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マリベル「どうやら ここは まだ
封印されてないみたいね。
マリベル「今日は もう 暗いから
あそこの村で 休みましょ。
ガボ「クン クン。ここは まだ
封印されては いないみたいだぞ。
ガボ「空気が やな感じしないもんな。
ガボ「オイラ ハラへっちまったよ。
はやく メシに しよう。
マリベル「なんだか 小さな村ねえ。
もう 日が くれているけど
宿屋とか あるのかしら?
*「おや 旅の方ですか?
昨日といい 今日といい
こんな いなかに めずらしい…。
*「ここは アボンの村。
何もない所ですが どうぞ
ゆっくりしていってください。
*「ルルル〜 ラララ〜。
*「あっ! い いやだ。
あんたたち いつの間に……。
*「いや なにね。昨日 この村に
来た 楽師さんが かなでた
メロディが 妙に 心に残ってね。
*「つい 口ずさんじまうんだよ。
いいトシして
はずかしいんだけどね。
マリベル「よっぽど ウデのいい
楽師が 来てたみたいね。
マリベル「もう少し はやく 来てたら
会えたかも知れないのに……ホント
アルスって 間が悪いわね。
ガボ「がくしって なんだ?
うめえのか?
*「ムニャ ムニャ
楽師さ〜ん……ムニャ。
*「昨日 この村に いらっしゃった
お年寄りの楽師さん ステキな
音色を きかせてくれたのよ。
*「今朝 早く たたれたみたいだけど
いつか また
来てもらえないかしら。
*「この村の東 ふみいる道さえない
岩山の中に えらく古びた塔が
そびえたっている。
*「あんな山奥に いったい 誰が
何の目的で 塔なんぞ
つくったのだろうな?
*「ワオーン。
*「オレは今まで 音楽になんて
なんの 興味も
無かったんだけどな。
*「あの楽師……みてくれは
くたびれた ジイさんだったが
あいつが スゴイのは わかる。
*「ああ くそ!
もういちど ききてえなあ!
*「今朝 村を出ていった 楽師だが
今度は 南のフズの村へ
行くと 言ってたぜ。
*「もし 会いたいなら 明日早く
出りゃ 追いつけるんじゃないか。
アルスは 墓石を調べた。
村人の墓だ。
*「この村の はじっこにある
階段は 岩山をぬける
トンネルの入り口だべよ。
*「トンネルをぬけて 南に行くと
フズの村。そこから北東へ
向かえば ハーメリアの町だべ。
*「このトンネルは 夜の間は
通行止めだ。
*「旅の者なら 村長さんの家に
いけば 泊めてくれるだろう。
*「今日の所は そちらで 泊まって
明日の朝 また 来られるが
よかろう。
マリベル「どうやら 朝にならないと
山の向こうへ 抜けられないようね。
マリベル「とりあえず 今夜は
村長さんの家に
とめてもらいましょうよ。
ガボ「メシっ メシっ!
村長さんちで メシっ!
*「これは 旅のお方。
こんな 山奥まで ようこそ
おいでに なられました。
(教会)
*「ルルル〜 ラララ〜。
お風呂場って 声が ひびくから
つい 歌っちゃうのよねえ。
*「……って あんたたち
なに いきなり 人の家の風呂場に
入りこんでんのよ!?
*「あら 今日も お客さんなの?
めずらしいこともあるわね。
2日つづけてなんて。
*「昨日 泊まっていったのは
お年よりの楽師さんでさ。
*「あのお年で 旅してるなんて
変だと思ったけど 演奏の方は
そりゃあ よかったわよ。
*「あんたたちも もう1日早く
来てりゃ きけたのに……。
残念だったわねえ。
*「ワシは この村の 村長じゃ。
フォフォフォ こんな ばあさんが
村長というのは おかしいかえ?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「フォフォフォ。 |
いいえ |
*「フォフォフォ。 |
*「ところで おまえさん方 旅の人と
お見受けするが もう 村の中は
じゅうぶん 見なすったか?
いいえを選んだ場合のみ | |
---|---|
いいえを選んだ場合のみ |
*「ならば もう少し 見てまわるが |
*「もう 村の中は じゅうぶん
見なすったかね?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「では この時間 山をぬける *「ここは 山奥ゆえ 宿屋のひとつも |
いいえ |
*「ならば もう少し 見てまわるが |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ゆっくりして いかれるが |
いいえ |
*「そうかね。 |
*「おや 気が変わられたか?
悪いことはいわん。
ウチに 泊まっていくが ええ。
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
ゆっくりして いかれるが |
いいえ |
*「そうかね。 |
マリベル「アルス!
いつまで ねてるつもり!?
マリベル「なんだか 村の中の様子が
変なのよ。調べに行くんだから
さっさと 起きてちょうだい!
ガボ「う〜 オイラ まだ ねむいぞ。
マリベル「あ〜あ。ゆうべは よく
ねむれたわ。
ベットが よかったせいかしら。
マリベル「ところで 夜中に
どこからか ふしぎなメロディが
きこえた 気がしたんだけど……。
マリベル「あれは ユメだったのかな?
マリベル「ホントに みんな どこに
いっちゃったっていうの?
マリベル「アルス! ちゃんと
納得のいく 説明を してよ!
マリベル「……あたしたち キツネか
タヌキに ばかにされたのかしら?
マリベル「でも 家は ちゃんとあるし
たしかに 昨日までは ここに
くらしてる人が いたはずよね。
マリベル「ちょ ちょっと これ
どういうこと?
どうして だれも いないのよ?
マリベル「昨日は 夜でも あんなに
村人が いたのに……。
ガボ「なあ アルス。この村
人の気配が ぜんぜん しねえぞ。
ガボ「みんな 昨日のうちに
ひっこしちまったのかなあ?
ガボ「うにゃ? なんか 村ん中が
ガランとしてんなあ。
ガボ「オイラ ハラへっちまったよ。
こんなとこ はやく出て
メシに しようぜ。
マリベル「このトンネルが アボン村と
山の向こうを つなぐ
唯一の道なわけね。
マリベル「とにかく こんなトンネル
はやく ぬけて 外に 出ましょ。
ガボ「ガルルル……なあ アルス。
村人消えたのは なんか
事件のニオイ するぞ。
マリベル「いったい アボンの村人は
どこに いっちゃったのかしらね。
マリベル「まあ 考えてても
始まらないから とりあえず
他のとこに むかいましょ。
ガボ「なんか さびしいところだなあ。
オイラ 教会って ちょっと
ニガテだよ。
マリベル「どうやら ここには
消えた村人たちは いないようね。
どこに いっちゃったのかしら?
*「ここから 南にくだっていけば
小さな漁村がある。
それが フズの村だ。
*「岩山をこえて 東に向かえば
ハーメリアの町がある。
*「どちらに行くにせよ ここで
冒険の書に 記入しておくことを
すすめるぞ。
マリベル「ふ〜ん この辺りには あと
村と町が ひとつずつあるのか。
マリベル「とりあえずは 南にある
フズの村を 目指しましょうよ。
モンクないわよね。
ガボ「漁村っていうと きっと
うまいサカナが いっぱいだよな。
くぅ〜 たのしみだなあ。
マリベル「へ〜っ お堀の上に
建物が たってるわ。
変わった町ね。
マリベル「この町には まだ ウワサの
楽師は 来てないのかしら?
マリベル「はやく 会ってみたいわ。
アルスも そう思うでしょ?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
マリベル「でも まあ 会ってみたら |
いいえ |
マリベル「なによう。あたしの |
ガボ「ここが ハーメリアか〜。
なんか ヘンてこな町だなあ。
*「ようこそ 旅のおかた。
ここは ハーメリアの町です。
*「世界中で 魔物によって 大陸が
次々に 封印されていると
ききおよんでおります。
*「この地は 今のところ
平和ですが……それも いつまでの
ことかと思うと 不安ですわ。
*「おお 神よ。
われらを お守りください。
*「フズの辺りじゃ 近ごろ
海の魔物が 強くなってきて
武器も よく売れるって話だが……。
*「ここいらは 相変わらず
平和で 武器の売れゆきは
いまひとつなんだよなあ。
*「お客さん。
こんなトコに 入ってきちゃあ
困りますよ。
*「平和じゃのう……。
*「こう 平和じゃと なにか
しげき的な 事件でも 起きんかと
つい 期待してしまうの。
*「え? わたしが 旅の楽師かですって?
いいえ わたしは この町の
人間ですよ。
*「おや 旅の人かい?
いいねえ。わしも 若いことは
旅に あこがれたもんだよ。
*「見たこともない 土地へ 行き
聞いたこともない 冒険をする。
う〜ん たまんないねえ。
*「……おめえら 男が フロに
入ってるの 見て 楽しいか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「……やめてくれよ。 |
いいえ |
*「……だろうな。 |
*「お兄ちゃん しってっる?
この町の宝物は とっても きれいな
お月さまなんだってさ。
※しってっるは誤字か
*「なによ。別にいいでしょ。
酒場で 女ひとりで 飲んでたって!
*「あっちで 飲んでる ねえちゃん
さっきから おっかないんだよ。
*「あんたたちも 近づかない方が
身のためだぜ。
*「酒ってのは 楽しく 飲むに
かぎるだべ。
*「ときどき ここの床下から
人の声が きこえるような
気が するんですけど……。
*「空耳ですよね きっと。
*「おや 旅の方ですか?
なにか おもしろい 旅の話でも
聞かせてくださいよ。
*「お客さん。
こんな所に 入ってきちゃ
困りますよ。
*「ウチの亭主は 料理が
シュミなもんだから
楽させてもらってるわ。
*「うん?
男が 食事のしたくを してるのは
変だって!?
*「チッチッチ!
これからは 男も 料理くらい
できなくちゃ ダメだぜ。
*「この町のどこかに いにしえの都の
秘宝が おさめられた
宝物庫が あるらしいぜ。
*「このハーメリアの住人と
アボン村 フズ村の人々とは
もともと 同じ一族だったそうよ。
*「見張り台の 学者さんから
ききかじっただけの話だけどね。
*「わたしは アボン村から ここへ
おヨメに きたんだけど
村のみんなは 元気かしら?
*「あなたたち 旅をしてるんなら
アボン村のこと ご存知ない?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「えっ 村人が 全員 *「やあねえ。 *「ユメでも 見たんじゃないの? |
いいえ |
*「そう……まあ 小さな村だしね。 |
*「ずっと昔 この大陸の近くの海には
おそろしい魔物が いたそうだ。
*「なんでも 島ひとつを まるまる
海中に 沈めちまったって話だから
ハンパじゃないぜ。
*「今も そんなヤツが いたらと
思うと……クゥ〜 考えただけで
ドキドキしてくるよな?
アルスは 本だなを調べた。
「海に落ちた お月さま」と
書かれた 本がある。
”お月さまは とても うぬぼれや。
ある日 海にうつった 自分の顔に
みとれて タメイキ ついたとさ。
”ああ!こんな美しい人に
会ったのは 初めてだ!
ぜひ もっと お近づきになりたい!
”そう言うと お月さまは
どんどん どんどん 海のほうへと
どんどん どんどん 降りていった。
”そうして はっと 気がつけば
お月さまは 海の底。
もう お空には 帰れない。
”あわてた 天の 神さまは
もひとつ 月を お作りに。
新しいお月さま 空の上でピカリ。
”海の底の お月さま
今じゃ 人魚に かこまれて
かなしく ピカリと 光ってる。
*「シ〜ッ! やねの上で
あそんでるの みつかると ママに
おこられるんだから しずかにね。
*「強い魔物との戦いを もとめて
修行の旅を つづける身だが
この辺は ずいぶん 平和な様子。
*「そろそろ どこか 他の地へ
うつるとしようかな。
*「平和そうな町なのに どうして
こんな見張り台が あるんだろう?
*「ひょっとしたら 昔 戦争でも
あったのかも 知れんな。
*「おや? よそのかたが
よく こんな所まで
いらっしゃいましたね。
*「ここは この町の宝物庫。
今はなき いにしえの都から
持ち出された宝が あるそうです。
*「実のところ 管理が きびしくて
ボクも 実物は 見たこと
ないんですけどね。
*「この先は ハーメリアの宝が
眠る場所。
早々に たち去られよ。
*「この大陸の 近くには かつて
高度な都市の さかえる
小さな島が あったといいます。
*「ですが 海の魔神グラコスによって
その年は 島ごと 海の底に
沈められ ほろぼされたそうです。
*「このハーメリアや アボン村
フズ村の住人は 全て この時の
生き残りの子孫なのです。
*「この町が 山地につくられたのも
グラコスのきょういから
遠ざかるためなのでしょう。
*「もっとも それ以後 グラコスが
現れたという記録は ありません。
まあ 遠い昔の話ですよ。
マリベル「ふ〜ん。島ひとつを 海に
沈めるなんて おそろしい魔物が
いるものなのね。
マリベル「でも 大昔の話っていうなら
大丈夫よね。そんな強いヤツと
戦うなんて ごめんだもの。
*「ここからじゃと 見晴らしが
ええのう。
山奥の塔まで よう見えるわい。
*「う〜む 今日も ハーメリアは
平和そのものじゃな。
ケッコウ ケッコウ。
マリベル「う〜ん。潮のかおりが
なんか なつかしいわね。
マリベル「ねえ アルス。
こういうところに 来ると
フィッシュベルを 思い出さない?
マリベル「ここも アボンの村に
おとらず イナカねえ。
マリベル「これなら フィッシュベルのが
まだ すすんでるわよね。
ガボ「なんか ここって アルスの
村に にてるよな。
*「おお 旅の人か。
よく 来なすった。
ここは フズの村だ。
*「ルルル〜 ラララ〜。
こうして はなうた うたってると
家事も 苦にならないわ。
*「それにしても これって
心に残る メロディーよね。
*「あんな老人が どうして
旅の楽師など してるんだろう?
苦労も 多いだろうに。
*「あれだけのウデが あれば
どこかの国の おかかえ楽師にも
なれると 思うんだがなあ。
ガボ「がくしって 人だったのか。
オイラ 食いモンか なんかかと
思ってたよ。
マリベル「どうやら ウワサの楽師が
ここにも 来ていたみたいね。
まだ この村に いるのかしら?
*「こんな イナカにしては
武器も 防具も なかなか
いいものが そろってる。
*「このバトルアックスなんぞ
値段も手ごろだし いいと思わんか?
*「えっ! よく こんな 小さな村で
武器屋が できるなあって?
*「まあ 近ごろは 海の魔物が
強くなってきてるからね。
*「漁にでるのに 武器のひとつも
ほしくなるってわけさ。
*「お客さ〜ん。 こんな せまい所に
入ってこないで くださいよ。
*「昨日 来た 楽師のじいさん
見なれない 奇妙な楽器を
持っていたなあ。
*「でも そいつが いい音を
だすんだ。まあ じいさんの
ウデが いいってことだろうが……。
*「え? その じいさんが 今
どこにいるかって?
*「…さあ? 昨晩は 村の宿屋に
泊まったみたいだが……
まだ いるんじゃないか。
*「ワハハ まて まて〜!
*「キャイン キャイン!
*「ルルル〜 ラララ〜。
ああ なんど思い返しても
やっぱり ステキなメロディー。
*「あの楽師さん まだ 宿屋に
いらっしゃるかしら?
*「ぜひ もういちど あの演奏を
きかせてほしいわ。
*「近ごろ 海の様子が おかしい。
まるで なにかに
おびえてでもおるみたいじゃ。
*「こんな海は はじめて見る。
……なにかよくないことが
起こらねば よいのじゃが。
*「漁のやり方の なかには
まだ 暗いうちから 船を
だすものも あるからな。
*「そういう 船のために
この灯台が あるのさ。
*「親父は 跡をつげって いうけど
漁師なんて せんさいな ボクには
むいてない気が するんだよね。
*「やっぱり ハーメリアにいって
詩人でも めざそうかな〜。
でも 自信ないしな〜。
*「漁に 出ない時でも
アミの手入れは しっかり
しておかなくてはのう。
*「漁に 出られないワシらには
こうすることが せいいっぱいの
なぐさめじゃよ。
*「近ごろ 海の魔物どもが えらく
強くなってきたうえに 魚の数も
急に へってきてるんだ。
*「このままでは いずれ
漁が できなくなってしまう……。
いったい 何が 起こっているんだ?
*「ウチじゃ お客さんには
いつも しんせんな 魚料理を
おだししているんだけどね……。
*「最近 漁でとれる魚の数が
グンと 減ってるんだよ。
こまったことさね。
*「いらっしゃいませ。
……えっ? お年寄りの楽師さんが
泊まってないか ですって?
*「ああ その人なら 今朝早くに
たたれましたよ。なんでも
北東のハーメリアへ むかうとか……。
*「まあ 追われるにしても 行き先は
わかっているのです。そんなに
あわてることは ありますまい。
*「今日のところは この村で
休んでいかれてはいかがですか?
というわけで……
(宿屋)
マリベル「もう! 結局 また
ウワサの楽師に 会えなかったわ。
なんて タイミング悪いのかしら。
マリベル「だいたい アルスが
もたもたしてるから
いけないのよ。
ガボ「また がくしとかいうのと
入れちがいになったのか。
ガボ「なんか 神さまに
イジワルされているみたいだな。
*「昨日 来た あの楽師のじいさん。
村中のいたる所で 楽器を
ならして やがった。
*「まるで 村人全員に
きかせるつもりみたいにだぜ。
まったく とんだ目立ちたがりだ。
*「しかし ま たしかに 演奏は
よかったから こっちとしても
文句は ねえんだけどな。
*「近ごろは 漁に出ても ちっとも
魚が とれねえ。
*「それで ヒマになった男たちは
こうして 昼間から 酒場に
入りびたってるってわけだ。
*「いらっしゃいませ。
どうぞ ゆっくりしていってください。
*「こんなに 急に 魚がへるなんて…
なにか 海の中で 異変でも
おこっているのだろうか?
*「ルルル〜 ラララ〜。
*「…な なんだよ! オレが
うたってるのが そんなに変かよ?
はい/いいえ | |
---|---|
はい/いいえ |
*「く くそ うるせえな! |
*「おとしよりの 楽師さんなら
今朝早くに ハーメリアへ
むかわれましたよ。
*「追いかける おつもりでも 今日は
こちらで 泊まっていかれた方が
いいと思いますよ。というわけで…
(宿屋)
マリベル「アルス!
いつまで ねてるつもり!?
マリベル「なんだか 村の中の様子が
変なのよ。調べに行くんだから
さっさと 起きてちょうだい!
マリベル「なんだか 夜中に
どこからか ふしぎなメロディが
きこえた 気がしたんだけど……。
マリベル「あれは 波の音が
そう きこえただけかしら?
ガボ「う〜 オイラ まだ ねむいぞ。
マリベル「冷静になって 考えると
これは やっぱり 魔物の
しわざよね。
マリベル「でも アボンの時といい
どうして あたしたちだけは
無事なんだろう?
ガボ「う〜ん。波が うるさくて
よくわかんないけど やっぱり
なんの気配も しないみたい。
マリベル「どういうことよ これは?
この村でも 人が みんな
いなくなってるなんて。
マリベル「ここら辺じゃあ
集団夜逃げが はやってるの?
ガボ「やっぱり これも 魔物の
しわざかなあ。
ガボ「だとしたら 村人はみんな
でっかいモンスターに まるのみに
されちゃったとか?
ガボ「ガルルル……ゆるせねえぞ!
ガボ「うひゃあ ここでも みんな
いなくなっちゃってるよ。
ガボ「アルス。いったい なにが
起こってるんだろ?
マリベル「ねえ アルス。
これが 神隠しってヤツ
なのかなあ。
マリベル「あたし なんだか
こわくなってきちゃった……。
マリベル「な なんて 冗談よ 冗談。
本気にした?
ガボ「う〜ん 消えた人たちは みんな
どこに いっちまったのかなあ?
マリベル「ふたつの村で 村人が すべて
跡形もなく 消えるなんて……。
マリベル「これはもう このナゾを
解明するしかないわね。
ガボ「ハーメリアってどんな町かな。
おもしろいところだと いいなあ。
マリベル「さ〜て 次は ハーメリアを
目指すわよ。
マリベル「とにかく 一度は ウワサの
楽師に 会ってみるんだから。
ガボ「やっぱり だれも いねえなあ。
どこかに かくれてるってわけでも
ないみたいだよ。
マリベル「まったく こんな なんにも
ないところに 戻ってきて
どうしようっていうのよ。
マリベル「時間のムダじゃない。
*「さきほど 旅の楽師さまが
この教会に 美しい音色を
ささげてくれました。
*「あの方のような 信心深い方が
いると思うと わたくしたちも
はげまされますわ。
*「すばらしい!
こんな すごい 演奏は
はじめて ききました!
*「ブラボー!!
*「よかったよ じいさん!
老楽師「どうやら ひと通り 町の人々に
きいてもらえたようじゃな。
老楽師「では そろそろ
退散すると しようかの。
*「ええっ!
もう 行ってしまわれるのですか?
*「そんなに 急がなくても……
ぜひ この町で
ゆっくりしていってくださいよ。
*「アンコール!
アンコール!
老楽師「いや ありがたい話じゃが
わしも 急ぐ身でしてのう……。
*「おや もう お帰りかい?
宿屋のダンナ。
*「ああ もう 終わりらしいからな。
それにしても いい演奏だった。
感動したよ。
*「気分がいいから 今日 ウチの宿に
来た お客さんには 宿代の
サービスでも しようかな?
老楽師「では これにて 失礼。
老楽師「先を急ぐ身なので……
失礼する。
マリベル「あの楽師さんの楽器。
どっかで 見たことあるような……?
マリベル「気のせいかしら?
マリベル「ルルル〜 ラララ〜。
ホント いいメロディよね。
なんか なつかしいっていうか。
マリベル「ちょっとしか きけなくて
残念だったわ。
マリベル「そういえば 宿屋で
宿泊代サービスとか 言ってたわね。
マリベル「よし。ちょうどいいから
今日は この町に
泊まっていきましょうよ。
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
マリベル「それじゃ きまり。 |
いいえ |
マリベル「じゃあ どうするって |
ガボ「すごかったな アルス。
ほんの ちょっとしか
きけなかったけど。
ガボ「オイラ 音楽で こんなに
ドキドキしたの はじめてだ。
マリベル「あれがウワサの楽師さんか。
やっぱり 評判になるだけあって
すごいわねえ。
マリベル「でも あの人 ちょっと
アイソってものが 足りないわ。
あれじゃあ プロ失格よね。
*「今さっき オモテから きこえた
演奏 すごく よかったぞ!
いったい 何者なんだ?
*「いや いるもんだねえ。
名人って やつは……。
ガラにもなく 感動しちまったよ。
*「す……すばらしい!
あんな見事な演奏を きいたのは
初めてだ。
*「ハア……よかったのう……。
音色が 心に しみいるようで
ドキドキしちまったよ。
*「はっ!……もしかして これは恋。
ど どうすりゃ いいんじゃ。
名前も知らぬ お方に…。
*「すごかったね。
ねえ あの楽器 なんて いうの?
すごい きれいな音だったよ。
*「あの おじいさん すごいね!
ビックリしちゃった。
*「すごく せつない調べだったわ。
ムネを キュッと しめつけて
くるような……。
*「それにしても あの弦楽器
初めて 見るけど
なんていうものなんだろう?
*「見たところ どこかの
民族楽器って かんじだけど…。
*「……さっきの曲 なかなか
よかったわね。もう いっかい
やってくれないかしら?
*「へえ……いい音だすヤツが
いるもんだな。
この酒場で やってくれねえかな?
*「いい曲を ききながら
飲む酒は かくべつだねえ。
*「今の 演奏してた人 すごいわね。
*「さっきの 音色 よかったなあ……。
*「おっと! いかん いかん。
料理のとちゅうだった。
*「あんな じいさんが あれだけの
曲を かなでるとはな……。
正直 おどろいたぜ。
*「わしと同じような 年寄りが
あんな すごい演奏を……。
ううむ わしも 負けておれんわい。
*「いやはや なんとも 見事な
演奏じゃった。
あの楽師 ただ者では ないな。
*「あれほどの ウデを持ちながら
一曲だけで 去っていくところなど
じつに 心にくい!
*「おや お客さんですか?
もし そうなら あなたたちは
ラッキーだ。
*「今日は 気分がいいから
宿泊代を無料……いやいや
半額サービスにしてるんですよ。
*「え〜 半額だから 3名様で
15ゴールド。お得ですから
ぜひ 泊まっていってください。
*「お泊まりに なりますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「それでは ごゆっくり |
いいえ |
*「それは 残念です。 |
夜明け前 アルスたちは
美しい 楽器のしらべに
ふと 目を覚ました。
マリベル「こんな真夜中に なんなの?
このメロディは たしか
あの楽師さんのよね?
老楽師「どうやら この町も
これで 全員 集めることが
できたようじゃな…。
ガボ「みんなを さらっていったのは
あのじいちゃんだったのか。
ガボ「ってことは じいちゃんの正体は
魔物なのか? そんな イヤな感じ
オイラ しなかったけどなあ……。
マリベル「どうやら アボンや フズの
人たちを 消したのも あの楽師の
じいさんだったみたいね。
マリベル「きれいなメロディに まんまと
だまされたわ。さあ アルス。
あいつを 追いかけるわよ。
ガボ「あんな 旅のとびらを
作っちゃうなんて やっぱり
あのじいちゃん タダ者じゃないや。
マリベル「なんだか ずいぶん
古くさい建物の中に でたわね。
*「い いじめないでよ。
ボク 悪いことなんて しないよ。
*「塔の上に 人間が たくさん
ひっこしてきたから こっちに
にげてきたくらいなんだから。
*「エッ? その人間たちは
どうしているかって?
*「3階にいるよ。でも カギの
かかったトビラの向こうに
閉じこめられてるみたいだったな。
*「最初に この塔にきた
あのおじいさんの しわざかなあ?
*「ここに ひっこしてきた
たくさんの人間たちが
どうしているかって?
*「3階にいるよ。でも カギの
かかったトビラの向こうに
閉じこめられてるみたいだったな。
*「最初に この塔にきた
あのおじいさんの しわざかなあ?
*「ありがとよ。
これで 自由に 出られるように
なったぜ。
*「トビラが 開いたといっても
ここが どこなのかも わからないし
外には 魔物も いるんだろう?
*「ここは 慎重にいかないとな……。
*「脱出するにしても ここは
いったい どこなんだ?
古い建物なのは 確かだが……。
*「夜 眠っていたら どこからか
あの老楽師のかなでるメロディが
きこえてきてのう…。
*「もうろうとした意識の中
音に ひきよせられていき……
気がついたら ここにいたんじゃ。
*「ここ どこ?
楽師のおじいちゃん
どこに 行っちゃったのかなあ……。
*「こうやって 食料なんかは
ちゃんと 用意してあるのよねえ。
*「いったい あの楽師のおじいさん
わたしたちを さらってきて
どうしようっていうのかしら?
*「タルの中は 水ばっかり……
ひとつくらい 酒も いれとけよ。
気が きかねえなあ。
*「いくら わたしでも 売り物が
なくちゃ 商売は できません。
ああ となりの人が うらやましい!
*「わたくし 旅の行商を してまして
売り物は いつも
持ち歩いてるんですよ。
*「よろしければ なにか
買っていかれますか?
(どうぐ屋)
*「町の宝は 無事だろうか?
だれかに 盗られていないだろうか?
ああ 心配だ。
*「あの楽師さんが……
あんな すばらしい曲を
かなでる人が 悪人だなんて……。
*「わたしには どうしても
信じられません。
*「ほほう……これは これは。
こいつは 沈んだ都市と
同じ時代の…… フムフム。
*「あの楽師の目的は わからないけど
ぼくたちが 彼のかなでる音色に
ひきよせられたのは 確かなんだ。
*「やっぱり あの人
ただ者じゃないよ。
*「実は ちょっとだけ お酒を
持っていたんでね。こっそり
ここで 飲んでるんですよ。
*「…他の人たちには ナイショに
してくださいよ。
*「いつ いかなる時も 酒を
手ばなさない。
いやあ この人は バーテンの鏡だ。
*「子供は のんきで いいよなあ〜。
*「おや? あんたたちは あの夜の
うちに泊まった 旅人さんじゃな。
わしじゃ。アボンの村長じゃよ。
*「村の者は 全員 ここに
来ておるのに あんた方だけ
見当たらんので 心配しとったんじゃ
*「あんた方だけ 残された原因は……
あの楽師どのの曲を 事前に
きいていなかったからかのう?
*「こうやって ほうっておかれると
かえって 不安になるわ。
悪いことばかり 考えて……
*「きっと あの楽師は わたしたちが
こうして おびえている様を 見て
楽しんでいるのよ。
*「なんて イヤな奴なのかしら。
*「はあ〜 どうして こんな所に
閉じこめられにゃならんのだ。
*「わしが いったい なにを
したって いうんだ。
*「思うに ここは 古くから
誰も 踏みいる者とて ないという
山奥の塔では なかろうか?
*「わたしは アボン村の神父。
たしかに わが教会は
屋根もない 粗末なものです。
*「ですが 神のご加護は みなに
ひとしく あたえられるもの。
安心して まかせなさい。では……
(教会)
*「たとえ 教会から はなれても
神は つねに わたくしたちを
見守っておられます。
*「大切なのは 心の中に つねに
ゆるぐことのない 信仰があること。
ですから ご安心くださいね。
*「おお やはり わたしが いちばん
頼りに なりそうか?
そうであろう そうであろう。
*「正しき目を 持つ者たちには
きっと 神のご加護があるだろう。
*「こんな粗末な ねどこしか
ないけど……休んでいくかい?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「気をつけて いくんだよ。 |
いいえ |
*「あんまり ムリは |
*「どうせ なにも やることが
ないんだから こういう時は
眠るに かぎりますよ。
*「ムニャ ムニャ……だべ。
*「アボン フズ ハーメリア……
この大陸じゅうの 人間を 集めて
奴は 何を たくらんでんだ?
*「あの楽師は きっと ウワサにきく
魔王の手先に ちがいない。
*「このままじゃ わしら 奴に
殺されちまうぞ。
*「さっきから となりの人が
しゃべりつづけてて
困ってるんですよ。
*「まったく あの じいさんには
してやられたわよねえ。
ホント 腹のたつ!
*「あら 新入りさん?
うん うん わかってるわ。
あんたも ひっかけられたのよねえ。
*「音楽で 人を あやつるなんて
きっと あの じいさんの正体は
魔物よ 魔物。
*「ホントに 卑劣な奴だわ。
今度あったら ギッタンギッタンに
して やるんだから!
*「……えっ? それは いいから
そこを どいてくれって?
*「あら いやだ。
そういうことは先に 言ってよ。
*「フウ……ようやく 解放された。
あのおばさん 話が 長くって!
*「あたしってば 人の話を
きいてないって
よく 言われるのよねえ。
*「まずいな……年よりたちが
気力を 失っている。
*「早く なんとかしないと
本当に 病気にでも
なりかねんぞ。
*「あの すてきな 楽師サマが
悪い人じゃったなんて……。
*「わしの恋心は うらぎられた。
……ショックじゃ。
もう なにもする気に なれん。
*「わしゃ こんな なにもない所で
このまま 死んでいくんじゃろか?
*「ああ 思えば むなしい人生じゃ。
カミさんには にげられ
息子は グレて……。
*「いいことなんて なに ひとつ
なかったわい。
ああ むなしい むなしい。
*「楽師の じいちゃんだったら
そこの階段から 上に
のぼっていったみたいだよ。
*「お兄ちゃんたち あのじいちゃんに
会いにいくつもりなの?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「だったら オイラがトビラを |
いいえ |
*「な〜んだ つまんないの。 |
*「オイラくらい ちっこくなきゃ
あのカベの穴は 通れないもんな。
*「この先にも モンスターが
出るらしいから 気をつけてね。
ガボ「トビラは 開けてやったのに
みんな 塔から 出てこねえや。
ガボ「やっぱ 魔物も でるからなあ。
とりあえず 楽師のじいちゃんに
あって モンク言ってやらなきゃな。
マリベル「楽師のじいさんは
山奥の塔の上に いるんでしょ。
マリベル「さあ アルス。さっさと
いって どうして こんなことを
したのか 問いつめてやりましょ。
老楽師「……どれ。
そろそろ 始まるころじゃな。
老楽師「おや? あんたたちとは
どこかで 会ったような気が……
老楽師「まあ この大陸の人間は みな
この塔に 集めたのじゃから
会ったことがあるのも 当然か。
老楽師「無理矢理 さらってきて
あんな所に 閉じこめたことは
悪かったと 思っている。
老楽師「しかし 説明しているだけの
時間は なかったんじゃ。
老楽師「なんの時間かじゃと?
……フム もう間もなく
はじまるはずじゃが……。
老楽師「とうとう きたか。
見ておれ 今から なにが
起きるかを……。
老楽師「見よ。
大地が 海に のみこまれていく。
村が 街が しずんでいく……。
老楽師「わしは トゥーラ弾きじゃが
占いも 得意でな。いくらか
先のことは 予知できるのじゃ。
老楽師「そして この力を 魔物たちに
苦しめられている人々のために
つかうと ちかいを たてている。
老楽師「おそらくは この異変も
魔物によるものじゃろう。
老楽師「じゃから わしは人々を
この塔に ひなんさせることに
したのじゃ。
*「いったい なんなんだ?
この ゆれと 音は。
*「な なんだ こりゃ?
う 海が せまってくる……?
*「あ あれは まさか!?
*「ま まちがいねえ!
ハーメリアの見張り台だ。
町が…町が 水にしずんでる!
*「おい じじい!
これも てめえの しわざか!
だったら 許さねえぞ!
*「いや グラコスだ……
これは 海の魔神グラコスの
しわざですよ!
*「いにしえの都市が ほろんだ時と
同じで この大陸を 海中に
しずめるつもりなんだ!
老楽師「まずいな。予想以上に
水の勢いが つよい。
老楽師「このままでは この塔でも
もたんかも 知れん。
老楽師「やはり もとを 絶たねば
ダメか……じゃが わしに 魔物と
戦うだけの チカラは もう……。
*「そ そうだ!
すっかり 忘れていた。
*「地震の はじまる ちょっと前に
男どもの 何人かが 帰るといって
塔を 下りていっちまったんだ。
*「あぶないからと 止めたんだが
きく耳もたずで……。
あいつらは 無事だろうか?
老楽師「なに バカな!?
下り階段への扉には
カギが かかっていたはず……。
*「いや それが いつの間にか
開いていたんだ。
老楽師「なんということじゃ。
こんな時に 下に
もどっていったとは……。
老楽師「残念じゃが 今は 彼らが
どうか 無事で いてくれることを
いのるしかない。
老楽師「……クッ わしに もう少し
チカラが あれば……。
マリベル「な なんてこと。 一面に
広がっていた山地が すべて
水に 沈んじゃうなんて!
マリベル「これが グラコスとかいう
魔物のしわざだって いうの?
ガボ「た たまげた〜!
この塔まで 水ん中に
沈んじゃうかと 思ったよ。
ガボ「で でも やっぱり
楽師のじいちゃんは
悪者じゃなかったんだな!
*「これが グラコスのしわざなら
ヤツのチカラは はるかに
強大に なっているはずです。
*「こんな 広い大地を 海に
しずめようと いうのですから……。
*「それにしても グラコスは
今になって なぜ ふたたび
動きだしたのでしょうか?
*「にげていったのは フズ村の漁師や
旅の戦士たち……。
*「よくいえば ゆうかんな
わるく言えば 無鉄砲な連中だ。
*「しかし 彼らも
こんなことに なるとは
思っていなかっただろう。
*「どうか 無事で いてくれると
いいのだが……。
*「ってことは なんだ? もしかして
そのジイさんは オレたちを
助けようと してくれてたのか!?
*「チッ それなら 最初から
そうと いってくれりゃ……。
*「……信じたわけねえか。
町が 海ん中 しずんじまうなんて
実際 見なきゃ 信じられんよな。
*「……うたがったりして
わるいこと しちまったな。
老楽師「まってくれ!
あんたたちに たのみが ある……。
老楽師「わしは かつて 神をさがして
旅をする ユバール一族の
トゥーラの弾き手じゃった。
老楽師「じゃが おのれの欲のために
一族のオキテを 破り それゆえ
ひとり 一族を はなれたのじゃ。
老楽師「以来 その罪を つぐなうため
魔物に 苦しめられている人々を
助けると ちかいを たてておる。
老楽師「じゃが 今回は……
魔物のチカラが こちらの予想を
はるかに こえるものじゃった。
老楽師「わしの考えが 甘かった……。
さりとて わしには 魔物と
戦えるだけの チカラもない。
老楽師「たのみというのは……まことに
勝手なことじゃが わが ちかいを
あんたたちに たくしたいのじゃ。
老楽師「あんたたち 先ほど
魔物を 倒すために だまって
出ていこうと したのじゃろう?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
老楽師「やはり そうじゃったか。 |
いいえ |
老楽師「いや かくさなくとも |
老楽師「あんたたちは……昔 わしの
一族を なんの 見返りも求めず
助けてくれた若者たちに 似ておる。
老楽師「遠い昔のことで 姿かたちは
記憶のかなたじゃが 強い意志を
やどした あの目だけは 忘れまい。
老楽師「あんたたちの目は 彼らに
似ておる。だからこそ
あんたたちに たのみたいんじゃ。
老楽師「どうか わしの ちかいを
引きついで 元凶たる 魔物を
退治してくれぬか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
老楽師「そうか たのまれてくれるか。 老楽師「この塔の下の階で 万が一に 老楽師「それから こいつも アルスは 老楽師「その石片は まあ 老楽師「わしの ちかいを |
いいえ |
老楽師「……そうか やはりダメか。 |
いいえの場合
マリベル「アルス アンタも
素直じゃないわよね。
マリベル「あの楽師さんの たのみ。
さっきは ことわっておきながら
本当は やる気なんでしょ。
マリベル「あたしには なんでも
お見通しなんだからね。
老楽師「うん? なんじゃ?
やっぱり わしの ちかいを
引きついでくれると いうのかね?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
老楽師「そうか たのまれてくれるか。 老楽師「この塔の下の階で 万が一に 老楽師「それから こいつも アルスは 老楽師「その石片は まあ 老楽師「わしの ちかいを |
いいえ |
老楽師「……そうか やはりダメか。 |
老楽師「魔物を 倒してくれと
たのんだものの わしは しょせん
よそ者じゃ。
老楽師「その魔物が どんなヤツで
どこを 根城としているのか
くわしいことは 知らぬ。
老楽師「じゃが さいわいなことに
そこの 学者どのが なにか
知っておるようすじゃ。
老楽師「きいてみては どうじゃ?
ガボ「じいちゃんが いい人で
よかったよ。
ガボ「さあ アルス。ホントの
悪いヤツを 倒しにいこうぜ。
マリベル「さあ アルス。
魔物を 倒しにいくわよ。
マリベル「あれっ?
でも そのグラコスってのは
どこにいるんだっけ?
*「海の魔神グラコスは 海中に
しずめた 都市を 自分の城に
したという話が 伝わっています。
*「いにしえの都市の 場所ですか?
……すいません。この大陸の
近くの海の どこかとしか……。
*「フズの 漁師たちなら あるいは
知っているのかも しれませんが。
ガボ「海底都市かあ。
どんなとこなんだろ?
オイラ 楽しみだなあ。
マリベル「それじゃあ とりあえず
フズの漁師さんたちに 海底都市の
場所を きいてみましょうよ。
マリベル「たしか 3階に つかまって
いるのよね。さあ アルス
とっとと いくわよ。
*「さ さっきのゆれ。
いったい なにが 起こったのさ?
*「さっきの 地震と なにかが
せまってくるような音は
いったい なんだったのかしら?
*「なんだか いやな予感が するわ。
*「さっき あんたたちを おって
3人組が 階段を のぼって
いったんだけど あわなかった?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「じゃあ まだ 上に いるんだ。 |
いいえ |
*「あれ! あわなかったの!? |
*「あ あんたたち 無事だったのか。
オレは てっきり あの楽師に
やられちまったんだと 思っていたよ。
*「まったく どういうことかしら?
あの地震。あれは もう
ただごとじゃないわよ。
*「外は 今 どうなってんのかしら?
ああ もう ムチャクチャ
気に なるわ。
*「それにしても 腹が たつのは
あの 楽師のじじいよ。
*「あいつが あたしたちを ここに
とじこめなきゃ……えっ!
どいてくれって?
*「あら いやだ。
そういうことは 先に いってよ。
*「ええっ!! あの楽師サマは
わしらを すくおうと
しておった じゃって!!
*「そ そうかい。やっぱり
あの方は 見た目どおりの
ナイスガイじゃったんじゃな。
*「わしの恋は まちがって
おらんかった。
ああ なんと ハッピーな気分じゃ。
*「やっぱり わしの恋は
まちがって おらんかった。
ああ なんと ハッピーな気分じゃ。
*「この建物は 大丈夫だったけど
わたしの店 地震で つぶれたり
してないだろうか。ああ 心配だ。
*「さっきの 地震といい
どうも ただならぬ異変が
起こっているようですな。
はい/いいえ | |
---|---|
はい/いいえ |
*「いやいや 口にせずとも |
*「おお あんたたちかい。
塔の上へ のぼっていったと
きいて 心配しておったぞ。
*「……フム どうやら なにか
やるべきことが あるって
カオを してるね。
*「なにを する気か わしには
わからないけど 気をつけて
いくんだよ。
*「気のはやい人たちは
出てっちゃったみたいだけど
ここは 慎重に いくべきよ。
*「わたしたちは もう しばらく
ここで 様子を 見ることに
するわ。
*「こんな所に いても 商売は
できないし……やっぱり
思いきって にげようかな。
*「でも モンスターに あったら
こわいしなあ……どうしよう?
*「えっ! あの楽師さんは
わたしたちを 助けようと
していたんですって?
*「そうか! やっぱり 美しい曲を
かなでる人は 心も 美しいんだ。
*「さっきのは どえらい
地震じゃったのう。
*「フズ村の 漁師たちが
村の様子を見るといって
出ていったが 大丈夫じゃろうか。
*「さっきの 地震。
すごく こわかったけど
あたし 泣かなかったよ。
*「とつぜん 地面が ゆれだすからさ
外に 出てみたら ものすごい量の
水が おしよせてきたんだよ。
*「それで あわてて ここまで
にげてきたんだ。
*「1階は もう 水で あふれてて
下りることも できないよ。
下の階には 水が みちていて
おりることが できない。
マリベル「それにしても すごい
ありさまね。 陸地が ほとんど
海に 沈んじゃうなんて。
マリベル「これから こんなことを
するヤツと 戦うんだと思うと
気が重いわ。
ガボ「あの 水が 押しよせてくるのは
すごかったよなあ。
オイラ びびっちまったよ。
ガボ「水に沈んだ 町や 村は
どうなったんだろ?
なあ アルス 見にいこうぜ。
*「わしは どうなっちまうのかなあ?
こんなタルに のって
流されて……。
*「うん? たすけてくれるって?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「いや ケッコウだよ。 *「この水 そのものを |
いいえ |
*「そうだな。ここで あの見張り台に *「それくらいなら このタルに |
*「ちくしょう! こんなことなら
あのまま 塔のなかで
おとなしくしてりゃ よかった。
*「……あれっ? ひょっとして
あのジイさん オレたちを
たすけようとしたのか?
*「……いや 考えすぎだな。
洪水が くるなんて あらかじめ
わかるわけねえもんな。
*「いったい どうなっちまったんだ
こりゃ?
*「どうにか こうにか あの塔から
にげてこれたと 思ったら
今度は この大水だ。
*「オレたちが なにを
したっていうんだ!?
*「われわれは かろうじて
この見張り台に ひなんすることが
できた。
*「だが フズに むかった
漁師たち。
彼らは 大丈夫だろうか?
*「大雨が ふったわけでもないのに
辺り いちめん このありさま。
これは ただの 洪水じゃない。
*「ひょっとして 魔物のしわざか?
……だとしたら なんという
おそろしい 力を もった奴なんだ。
マリベル「あの灯台のおかげで
なんとか みんな
助かってるみたいね。
ガボ「うわ〜! 水の下に 村が
あるのが 見える。
なあ アルス すごいぞ!
*「海に 沈んだ都市へ いくってかい?
でも ありゃあ 文字通り
沈んでるんだぜ。
*「どうやって あの中に
入るつもりなんだい?
息が つづかないぜ。
*「おう カギを 開けてくれた
人たちじゃねえか。
*「あんたたちの おかげで 塔からは
にげだせたんだが けっきょく
このザマじゃ 世話ねえよな。
*「へっ? 大昔 海に 沈んだ都は
どこに あるかって?
変なこと きくんだな。
*「え〜と……たしか この半島から
西に まっすぐ すすんでいきゃあ
あったはずだ。
*「海の上からでも うっすら
見えたからな。
すぐに わかるだろうよ。
マリベル「よ〜し。これで海底都市の
位置は わかったわ。
とりあえず 行ってみましょう。
*「この洪水は 海に沈んだ都市に
すむ 魔物のせいだって?
*「おいおい 海の魔神グラコスなんて
大昔の 伝説だぜ。
*「オレは 旅の途中 たまたま
この村に たちよっただけなのに
どうして こんな目に あうんだ?
*「海に 沈んだ いにしえの都市が
どこに あるかですって?
知りませんよ。
*「こんな 大変な時に
そんなトコへ 行こうなんて
なんて のんきな人たちだ!
とつぜん アルスの 左手のアザが
あつくなり かがやきだした。
マリベル |
マリベル「な なんだったのよ 今の? マリベル「……アルス…のアザが |
ガボ |
ガボ「アルス兄ちゃん…… ガボ「オイラ びっくりして |
マリベル「ここが 海底都市ね。
海の底なのに 空気が あるなんて
ふしぎねえ。
ガボ「ガルルル……なんか ここ
イヤな感じが するぞ。
ガボ「ウ〜ッ きっと ここにいる
魔物の 気配のせいだ。
渦に とびこみますか?
アルスは 石碑を調べた。
とくに おかしな所は なさそうだ。
この石碑は 押すと 動きそうだ。
押してみますか?
*「そこの 宝箱の中身が
ほしいのかい?
はい/いいえ | |
---|---|
はい/いいえ |
*「まあ どっちでも いいさ |
*「こうして なにも することが
できずに ただ 存在しているのが
こんなに つらいなんて……。
*「ああ いつに なれば
この 苦しみから
解放されるのだろうか?
マリベル「はるか昔に 死んだ人たちの
たましいを 呪いで しばりつけて
いるなんて……。
マリベル「海の魔人グラコス!
なんて インケンなヤツなの。
ガボ「死んじまった後も あんな風に
しばられてるなんて
かわいそうだぞ!
ガボ「オイラ グラコスってヤツ
許せねえや。
*「おお 生きた人間を 見るのは
何百年ぶりだろうか……。
*「わたしたちは この都市が
沈められた時に 都市と
運命を 共にした者です。
*「海の魔神グラコスの呪いによって
今も こうして ほろびの都に
しばりつけられているのです。
*「あんたたちが どうやって
この海の底に きたのかは
知らないけど……。
*「悪いことは いわないよ。
ここは 危険だから
早く おにげ。
*「それとも あんたたちが
あの海の魔神グラコスを
倒しにきたとでも いうのかい?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「冗談を お言いでないよ。 *「かえりうちにあって |
いいえ |
*「そりゃあ そうだろうよ。 *「さあ わかったら 早く お帰り。 |
*「わたしは 生前 建築家だった。
町の入り口にある 5つの石碑も
わたしが つくったものなんだ。
*「真ん中の石碑を しらべてみたまえ。
おもしろいモノが みつかるぞ。
*「グラコスは もともと 島ひとつを
沈めるほどの おそろしい
チカラを もった 魔物です。
*「ですが 大陸ひとつを
海に沈めるほどのチカラを
得たのは つい最近のこと。
*「グラコスより はるかに 強大な
存在……魔王が そのチカラを
グラコスに さずけたのです。
*「この地を 封印し
わがものとするために……。
*「命ある者たちよ。いかなる目的で
この地を 訪れたかは 知らぬが
神殿にだけは 近づいてはならん。
*「あそこには おそろしい チカラを
持つ 魔神が いる。
見つかれば ただでは すまぬぞ。
*「もう ずっと昔 とつぜんの
大地震の後 大水が この地下に
流れこんできて オレは 死んだ。
*「だが あの時 外では いったい
なにが 起こっていたのか……。
*「あれ以来 ここに 来た 人間は
おまえたちが はじめてだ。
*「どうか こたえてくれ。
ひょっとして この都は とっくに
ほろびて いるんじゃないのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「やっぱり そうだったのか……。 |
いいえ |
*「信じられると 思うかい? |
*「もう一度 きくぞ。
ひょっとして この都は とっくに
ほろびて いるんじゃないのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「やっぱり そうだったのか……。 |
いいえ |
*「信じられると 思うかい? |
*「そういやあ オレが 盗もうとして
しくじって つかまった 神殿の
おタカラ……どうなったのかな?
*「わしは 天才ツボ職人じゃった。
わしが 生涯かけて 生みだした
このツボを 見るがいい。
*「なぬっ? ただのツボにしか
見えぬと? ……フッフッフ。
それが シロウトの 浅はかさよ。
*「おぬしらは モノの 表面しか
見ておらん。ウソだと 思うなら
そのツボを 投げてみい。
*「どうじゃ? わが けっさく
遠くまで とぶ ツボの実力は。
よく とぶじゃろ?
*「……ツボが 遠くまで とぶことに
なんの意味が あるか じゃと?
*「フン! しょせん シロウトには
わしのツボの よさは
理解できんようじゃの。
*「あ〜あ 見せてやって
損を したわい。
マリベル「ここって 大きな神殿よね。
昔は いったい なにを
まつっていたのかしら?
ガボ「ガルルル……ちかいぞ。
この下の方から イヤな感じが
びんびんするんだ。
強そうな魔物の像が かざってある。
ガボ「ガルルル……
あいつが グラコスだ。
アルス やっつけるぞ。
マリベル「どうやら ここが 目的地ね。
気をつけて アルス!
あいつは 手強そうよ。
グラコス「ようやく 来たか。
ぜい弱なる 人間どもよ。
グラコス「海底都市は わが庭も同じ。
貴様らが ここに 来ることも
その目的も 先刻 承知ずみよ。
グラコス「貴様らも 見たであろう。
今も この ほろびの都に
とらわれし 弱き者どもを。
グラコス「あんな連中でも監視の目として
くらいの 役には立つ わけだ。
……それと オモチャくらいにはな。
*「……ハッ! こ ここは?
*「ああっ! グ グラコス!
グラコス「ぜい弱なる たましいどもよ。
わがチカラにより 今いちど
かつやくの場を 与えてやろう。
*「ぐわあ〜っ!!
*「た たすけて……。
グラコス「さあ 思うぞんぶん
戦うが いい。
グハハハ……。
海底のゴースト戦
マリベル「こ これは ちょっと
戦いにくいわね。
……どうする アルス?
ガボ「死んだ人たちを あやつって
戦わせようとするなんて
ひきょうだぞー!
グラコス「グハハハ… いいぞ いいぞ。
同じ人間でも 弱者は しょせん
強者の 踏み台になる さだめだ。
グラコス「さあ われと 戦うつもりなら
こやつらを ほろぼしつくして
おのれの 強さを 示してみよ。
*「ああ く 苦しい……
たすけておくれ……。
*「ヒィィ も もう やめてくれ!
マリベル |
マリベル「なんて イヤな奴! |
ガボ |
ガボ「グルルル……ずるいぞ! |
グラコス「さあ 貴様らも
わがオモチャに 加わるが いい。
ゆけ ぜい弱なる たましいどもよ。
グラコス「貴様っ! 何者だ!?
老楽師「やれやれ……どうにか
間にあった ようじゃな。
老楽師の頼みを断っていた場合
老楽師「あの時 わしの たのみを
断っておいて 結局 魔物と
戦うとは 人の悪い連中じゃ。
老楽師「アルスどの。
わしも 共に 戦わせてもらうぞ!
グラコス「グハハハ……。
貴様のような ジジイが
くわわった所で なにが できる?
老楽師「戦うチカラは なくとも
わしには 一族秘伝の
トゥーラの技が ある。
老楽師「死して なお もてあそばれる
あわれな たましいたちよ。
わが調べで 天へ かえるがいい。
*「おお この調べは……。
*「か 解放されるのか?
この永遠の 呪縛から……。
グラコス「バ バカな……
わが呪いが とかれただと!?
老楽師「さあ アルス!
われわれ 人間のチカラ
思いしらせて やろうぞ。
なんと アルスたちの
体力が 回復した!
アルスたちの HPとMPが
回復した。
グラコス「こしゃくな。人間ふぜいが
われに たてつくか?
グラコス「……よかろう。
わがチカラの強大さ その目に
やきつけてくれるわ!
グラコス戦
マリベル「陸地を まるまる 海に
しずめちゃったりするだけあって
さすがに 手強そうなヤツね。
ガボ「オイラ あいつには
ハラ立ってんだ!
ボコボコにしてやるぞー!
グラコス「グオオオ……
バ バカな。われが われが
負けると いうのか……?
グラコス「みとめん! みとめんぞ!
海の魔神グラコスが 人間ごときに
敗れるなど……。
グラコス「かくなる上は 貴様たちも
道づれに してくれるわ!
グラコス「グハハハ……。
も もはや ここから
のがれることは できぬ。
グラコス「に 人間どもよ。
われと 共に ほろびゆくが よい。
グハ グハハハ……。
老楽師「退路を たたれての
水攻めか……うつ手なしじゃな。
もう オシマイじゃ。
老楽師「……というのは 冗談じゃ。
まあ しばらく 待っておれ。
老楽師「さあ こんな所からは
さっさと おサラバしよう。
老楽師「見よ。
大地を おおっていた 海水が
ひいておる。
老楽師「あんたたちの おかげで
この大陸の人々は すくわれた。
礼を いうよ。
老楽師「今回のことは とても
わし ひとりの手に おえるものでは
なかったようじゃ。
老楽師「人々を 救うための旅をして
いく年月……わしも 年をとった。
ここいらが 潮時か。
老楽師「ひとつの所に おちついて
わがちかいを つぐ者を 育てる……
そんな 余生も いいかも知れんな。
老楽師「……わしは 少々 つかれた
あんたたちは 先に 行ってくれ。
老楽師「とじこめていた人々には
あんたたちが 出ていった後
事情を 説明しておいたからのう。
老楽師「海水が ひいたのに 気づいて
今ごろは 自分たちの 町や 村に
かえっていってるかも 知れんな。
マリベル「どうにか 終わったわね。
まったく 一時は
どうなることかと 思ったわよ。
マリベル「結局 今回は 最後まで
楽師のじいさんに
助けられっぱなしだったわけだ。
マリベル「ちょっと シャクよねえ。
ガボ「ふへ〜。
どうにか 助かったぞ……。
ガボ「それにしても あのじいちゃんの
トゥーラの技は すごいなあ。
いったい どこで 習ったんだろ?
*「やあ あなたがた ですか?
海の魔物を 倒してくれたのは。
*「水が ひいていったので
魔物が 倒されたんだと わかり
みんなは 帰っていきましたよ。
*「わたしは あの楽師どのが ここへ
もどってくるのを 待って それを
伝言する役だったのですが……。
*「あなたがたに 伝えておけば
もう 大丈夫でしょう。
*「それでは わたしは これで……。
いやあ 一刻も はやく
かえりたかったんですよ。
*「たくさんいた 人間たちは
みんな どこかへ いっちゃった。
*「ホッと ひと安心さ。
……でも ちょっと さびしいな。
老楽師「おや? あんたたち まだ
こんな所に いたのか。先に
行ってくれと いったのに……。
老楽師「さあ ここの 旅のとびらも
もう 閉じねばならんからな。
早く ハーメリアに もどろう。
老楽師「……悪いが わしは ここで
失礼させて もらうぞ。
老楽師「人々に 感謝されるのは
苦手じゃし それに わしには
そんな 資格も ないしの……。
老楽師「わしは これから わが技の
後継者を 育てることにするよ。
老楽師「こいつは わしからの
せめてもの 礼じゃ。
受けとってくれ。
老楽師「さらばじゃ。
縁が あったら また あおう。
※頼みを断っていた場合のみ石版入手。引き受けた場合は無い
マリベル「あのじいさん 名前も
告げずに ひとり 去っていくなんて
トシのわりに キザよねえ。
マリベル「ちょっと カッコつけすぎって
感じだわ。
マリベル「……でも どっかで
会ったことが あるような 気が
するのよね。 ふしぎなことに。
ガボ「みんな 後かたづけで
いそがしそうだな〜。
*「あの 楽師どのは
どうなされたのですか?
まさか もう 旅立たれたとか?
いいえを選んだ場合のみ | |
---|---|
いいえを選んだ場合のみ |
*「いえ。かくしても わかります。 |
*「なんということだ! あの方には
非礼をわび 町をあげて
もてなすつもりだったのに……。
*「結局 お礼の ひとことも
いうことが できなかった。
*「わしは 決めた。
あの楽師サマが もどられたら
この想いを 告白するぞい!
*「としがいも なくとは 思うが
この もえる恋心は もう
だれにも 止められんのじゃ。
*「へえ……ものすごく 強い魔物を
倒したっていうから
どんな ゴツい連中かと思ったら……。
*「でも あなたたちの おかげで
みんな 助かったのよね。
ありがとう。
*「海水に つかっていたせいで
花が みんな 元気ないの。
*「……かわいそう。手入れすれば
元気に なるかしら?
*「やれやれ 勝手に 塔を
ぬけだしたおかげで あやうく
おぼれ死ぬところだった。
*「きけば あの楽師は われわれを
助けるために あんなことを
したんだそうじゃないか。
*「後で あやまっておかねば
ならんな。
*「見てくれよ。
お堀の中を 魚が およいでる。
*「海の水が ひいた時に
とりのこされちまったんだなあ。
*「う〜ん。どうも 井戸の見ずまで
すこし 塩からいような?
*「……これ 飲んでも
ハラ こわさないだろうなあ?
*「おにいちゃんたちが 海の魔物を
倒したんでしょ?
*「ねえ? 海の魔物って
どんなだった?
大きかった? 強かった?
はい/いいえ
*「ふ〜ん すっごいなあ!
*「あの楽器を ひいてた おじいさん
どこに 行っちゃったの?
*「わたし もう いちど
おじいさんが 楽器ひくの
みた〜い。
*「本来なら お客様を
お泊めできるような 状態では
ないのですが……。
*「いのちの恩人でもある
あなたがたが どうしてもと
おっしゃるなら お泊めしますよ。
*「もちろん お代は いただきません。
どうします?
お泊まりに なりますか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「おはようございます。 |
いいえ |
*「……よかった。 |
*「どんな時でも とりあえず
食事のしたくは しなくちゃね……。
*「……アラ いやだ!
材料が 流されちゃって どこにも
ないわ。どうしましょう?
*「こんな ズブぬれの ベッドで……
今晩は いったい どうやって
眠りゃ いいんだ?
*「どんな時でも おちついて
フロに入るくらいの
余裕が ほしいねえ……。
*「ペッ ペッ! ……どうも
フロ水が 塩からいなあ。
気のせいか 妙に ベタつくし……。
*「アボンや フズの人々も
今ごろ 村に 帰って
かたづけに 大いそがしでしょうね。
*「海の魔物を 倒し この地を
とりもどしてくださったのは
みなさんだそうですね。
*「わたしたちは こうして 今
だれ ひとり 欠けることもなく
無事で いられます。
*「これも すべて みなさんと
あの楽師様。そして みなさんを
つかわされた 神のおかげですね。
*「これは 魔物退治の 英雄どの。
あなたがたの おチカラに
なれるとは 光栄ですな。さて…
(教会)
*「うちは かたづけるほどのものも
ありませんから さっそく
商売させて いただいてますよ。
(どうぐ屋)
*「売り物が 全部 海水に
つかっちまったんですよ。
*「申しわけありませんが 当分は
休業に させていただきますよ。
*「あ〜あ このヨロイも 中まで
ベッタリ 海水で ぬれちまって……
*「これじゃ 全部 キレイに
ふかないと サビついちまうよ。
*「う〜 早く 酒場
開けてくれねえかなあ……。
酒が 飲みてえよ〜。
*「うへっ このビンにも 水が
入っちまってる。
こりゃ まいったな……。
*「あっ お客さんですか?
すいませんねえ。
今 店は 開けてないんですよ。
*「ウチの亭主は 掃除が
得意なもんだから
楽させてもらってるわ。
*「あれも これも みんな
ズブぬれで……。
こいつは 掃除が たいへんだ。
*「あなた方には お礼として
このハーメリアに伝わる宝
人魚の月が おくられるそうです。
*「人魚の月は 海にしずんだ
いにしえの都より 持ち出された
秘宝の中の秘宝。
*「それに つりあうだけのモノが
あるとしたら……
*「う〜ん なんでしょうね?
たとえば これまた伝説の……
空を飛べる じゅうたんとか。
*「もっとも そういうものが
本当に 存在すればですがね。
*「おお あなた方ですな。
海の魔神グラコスを
倒してくれたと いうのは!
*「あなた方は このハーメリアの
恩人です。お礼に ぜひ
この町の宝を お持ちください。
*「宝物庫の入口は 酒場の下に
ありますぞ。
マリベル「お礼 お礼! アルス
はやく もらいにいきましょうよ。
*「塔から にげだした者たちは
この見張り台の おかげで
いのち拾いしたそうじゃの。
*「普段は なんのために あるのかと
思っておったが 意外な所で
役に 立ったもんじゃ。
*「おっ この町を……いや
この大陸を 救った 英雄たちの
登場ですね。
*「なんでも あなたたちに
この町の宝を おくることが
決まったそうで。
*「いにしえの都の宝とは いったい
なんだったのか……後で
ボクにも 教えてくださいね。
*「この町の恩人である あなたたちに
ハーメリアの宝を さしあげることに
なりました。
*「さあ いにしえの都から
持ち出された秘宝を
どうぞ お取りください。
*「あっ!
床は バリアに なっているので
気をつけて くださいね。
*「宝を みなさんに さしあげて……
これからの わたしは いったい
なにを 守れば いいんでしょう?
*「仕事が なくなってしまいました。
*「どうでした?
いにしえの都の宝!
やっぱり すごいものでしたか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「そうかあ やっぱりなあ。 |
いいえ |
*「またまた そんなこと 言って。 (ループ) |
マリベル「フウ……ちゃんと 水は
ひいたみたいね。
マリベル「でも 今回のことで
土が 塩からくなったり
してないのかしら?
ガボ「やっぱり こうやって
ちゃんと 歩ける地面が いいね。
マリベル「同じ漁村で なんとなく
フィッシュベルに 似てるから
ここが 無事で うれしいわ。
マリベル「そういえば お父さん
お母さん どうしてるかな?
マリベル「ねえ アルス。
もとの世界に 戻ったら いっぺん
フィッシュベルに かえらない?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
マリベル「ホント? |
いいえ |
マリベル「アルスって いがいと |
ガボ「海も 静まったみたいだし
これで この村も うまいサカナが
たくさん とれるようになるな。
ガボ「そうなったら オイラにも
一匹くらい くれねえかな。
ガボ「あっ! サカナ料理だったら
アルスの家で 食えばいいんだ。
*「おや? ひょっとして あんた方は
海の魔物を退治してくれた
人たちじゃあ ないかね?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「やっぱり そうか。 *「村の中は まだ かたづいてないが |
いいえ |
*「なんだ ひとちがいか……。 |
*「もうしわけありませんが
今 かたづけておりまして……。
*「店を開けられるのは
もう しばらく 先になりますので
今日の所は お引きとりください。
*「見てくれよ。
武器も ヨロイも みんな
海水づけだ。
*「こりゃ 全部 油を
ぬらなくちゃなんねえな。
*「ルルル〜 ラララ〜。
やっぱり このメロディー
すごく 心に残るわ。
*「でも ま そりゃそうか。
わたしたち みんな この曲に
さそいだされた くらいだもんね。
*「あ〜あ ひぞうの ワインが
われちまってるよ。
高かったんだぜ コレ。
*「……まあ このボロ家が
流されなかっただけ 運が
よかったと 思うしかねえか。
*「オレも カアちゃんも
ケガひとつ なかったわけだしな。
*「えっ? あの楽師のジイさん
かえっちゃったの?
*「名前も つげずに 去っていく……。
う〜ん 男らしいぜ。
*「もし あなたたちが いなかったら
わたしたち きっと まだ
あの塔の中で おびえてたのよね。
*「あの楽師さんにも 感謝してるけど
この大陸を すくった 英雄は
やっぱり アルスさんたちだわ。
*「本当に ありがとう。
*「どういうことだが 地下の酒場は
店を 開けてるんだよ。
*「まったく……
のんべえの根性ときたら
あきれるばかりだよ。
*「命の恩人である アルスさんに
たいして 心苦しいのですが
ウチには お泊めできませんよ。
*「アルスさんだって 海水で
グショグショに ぬれたベッドで
眠りたくは ないでしょう?
*「そういうワケで 今日のところは
どうぞ おひきとりください。
*「見ての通り 店内は まだ
水びたし……。
*「本来なら 店を開ける状態では
ないんですが……一部のお客さんに
押しきられちまいましてね。
*「ヘッヘッ……。
塩からい酒ってのも
けっこう いけるじゃねえか。
*「オレは 漁に 出られなくて
ヒマだから 酒場に
入りびたってるんだと思ってたが…。
*「じつは どうも 根っからの
酒好きだったらしいや。
テヘヘヘ……。
*「ワン ワン ワン。
*「ガオ〜!
海の魔神グラコスだぞ〜!
キャハハ……。
*「あんたたちが グラコスとやらを
倒してくれたおかげで
海のモンスターも おとなしくなる。
*「そうなりゃ また 以前のように
漁が できるはずだからな。
早速 船を せいびしているのさ。
*「おお あんたたち!
無事に もどってこれたのか。
*「海の魔物のボスは あの海に
沈んだ都市に いたって話だが
よく あんな所に いけたなあ。
*「ホント 感心するぜ。
*「あれほど おびえていたのが
ウソのように 今の海は
おだやかな様子じゃ。
*「これも アルスさんたちが
海の魔神グラコスを 倒してくれた
おかげじゃのう。
*「いやあ オレのアミが 海の方に
流されててね。
あやうく なくすところだったよ。
*「アミてのは 漁師の命だからな。
やばい やばい。
*「こんな ボロい灯台だけど
こいつのおかげで 何人かが
助かったんだ。
*「これからも 大切に しなくちゃな。
*「おお 神よ。
この地に かれらを つかわして
くださったことに 感謝いたします。
(教会)
*「親父は 漁師を つげっていうけど
せんさいな ボクには やっぱり
楽師なんかが むいてると思うんだ。
*「べつに なにか 楽器が
ひけるわけでも ないんだけどさ。
まあ なんとかなるんじゃないかな。
*「本来なら アルスさんたちには
村をあげて 感謝のうたげを
開くべきなんだが……。
*「なにせ 今は 村中が
あわただしいことに なっとるから…
どうか かんべんしてくだされ。
*「ふり返ってみると こうして
村の者が ひとりも 欠けずに
生きとるのが 不思議なくらいじゃ。
*「この村どころか 地面のほとんどが
海に 沈んじまったんだものなあ。
*「これも あんたたちと
あの楽師どのの おかげだよ。
本当に ありがとうよ。
マリベル「そういえば 海底都市へ
入る時の アルスのアザが
光ったのは なんだったのかしら?
マリベル「生まれた時のことといい
アルスって やっぱり ちょっと
ヘンなヤツよね。
ガボ「この教会も 無事で
よかったなあ。でも オイラ
やっぱり 教会って ニガテだあ。
*「おう 魔物退治の英雄じゃねえか。
こう あらためて見ても そんなに
強そうに 見えないんだがなあ……。
*「まあ そんなことよりだ。ひとつ
気になってたんだが あんたたち
海に沈んだ都市に 行ったんだろ?
*「いったい どうやって
あんな 海の底まで
たどりついたんだい?
*「……へっ? アザが 光ると
うずまきが 生まれて そこに
とびこんだら ついたあ!?
*「……???……わけが わからん。
*「しかし なんだな。
きっと あんたたちは
神に選ばれた人間なんだろうな。
*「結局 話は よくわからんかったが
きっと あんたたちは
神に選ばれた人間なんだろうな。
マリベル「そういえば この村に
泊まって 朝 起きたら だれも
いなくなってたのよね。
マリベル「あの時は ホントに
おどろいたわ。
*「おお あなた方は 英雄どの!
さあ 早く アボンの村に
お入りください。
*「村を 出る前に
まずは 村長さんの家に
たちよってください。
*「あんたら そりゃ つえ〜魔物を
倒したんだべ?
*「でも とても そんなに強そうには
見えないだよ。人は 見かけに
よらんとは このことだやなあ。
*「いつも 遠くから ながめるしか
なかった あの山奥の 古びた塔。
*「あの中に 入っていたんだと思うと
ちょっと ふしぎな気分がしますね。
*「アルスさんたちの 活躍は
この大陸中で すえながく
言い伝えられて いくんだろうな。
*「なにしろ あの伝説の魔物
グラコスを 倒しちまったんだからな。
すごいことだよ これは。
*「ワオーン。
*「売りものが 全部 水につかって
ダメになってしまった……フウ。
*「そういうワケですから
ウチは とうぶん 休業にさせて
いただきます。……フウ。
*「ワ〜イ!
水たまりだ 水たまりだ。
*「この村を 出る前に いちど
村長の所に カオを
出しておいた方が いいですよ。
*「そうか 楽師のジイさん もう
去っていっちまったのか……。
*「できれば もういちど
ジイさんの 演奏を ききたかったが
……そうか 残念だ。
*「……池の中に 海の魚が
泳いでいるわ。
*「やれやれ……。
かたづけるのに ひと苦労だよ。
*「まったく!
グラコスってえのは なんて
はたメイワクなヤツだろうねえ。
*「例の楽師のおじいさんが
ここに 泊まった時
わたし 見ちゃったのよ。
*「あの人の ムネに 大きなアザが
あるのを……おフロに 入る時
ぐうぜんにね……ぐうぜんによ!
*「そのアザ なにかの しるし
みたいな形してて ちょっと
変わってたわ。
*「あの楽師のおじいさん 名前は
ジャンって いうんだって。
ここに 泊まった時 きいたのよ。
*「不思議な人だったけど 名前は
けっこう ありふれてるわよね。
ガボ「あのじいちゃん ジャンって
いうのかあ〜。なんか どっかで
きいた名前だなあ。
マリベル「へえ ほんとに ありふれた
名前ね。あたしの知ってる人にも
同じ名前の人が……。
マリベル「えっ! ええ〜っ!?
で でも まさか そんな……。
*「おお よう来てくださった。
グラコスを 倒した 勇者たちよ。
*「あんたがたのおかげで
この大陸の人々は すくわれたんじゃ。
皆に かわって 礼を言うよ。
*「それでな お礼といっては
なんじゃが トンネルに いく途中
カギのかかった部屋が あるじゃろ。
*「そのカギを 開けておいたので
中にある 宝箱の中身を
持っていっておくれよ。
既に持って行った場合
*「……なんと!
もう しっかり開けていたとは!
*「まったく 気の早い方たちじゃて。
フォッフォッフォ。
*「お礼にと いってはなんじゃが
トンネルに いく途中に
カギのかかった部屋が あるじゃろ。
*「そのカギを 開けておいたので
中にある 宝箱の中身を
持っていっておくれよ。
*「あの宝は この地を 救いし者に
わたせと 言い伝えられておる
ものなんじゃ。
*「あの宝箱の中身が あんた方の
役に立つものなら よいのじゃが。
*「村長さんから 話はきいています。
さあ お通りください。
*「どうぞ お通りください。
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