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マリベル「やっと着いたみたいね!
マリベル「じゃあ あたしは ここで。
え? 帰り? う〜んと… そうね。
マリベル「いいわ。帰りは 帰りで
なんとかなると思うから。
じゃあね アルス ありがとね。
*「ようこそ。ここは
グランエスタードの城下町よ。
*「あらあら。ガールフレンドに
おいてゆかれちゃったみたいね。
*「え? ガールフレンドじゃないの?
勝手に ついてきたの?
そう そうなの……。
*「だったら あの娘 ああみえても
じつは あなたに気があるのかも。
*「本当は とっても テレ屋さん
なのかも知れなくてよ。
*「いや〜 いい天気だなあ。
こんな日は とくに平和を
実感しますね。
*「さっき きれいな娘さんが
そこの よろず屋に
はいっていったぞい。
*「あれが うわさに聞く
オルカの彼女かのう……。
オルカも すみにおけんわい。
*「いやはや この前 倉庫をそうじ
してましたらな… 剣だの盾だの
いっぱい出てきたんですよ。
*「いったい いつの時代のものなのか?
この平和な国にも 昔は争いが
あったんですかねえ。
*「大きな声では 言えませんが
キーファ王子は こまったお人です。
*「そろそろ 次の国王さまとしての
自覚がでてきても よろしいお年頃。
それなのに お城をぬけだしてばかり。
*「お父上のバーンズ国王は
どれほど 頭を悩ませて
いることでしょう……。
*「わんっ わんわん!
*「うえ〜ん!
ホンダラさんに ぼくの
キャンディ 取られたよーっ。
*「ここは フィッシュベルよ。
あら アルス こんにちは
今日も いい天気ね。
マーレ「おや アルス。
まだ 王さまのところに
行ってないのかい。
マーレ「わざわざ お城の兵を
つかいに くださったんだから
早く 行ってさしあげなさい。
*「ウー わんわん!
アルスは 本だなをしらべた。
本だなには むずかしい本が
ぎっしりと つまっている。
老人「なんじゃ お前さんは?
人の家に 勝手に 入ってきて
何様のつもりじゃ?
老人「おおかた ヘンクツなじじいが
住んでると聞いて 面白半分で
見物にでも来たんじゃろう。
老人「さあ ごらんの通りのじじいじゃ。
見たから もういいじゃろ。
とっとと 出ていってくれ!
*「これは聞いた話だが
キーファ王子は 近頃
よからぬ事に 熱中してるとか。
*「けど王子が 自分から
そんな事をするはずないし…。
*「ありゃ きっと つき合ってる
友だちが悪いんだな。うん。
*「おや アルスじゃないか。
今日は 親父さんのお使いかい?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい | *「そりゃ えらいな。アルスは 見かけによらず 親孝行だな。 |
いいえ |
*「つうことは またキーファ王子に *「そりゃ また めずらしいな。 |
*「おおっ アルスか…
よう来た よう来た。
ボルカノどのは 元気かな。
*「なんと アミット漁に?
おお 今年も もう そんな時期か。
月日のたつのは 早いもんじゃのう。
*「あなた たしか ホンダラさんの
おいっこだったわね?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「だったら ちょっと言っといてよ。 *「そろそろ たまっているツケを |
いいえ |
*「ふーん とぼけるの? でも *「ホンダラみたいな人を 自分の |
*「やあ アルス
また城に 遊びに来たのかい。
*「そういや おまえの おじさん
今日は めずらしく
まだ 顔をみせてないぞ。
*「いつもなら いまごろは もう
ここで一杯やってる時間なのに
どうしたのかねえ。
*「こらこら。仕事場に 入ってきちゃ
いけないよ。
ささっ 行った 行った!
*「さあて これでよしと。
この部屋も きれいになったわ。
*「これで お客さまに 気持ちよく
泊まっていただけるわね。
マリベル「あら アルス。
あたしのことが 気になって
様子を見にきたんでしょ? うふふ。
マリベル「でも 安心していいわよ。
あたしと オルカは べつに
恋人同士とかじゃないから。
マリベル「あ〜あ モテる女の子は
つらいなあ……。
オルカ「なんだよ お前。
今 ふたりで話してるんだから
ジャマすんなよな!
*「うん オルカの友だちかい?
オルカなら 2階にいるぞ。
*「うちの息子のオルカときたら
最近 フィッシュベルの娘さんと
つきあってるみたいだけど…
*「あたしは あの娘を
あんまし 好きに なれないね。
なんだか わがままそうだし。
*「この国には こまったことが
ふたつある。
*「町はずれに住む ホンダラと
それから お城のキーファ王子じゃ。
*「なんとか ならんものかのう……。
*「おや 誰かと思えば たしか
フィッシュベルに住む
ボルカノさんところの……。
*「ボルカノさんは 立派なのに
その弟のホンダラときたら……。
*「と おいっこの アルスに
こんなこと言っても
しかたなかったわねえ。
アルスは 井戸のなかを
のぞきこんだ。
*「あぶないよ!
そんなに 身をのりだして
のぞきこんだりしちゃ。
*「もし 落っこちでもしたら
たいへんだから
気をつけておくれよ。
*「この年まで なにごともなく
無事に 生きてこれたのも
みな 神さまのおかげ。
*「これからも ずっと この国が
平和でありますようにと こうして
毎日いのって おりますのじゃ。
*「ねえ? 神さまって 本当に
いるの? もし いるとしたら
どこにいるんだろ?
*「やっぱり お空の上かなあ。
*「あら アルス いらっしゃい。
ゆっくりしていってね。
*「こんな小さな島だから ほとんど
みんな顔見知りで
親せき同士みたいなものよね。
*「でも 世界には ホントに
この島だけしか ないのかしら?
なんだか ちょっと淋しいわね。
*「あっと… いけない いけない。
お食事の したくをしなくちゃ!
*「なんでちゅか?
レディーの おけしょうを
のぞくのは しつれいでちゅよ!
アルスは 本だなをしらべた。
何か 紙切れが はさまっている。
”×月△日
50ゴールド たしかに お借りしました。
ホンダラ
*「やあ アルスじゃないか!
そういえば この前 お前の
おじさんのホンダラがな……
*「うちのカミさんの フロを
のぞこうとして そりゃあ
大変だったんだぞ。
*「おっと! まだ子供の お前に
こんなことを言っても
しかたなかったな。すまんすまん。
*「ゴロニャ〜ン。
*「ホンダラに 家を貸したのは
失敗だったかのう……。
*「ボルカノさんの弟さんじゃで
ちっとはマシな奴かと
思ったんじゃがのう。
*「あんまり言いたくないけど
ホンダラさんたら うちの家賃を
半年分も ためてるのよ。
*「本当に だらしない人だけど
おじいさまも わたしも
いまひとつ にくめなくてね。
*「でも このままじゃ いずれ
出ていってもらわなくちゃ
ならないときが くるかも……。
女性用の服が いっぱい
かけられている。
ホンダラ「ぐがー ぐがー!
どうやら ねむりこけているようだ。
*「ややっ これは これは
アルスどの!
*「すでに 使いの兵から
お聞きでしょう。
王さまが お待ちかねですぞ。
*「城は その門を抜けた所。
ささ おいそぎください。
*「ややっ これは アルスどの!
王さまが お待ちかねですぞ。
*「グランエスタード城に ようこそ!
城門を 開閉するレバーのようだ。
*「むむむっ! なにヤツ!?
わが王に 呼ばれたと申すか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「うそをつけっ! |
いいえ | *「では 早々に 立ち去れいっ! |
*「とか 1回でいいから
言ってみたいものですね。
*「ささ どうぞ お通りください。
*「ぐうぐう……。
*「この奥は 宴卓の間。王家の人々が
食事をなされる部屋でもある。
*「しかし今は 王は 上の階におわす。
そちらに いそぐが よろしかろう。
*「へへ ラッキーだったなあ。
どうだい このサイフ
イカしてるだろ。
*「なんと 持ってるだけで
どんどん お金がたまるという
不思議なサイフらしいんだ。
*「それを たったの300ゴールドで
ホンダラって人が
ゆずってくれたんだぜ。
*「まったく 欲の無い人だよなあ。
あの ホンダラって人は…。
兵士長「おやっ そなたは たしか
ボルカノどのの 息子さんでは
なかったかな。
兵士長「おおっ そうか。
王さまに 呼ばれたのであったな。
もう お会いしてきたのかな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
兵士長「そうか。王子と王さまの |
いいえ |
兵士長「どんな用事か 聞いておらぬが 兵士長「さあ こんなところで |
*「ここだけの話ですが じつは
キーファ王子は お城の宝物庫を
ひっくりかえしていたかと思うと…
*「古文書のような物を 手にして
今度は 城中を走りまわって
いたんです。
*「宝さがしごっこでも
やっているんですかね。
バーンズ王「キーファ!
キーファ王子は まだ
見つからんのかっ!?
バーンズ王「むむむむっ!
あの大バカものめ。
今度という今度は ゆるさんぞ!
大臣「お 王さま!
ここはひとつ 私に免じて。
大臣「キーファさまも きっと
何か お考えあってのこと。
どうか お気をしずめられますよう。
バーンズ王「ええい なにも
そなたが かばわんでもよい!
バーンズ王「ん? アルス!
いつから そこにいたのじゃ?
待ちかねておったぞ!
バーンズ王「まあ よい。
ささっ こっちじゃ。
バーンズ王「とにかく そこに
すわるがよい!
バーンズ王「アルスよ
わしの目を しっかりと
見るのじゃ。よいかな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい | 「ズバリ〜」へ |
いいえ |
バーンズ王「なんと! |
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
バーンズ王「むむむむむ……。 |
いいえ | バーンズ王「では 今一度 言おう。 (ループ) |
バーンズ王「ズバリ 聞くぞ!
アルスよ このわしに
何か かくしておろう!
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
バーンズ王「ふーむっ |
いいえ |
バーンズ王「アルスよ |
バーンズ王「近頃のキーファは
まるで何かに取りつかれたように
落ちつかぬ様子であったが……
バーンズ王「今日は とうとう
あの大バカものは 大事な 妃の
形見の指輪を 持ち出しおった!
バーンズ王「いったい あのバカは
なにを考えているのか……。
バーンズ王「なあ アルスよ。
お願いじゃ。そなたからも
キーファに 言ってくれぬか。
バーンズ王「いつまでも
フラフラと 遊んでばかりおらんで
少しは 王子らしくしてくれとな。
バーンズ王「わしも 若い頃は
無茶をしたが 今のキーファの
年頃には しっかりしておったぞ。
バーンズ王「ん? なにやら
いいわけくさくなってしまったな。
バーンズ王「まあ よい。
ともかく そういうことじゃ。
バーンズ王「アルスよ
ご苦労であったな。
バーンズ王「そなたには もっと
いろいろ聞くつもりであったが
もう よい……。
バーンズ王「ともかく!
キーファのこと たのんだぞ。
バーンズ王「わしは あいつを
信じておる。そして アルス
そなたのこともな。
大臣「王さまは だれよりも
キーファ王子のことを
思っていらっしゃる。
大臣「アルスどの。
わしからも お願いいたします。
王子のこと たのみますぞ!
*「キーファ王子は 今日も朝から
どこかに 出かけられました。
困ったものです。
*「お妃さまの 形見の指輪といえば
たしか 太陽石という めずらしい
宝石のついた 指輪……。
*「まあ 今度ばかりは 王さまも
たまりかねた ごようすでした。
*「いやあ あんなに王さまが
こうふんなさったのは初めてです。
びっくり しましたよ。
*「お妃さまが 亡くなられて
もう10年も たつというのに
王さまは 今も おひとり。
*「ああ……。
私の気持ちに いつ気づいて
くださるのでしょう。
*「王子さまの お世話をして
ちょうど 2年。
今年で王子さまも 18になるわ。
*「気のせいか 近ごろ お部屋の中が
男くさく なってきたような
気がするのよね。
*「あら そういえば
王子さまは ご一緒じゃ
なかったの?
*「アルスさんのところへ
行かれたんだと ばかり
思ってたわ。
*「異常なーし!
*「まったく この国は平和だよな。
これで 給料もらってちゃ
悪いような 気がするよ。
*「あら あなたは たしか…
キーファ王子の ご友人の
アルスさんだわよね。
*「王子ったら 朝はやくから
ドタドタと 何かをさがして
走りまわっていたのよ。
*「さがし物は
見つかったのかしらね?
*「ん? 今 海のかなたで
なにかが 光ったような……。
*「しかし 海の向こうにも
海しかないし…。きっと
光のかげんで 見えただけだろう。
*「いや〜 平和だなあ。
これも キーファ王子のお父上
バーンズ王の おかげですね。
*「その昔 この島の東は
禁断の地とされていたらしいな。
*「東の深き森の中には なにやら
遺跡のようなものが
今でも 残っているそうだが…
*「遺跡は 禁断の地とされていた頃の
代々の王家の墓じゃったと
言われておる。
*「というわけでな
あそこらには あまり
近づくでないぞ。
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「死者たちが やすらかに眠る場所を |
いいえ |
*「うん? まさか あのウワサは *「最近 王子とアルスが |
*「朝早く 南東の沖から
大きな船が 出てゆくのが
見えたんだ。
*「あれは きっと
フィッシュベルの
アミット漁に ちがいない。
*「いやあ 初めて見たが
なかなか 壮観な眺めだったぞ。
*「物語の中には 魔物などという
あやしげな怪物たちが出てきますが
いったい 誰が考えたのか……。
*「そんな 怪物などというものが
本当に いるのなら
この目で 見てみたいものですよ。
*「お若いの。
そなた 占いなど信じるかな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「では ひとつ このじじいが *「うりゃ! はりゃ! まかやー! *「おおっ 見えたぞ見えたぞ。 *「……!? *「とほほ…… |
いいえ |
*「占いなど 信じぬというか……。 |
*「いくら グランエスタードが
開かれた城とはいえ ここは
客人の来る所ではないのだ。
*「たとえ アルスどのが
王子のご友人でもな。
*「ここは 王さまの お部屋です。
*「王さまは おられませぬが
キーファ王子の 妹君の
リーサ姫さまが おられます。
*「どうか そそうの
ありませぬように。
タンスの中には りっぱな服が
かけられている。
リーサ姫「まあ アルス。
お父さまに 呼ばれたのですって?
ごめんなさい。
リーサ姫「お父さまは お兄さまと
いちばん親しい あなたから
お話を聞きたかったのね きっと。
リーサ姫「ところで ねえ アルス
あなたは 信じる? 世界は
この大陸以外 海ばかりだってこと。
リーサ姫「お兄さまは 信じたくないのよ
この広い世界に 国も大陸も
たったひとつだけ なんて。
リーサ姫「私も 同じだわ。
どこか他にも 知らない国があって
知らない人たちが 暮らしている。
リーサ姫「そう考えたほうが
夢があって 楽しいと思わない?
ねっ!
リーサ姫「そうなのよ。お兄さまは
今 夢をさがしているの。
リーサ姫「だから アルス。
あなたも お兄さまといっしょに
素敵な夢を さがし当ててね。
リーサ姫「そういえば お兄さま
アルスに 会いにいくって
いっていたような……。
リーサ姫「どこかで すれちがいに
なったのかしら。
*「今日も 王さまは お忙しくて
王子さまたちと 一緒には
食事が できなかったのよ。
*「いつも 兄妹ふたりっきりの
食卓って さびしいものね。
*「もうっ キーファさまの食事の
あとかたづけって たいへん。
まるで 戦争のあとみたいだわ!
*「お妃さまを 早くに亡くされて
わがままに 育ったからかしら
食べ物の好き きらいも多いしね。
*「調理人ってのは 作ることもだけど
あと始末が また大切なのさ。
*「こうして ナベの汚れを 落として
包丁も ていねいに といでおく。
*「作り終わった そのときから
すでに 次の料理への
準備が 始まっているってわけさ。
小魚のつくだ煮を持っている場合
*「おお! アルス!
そこに持っているのは
小魚のつくだ煮じゃねえか。
*「そうかい そうかい
キーファ王子に 持ってきて
くれたんだね。
*「よし! こいつは あっしが
受けとって 今晩の食事のとき
出すことにしよう!
*「たしかに キーファ王子は
無茶ばっかして 次の国王としての
自覚がないとかいわれてるがね。
*「あっしら みんな キーファ王子が
大好きなのさ!
さまざまな食材が置かれている。
とくに 役立つものは なさそうだ。
*「こまった こまった。
どこかに メガネを落してもうて
なーんにも見えんわい。
古びたメガネを持っている場合
*「おお! それは なくしておった
わしのメガネ じゃ!
*「見つけてくれたのか
これは ありがたいのう。
*「メガネを見つけてくれた お礼に
いいことを 教えてさしあげよう。
*「今から はるかはるか昔
神と魔王の それはそれは
はげしい戦いが あったそうじゃ。
*「戦いは 何十年 いや何百年続き
ついに 神は魔王をほろぼしたと
されておる。
*「だから 今の この平和が
あるというわけじゃ。
*「ん? 戦いのあと神はどこにじゃと?
ふぁっ ふぁっ ふぁっ! これは
あくまで お話じゃからのう。
*「やや アルスどの!
もう お帰りですか?
どうか お気をつけて。
*「うえ〜ん。ホンダラさんに
キャンディ 返せっていったら
こづかれたよおーっ。
*「いやはや まいりましたよ。
ほれ この町のガケっぷちに住んでる
ヘンクツじいさん… 知ってます?
いいえを選んだ場合のみ | |
---|---|
いいえを選んだ場合のみ |
*「え? じいさんを知らない? |
*「せっかく食べ物を届けてあげたのに
お前とこのは いつもマズイのう
なんて言うんですよ。
*「あれじゃ 誰からも
相手にされなくなって
あたり前ですよねえ。
*「朝 キーファ王子らしき人が
すごいいきおいで 町を
走り抜けていったんだ。
*「いったいあんなに あわてて
どこにいったんだろう。
*「おや アルスじゃないか。
そういえば お前の おじさん
また飲みにきているぞ。
*「やれやれ また はじまったよ…。
ホンダラ「なあ いいかげん
オレの気持ちを わかってくれよお。
ヒック……。
ホンダラ「ほら こいつを
プレゼントするよ。へへへ。
ホンダラ「さわってみなよ。
な! ホカホカと あったかいだろ。
名づけて ホットストーン!
ホンダラ「見ためは ただの石コロだが
そんじょそこらの石コロとは
中身がちがうってわけよ。ヒック。
ホンダラ「まるで オレみたいだよな。
へへへ……。
ホンダラ「おう! アルスじゃねえか。
ちょうど いいところに来たな。
ホンダラ「お前からも この娘に
オレの ミリキってやつを
語ってやってくれよ。ヒック……。
*「ねえ ホンダラさん。あなたには
あたしなんかより もっと
お似合いの娘が いるはずよ。
*「だから そのプレゼントは
その娘のために とっておいて…
*「あ! アルス 来てたの?
あなたからも 言ってあげてよ。
ホンダラ「ぐがー ぐがー。
*「ハァ……。
*「やれやれ…。
ねちゃったよ……。
*「うん オルカの友だちかい?
オルカなら さっき 娘さんを
つれて 出ていったようだぞ。
*「ここは 漁師の村
フィッシュベルよ。
*「…て なーんだ
アルスじゃないの。
どこに いってたの?
*「なんか グランエスタード城の
キーファ王子が あなたのこと
さがしていたみたいよ。
*「漁師のとうちゃんたち おそいなあ。
はやく帰って こないかなあ。
*「きっと お魚が たくさんいて
とるの大変なんだろなあ。
マーレ「おや お帰り アルス。
お城では 失礼が
なかっただろうね?
はい/いいえ | |
---|---|
はい/いいえ |
マーレ「そうかい……。いくら王子と マーレ「ああ そういえば さっき マーレ「あの様子じゃ お前が マーレ「まだ そのへんに |
重い石のフタのようなものがある。
とても ひとりでは
持ちあげられそうにもない。
*「いそがしい いそがしい。
*「だんなたちが 漁に出てる間も
女たちには やることが いっぱい!
*「家を守らなきゃ いけないし
こうやって 漁の道具の手入れも
しなきゃ ならないの。
*「わたしゃ こうして 毎日
漁に出た男たちの 無事を
いのっておるんじゃ。
*「海は キケンなところなんじゃよ。
なにが 起きても うちの息子は
守ってもらわな いかんからのう。
*「え? キーファ王子ですか?
いえ ここには 来ていませんよ。
でも……
*「さきほど なにか包みをかかえて
北のほうに走ってゆく王子の姿を
お見かけしました。
*「目が すごくキラキラと
かがやいていて……。
*「今まで 王子が あの顔をすると
たいてい ロクなことに
なりませんでしたわ。
*「こんどは いったい何を……。
ああ 神さま……。
*「若者たちが 漁に出とる間は
この村も さびしくなるのう。
*「あら アルス
いらっしゃい。
*「いま この村にいる男手は
うちの人と アルスくらい
なんだからね。
*「なにか あったときは たのむよ。
たよりに してるからね!
*「やあ アルス いらっしゃい。
どうしたい うらに まわったりして。
掘り出し物でも さがしてるのか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「わるいな |
いいえ |
*「そうかい。 |
*「ニャオ!
*「ゴロゴロ……。
*「やあ アルス 待ってたよ!
*「キーファ王子からの伝言だ。
”いつもの場所で 待ってる”*「こう言えば わかるはずだって。
オレは たしかに 伝えたからな。
*「ん? なんだよ。お前 もしかして
”いつもの場所”が
どこだか わからないとか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「でも そんなの オレに聞いても |
いいえ |
*「だったら いいけどさ。 |
*「うるせいなあ もう!
*「お前 いつも 王子とつるんで
北の山のほうに いってたよな。
*「いつもの場所ってのは
そのあたりじゃねえのか。
*「マリベルったら また 城下町に
いってきたみたいね。
*「ホント あの娘は
にぎやかな所が 好きなんだから……。
こまったものだわ。
*「わったしは メイドっ メイドっ
わったしは かっわいい
メっイドさんっ……
*「あっ…… これは アルスさん。
マリベルおじょうさまなら
おもどりに なられてますだよ。
マリベル「あら アルス。
あたしが ちゃんと帰れたか
心配して 来てくれたのかしら?
マリベル「でも ご心配なく。
オルカのヤツが たのみもしないのに
家まで 送ってくれたから。
マリベル「それより さっき また
キーファ王子が このあたりを
ウロウロしてたわよ。
マリベル「あんたたち また なにか
たくらんでいるんじゃないの。
マリベル「いっつも ふたりで
こそこそ 出歩いて ホント
あやしいんだからっ。
マリベル「でも いいこと?
あたしの目は ごまかせないわよ。
フフン。
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