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マリベル「この町じゃ 同じ1日が
くり返すっていう 変な事件を
解決したわねえ。
マリベル「でも だれも あたしたちの
活躍に気付かなくてさ。 いまだに
思い出すと ハラが立つわ。
*「バロック先生が この町に
いらっしゃってる 今こそが
仕事を頼む チャンスですな。
*「でも なんていって 頼めば
引き受けて もらえるんでしょう?
*「バロック先生って
気むずかしい人だから。
*「まったく このいそがしいのに
エイミったら バロック先生の
世話ばかり やいて……。
*「まあ クリーニ先生 じきじきに
頼まれたんじゃあ あたしとしても
モンクいえないんだけどね。
*「あ〜あ 最近 エイミが
バロック先生のとこに いってて
つまんないんだよなあ。
*「やっぱり あのドタバタが
なくちゃあ 落ち着かないよ。
*「バロック先生ってば
弟子に にげられて 仕方なく
町に 下りてきたんですってね。
*「さすがの天才も 山奥での
こどくな生活には
たえかねたってことかしら?
*「……あんがい 自分では
ごはんを 作れないってだけかもね。
*「また バロック先生が
クリーニ先生んとこに
ころがりこんだんだってね。
*「しかも 宿屋のエイミちゃんが
身のまわりの世話を してるって
いうじゃないか。
*「……大丈夫なのかねえ。
あのこって おっちょこちょい
だから……。
*「バロックのヤツときたら
なんかあるたびに クリーニ先生に
迷惑を かけおって。
*「だいたい クリーニ先生も
人が 良すぎじゃよ。たまには
ガツンと 言ってやればいいんじゃ。
クリーニ「やあ キミたちか。
バロックのヤツなら 今は ウチの
地下のアトリエで くらしてるよ。
クリーニ「だが ウチも 人手不足で
アイツの世話ばかり
やいているわけにもいかなくてね。
クリーニ「そこで 今回は 特別に
エイミに アイツの世話を
頼んでいるんだが……。
クリーニ「いや これが なかなか
見ものでね……ププッ!
*「エイミが 来てくれるおかげで
ほんと たすかったわ。
*「それにしても バロック先生って
あんなに おだやかだったかしら?
*「エイミが いつもの調子で
ドジやらかしても あんまり
おこんないのよねえ。
*「むしろ 変に やさしくって……。
いつも ああなら こっちも
楽なんだけどな。
エイミ「きゃっ!!
バロック「なんだ!?
今度は なにを やらかした?
エイミ「あっ 何でもないです。
この部屋を 掃除しようとしてたら
ツボを わっちゃっただけで……。
バロック「ケガは ないのか?
エイミ「あっ それは大丈夫です。
バロック「そうか……なら よかった。
……ああ もう いいから 今日は
休んでなさい。
バロック「用事が あったら
こっちから 呼ぶから。
エイミ「はい。すみませんでした。
マリベル「いいかげん ホントのこと
言えばいいのに……。
マリベル「バロックさんも けっこう
不器用な性格よねー。
ガボ「なんか ふたりとも
楽しそうだな。
ガボ「バロックのおっちゃんも
エイミも 元気そうで
安心したぞ。
エイミ「バロック先生って もっと
こわい人かと 思ってたけど
あんがい やさしい人なのね。
エイミ「今みたいに しょっちゅう
ドジやらかしちゃうんだけど
ちっとも おこらないのよ。
エイミ「それどころか あたしのこと
気づかってくれてるみたいで……。
世間の評判も アテにならないわね。
バロック「まったく なんて
おっちょこちょいな娘だ。
そういえば あれの母親も……。
バロック「いや なんでもない!
なんでもないぞっ!
マリベル「もう この時計を 止めても
時間は 止まんないのよねー。
マリベル「せっかくだから なにか
イタズラにでも つかえば
よかったかしらね。
ガボ「もう ここの時計止めたって
時間は 止まんねーのか。
つまんねえなー。
ガボ「こんな カッコイイ建てモン
ほっとくなんて もったいねえな。
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