神父であること以外は
ほとんどの記憶を 失っていたんだ。
*「しかし 気を失いながらも
神父さまが しっかりと両手で
抱えていた物……。それが!
*「へへっ 黄金の女神像といって
魔物どもが 泣いてこわがる
すんごい お宝だったのさ!
いいえの場合
マリベル「ちょっと アルス!
あんたって 何で 人の話を
聞こうと しないのよ!
マリベル「何でも いいから 情報は
たくさん 仕入れなさいよね!
メルビン「記憶をなくした
神父さま でござるか。
メルビン「魔物を よせつけぬ
女神像といい その神父さまといい
何やら ミステリアスで ござるな。
*「何はともあれ 今や神父さまは
おいらたちにとって
なくてはならない お人なんだな!
アルスは 本だなを調べた。
信仰に 関する本が
ぎっしりと ならんでいる。
机の上に 本が置かれている。
タイトルは「自分さがしの旅」
と書かれている。
*「前の神父さまが 亡くなられて
長いあいだ プロビナの村には
神に仕える者が いませんでした。
*「そこに 理由はともあれ
新しい神父さまが 現れたのです。
これこそ 神のお導きですわ!
*「古くて壊れかけていた この教会も
神父さまのため 村人たちが
一生けんめい なおしました。
*「私たちが 信仰の道を選んだのも
神父さま あってのことなのです。
ガボ「なあ なあ。
もっと 面白い話をする人と
話さないか? アルス。
ガボ「オイラ むずかしい話だと
あったま痛く なっちまうんだよ
えへへ。
マリベル「ふ〜ん。
ずいぶん みんなから
慕われてるのね 神父さまって。
メルビン「その 神父さまが
現れたことが この村にとって
よかったのか 悪かったのか……。
メルビン「そう 遠くないうちに
答えが出そうで ござるな。
オルドー「よしっ
いま一度 このわしから
ラグラーズ国王を 説得してみよう。
ラズエル「ムダだよ 父さん。
あの ごうまんな ラグラーズ王が
そんな話を 聞くはずないさ!
ラズエル「いまさら こんなことを
言っても しょうがないけど
あの女神像さえ なかったら……
ラズエル「あんな物さえ なかったら
我々は こんな厄介な目に
あわずにすんだに 違いないんだ!
*「オ オルドーさま 大変です!
村はずれの 橋のむこうに
ラグラーズ国の者と思われる軍勢が!
オルドー「なんと!
早くも やって来おったか!
ラズエル「くそっ!
オルドー「ラ ラズエル。
大切な 女神像さまに
何をするつもりじゃ!
ラズエル「大丈夫だ。
これで 争いごとも終わりさ。
さっ行くぞ!
*「は はいっ!
マリベル「ちょっと あの人!
大切な 女神像を
持って行っちゃったわよ!?
メルビン「アルスどの!
急いで 後を追った方が
いいかも しれないで ござるよ。
メルビン「何やら きな臭く
なってきたで ござるな。
ガボ「いまの人 足早いなあ。
オイラと いい勝負かもな!
オルドー「ラズエルのやつ。
早まった まねを
しなければ良いのだが……。
マリベル「早まった まねって……。
え? いったい どういうこと?
ガボ「さっきの 女神像見たか?
すんげえ 重そうだったぞ あれ。
神父「おはずかしい話ですが
どうして 私があのような物を
持っていたのか わからないのです。
神父「が しかし 人を守るはずの
女神像が わざわいの種になるとは
思ってもみませんでした……。
マリベル「なに言ってんのよ!
神父さまの せいなんかじゃないよ。
今まで村は 助かってたんでしょ!
神父「ありがとう おじょうさん。
あなたは やさしい心を
お持ちのようだ。
マリベル「や やだっ 神父さま。
そんなこと言われると あたし……。
神父「お願いです 旅の人!
頭に血が上った ラズエル君はいま
何をしでかすか わかりません。
神父「一刻も早く 彼に伝えてください。
女神像など どうなっても良いが
君が危ない目に あわぬようにと!
※マリベルが死んでいる場合、セリフはカット
マリベル「アルス!
早く さっきの人の 後を
追いかけましょう!
ガボ「神父さまって すげえなあ。
どんなときでも 人のこと
心配してるぞ。
メルビン「神父さまの
いう通りで ござるぞ
アルスどの!
メルビン「ラズエルさん とやらを
早く 止めなくては!
*「今 ラズエルさんが
けっそう変えて ころげるように
山を おりて行ったんだよ。
*「見まちがいじゃなきゃ
教会の 女神像さまを
持っていったようだったけど。
*「あんな 大切な物を いったい
どこへ持って行ったんだろう。
おいら 心配になっちゃうよ。
マリベル「急ぐわよ アルス!
もたもた してられないわ!
メルビン「どうも いやな予感が
するで ござるよ。
メルビン「やはり あの女神像が
何か 大事件を 引き起こしそうな
気がして ならんでござる。
ガボ「あの おっちゃん
女神像持って 山を降りたんだ。
追いかけようぜ アルス!
小さな泉がある
泉の水は 神秘的な色にかがやき
見ているだけで 力が湧いてくるようだ。
泉に身をひたしてみますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
なんと アルスたちの |
いいえ |
(何も起こらない) |
*「ラグラーズの兵が 現れたとかで
ラズエルさんは 村はずれの
橋に向かいました。
*「村のみんなには カギをかけて
家の中に いるようにと!
*「あなたたちも 早くどこかに
かくれたほうが いいですよ!
マリベル「追いかけましょう!
敵国の軍隊が 橋のところに来たって
さっきも 言ってたわ!
メルビン「もし 村の中にまで
軍隊が 入って来たら
大変なことに なるでござるよ!
ガボ「戦争に なるのか!?
中から カギが かかっている!
メルビン「アルスどの!
今は より道している場合では
ござらんぞ!
マリベル「何やってるのよ アルス!
村はずれに 急ぐのよ!
ガボ「アルス!
今は この家で メシ食ってる
ヒマなんか ないぞ!
*「ほっほっほ。
まるで いくさでも始まるような
騒がしさじゃなあ。
*「なにが来たって
わたしゃ 大丈夫。
*「いまさら こんな年寄りを
どうこうしようなんて
思う者など おらんでな。
*「信じられないことですが
ラグラーズの兵隊が
攻めて来たらしいのです。
*「でも 村の中に入って来たとしても
ぜったいに 店の中には
入れるものですか!
*「店も家族も 守ってみせますよ!
*「わん わん わんっ!
*「聞いたよ。
とうとう ラグラーズのやつらが
攻めて来たって いうじゃないか。
*「やつらの目的は おそらく
女神像を 手に入れることだろうが
簡単に渡しちゃいけないやね。
*「ところで あんたのその目。
ことによっちゃ 自分たちも
戦おうって目だな。そうだろ?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「やっぱりな! おれのカンも かなり古い時代に 作られた剣のようだ。 *「そいつは売り物なんかじゃなくて *「こんな時に 役立てば アルスは |
いいえ |
*「そいつは 残念。 |
マリベル「やったね アルス!
なんか すごそうなのを
もらっちゃった じゃない!
メルビン「ふ〜む。
ぱっと 見ただけでも その剣は
なかなかの物の ようでござる。
メルビン「これは 良いものを
手に入れたでござるな。
ガボ「うっしゃー。
おっちゃん タダで くれたのか!?
もうかっちゃったな アルス!
*「おれも出ていって 戦いたいが
若いころ 足を痛めちまっててさ。
*「きっと あんたなら その剣を
使いこなせるだろうよ。
期待してるぜ!
ガボ「くん くん……。
悪い奴らの ニオイがするぞ!
マリベル「見て アルス!
橋の向こうに 兵隊たちが!
メルビン「しかし……。
いかに女神像が 欲しいとはいえ
ちからに ものを言わせるとは!
*「あわわっ どうしましょう。
本当に 来ちゃったんですよ
ラグラーズの軍隊が!
*「女神像を渡したら おとなしく
引き上げてくれるんでしょうか?
オロオロ……。
兵士長「止まれ!
きさま そこに何を持っている!
ラズエル「あんたたちが 欲しがっている
黄金の女神像さ。
兵士長「なんだと! それは本当か?
な ならば そこを動くな!
ラズエル「これが ある限り……。
兵士長「なんだと?
ラズエル「こんなものが ある限り
またいつかきっと 争いがおきる。
兵士長「おいっ きさま。
いったい 何を言っているんだ!
ラズエル「たとえこれで この村が
魔物に おそわれるように
なったとしても……。
ラズエル「同じ血の通った
人間たちに おそわれるより
ずっと ましってものだ。
ラズエル「ええいっ!
ラズエル「はあ はあ……。
ラズエル「さあ あんたたちも
見ただろう。
帰って ラグラーズ王に伝えてくれ。
ラズエル「残念ながら 黄金の女神像は
もう この世にはない。
あきらめてくれ とな。
*「ラ ラズエルさん。
あんた 大変なことを!
兵士長「クックックッ……。
兵士長「いずれは お前たちの手で
始末させようと 思っていたが
こうも都合よく行くとはな。
兵士長「お前のおかげで 我々の
本当の仕事ができるというものだ。
クックックッ!
ラズエル「なんだって!?
ラズエル「あいつらは 魔物……?
だまされたと 言うのか!?
*「さあ 行けいっ!
もう恐れるものはない。
村ごと 焼き払ってしまえ!
ラズエル「村が あぶない!
ガボ「ウガーッ!
あいつら 魔物だったんだ!
どうも変だと 思ったぞ!
マリベル「大変なことに なったわ!
村が あぶない! 助けなくっちゃ!
メルビン「まんまと やられたで ござる!
メルビン「女神像がなくなった いま
村を守るのは われわれしか
いないでござるよ!
*「うーっ わんっ わんっ!
*「キキーッ!
*「おっ おのれっ!
*「くーん くーん……。
*「あつつ… なさけねえ。
油断しちまったよ。
*「昔のおれなら あんな魔物の
1匹や 2匹……。
うっ!……。
気を 失ってしまったようだ……。
メルビン「大丈夫でござる。おそらく
気を失っただけで ござろう。
マリベル「ゆるせないよ 魔物たち!
メルビン「アルスどの 急がねば。
このまま 放っておくと
えらいことに なりそうでござる!
マリベル「ぐずぐずしないで
行きましょ アルス!
※マリベルかメルビンが死んでいる場合セリフはカット
*「くっ くそっ!
ここから 一歩も中には
入れないぞ!
*「えいっ! たあーっ!
メルビン「宿屋の ご主人からは
家や 家族を 守ろうとする
気迫を 感じるで ござる。
ガボ「宿屋のおっちゃん えらいぞ!
マリベル「女神像が なくなったから
魔物が村の中に 入れるように
なってしまったんだわ!
*「キイ キイッ!
ガボ「くっそー!
オイラ さっき 橋にいた
強そうな やつと 戦いたいぞ!
マリベル「こんな やつら
放って おきなさいよ アルス!
メルビン「こんなザコを 相手していても
しかたがないで ござるよ!
*「とりゃあーっ!
*「くそっ はなすものか。
そっちに行くんじゃない!
うちのヨメさんに 近づくな!
*「た たすけてーっ!
*「えーいっ まったく
この魔物ったら シュミが悪いよ!
*「こんな バアさんのどこが
いいのさ。あっちお行き!
しっ しっ!
ガボ「アルス!
いったい 魔物の親玉は
どこに 行ったんだ!?
メルビン「これは いそいで
敵のリーダーを 倒さねば
えらいことに なるでござる!
マリベル「村のみんなも がんばってるわ。
わたしたちは 敵のリーダーを!
*「わあーっ!
オラは もう死んでるだよー!
本当だってばよー!
ガボ「アルス!
早く 相手の 親玉を
見つけなくちゃ!
メルビン「さっき 橋のところにいた
敵のリーダーを 探して
たたくでござるよ!
マリベル「このまま 放っておくと
村は 大変なことになるわ!
ラズエル「よくも 人を
だましてくれたな!
ラズエル「お前たちの
好きにさせてたまるものか!
*「キキーッ!
ラズエル「ぐっ! おのれっ!
*「キキーッ!
*「ヒイイ……。
だ だれも いませんよ!
マリベル「アルス!
さあ 急がなくちゃ!
ガボ「早く 魔物の親玉
見つけようぜ!
メルビン「アルスどの!
ここで こうしている場合では
ないでござるよ!
*「フーッ!
*「ひゃーっ お助けっ!
*「ああっ みなさんでしたか。
この村は いったい
どうなるのでしょう。
*「おおっ 神さま!
いや そういえば 女神さまは
どうしたんですかね!?
ラズエル「くそっ 足をやられるとは!
ラズエル「すまないが 旅の人。
せめてもの幸いに やつらはまだ
神父さまの居場所を知らない。
ラズエル「すぐに 追いつきますから
先に教会へ 向かってくれませんか?
ラズエル「そして 神父さまに
早く安全なところに 逃げるよう
伝えてください。お願いします!
マリベル「また 山の上か……。
マリベル「いいわ アルス!
こうなったら もう
どこへでも 行きましょ!
メルビン「神父さまに 会えば
何か いい方法が あるかも
しれないで ござるよ!
ガボ「アルス。
教会って 山の上だったぞ。
*「あやーっ! オラのウシに
なんてこと すっだーっ!
*「このっ このっ このーっ!
*「キイーッ キイーッ!
*「これでもかっ これでもかっ!
*「ややっ!?
魔物じゃ なかったのですか。
これは すまないことを!
*「なんとっ わしらは
えらいことして しもうた。
なんまんだぶ なんまんだぶ……。
*「ごめんなさい! ごめんなさい!
本当に すみませんでした!
*「いましがた 店の中にまで
魔物が 入ってきたので
てっきり そいつかと!
*「なんまんだぶ なんまんだぶ……。
*「まけるものか!
それっ それっ!
*「グハハハッ!
おろかな人間どもは みな
魂を抜きとってくれるわ!
*「ものどもっ 神父をさがせ!
さがしだして 奴を殺せ!
なんと! 魂を抜き取られている!
メルビン「おそろしい ちからでござる。
マリベル「ゆるせないわね!
ガボ「魔物め!
ひどいこと するじゃねえか!
*「いやーんっ!
私を食べても おいしくないわよ。
本当だってば!
ガボ「オイラが 魔物だったら
食っちまってたかもな!
へへへ。
マリベル「やっぱり 魔物たちって
見ただけで おいしいとか
まずいとか わかっちゃうのね。
メルビン「わしが かわりに
食べちゃ……
メルビン「ゴホッ!ゴホッ!
さ さ!
早く 行くで ござるよ!
オルドー「ゴクッゴクッ……。
ふうっ 生き返ったわい。
オルドー「おおっ 先ほど教会で
お会いした みなさんですな。
あいさつもせずに 失礼しました。
オルドー「こんな 年寄りには
そろそろ この教会への道のりも
辛くなってきましたわ ほっほっ。
マリベル |
マリベル「もうっ おじいちゃん! マリベルは 状況を 説明した! |
メルビン |
メルビン「悪いが 長老どの。 メルビンは 状況を 説明した! |
※二人が死んでいる場合
アルスは 状況を 説明した!
オルドー「なんですと!
やはり ラズエルのやつ
そんなことを!
オルドー「しかも 魔物が兵隊に
化けていたというのですな!
むむっ なんということ……。
オルドー「少々 危険かもしれないが
村が心配ですじゃ。わしはそうっと
様子を見に 戻ってみましょう。
オルドー「あなたがたは 教会を。
神父さまを たのみましたぞ!
マリベル「アルス!
山の上の 教会に 急ぐわよ!
メルビン「急ぐで ござるよ!
魔物たちに 先を越されては
やっかいで ござるからな!
ガボ「とにかく 神父のおっちゃんを
守るんだな!
*「はあて……。なにやら
村の方が さわがしいんだけど
なにか あったのかね?
メルビン |
メルビン「ゆっくり 話している メルビンは 状況を 説明した! |
マリベル |
マリベル「ここで のんびり マリベルは 状況を 説明した! |
※二人が死んでいる場合
アルスは 状況を 説明した!
*「な なんだって! 魔物と兵隊が
ラズエルさんを こわしたら
女神像が おそってきたのかね!?
*「どひゃーっ!
そりゃ 大変なこったぜ!
*「わ わかってるさ。女神像が
魔物をこわしたから 兵隊たちが
ラズエルさんに ばけたんだろ?
*「どひゃーっ!
こいつは本当に 大変だいっ!
ガボ「なあ なあ アルス。
あれで わかってんのかな。
*「どうした事でしょう。
少し前から 近くに
邪悪な気配を 感じてなりません。
*「こんなことは
ここ数年 なかったこと。
*「もしや ラズエルさまが
持っていかれた 黄金の女神像に
何かが起きたのでは……。
マリベル「さすがね。
神に 仕えているだけあって
何かを 感じては いたようね。
ガボ「そっか!
オイラ いま わかったぞ!
ガボ「魔物は 女神像があったから
この村に 入れなかったんだな!
神父「おおっ あなたがたは!
どうなりました 兵隊のほうは。
ラズエル君は 無事ですか?
アルスは 状況を 説明した!
神父「そんな!
われわれは まんまと魔物に
だまされたと言うのですか!?
神父「そんな……。
神父「村の方角から けむりが……。
魔物どもの しわざか!
村をおそっているというのか!
神父「うんっ?
けむり… 魔物が村を…
この様子 前にも どこかで……。
神父「うっ…
あ 頭がいたい。
頭が 割れるようだ!
神父「わあーっ!!
神父「そうかっ 思い出したぞ!
かつて わたしの村も
魔物どもに ひどい目に!
神父「奴ら こんな所まで……。
ラズエル「神父さまーっ!
ラズエル「はあっ はあっ 神父さま。
私のせいで 大変なことに……。
ラズエル「早く お逃げください!
魔物が すぐそこまで!
神父「逃げる?
おおっ そうだった。
逃げるとしよう。
神父「あいつらは まさしく
血も涙もない奴らだからな。
神父「だが その前に
教会の地下室に 置いてある
大事な荷物を 取ってこなければ。
神父「ラズエル君。
一緒に来て 手伝ってくれないか。
ラズエル「はいっ 神父さま。
急ぎましょう!
神父「すまないが ラズエル君。
入ってすぐの所に 小さな箱がある。
大急ぎでそれを取ってきておくれ。
ラズエル「わかりました 神父さま。
それを持って 早く逃げましょう。
神父「いかん いかん 忘れていた。
手前の大きな荷物は 彼一人では
とても動かせる物ではなかった。
神父「悪いが あなたたちも
手を貸してやってはくれませんか。
マリベル「まったく 神父さまったら
なにもかも 人に頼んでばかりで
自分じゃ何もできないのかしら!
メルビン「文句は 言わないでござるよ。
メルビン「きっと 神に仕える者は
聖なるちからは あっても
ちから仕事は 苦手なのでござるよ。
メルビン「さっさと 小箱を探して
早いところ 神父さまに
逃げてもらうで ござるよ。
メルビン |
メルビン「なんだか 話が違うでござる。 |
マリベル |
マリベル「変ね。話がちがうじゃん。 |
ラズエル「おおっ あったぞ!
きっと あれにちがいない。
※二人が死んでいる場合セリフはカット
ラズエル「いやあ。ほこりだらけで
なかなか 見つかりませんでしたよ。
ラズエル「神父さま!?
ラズエル「神父さま。
どうしたのです 開けてください!
神父「ラズエル君。
わたしは やつらから
逃げることは できそうもない。
神父「すべて 思い出したよ。
むかし わたしは 魔物のおかげで
愛する村を 追われたのだ。
神父「その上 村を出てすぐ
やつらに おそわれてしまい
逃げる途中で 海の中に……。
神父「おそらく 記憶は
その時に 失ったのだろう。
神父「時間がない。私は行く。
君たちは ここから出てはいけない。
音を立ててもいけない。
神父「君たちは まだ若い。
きっと 生きのびるんだ。
いいね。
神父「さようなら ラズエル君。
そして 旅の人。みんなに会えて
本当によかった。ありがとう。
ラズエル「神父さまあーっ!!
メルビン「この様子じゃ ふもとの村も
全滅かも しれないで ござる。
メルビン「ラズエルどのも
村に 向かったようで ござるし
われわれも 行くで ござるよ!
マリベル「村の人たちや
ラズエルさんのことが 心配よ。
急いで 山を降りましょう!
ガボ「うっひゃあ。
本当に ひでえ やられかただ。
ガボ「ラズエルのおっちゃん
ひとりで 行っちまったけど
大丈夫かなあ。
メルビン「こいつは また
ひどく やられたものでござる……。
メルビン「この様子じゃ ふもとの村も
ぜんめつかも しれないでござるよ。
マリベル「えんぎでも ないこと
言わないでよ メルビン!
マリベル「ねえ。村の人たちのことが
心配じゃない?
急いで 山を降りましょう!
メルビン「ああ それがいいで ござる。
もう 魔物の奴らは
引き上げたようで ござるしな。
なんと! 魂を抜き取られている!
しかし 手には冒険の書が
しっかりと にぎられている!
なんと! 魂を抜き取られている!
メルビン「教会の 下働きをしていた
男でござるな アルス。
逃げるときに やられたでござるな。
マリベル「かわいそうに……。
魔物たちに 魂の抜けがらに
されてしまったんだわ。
なんと! 魂を抜き取られている!
メルビン「長老どのでは ござらぬか!
なんということだ。
村に戻りさえ しなければ!
マリベル「長老だけじゃなくて
村の人たちは みんな
同じ目にあったみたいね……。
ラズエル「みんな すまない。
おれが あんなことを……。
女神像をこわしたり しなければ。
ガボ「ん!? あの おっちゃん
なんか 落っことしたぞ。
マリベル「見た? アルス。
ラズエルさんが 何か落としたわ!
メルビン「ラズエルどのが 何かを
落としたようで ござるぞ。
*「キキキィー!!
アルスは 宝箱を 調べた。
教会の 地下室に あった
神父さまの ちいさな箱だ!
なんと! 小さな箱の中には
女神の絵 と 神父のカギが入っていた。
アルスは
女神の絵 と 神父のカギを手に入れた!
ラズエル「なにもかも
失ってしまいました……。
みんな 私のせいです。
ラズエルに 女神の絵を見せますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ラズエル「うんっ? 何です。 ラズエル「地下室から 持って出た ラズエル「どれどれ ふうむ……。 ラズエル「おそらく 神父さまが ラズエル「……まてよ。 |
いいえ |
(何も起こらない) |
ラズエル「神父さま。
今日もまた こちらでしたか。
ラズエル「神父さま。このところ
毎日のように この泉にいらして
一体 何をなさっているのです?
神父「ラズエル君。
いまはこうして 女神さまも元気で
村を 守っていてくださる。
神父「だが 女神さまとはいえ
具合が悪くなることだって
あるかもしれない。
神父「だから私は この小さな泉に
毎日 少しずつでは あるけれど
聖なるチカラを つけているのだよ。
ラズエル「は? はあ。
聖なるチカラ……ですか。
ラズエル「以前 神父さまが
女神像を 泉に
浸しているのを見て…
ラズエル「神に仕える
偉いお方というものは
変わった事を するものだと……
ラズエル「そう 思っていましたが
ひょっとすると この絵の泉は
山頂の泉のことなのかも知れません!
ラズエル「だとすると
傷ついた女神というのは……。
ラズエル「ああっ だめだ!
あたまが 混乱して
何がなんだか 分からない!
ラズエル「おそらく この絵の泉は
山頂のほこらにある 泉のことに
まちがいありません!
ラズエル「だとすると
傷ついた女神というのは……。
ラズエル「ああっ だめだ!
あたまが 混乱して
何がなんだか 分からない!
アルスは 足もとを 調べた!
アルスは 女神像の下半身を
手に入れた!
アルスは 足もとを調べた!
アルスは 女神像の上半身を
手に入れた!
ラズエル「おおっ それは!
私が こわしてしまった
女神像のかけらじゃないですか。
ラズエル「そうかっ わかったぞ!
その絵に描かれている 女神とは
女神像のことだったんだ!
ラズエル「だとすると
山頂の泉に 女神像を……。
ラズエル「ああっ だめだ!
あたまが 混乱して
何がなんだか 分からない!
マリベル「ラズエルさん 混乱してる……。
マリベル「でも なんだか 少し
わかってきたような 気がするわね。
メルビン「ふ〜む。なるほど。
もう一度 先ほどの絵を 見ると
いいかもしれないで ござるな。
メルビン「うっすらとでは ござるが
謎が 解けてきたような
気がするで ござるよ。
ガボ「ラズエルの おっちゃんも
たよりに なんねえなあ。
マリベル「ちょっと アルス。
あんた どこに 行けばいいのか
わかって 歩いてるんでしょうね。
メルビン「いよいよ 謎を解くときが
近づいているで ござるな。
メルビン「わしは なんだか
どきどき するで ござるよ。
ガボ「あの こわれた教会を 見ると
ハラワタが 煮えくり返るぞ!
マリベル「あの絵が 神父さまからの
メッセージならば……。
メルビン「この泉に こわれた女神像を
つけてみれば……。
マリベル「何が起きるか
ワクワクものだわね!
メルビン「さあ!
ためしてみるで ござるよ!
*「おおっと まった!
よけいな事をしてもらっては困る!
*「グハハハッ!
あぶない あぶない。
こんな用意が してあったとはな。
*「あの神父め!
なかなか シャレたことを
してくれたものよ。
*「だが せっかく こわれた女神像だ
そのままにしておいてもらおう。
*「さあ お前たちも
女神像と 同じように
身体をふたつに 分けてやろう!!
※マリベルとメルビンが死んでいる場合、セリフはカット
りゅうき兵戦
マリベル「アルス わかる?
橋のところにいた 魔物の隊長よ。
きっと こいつが 神父さまを!
ガボ「オイラ 人を だますような奴は
だいっきらいだ!
お仕置き してやるぞ!
メルビン「アルスどの!
ふたつに分かれた 女神像……
メルビン「どっちも こやつに
わたしては ならんで ござるよ!
*「グハハハッ!
もう女神さまは 助けてはくれまい。
*「身のほど知らずに はむかう奴は
どうなるか 思い知るがいい。
とどめだ!
ラズエル「アルスさん!
女神像を私に! 早く!
アルスは ラズエルに
2つの女神像のかけらを 手わたした!
ラズエル「アルスさん。
おかげで やっとわかりましたよ。
こういう事だったのですね!
ラズエル「神父さま。
まったく あなたって人は……
それっ!!
*「グアアアッ!
ち ちからが抜けていく!
これが 女神像の威力なのか!?
*「お前たち ゆるしてはおかん。
やつざきにしてくれる!
*「グハッ お…おのれ!
もはやこれまでか。
*「だが そのやっかいな女神像だけは
放っておくわけにはいかぬ!
*「女神像よ。
お前も 道連れだ!
グアアアーッ!!
メルビン「なんとか
やっつけたでござるな。
マリベル「あーあ。
女神像はこなごなに なっちゃって
もう 直せないじゃないの。
マリベル「まったく もったいないこと
してくれたものよね!
ラズエル「ありがとう ございました。
これで 村のみんなのカタキを
討つことができました。
ラズエル「みなさんが 神父さまの
メッセージに気づいてくれなければ
今ごろ どうなっていたことか……。
ラズエル「たとえ 記憶は失っていても
神父さまは こんな時が来ることを
予測していたのでしょう。
ラズエル「しかし 私のせいで
村の人々は……。
メルビン |
メルビン「しーっ! |
マリベル |
マリベル「まって! |
ラズエル「はっ!
なんでしょう あの音は?
ラズエル「みんなが!
村のみんなが 帰って来た!
ラズエル「村のみんなの魂を抜いた
あの魔物を やっつけたから
魂が戻って来たんですね!
*「まあっ よかった!
みなさんも ご無事でしたのね。
*「魔物が 教会をおそってきたので
あわてて 逃げ出したのですが
ここで 追いつかれてしまって。
*「あとは 何も覚えていませんわ……。
*「あらっ いけない。
私ったら おつとめをするのを
すっかり 忘れていましたわ。
(教会)
*「大変だっ 大変だっ!
魔物が 襲ってきたんだ。
早く逃げないと やられるぞ!
*「へっ? もう魔物は やっつけた?
おいらは 魂を抜かれていたって?
そりゃ 本当かい!
*「そういえば なんだか
倒れている自分を 高いところから
見ていたような 気がするなあ……。
メルビン「なるほど。
魂を 抜かれて いたことは
わからないわけで ござるな。
マリベル「ふ〜ん。
魂を 抜かれていたときのことは
はっきりとは 覚えていないんだ。
ガボ「へへ。
のんきな おっちゃんだな。
*「気がついたら わたし
床の上に 倒れていたの。
*「えっ! 魔物に魂を
抜かれていたですって?
*「ああ…でも
魔物に 食べられなくて
よかったわ!
*「ヒヒーンッ!
*「ラズエルさんに 聞きましたよ!
みなさんのおかげで 私たちが
元のからだに 戻れたって!
*「あなたたちは 私の……
いえ 村のみんなの恩人です。
本当にありがとうございました!
ガボ「えへへ。
オイラ お礼なんか 言われると
照れちゃうなあ。
マリベル「何は ともあれ
よかった よかった!
メルビン「神父さまが あの泉に
力をつけて くれていなかったら
いったい どうなっていたか……。
メルビン「考えれば 考えるほど
あの 神父さまは
偉大なお方だったで ござるなあ。
マリベル「一時は どうなることかと
思ったけどね。
オルドー「おおっ 旅のお方!
いま 息子のラズエルから
すべてを 聞きましたぞ。
オルドー「恐ろしい 魔物どもから
このプロビナ村の危機を
救ってくださったのですと。
オルドー「それに引きかえ このわしは
魂など抜かれ 倒れていただけとは
なんとも なさけない。
オルドー「村を代表して 心から
お礼を言わせてもらいますぞ。
本当にありがとうございますじゃ!
ラズエル「やあ アルスさん。
山頂の教会や 村で起きたことを
長老に 報告していたところです。
ラズエル「私たちは こうして
みなさんのおかげで助かりました。
ラズエル「しかし 私たちを守るため
神父さまは……。
ラズエル「でも きっとどこかで
いつまでも この村と私たちを
見守っていてくださる事でしょう。
ラズエル「私には
そう思えてならないのです。
メルビン「あの 神父さまとは
いろいろな話を ゆっくりと
してみたかったで ござるなあ。
ガボ「オラも ラズエルのおっちゃんと
おんなじように思うぞ!
マリベル「そうよね!
神父さまは きっとどこかで
見ていてくださる はずよね!
*「ほっほっほっ。
なぜだかは 分からんが
気分そうかいじゃ!
*「んー。たとえて言えば そう。
一度 おむかえが来たのに
行かずに済んだ。
*「まあ そんな感じかのう。
ほっほっほっ!
ガボ「みんなが 元に戻って
よかったな アルス!
マリベル「村の人たちが 元に戻って
本当に よかったわね!
メルビン「平和が いちばん!
こうでなくちゃ いかんでござるな!
*「あーあ……。
店の中が こんなになっちまって
ひどいもんだ。
*「なんですって! わしたちは
魂を抜かれていたですと!?
*「むむっ…。
するとあれは 夢ではなかったか。
*「ひとすじの光も 差さぬ
くらやみの世界。わしたちは
その中で 苦しんでいました。
*「しかし こうして元の体に
もどれたということは……。
*「あなたたちのおかげで この大陸の
未来が 変わったのかも知れません。
*「ありがたや ありがたや。
やはり 神のお導きにちがいない!
メルビン「たしかに われわれが
こうして 旅を 続けるのは……
メルビン「われわれが 気づかぬだけで
じつは 偉大な 神の意志なのかも
しれんでござるな。
ガボ「おみちびき?
おみくじとか くじびきとは
ちがうのか? アルス。
マリベル「あたしたちが
未来を変える……かあ。
マリベル「う〜ん なんだか
かっこいいじゃないね!
*「オ オラのウシが……
オラのウシが 消えてしまっただ!
*「くそおーっ 魔物め!
オラの ポチを返せーっ!
*「あつつっ!
魔物に つかまれたところが
こんなに赤くなって。
*「ああっ おそろしい。
生きていただけでも 不思議ですね。
*「ニャーン。
*「こんな時に 寝ていられるなんて
まったく ウチのカミさんたら
図太いんだか こわがりなんだか。
マリベル「どんなときでも
女の方が たくましいわね。
*「グーッ グーッ……。
ガボ「すげー。こんなときに
ぐっすり 寝てるぞ!
*「夢かもしれないが 雲の上で
神父さまに 会ったんじゃよ。
*「やさしい笑顔で 手をふりながら
どんどん 空高くに
昇って行ってしまわれたのじゃ。
ガボ「そっかあ。
あの神父さまって 空飛べたんだ!
すげえなあ!
マリベル「やっぱり 神父さまは
空の上から 見ていて
くださるのよ。ね!
メルビン「神父さま……。
この村は もう大丈夫でござる。
安心して くだされよ!
*「はっくしょん!
*「ブルブルッ
さっきまで どこか寒いところに
いたような気がするわ。
*「とっても 暗くて恐かったの。
あれって一体 どこだったのかしら。
ガボ「もし みんな あのまま
魂が 抜けたままで いたら
いったい どうなっていたんだ?
マリベル「魂が 身体から抜けると
外から 自分の姿を 見ることが
できるんでしょ?
マリベル「一度 ナマで
あたしの 美しい姿を
見てみたいものだわ。
メルビン「きっと 抜かれた 魂は
こちらの世界を抜け 闇の世界へと
連れて行かれていたので ござろう。
*「あれれっ オラは牛だか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「あいやーっ ホントだべか? |
いいえ |
*「ちがうってか? |
*「なんか どっかで
まちがえただかなあ……。
メルビン「牛になって しまうとは……。
この先 大丈夫なので ござろうか。
ガボ「あちゃあ。
なんか オイラと 反対みたいだな。
ガボ「まあ 四つ足だって
そんなに 悪かあ ないぞ。
マリベル「やだっ 人間だわ!
魂が まちがって 牛の中に
入っちゃったってこと!?
*「んももーっ!
ガボ「くん くん……。
動物の ニオイだ。
メルビン「むうっ 人の格好をしながら
本当に 牛だというのか……。
マリベル「牛の なき声だわ……。
*「ちがうよ お前。ぼくだよ。
もう魔物は いないんだってば!
*「まいっちゃいますよ。
魔物の気持ちが わかるような
気がしてきましたよ。
メルビン「これも 魔物の残した
キズあとの ひとつでござるな。
*「キャーッ!
こないでっ こないでちょうだい!
*「店も 家族も おれが守る!
なんていいながら 気がついたら
ケガして 倒れていたんですよ。
*「まだまだ 修行がたりませんかね。
あいたたっ!
そうっとやってよ そうっとね。
メルビン「いやいや なかなかどうして
戦いの経験も ござらんだろうに
立派で ござったよな。
ガボ「すげえな おっちゃん。
しっかり 魔物と
戦ってたもんな!
マリベル「自分の 家族や家を
自分の手で 守ろうなんて
えらいわよ うん!
*「見てくださいな うちの人。
からだ中 キズだらけ。
*「クスリを いくらぬっても
キリがないんですよ。
*「でもね。この人よくやったんです。
私を 守ろうと一生けんめいにね!
世界一すてきなダンナさまですよ。
メルビン「やさしい 嫁さんがいれば
男は いくらでも がんばれる
ものでござるよ。
マリベル「本当に すてきな
ダンナさま だわよね!
ガボ「おっちゃん かっこいいぞ!
*「くーん……。
*「おおっ あんたたちか。
その顔は 事件が解決しました
って 顔だな。
プラチナソードをもらった場合
*「そういや どうだった。
うちのご先祖さまの 剣は?
少しは 役に立ったかい。
*「こっちは 役立つどころか
見ての通り かっこ悪いったら
ありゃしないぜ。
*「ところでな…… と言っても
信じやしないだろうが ついさっき
ご先祖さまに 会っちまってな。
*「変な話だとは 思うが
ありゃあ 夢なんかじゃない。
本当の出来事に ちがいない。
*「しかし死んだ人間に 会うって事は
つまり おれも いっかい
死んじまったって事だな。
*「はははっ 冗談だよ 冗談!
そう考えたほうが
夢があっていいじゃないか。なっ!
メルビン「くわしいことは 知らない方が
いいということも あるでござるな。
ガボ「オイラも 魂を 抜かれてたら
かあちゃんに 会えたかなあ……。
マリベル「みんな 自分が
あのとき どうなっていたか
知らないみたいだわね。
*「どうやら 魔物たちは
去って 行ったようだが
まだ 油断するわけにはいかん。
*「いま しばらくの あいだは
警戒を 続けることにしよう。
あんたらも 気をつけてな!
ラズエル「おーいっ アルスさーんっ!
行こうとすると
ラズエル「はあっ はあっ……。
も もう行ってしまわれるのですね?
ラズエル「はあっ はあっ……。
も もう行ってしまわれるのですね?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ラズエル「やはり そうですか。 |
いいえ |
ラズエル「いえ…私には わかります。 みなさんは 何か大きな運命に 向かって歩いていらっしゃる。 |
ラズエル「おなごり惜しいが
皆さんの 旅のご無事を
祈ることにしましょう。
ラズエル「しかし 考えてみると
神父さまも そうでしたが
みなさんだって 不思議な方たちだ。
ラズエル「どこから いらして
どこに行かれるのか……。
ラズエル「私に してみれば
村を救うため 神がおつかわしに
なったとしか思えません。
ラズエル「では お気をつけて。
思い出したら いつでもまた
村に たずねてくださいね!
マリベル「さ 行こっか アルス!
ガボ「よっしゃ 行こうぜー!
メルビン「それでは あらためて
出発で ござるな!
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