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ガボ「ホントに 人魚の月を
見せるだけで 魔法のじゅうたんを
ゆずってくれんのかな?
マリベル「さあ 行くわよ。
あのメイドに 人魚の月を
見せてあげましょうよ。
アルスは メイドに
人魚の月を 見せた。
*「こ これは 人魚の月ですね!
……ま まちがいありませんわ。
本で なんども見たんだもの。
*「ああ……なんて美しさでしょう。
夢みたいだわ。実物の人魚の月に
じかに ふれることが出来るなんて!
*「これほどの宝を 手に入れる
冒険者になら 魔法のじゅうたんを
ゆずっても いいでしょう。
*「亡くなった ニコラさまの父上も
みなさんに おゆずりするのなら
納得していただけるでしょう。
*「魔法のじゅうたんは 私と
ニコラさまの 父上しか知らない
ある場所に 保管してあります。
*「お教えいたしますので まずは
教会のウラまで きてください。
…あっ ごめんなさい。
*「つい いつものクセで 早口に
まくし立ててしまいましたが
あの…もう1度 お話ししましょうか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「では もう1度 お話ししますね。 *「みなさんが すぐれた冒険者だと *「魔法のじゅうたんは 私と *「かくし場所を お教えしますので |
いいえ |
*「そうですか。 |
マリベル「かったるいわねえ。
持ってきてくれれば いいのに。
受け取りに来いっていうの。
ガボ「早く 早く!
今度こそ 本物が手に入るぞ。
*「おっかしいなぁー。
たしか このへんだと
想ったんだけど……。
*「わたしは このあたりを探します。
みなさんは 教会のうらてを
探してみてください。
*「本物の魔法のじゅうたんは
地下にある そうこに
しまってあるのです。
*「だいじな地下そうこへの
階段を 忘れてしまうとは
なんて ドジなわたし……。
マリベル「めんどくさいわねぇ。
なんで あたしが 階段探しなんか
手伝わなきゃなんないのよ。
ガボ「オイラも ものおぼえが
悪い方だけど あのメイドさんほど
ひどくないぞ。
アルスは 足元を調べた!
なんと! 下り階段を見つけた!
*「見つかったようですね。
ありがとう 助かりましたわ。
*「では 私のあとに
ついてきてください。
*「魔法のじゅうたんは
宝箱の なかにあります。
どうぞ お取りください。
ニコラ「なんてことだ。
こんな場所が あったとは
今の今まで 気づきもしなかった。
*「ニ ニコラさま!
どうして ここが?
ニコラ「やや あなた方は!
おい これは どういうことだ?
ニコラ「なんで あの冒険者たちが
魔法のじゅうたんを 持っている?
取り上げたはずなのに!
*「……。
*「かれらが持っているのは
本物の 魔法のじゅうたん。
ニコラさまのは ニセ物ですわ。
*「私が 宝物庫のじゅうたんを
ニセ物と すりかえて 本物を
ここに かくしたのです。
*「英雄を復活させる道のりは
ながく けわしい 危険な旅に
なるはずだから……。
*「あなたを 旅立たせないために
お父上は 私に じゅうたんを
かくすように命じたの。
ニコラ「あれが ニセ物だったとはな。
それほどまでに 父さんは
ボクを心配していたのか。
ニコラ「いつも心は ゆれていた。
英雄をさがす旅に出るか
父との約束を 守りつづけるか。
ニコラ「結局 どちらにも決められず
じゅうたんを冒険者にゆずり
想いを たくすしかなかった。
*「なら彼らに まかせましょうよ。
人魚の月を手にするほどの
この すぐれた冒険者に。
ニコラ「子供のころ 本で読んだ
あの伝説の宝を もっているのか!
なんて すごい人たちなんだ!
ニコラ「そうだな このかたたちに
すべてを まかせるとしよう。
ニコラ「どうか 魔法のじゅうたんを
役立てて 封印された英雄を
復活させてください。
ニコラ「ボクを あざむき続けて
お前も つらい思いをしただろうに。
長いあいだ すまなかったな。
*「いえ いいんです。
……もう いいんです。
ニコラ「屋敷へ もどろうか。
マリベル「もらう物さえ もらったら
あとは こっちの好きなように
させてもらうわ。
マリベル「けど 英雄を復活させて
ニコラさんの おどろく顔を
見るのも 悪くないわね。
ガボ「今度こそ じゅうたんに乗って
空を飛ぶことが できるんだな。
オイラ わくわくしてきたぞ。
*「えっ なんだって!
本物の魔法のじゅうたんを
手に入れただと!
*「すると 前に おまえらが
ゆずってもらったのは
ニセ物だったとでも いうのか?
*「なんと まあ。
メイドが 本物のじゅたんを
かくしとったのかい。
*「そもそも ひ弱なニコラに
英雄さがしなど ムリなんじゃから
これで よかったんじゃ。
*「だまされて いたとはいえ ニコラは
メイドに感謝すべきじゃよ。
※誤字まま
*「死んだ お父さんとの約束を
やぶれなかったニコラって
いくじなしだと思わない?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「でしょでしょ。 |
いいえ |
*「え〜 そうかなぁ。 |
*「ふむふむ ニコラのメイドが
ないしょで本物を ニセ物と
すりかえて かくしていたのか。
*「今まで ニセ物を 本物と信じて
冒険者に わたしていたニコラも
お気の毒になあ……。
*「私の言うとおりじゃないか。
あのニコラが ウソをついて
人を だませるわけが ないんだよ。
*「本人に だますつもりは
なくとも けっか的に 旅人を
だましちまったみたいだけどさ。
*「なんだ 魔法のじゅうたんって
誰にでも 乗れるモンなのかい。
*「私は てっきり 神の兵の血を
うけついだ ニコラにしか
乗れないものだと思ってたよ。
*「本物を 手に入れたのかい!
どういう事情か わかんないけど
うらやましいねぇ。
*「魔法のじゅうたんに乗れば
ひろい海でも 歩けない川でも
ひとっ飛びだモンね。
ニコラ「英雄の くわしい封印先は
神の兵の 血をうけつぐ
私たちにも 伝わっていません。
ニコラ「おそらく神が 封印先を
魔王に知られてしまうことを
おそれたためでしょう。
ニコラ「神が 魔法のじゅうたんを
神の兵に たくしたことから
こう考えることができます。
ニコラ「魔法のじゅうたんでしか
行くことのできない場所に
英雄は封印されている と。
ニコラ「英雄復活は みなさんの
ご活躍しだいですので
どうか がんばってください。
マリベル「いい? アルス。
かならず 英雄を復活させて
ここに つれてくるのよ。
マリベル「英雄の前で ニコラさんが
どんな反応をするか あたし
見てみたいんだよね。
ガボ「たのむよ アルス。
オイラのかわりに 詩人の
ニイチャンに 言ってくれ。
ガボ「英雄を もてなす前に
まず オイラたちを
もてなしてくれって。
ニコラ「神が 魔法のじゅうたんを
神の兵に たくしたことから
こう考えることができます。
ニコラ「魔法のじゅうたんでしか
行くことのできない場所に
英雄は封印されている と。
ニコラ「で お願いなんですけど
英雄を復活させたら ぜひメザレに
連れてきて いただけませんか。
ニコラ「ながい眠りから目覚めた
英雄を おもてなししたいんです。
*「ありがとう みなさん。
*「おかげで ニコラさまを
あざむき続ける 後ろめたさから
かいほうされましたわ。
*「勝手なマネをして ニコラさまに
キラわれるんじゃないかって
ちょこっと 不安でしたが……。
*「すべてが まるくおさまって
本当によかったですわ。
マリベル「ニコラさんに 英雄を
会わせてあげたら きっと英雄を
神さまみたいに あつかうかもね。
ガボ「英雄の仕事ってのは
やっぱり 人助けなのかな。
そうすっと……。
ガボ「今まで いろんな人たちを
助けてきた オイラたちだって
英雄ってことになるよなぁ。
マリベル「風変わりな建物ね。
メザレの近くに あるってことは
もしかして ここって……。
マリベル「大昔に 神の兵が
建てた物なんじゃない?
マリベル「ちょっと アルス。
こんなとこに 人がいるわよ。
マリベル「なんか 気味が悪いわ。
だって あの人 さっきから
全然 身動きしてないんだもの。
*「……魔法のじゅうたんを
持っているとは そなたたちは
神の兵の ゆかりの者か?
*「だが たとえ そうでなくても
私には わかる。そなたたちが
きよく正しい心の 持ち主だとな。
*「神とともに 魔王にいどみ
ほろびの運命をも ともにした
神の兵である われは……。
*「そなたたちのような戦士を
永遠とも思える 時のなかで
まちつづけていた。
*「わが使命も ようやく終わる。
いまこそ つたえよう。
神が われに たくした言葉を。
*「英雄メルビンは 玉石に封じた。
玉石は 復活の時が近づくと
熱をはなち うごめくだろう。
*「時が満ちれば 運命によって
さだめられた戦士たちが 玉石を手に
天への階段を のぼるであろう。
*「私に たくされたのは以上だ。
じっさい 封印を どうやって
とくのかまでは知らぬが……。
*「英雄メルビンを復活させて
かならずや われらの無念を
はらしてほしい。
ガボ「え? 英雄の玉石のことか。
オイラに聞かれても こまるぞ。
ガボ「でも 石で思い出すのは
誰かが ヘンな石っころを
売ろうとしてたっけなあ。
ガボ「うーん 誰だったかな……。
マリベル「ん〜 熱をはなつ石ねえ。
マリベル「これだけの手がかりで
英雄の玉石を 探すのなんて
はっきり言って ムリよ。
しかばねを調べると
足元に 光る文字が うかんだ。
アルスは 光る文字を読んだ。
英雄メルビンは 玉石に封じた。
玉石は 復活の時が近づくと
熱をはなち うごめく。
時が満ちれば 運命によって
さだめられた戦士たちが 玉石を手に
天への階段を のぼるであろう。
アルスが 読み終えると
文字は しぜんに消えた……。
マリベル「フィッシュベルは
いつも ホントに
のんびりしてるわよねえ。
ガボ「アルスの村にいると
うまそうな 魚のニオイで
オイラ ハラへっちゃうぞ!
マーレ「お帰り アルス。
父さんなら 漁に出ちまったよ。
マーレ「休みたいなら 部屋でお休み。
お友だちも いっしょにね。
ガボ「クンクン…
アルスの かあちゃんって
いいニオイするよな。
ガボ「なんか 食わせてくれねえかな。
主人公が死んでいる場合
マーレ「まあ マリベルさん
こんにちは。
マリベル「おばさん こんにちは。
マーレ「もう おうちには
寄ってきたかい? アミットさんが
顔 見たがってたみたいだよ。
*「まあ アルスさんたち
よく お帰りになられました。
*「これからも あなたがたの
旅のご無事を お祈りいたしますわ。
どうか 神のご加護があらんことを。
*「おお お前さんたちか。
どうじゃ 旅は 楽しいか?
*「くやしいのう。わしも あと
50才くらい 若かったら
いっしょに 行けるんじゃがなあ。
*「ボクも 大きくなったら
いろんな島に
ぼうけんに 行きたいな!
*「最近のアミットさん……
あんまり 元気がないんだよねえ。
*「ひとり娘のマリベルちゃんが
旅に 出ちゃってるから
さみしいんだろうねえ きっと。
*「城下町の ホンダラさんの話を
聞いたかい?
*「なんか うまいことやって
えらく もうけたらしいんだ。
*「あの人 商売の才能が
あるのかなあ。
オレも 負けてられないよな。
マリベル「あんたのおじさんに
商売の才能なんて
あるわけないじゃない。
マリベル「ホントに そんな才能が
あったら だれにも
借金なんてしてないはずよ!
ガボ「ホンダラのオッチャンが
もうけたってことは
お金持ちに なったのか?
ガボ「いいなあ。お金持ちって
好きなだけ ご飯が
食べられる人のことだろ?
*「早く カゼが 治らないかなあ。
ゴホ ゴホ…。
*「わったしは メイドっ メイドっ
わったしは かっわいい
メっイドさんっ……
*「あっ… あら みなさん
お帰りなさいまし。
*「マリベル おじょうさま…
だんなさまと 奥さまが
すごく 心配なさってましただよ。
*「マリベル 最近 パパが変なのよ。
あなたのことばかり 心配してて
なにも 手につかないみたい。
*「もちろん 私も
あなたのことが 心配よ。
*「でも 今はパパのほうが心配だわ。
もし まだなら パパに顔を
見せてきてあげなさい マリベル。
マリベル「パパの心配なんて
しなくて平気よ。
マリベル「あの 元気なパパに
なにか あるわけないじゃない。
ママの 考えすぎだわ!
マリベルが死んでいる場合
*「まあ アルス
マリベルが どこにいるか
知らないかしら。
*「最近 主人が変なのよ。
マリベルのことを異常に心配して…
*「このままでは あの人が
病気になってしまうんじゃないかと
心配してるのよ。
主人公とマリベルが死んでいる場合
*「早く マリベルが
帰ってこないかしら…
あの人が 心配だわ。
アミット「おお マリベル!
よく 帰ってきてくれた。
アミット「やはり お前の顔を見ると
ホッとするな。
アミット「できれば もう
旅になど 出させたくないのだが
旅の使命の 重大さはわかっとる。
アミット「わしの わがままで
お前を しばりつけることはできん。
気をつけて行っておいで マリベル。
アミット「気をつけて 行くんだぞ。
それから 帰ってきたときは
必ず わしに 顔を見せてくれよ。
マリベルが死んでいる場合
アミット「マリベルか!?
アミット「なんじゃ アルスか。
マリベルが まだ
顔を見せに来てくれとらんが……
アミット「マリベルは どうしたんじゃ?
わしのところに来るようにと
アルスから 言っておいてくれ。
主人公とマリベルが死んでいる場合
アミット「マリベルか!?
アミット「……なんじゃ 違ったか。
アミット「マリベルは ちゃんと
帰ってきてくれるんじゃろうか?
ああ… マリベル……。
*「ねえ マリベル
パパの様子 変じゃなかった?
マリベル「あたしには いつもと
同じパパに見えたわ。
心配は いつものことだし。
*「そうかしら… パパったら
無理してるんじゃないかしら…
私の考えすぎなら いいんだけど。
*「おお お前さんたちだか!
*「森の動物たちも
すっかり お前さんたちに
なついたみたいでな。
*「お前さんたちが
またここに 来てくれるのを
一緒に ずっと 待ってただよ。
*「ワンッ! ワンワンッ!!
*「ニャオーン!
*「キイ キイッ。
*「キイ キキイ。
*「ワオーンツ!
ワオオオオーーーンツ!!
*「この前 ブルジオって大金持ちの
ご一行が 西の方から船で
この町にやってきたんだ。
*「ホンダラが なにか
話してたみたいだけど あんな男が
相手にしてもらえたのかな。
*「大金持ちが いらしたときに
私も 商売させていただこうと
思ったんですが……
*「全く 相手にされませんでした
トホホホホ…。
*「あれほどの大金持ちともなると
もう よほどの物でないと
欲しいとは思わないんでしょうね。
マリベル「相手にされないのは
当然だと思うわ。
マリベル「あの おじさんの商品
前に 見せてもらったけど
つまんない物ばっか だったもの。
*「あのホンダラが
大金を 手に入れたらしいのう。
*「ぐうたらで 飲んだくれの男が
楽して カネを手に入れるなんて
世の中まちがっとるわい!
*「王子に会えなくなった 悲しみから
みんなが 少しずつ
立ち直り始めたようです。
*「良かったですわ。王子にしても
この島の人々が 元気なほうが
うれしいでしょうからね。
*「くーん くーん。
*「あの キーファ王子のことだ
遠く離れた場所でも
きっと 元気にやってるよな。
*「最近のホンダラさん
やけに 上機嫌だなあ。
*「なにか 悪いことが
起こらなきゃいいけど…。
*「き きせきだ!
ホンダラさんから お代が
もらえる日が くるなんて。
*「この調子で たまりにたまった
ツケも しはらってもらえたら
言うこと ナシなんだけどなあ。
*「ねえ ホンダラさん。
私は お仕事が いそがしいから
いけそうにないわ。
*「だから 旅行には ほかの娘を
さそってあげて……。
*「あ! アルス 来てたのね。
あなたからも 言ってあげてよ。
ホンダラ「つれないこと言うなよ。
ほんの数日で いいからさ
オレのために あけてくれよ。
ホンダラ「金の 心配だったら
ぜんぜん もんだいねえよ。
ぜんぶ オレが はらうからさ。
ホンダラ「だから ふたりきりで
旅行に いこうじゃないか。
ヒック……。
ホンダラ「おう アルスじゃねえか!
ちょうどいい お前も この娘を
せっとくしてくれよ ヒック。
ホンダラ「なに? ホットストーンか。
フフフ よくぞ聞いてくれた。
あれなら ついに売れたぞ。
ホンダラ「なんつったかなあ。
なんでも 世界じゅうに いくつも
別荘を もっているとかいう……。
ホンダラ「ブル……なんとかって
大金持ちが やってきてよ。
そいつが買ってってくれたのさ。
ホンダラ「なんだよ? アルス。
ひと足 おそかったみたいな
くやしそうな顔 しやがって。
ホンダラ「ようやく お前たちも
ホットストーンの 真の価値に
気づいたってことかい?
ガボ「たしか ブルジオって いくつも
別荘を持ってるヤツだよな。
ガボ「今まで おとずれた町で
ブルジオの別荘があった町って
どこだったっけなあ……。
マリベル「あんな石っころを
買うなんて ブルジオさんて
あきれた物好きね。
ホンダラ「ホットストーンなら
とっくに 売れちまったぜ。
ホンダラ「世界じゅうに いくつも
別荘を もっているとかいう
大金持ちが 買ってったんだ。
ホンダラ「これで もうしばらく
働かずに あそんで暮らせるぜ。
ヒック……。
*「ホンダラのヤツ いったい
なにを やらかしたんじゃろう?
*「あの大金持ちの一行が 町を
おとずれてから きゅうに
はぶりが ようなったんじゃ。
*「あたしゃ この仕事には
それなりの 自信を持ってるからね。
*「ここの宿屋は 最高だって
いつでも 胸を張って 言えたさ。
*「だけど この前
ものすごいお金持ちが
この部屋に 泊まってね。
*「さすがに そのときばかりは
このあたしも
気おくれしちゃったよ。
*「世界は 広いんだねえ。
*「王さまでもないのに
あんなに ごうかにしてる人を
初めて 見たよ。
*「えっ? その人たちの家は
どこにあるかって?
*「さあ… あたしは知らないね。
城の占いじいさんにでも
きいてみたらどうだい?
*「この島に 旅人が来るのは
大かんげいじゃ。
*「もしかしたら 王子のうわさを
聞かせてくれる人が
来るかもしれんじゃろ?
*「あのホンダラさんが
キャンディ買ってくれたの!
*「食べても大丈夫かなあ。
やっぱり 返せって
言われないかなあ……。
*「おや お客さんかい?
だったら おもてのほうに
まわってくんな!
オルカ「あっ マリベル!
オレに 会いに来てくれたのかい?
うれしいよ!
オルカ「きたない所で 悪いけど
こんな所で 良かったら
ゆっくりしてってくれよな。
マリベル「なんで オルカって
いつも あんなに
うれしそうなのかしら?
マリベル「……って このあたしに
会えるからに 決まってるわよね。
わかりきったコト聞いちゃったわ。
*「ゴロニャ〜ン。
*「ホンダラが 今月分の家賃を
払ってくれてのう。
*「まだ 半年分の家賃が残っとるが
わしは ヤツに 払う意思が
あったというのが うれしいんじゃ。
*「気長に待っておれば いつか
残りのお金も 払ってもらえる日が
来るかも知れんのう。
*「ホンダラさんが
お金を 払ってくれたのは
うれしいんだけど……
*「素直に 受け取っていいのかしら。
また だれかを だまして
手に入れたお金なんじゃないかしら。
*「あっ ごめんなさい アルス。
あなたの おじさまだったわね。
*「とうとう この島にも
ほかの島から 旅人が
来るようになったのよ。
*「もちろん アルスの仲間には
ほかの島から来たって人も
いるんだけど……
*「こうして 普通の人たちが
いろんな島を 旅し始めたなんて
なんだか楽しいと 思わない?
*「そういえば あの金持ち
世界中に いくつも別荘を
持ってるらしいな。
*「今回の旅のあとは 本宅に
帰るっていってたけど
いったい どこなんだろうな。
*「ふう……。
*「なんでちゅか? レディが
もの思いに ふけってるんでちゅ!
ひとりにして ほしいでちゅ!
*「この先は
グランエスタード城です。
*「あっ アルスさん。
城の者たちが 元気になりました。
よかったら 行ってみてください。
*「わんっ! わんわんっ!
老人「ぐう ぐう…
ぱふぱふ… むにゃむにゃ…。
ガボ「ぱふぱふ ってなんだ??
マリベル「なによ じいさん
寝てるのね!
マリベル「あたしたちが
こんなに 苦労してるのに
平和そうな顔 しちゃってさ!
マリベル「なんだか
お城の空気が 変わったわね。
活気に あふれてるみたい。
ガボ「お城 明るくなったな。
みんな 元気なほうが
キーファも きっと うれしいぞ!
*「ごくろうさまです!
お帰りなさいませ アルスさん!
兵士長「やっと 兵士たちも
もとの元気を
取り戻してくれたようだ。
兵士長「みんなが
元気になったきっかけは
やはり 王さまだろうな。
兵士長「王さま自身が 元気になろうと
努力をなさっておられるからさ。
それが みなに 伝わったのだろう。
マリベル「あらためて 思うけど
王さまが 兵士たちに あたえる
えいきょうって 大きいのね。
*「うわさで 聞いたんだけど
ホンダラさんが 大金を
手に入れたんだって?
*「ホンダラさんは 本当に
すごい人なんだなあ!
一生 ついて行っちゃおうかなあ。
マリベル「さっきの兵士って
いつも あんな調子ね!
マリベル「あの人なら どんなに
ひどい目にあっても
楽しく 生きていられそうね!
ガボ「一生 ついていくのか…
トイレや おフロまで
ついてこられたら 困るぞ!
*「感激しましたよ!
*「落ち込んでいた私に
王さまが わざわざ お声を
かけてくださったんです。
*「王さまが じきじきにですよ!
落ち込んでる場合じゃないって
思っちゃいましたよ!!
マリベル「へ〜 王さまがねえ…
なかなか いいとこあるじゃない!
ガボ「えらいぞ 王さま!
キーファのとうちゃんって
やさしいんだな!
*「ねえねえ 聞いてよ!
*「王さまがね リーサ姫さまと
お食事をなさるようになったの!
*「ずっと ふさぎこんでた王さまだけど
リーサ姫を思う よゆうが
出てきたってことよね。
ガボ「リーサ メシ食えるように
なったんだな。
オイラ うれしいぞ!
マリベル「王さま リーサ姫と
お食事なさるようになったのね。
良かったわ。
*「少しずつだけど
リーサ姫さまが お食事を
召し上がるようになられたわ。
*「やっぱり 王さまと いっしょだと
少しは つらい気持ちも
まぎれるのかしらね。
*「もともと なんにでも
熱中しやすい王子だったけど…
*「王子という身分を捨ててまで
夢中になれるモノを
とうとう 見つけちゃったんだな。
*「くわしくは 知らないけど
あの王子が 探し当てた道だ…
さみしいけれど おうえんするよ。
*「ようやく みんなの食欲が
戻ってきたみたいだ。
*「よかったよ。
やっぱり人間 もの食わないと
元気になれないよ!
*「一時 食料が減らなくなったのは
なぜかと 思っておったんじゃが
最近 やっと 理由がわかったよ。
*「王子のことが あったからじゃな。
みんな 食欲をなくしておったから
食料が 減らなかったんじゃ。
*「しかし みんな冷たいのう。
王子のことを 最近まで
知らなかったのは わしだけじゃ。
*「教えに来てくれても いいのにのう。
話題についていけなくて
わしゃ さみしかったぞい。
*「先日 王さまが お城をまわって
私たち兵士の様子を
そっと ご覧になられたのです。
*「元気をなくしている者が
あまりに多いことに
びっくりなさったようでした。
マリベル「はっきり言って
王さま 気づくの遅いわよね!
マリベル「ま それだけ 王さまに
よゆうが なかったって
コトなんでしょうけどさ。
ガボ「王さま 気づいて 良かったぞ!
王さま 気づかなかったら
みんな あのままだったぞ!
*「ハッ! お帰りなさいませ!
アルスさん!!
大臣「おお アルスたち。
よく帰ってきた。
大臣「さあ 王さまにも
元気な顔を 見せてさしあげてくれ。
バーンズ王「おお アルス
よくぞ もどった。
バーンズ王「はずかしながら わしは
キーファのことを考えるあまり
大切なことを 忘れておったようだ。
バーンズ王「リーサや 城の者たちが
あんな状態になっているのに
少しも 気づかなかった。
バーンズ王「わしは もう少しで
取り返しの つかないことを
してしまうところだったかもしれん。
バーンズ王「キーファが帰らないのは…
それは あやつが 自分の道で
がんばっているから……
バーンズ王「ならば わしも
自分のやるべきことを
がんばらなくてはな。
バーンズ王「アルスたちにも
心配をかけたが もう大丈夫じゃ。
安心して 旅を続けてくれ!
マリベル「王さま やっと
元気になられたのね。
とりあえず 良かったわ!
ガボ「今日の 王さま
すっごく かっこいいぞ!
なんか 元気で 強そうだぞ!
*「王さまが ご自分のチカラで
元気になられたっていうけど
それは 本当なのかしら。
*「私には どこか 王さまが
無理をなさっている気がするの。
ええ そうに決まっているわ!
*「そうでないと この私の立場が
ありませんものっ!
プンプン!
*「はあ… 王さまが とうとう
元気になってしまわれたわ。
*「あっ カン違いしないでね。
べつに それを
喜んでいないわけじゃないの。
*「ただ このお部屋の おそうじを
もう しなくていいって言われたら
イヤだなって 思ってるだけなのよ。
マリベル「たしかに キーファが
帰らないなら もう
部屋は いらないもんね。
ガボ「キーファが いなくても
部屋のそうじは
してても いいと思うぞ!
*「異常なし!
*「さあ 今日も
はりきって 仕事するぞ!
マリベル「なんだ みんな
キーファが いなくても
けっこう 大丈夫そうね!
マリベル「一時は キーファのヤツに
ヤな役 押しつけられたって
かなり ムカついてたけど……
マリベル「もう どーでも
良くなっちゃった!
あ〜 すっきりした!!
*「このお城の 兵士さんたちが
急に はりきり始めたのよ。
*「なにか いいことでも
あったのかしら。
*「おお そこのお若いの。
よければ わしが占ってやるが
どうじゃ?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「では 占ってしんぜよう。 *「ぱぱやー! ままやー! *「おおっ 見えた! *「ここは どこじゃ? *「むむむ……。これは塔か! *「その塔の上で 剣をかざした *「はりゃー! *「まあ 当たるも ハッケ |
いいえ |
*「そうか 占いなど いらんか。 |
*「王子のこと… 王さまが
一番ショックだったと思うんだ。
*「なのに その王さまが
オレたちのことを
逆に 気にかけてくださってさ…
*「がんばらなきゃって思ったよ。
王子の分まで オレたちが
王さまを おまもりしないとな!
マリベル「たしかに 王さまは
痛々しいほど
気を 落とされていたもんね。
マリベル「そんな状態で
気を つかってもらったら
うれしいのは あたりまえだわ。
*「夢を 現実にできるチャンスが
あっても いろいろな事情で
しりごみする人もいるのに……
*「王子は なんの ためらいもなく
自分の夢を つかまれたのですね。
*「そんな王子の生き方を
正直 うらやましいと思います。
*「次々と 新しい島が現れるのは
学者としては
うれしい限りなのだが……
*「いまひとつ 調査のほうが
追いついていないのが現状だ。
*「こうして ただ 報告を待つより
できることなら 私自身が
調査に行ければと 思うのだ。
*「ようやく この城の人たちも
元気になったようですね。
*「王子は 今日も
この空の下のどこかで
がんばってる!
*「それで いいじゃないですか。
ねえ?
*「王さまは 元気になられたと
聞いたが リーサ姫は
どうなんだろう。
*「王子のことが あってから
姫は まだ一度も バルコニーに
出ていらっしゃっていないのだ。
*「あまり 思いつめないで
たまには 外の空気でも
吸われたらいいと思うのだが。
*「これは アルスさん。
リーサ姫が 少しですが
元気になられました。
*「今まで 王さまとリーサ姫は
ほとんど 顔を合わせることが
なかったのですが……
*「さすがに 王さまも 姫の様子に
気づかれたんでしょうね。
*「毎日 王さまと過ごす時間が
できるようになってから
姫は 落ち着かれたみたいです。
マリベル「リーサ姫の様子に
王さまが 気づいてくださって
ホントに 良かったわよね。
マリベル「あたしからすれば
もっと 早く 気づきなさいよって
言いたいところなんだけどさ。
ガボ「王さまが リーサと
いっしょにいてくれるんだな。
ガボ「キーファがいなくなっても
リーサは ひとりじゃないもんな。
リーサ姫「あっ アルス…。
リーサ姫「あのね… アルス。
近ごろ お父さまが 私と
いっしょに いてくださるの。
リーサ姫「なんの話をするでもなく
ただ だまって お食事を
するだけなんだけど……。
リーサ姫「お父さまも お兄さまのこと
つらかったんだなって……
そんな気持ちが 伝わってくるの。
マリベル「リーサ姫…
まだ 元気ないわね。
マリベル「でも これからは
王さまが ついているんだもの。
すぐに 良くなられるわ。
ガボ「リーサ まだ さみしそうだぞ。
キーファが いっしょじゃないと
やっぱり ダメなのか?
*「うわっ!
急に 話しかけないでくれよっ。
*「おしっこした所に サイフを
落としちゃったじゃないか!
マリベル「まあまあの屋敷ね。
だけど あたしの家よりは
多少 みおとりするわね。
ガボ「でっけえ家だなあ。
*「いまさら 言うまでもないけど
ここは 世界的な大金持ち
ブルジオさまの本宅でーす。
*「こんな 人里はなれたところに
屋敷を たてるなんて
ブルジオさまも 変わったお方だべ。
ガボ「なあなあ アルス。
今度は ブルジオが
家にいるときに 来てみようぜ。
マリベル「ブルジオっていったら
クレージュや リートルードに
別荘を持ってる人じゃないの。
マリベル「なんで そんな人が
こんな 人里はなれた所に
住んでるのよ。
*「ブルジオさまが帰ってきたら
お願いしてみようかしら。
*「リートルードか クレージュの
どちらかの別荘に あそびに
いっても いいですかって。
*「し 仕事を サボってるなんて
とんでもない。 私は井戸のコケを
採取しているんですよう。
*「とくに 使い道はないんだけど……。
*「ご主人から れんらくが来たら
いつでも船を 出せるように
しておくのが オレたちの仕事さ。
*「ご主人が 出ていったっきり
帰ってこねえから オレたちゃ
ヒマを もてあましてんだ。
*「いま ご主人が どこで
どうしているのかなんて
さっぱり わからねえな。
*「ブルジオさまは かなり 味に
うるさい お方だからなぁ。
*「舌に合わない料理を出されて
テーブルを ひっくり返したり
してなきゃ いいんだけど……。
*「ブルジオさまも こまったお方だ。
屋敷を出ていったっきり なんの
れんらくも よこさないのだから。
*「各地の別荘を まわりながら
めずらしい品を 買い集めるための
旅行だと 言っておられたが……。
*「これほど 長いあいだ
屋敷を はなれるなんてのは
初めてのことだからなあ。
ガボ「ブルジオのオッチャンの別荘に
行けば そこで オッチャンと
ぐうぜん 会えたりしてな。
マリベル「買い物のためだけに
自由気ままに 旅行できるなんて
ブルジオさんて いいご身分ね。
アルスは 本だなを調べた。
アルスは「うらみ つらみ ねたみ」と
書かれた日記を 手にとって読んだ。
”おのれ おのれ おのれ!
世界樹のしずくを売る店の
店員どもめっ!
”よくも このブルジオに向かって
あのウンザリする行列に くわわれなどど
ぬかしてくれたな。
”いつか あの店を買い取って
当時の店員どもを ひとり残らず
全員 クビにしてやる!
*「たぶん ブルジオさまは
しばらく 戻りそうにないわね。
*「この旅で かならず 家宝として
ふさわしい物を 見つけるんだって
意気ごんでいらしたから。
*「バロックの建物を 別荘にしてる
大金持ちが このリートルードに
やってきたんです。
*「やはり この町は 芸術の都と
呼ばれるだけあって いろんな人が
やってくるから たいくつしないな。
*「ついに この別荘の もちぬしの
ブルジオさまに 会えたんだ!
*「でも ここには ちょっと
立ちよっただけで すぐに
よそへ 旅立っちまったけどな。
ガボ「ブルジオってヤツは
もう リートルードには
いねえみたいだな。
*「ブルジオさまは いまごろ
どこを旅しているのかって?
それは こっちが聞きたいよ。
*「まあ ここに来たくらいだから
クレージュの別荘にでも
行ったんじゃないですかね。
*「うらぎられたぶんだけ
ガッカリって感じよねぇ。
期待しすぎたのかしら。
*「ブルジオさまは 若くもなければ
かといって ハンサムでもない
ふつうのオッサンだったわ。
*「でも ブルジオさまの息子は
かなり けっさくだったわよ。
*「そりゃ わたしだって
ご主人さまが お泊まりのあいだは
いっしょうけんめい 働いたもん!
*「でも ご主人さまがルスだと
ついつい なまけたくなるのよ。
あんたにも 経験あるよね?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「なら わかるでしょ。 |
いいえ |
*「フン ウソおっしゃい。 |
*「今まで ナゾだった
別荘の持ち主が ようやく
クレージュに やってきたんです。
*「ブルジオさんが 別荘に
やってきたのは 世界樹のしずくが
欲しくなったからだと思うね。
*「でも 行列に たえられなくて
店員と モメたって話だよ。
*「期せずして 別荘の持ち主の
顔を おがむことができたの。
*「なんでも 旅行のとちゅうで
この町に 別荘があったことを
思い出して たちよったそうよ。
*「ついに じまんの料理を
ブルジオさまに 食べて
もらうことが できたんです。
*「しかも ブルジオさまから
おホメの言葉まで いただいて
もう しあわせで いっぱいです。
*「ブルジオさまが すみずみまで
よく そうじしてあるねって
ホメてくださったのよ。
*「私 こんなの初めて
これが 主人につかえる者の
よろこびなのね。
*「つい最近 ご旅行ちゅうの
ブルジオさまが この別荘に
おいでになったのです。
*「なんでも ブルジオさまは
めずらしい品を 買い集めるために
世界じゅうを旅しておられたとか。
*「私どもも ブルジオさまが
ご旅行ちゅうに 手にいれた品を
見せていただいたんです。
*「なかには おかしなモノも
ありましてね。たしか……
ホットストーンだったかな。
*「ふれると あったかいのですが
あれは どうみても ただの
石っころにしか 見えませんでしたよ。
*「しかし ブルジオ様にとっては
たいそうな宝物のようで ほくほく顔で
お屋敷に 帰っていかれましたよ。
マリベル「きっと ブルジオさんて
ごつい指輪を いくつもハメてる
ぶくぶくに太ったオジサンよ。
マリベル「それでもって 笑うと
あごの下の肉が タプタプ
ゆれるんだわ。う〜ヤダヤダ。
ガボ「なあ アルス。
ブルジオのオッチャンの家に
遊びにいってみようぜ。
*「え! ブルジオさまの
次の行き先は どこかって?
*「旅行は おしまいにして
いちど 本宅へもどるって
おっしゃっていたわよ。
*「私も 本宅が どこにあるのかは
知らないんだけど ずいぶん
人里はなれた場所に あるそうよ。
*「ブルジオさまから 別荘に
あそびに行っても いいっていう
おゆるしを いただいたの。
*「今から なやんじゃうなぁ。
リートルードにしようかな……
それとも クレージュが先?
*「船で ご主人を むかえに
いったときは あまりの
荷物の多さに ぶったまげたぜ。
*「世界いちの 金持ちともなると
やっぱ 金づかいの あらさも
世界いちなんだなぁ。
*「むふふ……だらしない顔で失礼。
わたしゃ うれしくって
うれしくって しかたないんです。
*「ご主人が 旅先で食べた料理より
お前の つくった料理のほうが
うまいって言ってくれましてね。
*「もう うれしいの なんのって。
むふふ……。
*「ブルジオさまも こまったお方だ。
せっかく 帰ってきたというのに
部屋に とじこもって……。
*「ホットストーンとかいう
ヘンな石っころを いち日じゅう
ながめているだけだなんて!
*「ブルジオの息子であるボクが
こんな みすぼらしいカッコを
しているなんて おかしいかい?
*「ふっふっふ……。
でも このカッコには
ちゃんとした理由があるんだぜ。
*「世界いちの大金持ちの
息子である このボクは
いわば 歩く身の代金なのさ。
*「だから わざと きたならしい
カッコをして 悪人たちの目を
あざむいているってワケね。
ガボ「ウガァ くっせえな。
ガボ「ブルジオのオッチャンの
息子って ダーマの山賊たちと
同じ においがするぞ。
*「まったく。坊っちゃんときたら
あの きたならしいカッコを
全然 やめようとしないんです。
*「やっぱり 旅行中も あのままで
ご主人さまと いっしょに
歩いていたのかしら……。
*「……うむ いかにも。
わしが 世界いちの大金持ち
ブルジオその人じゃ。
ブルジオ「して そなたたちは
いったい なんの用があって
わしを たずねてきたのだ?
ホットストーンのことを
ブルジオに 話しますか?
いいえを選んだ場合のみ | |
---|---|
いいえを選んだ場合のみ |
ブルジオ「なんだ なんだ ブルジオ「いまは この石のことしか ブルジオ「こいつを ながめていると |
ガボ「おいおい アルス。
なんで ブルジオのオッチャンに
石っころのことを 話さないんだ?
ガボ「かわりにオラが オッチャンに
話してやろうか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ガボ「やっぱ オイラじゃ ダメだよ。 |
いいえ |
ガボ「そうだな。オイラが話すと |
ブルジオ「なんだね?
やっぱり わしに なにか用が
あるというのだな。
ブルジオ「もし話が あるのなら
てみじかに たのむぞ。
ブルジオ「わしは この石のことで
頭が いっぱいなのだからな。
ホットストーンのことを
ブルジオに 話しますか?
はい | |
---|---|
はい |
アルスは ホットストーンのことを ブルジオ「……ふん。 ブルジオ「世界一 高い塔のてっぺんで ブルジオ「だが つくり話に ブルジオ「このホットストーンが ブルジオ「まあ お前たちの話が ブルジオ「うーむ 英雄とは ブルジオ「だが この石は わが家の ブルジオ「だから どんな理由が |
ブルジオ「伝説の英雄か……。
いったい どんな人物なのだろう。
ブルジオ「やはり 英雄なのだから
美男子 もしくは美少年か。
いやいや 美女の可能性もあるな。
ブルジオ「もし そのような人物を
使用人に くわえることができたら
さぞ ジマンになるだろう……。
ブルジオ「まて まってくれッ!
お前たちに ひとつ話がある。
ブルジオ「さっき お前たちが
かたってくれた英雄の話
わしは 信じることにしたぞ。
ブルジオ「だが ホットストーンを
ゆずることまでは できん。
ブルジオ「そこで お前たちの旅に
わしも 同行させてほしい。
ブルジオ「旅の とちゅうで
ホットストーンが 必要なときが
きたら お前たちに わたそう。
ブルジオ「悪い話では あるまい。
わしを つれていってくれるか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ブルジオ「そうか そうか。 ブルジオ「お前たちの話に でてきた ブルジオ「ひと目 英雄を見るまでは ブルジオが 仲間にくわわった! |
いいえ |
ブルジオ「フン 世界いちの金持ちを ブルジオ「お前たちが イヤがっても ブルジオ「お前たちの話に でてきた ブルジオ「ひと目 英雄を見るまでは ブルジオが むりやり仲間に |
ブルジオ「お前たちの話が 本当なら
英雄とやらが 復活するのを
この目で見られるのであろう?
ブルジオ「わしは今から
それが楽しみで ならんわい。
ブルジオ「とっとと 目的地へ
つれていってくれ。
ブルジオ「きちょうな時間を
さいてまで わしは お前たちに
付き合ってやっているのだぞ。
マリベル「ブルジオさんて 強引よね。
あたしたちの つごうなんか
おかまいなしって感じでさ。
マリベル「どうせ ついてくるなら
最初っから こころよく
協力してくれればいいのに。
ブルジオ「ぶちぶち 文句を言うな。
協力してやる気に なっただけでも
ありがたいと 思わんかい!
*「あっ ご主人さま。
*「別荘へ あそびにいく
おゆるしを いただき
ホントに ありがとうございます。
ブルジオ「行くのはいいけど
ちゃんと 帰ってくるのだぞ。
行きっぱなしは こまるからな。
*「ご主人さま オラにも……
オラにも 休みをくだせえ!
ブルジオ「うむ。じゃあ えらべ。
一生 休むか それとも
休みナシで 働き続けるかだ。
*「そ そんな 殺生なぁ。
*「これはこれは ご主人。
船の用意は できています。
いつでも 出せますぜ。
ブルジオ「いまは必要ないが
用意だけは おこたるなよ。
*「ご主人が おのぞみのときに
いつでも船を 出せるように
しておくのが オレたちの仕事さ。
*「ご主人さま お出かけですか?
ブルジオ「うむ この者たちと
伝説の英雄を 復活させるための
冒険に 出ることになった。
*「なら ご主人さまの好物を
いつでも ならべられるよう
用意して 待っております。
*「ご主人さま。まさか また
長期間の ご旅行にいかれる
おつもりでは ありますまいな。
ブルジオ「残念ながら その通りだ。
わしは この者たちと 伝説の英雄を
復活させにゆくのだよ。
ブルジオ「そのために 世界中を
かけまわって 世界一高い塔を
探さねばならんのだ。
*「英雄を復活させるには その塔へ
行かねば ならないのですね。
ともかく 道中 お気をつけて。
*「パパらしくないね。
そんな うすよごれた連中を
つれて歩くなんて。
ブルジオ「息子よ ひとのことを
とやかく言う前に たのむから
フロに はいってくれ。
*「これは パパのためなんだよ。
庶民のカッコを していれば
ゆうかいされずに すむだろ。
ブルジオ「……。
*「ご主人さまからも 坊っちゃんに
おフロに はいるように
言ってやってくださいまし。
ブルジオ「うむ そうだな。
そろそろ ひとこと ガツンと
注意せねば いかんか……。
*「ウワサでは どこぞの金持ちが
カッコよさランキング 1位を
金で買おうとしたらしい。
*「もちろん 失敗に終わったが
その金持ちとは この町の別荘の
持ち主だって話だ。
*「まったく……なんでも金で
手に入れようとするのは
金持ちの 悪いクセだな。
ブルジオ「……。
*「ブブブブ ブルジオさま!
別荘の けいびは万全です!
ブルジオ「うむ 城を守るのと
同じくらいの こころがまえで
しっかり けいびするのだぞ。
*「おや ブルジオさま。
また旅に 出られたのですか?
ブルジオ「旅というよりも 冒険だな。
なんといっても 伝説の英雄を
復活させるのだから。
*「ははは ごじょうだんを
英雄だなんて まるで
おとぎ話みたいですね。
ブルジオ「わしの別荘が 英雄を
復活させることに なにか
関係があるというのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ブルジオ「むっ そうか。 |
いいえ |
ブルジオ「ばかもーん! |
*「めずらしい物を もとめて
また 旅を始められたのですね。
そうでしょう? ブルジオさま。
ブルジオ「こんどは 物じゃない。
めずらしい しゅんかんに
立ち会うための冒険なのだ。
*「げッ ご主人さま!
わたし サボッてなんて
いないです。
*「さいきん からだの調子が
すぐれなくて……ごほッ ごほッ。
ちょっと 休んでただけですわ。
*「あら まあ みなさんって
ブルジオさんの 知り合いでしたのね。
とにかく クレージュへ ようこそ。
*「あっ ブルジオさん。
やっぱり 世界樹のしずくが
欲しくなったんですね。
ブルジオ「フン かんちがいするな。
わしは あんなモン いらんわい。
もう2度と ならぶものか。
*「あっ! この人よ この人!
この人が 別荘の持ち主の
ブルジオさんよ。
*「って あなたたち……。
ブルジオさんの知り合いだったのね。
大声だして 損したわ。
*「だ だんなさま!
また 私めの料理を 食べに
いらしてくださったのですね。
ブルジオ「いや ちょっと
ヤボ用で よっただけだ。
*「がっくし……。
*「いつ ご主人さまが いらしても
いいように すみずみまで
キレイにしておきました
ブルジオ「よしよし 上出来だ。
これからも 今までどおり
しっかり 仕事に はげめよ。
*「これはこれは ブルジオさま。
また クレージュの別荘に
おみえになるとは……。
*「やっぱり まだ 世界樹のしずくに
みれんが あるのですね。
ブルジオ「ふん! いまいましい。
貧乏人が ほしがる安物など
ほしいとも思わんわい。
*「おねがいです ご主人さま。
私も 本宅で働かせてください。
ブルジオ「お前の場合は もうすこし
やせたら 考えてあげよう。
*「キーッ!
ブルジオ「そういえば この辺には
まだ わしの別荘がないな。
ブルジオ「この 小さな漁村が
アルスたちの村なのか…。
ブルジオ「母親が 恋しいのもわかるが
わしは 英雄の復活が 早く見たい。
旅路を 急いでほしいものだな。
マーレ「お帰り アルス。
父さんなら 漁に出ちまったよ。
マーレ「休みたいなら 部屋でお休み。
お友だちも いっしょにね。
ブルジオ「今のが アルスの母親か。
どうってことのない
ふつうの おばさんだな。
ブルジオ「それより アルスの父が
ただの漁師ということのほうが
ずっと 意外だったが……。
ブルジオ「さっき 話していたのが
マリベルの母親なのか。
ブルジオ「ふ〜む…
若いころは さぞ 美しい
ご婦人だったであろうな。
ブルジオ「マリベルの父か…
どことなく わしに似ておるな。
ブルジオ「まあ ゆうふくな生活を
しておると 似るのかもしれんな
態度や体型が。わっはっは。
石版を調べると
ブルジオ「おいおい どうするつもりだ?
わしは そんな所には
とびこみたくないぞ。
*「おや? そちらの方は
この前も この町に
来た人じゃないのかい?
*「あ あの もしかして
そちらのお方が
私に なにかご用なんですか?
ブルジオ「いや 特に用はない。
*「そ そうですよね。
私みたいな しがない商人に
用なんてありませんよね ハハ…。
マリベル「お金持ちが
どーしたって言うのよ。
それが なんか えらいワケ!?
マリベル「オタオタしちゃって
みっともないったら
ありゃしないわっ!
*「あのホンダラが
大金を 手に入れたらしいのう。
*「ぐうたらで 飲んだくれの男が
楽して カネを手に入れるなんて
世の中まちがっとるわい!
ブルジオ「ふだんの ホンダラは
ろくでもない男のようだな。
ブルジオ「まあ わしにとっては
売ってる本人は どうでもいい。
いい品が手に入れば それで満足だ。
*「ねえ アルス
そちらのおじさまが
大金持ちって ホント?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「大金持ちのおじさまって |
いいえ |
*「なあんだ… がっかり。 |
ブルジオ「ふむ……
悪くはない娘だが わしは
もっと 若い娘のほうがいいな。
マリベル「いやーね!
お金持ちと聞くと
目の色 変えちゃう女って!!
ガボ「ブルジオのオッチャンって
ステキなのか? オイラには
よく わかんないぞ。
*「ホンダラのヤツ
毎日 上きげんで
酒を飲んでおるが……
*「あやつのコトじゃ
そんな生活は
そう 長く続くまいて……。
*「はあ〜。
ホンダラさん また さいきん
ツケで飲みはじめたんだよ。
*「でも ホンダラさんのことだから
お金が なくなったフリを
しているだけなのかな。
*「まあっ そちらのお方は…
また こちらに
お泊りになるんですか?
ブルジオ「いや なんとなく
寄っただけだ。
*「そ そうでしたか。
また ぜひ いらしてくださいね。
ホッ……。
ホンダラ「ややっ アルス。
どうして ブルジオのだんなと
いっしょに いるんだ?
ホンダラ「まあ めんどくせえから
いちいち 理由は聞かないぜ。
それよりも……。
ホンダラ「だんなと 旅をするなら
日ごろから オレのことを
よく 言っといてくれよな。
ホンダラ「何にせよ また だんなが
オレさまを たずねてくれるとは
ユメにも思いませんでしたぜ。
ブルジオ「べつに 特別な用があって
たずねたわけではない。
ホンダラ「へへへ そうですかい。
なにか必要なときは 今後とも
このホンダラを ごいひきに。
※誤字まま
ブルジオ「ホンダラのおかげで
ホットストーンという秘法を
手にすることが できたのだ。
ブルジオ「ヤツには 少なからず
ものを見る目が あるようだな。
ホンダラ「まったくよぉ。
アルスたちの 行動力には
おったまげたぜ。
ホンダラ「世界的な 大金持ちである
ブルジオのだんなと いつのまにか
お知り合いに なってるなんてよ。
ブルジオ「あのホンダラという男は
前に会ったときも そうだったが
いつも ヘラヘラしているな。
ブルジオ「そのせいか ヤツが
なにを考えているのか わしには
さっぱり 読み取れんわい。
ブルジオ「この前の 旅行では
この城には 来なかったんだが…
まあまあ りっぱなお城だな。
ブルジオ「この城を 買い取るとしたら
いくら かかるかのう。
ブルジオ「お城見学も けっこうだが
わしも なにかと忙しい身でな。
早く 英雄が 見たいのう。
ブルジオ「それにしても
ここは 変わった城だな。
ブルジオ「ふつう 城というものは
はなやかな感じが するものだが
ここの空気は 少し ちがうようだ。
大臣「王さまは 完全に
以前のご自分を 取り戻された。
大臣「それでも まだ
いなくなった王子のことを思えば
胸を 痛められるかもしれんが……
大臣「もう よほどのことがない限り
王さまは 大丈夫であろう。
バーンズ王「キーファが帰らないのは…
それは あやつが 自分の道で
がんばっているから……
バーンズ王「ならば わしも
自分のやるべきことを
がんばらなくてはな。
バーンズ王「アルスたちにも
心配をかけたが もう大丈夫じゃ。
安心して 旅を続けてくれ!
ブルジオ「こんな 小国の王とは
思えぬような りっぱなお方だな。
ブルジオ「この国の民が
幸せに暮らしている理由が
わかる気がするわい。
リーサ姫「お兄さまに
会えなくなったことを
ずっと つらく思ってたけど……
リーサ姫「つらいのは
私だけじゃなかったのね。
リーサ姫「お父さまも 同じように
つらい思いを なさってたのね…。
ブルジオ「なんとかわいらしい姫君だ。
元気がないのは 兄を
失われたからか… かわいそうにな。
ブルジオ「なんだ この塔は?
世界一高い塔は
ここでは ないじゃろう。
ブルジオ「うお? なんだ!
ホットストーンが きゅうに
熱くなりおったぞ。
ブルジオの持つ ホットストーンが
とつぜん まばゆい光を はなった!
なんと 塔のトビラが開かれた!
ブルジオ「ホットストーンが
あんなに熱をもって ひかり
かがやいたのは 初めてだ。
ブルジオ「なにやら 核心に
せまってきた 気がするな。
ブルジオ「ホットストーンに
このような 不思議なチカラが
かくされていたとは……。
ブルジオ「まるで お前の言う
英雄の話が 真実であることを
うらづけているかのようだな。
ガボ「ガルルル。
気をつけろ アルス。
塔の中には 魔物がいるぞ。
マリベル「ちょっと アルス。
今のは どういうことよ。
マリベル「ホットストーンが
塔のトビラを 開いたように
みえたけど……。
ブルジオ「うう……。
わしは 生きて ふたたび
屋敷に帰れるのだろうか。
ガボ「心配するな。
オイラたちが オッチャンを
しっかり 守ってやっからよ。
ブルジオ「ときに アルスよ。
こんな 魔物だらけの塔を
のぼりきる自信は あるのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ブルジオ「よし 信じたからな。 |
いいえ |
ブルジオ「わしを ここに |
ガボ「ブルジオのオッチャンが
魔物を見たら コシを抜かして
ビックリすっかもな。
マリベル「最上階に 何があるか
今から楽しみだけど……。
マリベル「これで 何もなかったら
この塔にのぼるって決めた
アルスのせいだからね。
ガボ「この塔は すんげー高いから
てっぺんから 見下ろす景色が
とっても きれいだろうな。
マリベル「ねえ 最上階は まだ?
あたし もう歩き疲れたんだけど。
マリベル「まったく 何だって
この塔は 階段やハシゴが
むやみやたらと多いのよ。
ブルジオ「ふむ……どうやら
ここが 最上階のようだな。
ブルジオ「どうだ アルスよ。
ここが ホットストーンを
つかう場所だとおもうか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ブルジオ「よし わかった。 持ち物がいっぱいの時 ブルジオ「む? なんだなんだ ブルジオ「なら 道具ぶくろに ブルジオは 道具ぶくろに アルスは ブルジオから |
いいえ |
ブルジオ「うーむ ここではないか。 ブルジオ「わしは この塔の最上階が |
はいの場合
マリベル「何よ ホットストーンを
どこで使うかですって?
マリベル「そんなの あんたが
自分で考えなさいよ。
いいえの場合
マリベル「素直にホットストーンを
借りとけば よかったのに
なんで ことわったのよ。
マリベル「あんたって ときどき
わけ分かんないこと するよね。
ブルジオ「せっかく わしが
ホットストーンを かしてやると
言ったのに……。
ブルジオ「まあ お前にも
なにか考えがあるのなら
わしは とやかく言うまいよ。
ブルジオ「どうだね ホットストーンを
使えそうな場所は ありそうか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ブルジオ「よく 探してみてくれ。 ブルジオ「ホットストーンが |
いいえ |
ブルジオ「なんと ここには ブルジオ「なら ホットストーンは |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
アルスたちは ブルジオに ブルジオ「また ホットストーンが |
いいえ |
ブルジオ「では まだここで ブルジオ「ならば ホットストーンは |
出ようとすると
ブルジオ「おいおい お前たち!
ホットストーンをもったまま
どこへ行くつもりだ?
ブルジオ「よそへ行くのなら
わしに ホットストーンを
返してからにしてくれ。
ブルジオ「また ここに来たか。
やはり お前たちも ここが
あやしいと思っているのだな。
ブルジオ「どうだ アルス。
ホットストーンが必要か?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ブルジオ「よし わかった。 持ち物がいっぱいの時 ブルジオ「む? なんだななんだ ブルジオ「なら 道具ぶくろに ブルジオは 道具ぶくろに アルスは ブルジオから |
いいえ |
ブルジオ「うーむ ここではないか。 ブルジオ「わしは この塔の最上階が |
アルスは ホットストーンを
天に かかげた。
ホットストーンが アルスの手から
じょじょに はなれていく……。
*「ここは どこでござろう……?
わしは わしは……そうでござった!
*「最後の決戦をまえにして
神が わしを封じたのでござった。
のちの世のために……。
*「世界は どうなったので ござろう。
どれだけの月日が たったのか?
魔王との 決戦のゆくえは?
*「まだ神は この世におわすのか?
英雄と呼ばれた わしのチカラを
必要として おられるのか……。
マリベル「あんたの おじさんが
持っていた ホットストーンが
英雄の玉石だったとはね。
マリベル「あんな人でも たまには
役に立つことがあるのね。
ガボ「ウガァ ホットストーンが
なくなっちまったぞ。
ガボ「ブルジオのオッチャンに
なんて 言い訳しよう……。
ブルジオ「これは どういうことだ。
なんなんだ あいつは?
ブルジオ「お前たちの言うとおり
たしかに ホットストーンから
何者かが 出現したが……。
ブルジオ「あれが英雄だというのか?
どう見ても 英雄とは ほどとおい
くたびれた 老いぼれではないか。
ブルジオ「しかも ホットストーンは
おかしな石版に なってしまったし。
おお なんということだ……。
ブルジオ「これじゃ ホットストーンを
うしなったも同じだよ。とほほ。
ガボ「やっぱ オッチャンは
ホットストーンがなくなって
がっかりしてたな。
マリベル「戦士らしい 格好をしてるけど
まさか あんな さえないのが
英雄じゃないわよね。
ブルジオ「あの者の そばに行って
たしかめてきてくれんか。
ブルジオ「ホントに あの風変わりな
カッコをした ジイさんが
お前たちのいう英雄なのか?
出ようとすると
ブルジオ「なんのつもりだ アルス。
あの者を おきざりにして
一体 どこへ行くというのだ。
*「封印された わしを ふたたび
現世に 復活させてくれたのは
おぬしたちでござるな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「やはり そうでござったか。 |
いいえ |
*「ウソを もうすな。 *「おぬしたちで ないのなら *「とにかく 礼を言うでござるよ。 |
*「わしは メルビンと申すでござる。
戦士たちよ。わしは 今すぐ
知りたいことが あるのでござる。
メルビン「教えてくださらんか?
今 世界は どうなってるんでござる?
魔王は ほろんだので ござろうか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
アルスは 世界について メルビン「……なんということだ! メルビン「わしが 封印されたのは メルビン「神は みずからが亡きあと メルビン「それで 魔王に対抗できる メルビン「今にして思えば 神は メルビン「ところで アルスどの。 メルビン「アルスどのの お話で メルビン「魔王が神を ほろぼしたのに メルビン「なにやら イヤな予感が メルビン「そこで お願いでござる。 |
いいえ |
メルビン「まさか 知らぬはずは メルビン「いじわるを申さずに (ループ) |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
メルビン「ありがたい。 メルビンが 仲間にくわわった! |
いいえ |
メルビン「そのようなことを言わず (ループ) |
ガボ「オイラは メルビンが
強いって すぐに分かったぞ。
マリベル「こんな おじいさんが
伝説の英雄だなんて あたしは
納得できないわ!
メルビン「わしを 見た目だけで
判断してほしくないでござる。
メルビン「老いたりといえど
英雄としてのチカラは 少しも
おとろえて いないでござるよ。
メルビン「封印されている間に
過ぎ去った時間は わしにとって
いっしゅんでござったが……。
メルビン「もう どこを探しても
知り合いがいないと思うと
さびしいでござるな。
メルビン「たしかに わしは
老いぼれかもしれんが まだまだ
若い者には 負けんでござる。
ブルジオ「おい アルス。
そのジイさんは ほんとうに
お前の探していた 英雄なのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ブルジオ「お前 みずから ブルジオ「うーむ 残念無念。 |
いいえ |
ブルジオ「いや そのジイさんは ブルジオ「あれほど 神秘的な |
ブルジオ「こんな ジイさんが
伝説の英雄だったとは……。
ブルジオ「まったく 現実ってのは
ロマンの かけらもないな。
ブルジオ「アルスよ。
ここからは わしひとりで
屋敷へ 帰ることにするぞい。
ブルジオ「ホットストーンを
うしなったのは 残念だが
いいものを見させてもらったよ。
ブルジオ「あんな めずらしいものは
いくら 大金を つんだとしても
見られるものでは ないしな。
ブルジオ「わしは 満足してるよ。
ただ 心残りなのは その英雄だ。
ブルジオ「わしにとっては もっと
絵に描いたような 美男か美女を
そうぞうしておったのだがな。
ブルジオ「もし その英雄が美形なら
使用人に くわえてもいいと
考えていたんだが……。
メルビン「ブルジオどの。
メルビン「失礼でござるが わしが
剣を ささげるのは わしが
みとめた 戦士にだけでござる。
ブルジオ「ふむ そうかそうか。
まあ お前たちは お前たちの
冒険の旅を つづけてくれ。
ブルジオ「わしは のんびり
ひとり旅と しゃれこむよ。
じゃあな さらばだ。
マリベル「ふぅ ブルジオさんが
いなくなって 肩の荷が
おりた気分だわね。
メルビン「封印されている間に
世界が どのように変わったのか
この目で たしかめたいでござる。
メルビン「さあ アルスどの。
旅を続けるでござるよ。
※この時点で、三つの石版を攻略できるようになる。
占いではマーディラス・プロビナ・ルーメンの順になるが、
本サイトでは攻略本順のプロビナ・ルーメン・マーディラスで進める
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