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マリベル「ほかに宿がないんじゃ
どんなに サービスが悪くても
ここに泊まるしかないわね。
ガボ「なんか ガヤガヤしてんな。
客が いっぱい来てるのかな?
マリベル「うわっ!
人が いっぱいじゃない。
マリベル「お客が ふえたのも
ダーマを 魔物から解放した
あたしたちの おかげよね。
ガボ「フォズ大神官は きょうも
元気に がんばってるみたいだな。
*「ダーマの大神官てのは
ちいさな女の子なんだろ。
*「だいじょうぶだろうか。
ちゃんと転職できるのかな。
*「魔物と人間が おなじ世界で
いっしょに生きていくなんて
ぜったい できっこないわ。
*「だって あいつらは 魔王を
強化するために 人間のチカラを
うばったんだもの。
*「幼少の みぎりより おつかえする
このジイに なんの相談もなく
バニーになってしまうとは……。
*「お父上に なんと言って
ご説明もうしあげれば
よいのでしょうか ううっ……。
*「どうだ。
バニーとなった わらわは
最高に美しいであろう?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「ふふふ そうであろう。 *「ジイにも すこし そなたらを |
いいえ |
*「なんと しっけいな! |
*「神殿に 帰ってきたときの
いそがしさが まるで
とおい昔のことのようです。
*「しかし こう毎日 平和だと
気が ゆるんできますなあ。
ふわぁ ねむい……。
*「魔物に神殿を うばわれたのは
すくなからず 私たちが
油断していたからでしょうね。
カシム「この先 親衛隊の人数は
もっともっと ふえるだろう。
カシム「そこで ちかい将来
この階を 親衛隊の宿舎に
たてかえようと思ってる。
カシム「そこで どうだろう。
キミたちも オレと いっしょに
はたらいてみないか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
カシム「やさしい返事だな。 カシム「キミたちには ほかに |
いいえ |
カシム「これは 残念。 |
マリベル「誰かの下で 働くなんて
まっぴら ごめんだわ。
マリベル「あたしは 人のうえに
立つべく さだめられた人間なのよ。
あんたも そう思うでしょ?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
マリベル「ふふ おりこうさんね。 |
いいえ |
マリベル「むかつく むかつく! |
ガボ「カシムのやつ どうしたんだ。
だいぶ やつれていたなあ。
ちゃんと メシ食ってんのか?
カシム「気が むいたらで いいんだ。
ネリスにも 会いにいってくれ。
カシム「キミたちの 顔を見れば
すこしは元気になると思うから。
*「くそっ くそっ くそっ!
なんでオレが カシムの雑用を
せにゃならんのだ。
*「オレのほうが 年上なのに……。
ネリス「ダーマで はたらきながら
弟を 待つことにしたんです。
ネリス「もし もどってきたときに
私がいないと きっと あの子
さびしがるだろうから……。
ネリス「でも ここ最近は
からだの調子が わるくて
寝てばかりなんですけどね。
ガボ「ザジも ひどいヤツだよな。
姉ちゃんを おいてきぼりにして
かってに 旅立つなんてよ。
ガボ「オイラに 姉ちゃんがいたら
いっぱい いっぱい大切にすっぞ。
マリベル「言っちゃ悪いけど
ネリスって 早死にしそうな
顔してるよね。
ネリス「どうして弟が……ザジが
私を おいて 旅に出たのか
どうしても わからないの。
ネリス「ずっと 仲のいい
姉弟だったのに あの子は私を
キライになったのかしら。
*「おそれを知らぬというか
せっそうがないと言うべきか。
*「魔物が つくった決闘場を
修行の場に するなどと
だれが言い出したのだろう。
マリベル「アルスも 修行して
もっともっと 強くなりなさい。
マリベル「いざというときに
あたしを 守るためにね。
マリベル「ここから 人がいなくなるは
初めから わかっていたことよ。
マリベル「みんな 好きこのんで
この町に 住んでたわけじゃないしね。
ガボ「うーん ここでも
いろんなことが あったよなぁ。
ほとんど 忘れたけど……。
スイフー「オレは この町が好きだ。
なのに どこの誰だか知らねえが
よけいなコトを してくれたぜ。
スイフー「魔物どもが ここを
支配していたからこそ オレは
1番で いられたってのによ。
スイフー「けど もう終わりだ。
オレは この町とともに
ほろびるだろうよ。
ガボ「まだ 聞いてなかったけど
スイフーは なにに転職しに
ダーマへ 来たんだろうな?
マリベル「あれほど わが世の春を
ほこっていたスイフーも 今じゃ
みじめな 砂の城の王さまね。
ガボ「ここにいた 神官たちも
だいぶ へったよなぁ。
マリベル「風が強くて さむいわ。
用がないなら こんなところを
いつまでも 歩かせないでよ。
*「洞くつの中は いぜんとして
魔物だらけだろ。
*「ふもとの町から ここまで
来るのには ひと苦労さ。
*「ここも どんどん
さびれてゆきますわね。
*「以前のほうが 人が多かったぶん
活気があったように思えます。
*「神官たちも ようやく
ここを ひきはらって
神殿へと 帰っていきました。
*「ほんの少しですが
こまっている人のために
残った神官も いますがね。
*「あなたも 見学をしに
ここに 来たのですか?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「じつは 私もなんですよ。 *「やはり 気になりますよね。 |
いいえ |
*「なんだ ちがうんですか。 |
*「ダーマの神官も シャレたとこに
住んどったんじゃのう。
*「カレったら ここに住みたいって
本気で言ってんのよ。
*「こんなとこ 来るんじゃなかった!
最初に 見学したいって
言ったのは あたしだけどさ。
*「神官が いないんだから
オレが ここに住んでも
モンクはないはずだぜ。
*「ほう ここが 神官たちが
幽閉されていたという 集落か。
*「もっと ヒドイところだと
思っていたが わりと
キレイなところじゃないか。
*「なあなあ こんなオレでも
ダーマの神官に なれっかな?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「そっか! そう思うか。 *「神官になれば フォズ大神官に |
いいえ |
*「やっぱり そうか……。 *「しょせん フォズ大神官は |
*「魂を くだかれて なかなか
回復しない人たちのために
シャーマンを呼んだのですが……。
*「シャーマンのチカラといえど
万能では ないようですな。
*「いにしえの秘術を もってしても
かれだけは救えなかった。
*「なぜなんだ。かれ以外の
魂を くだかれた者たちは
回復したっていうのに。
*「宿で待っていても ぜんぜん
帰ってこないんで 心配になって
来てみたら……。
*「こんなことに なっていたなんて
うううッ……ひどいよ 神様。
*「……。
*「こんどのことで 魔法や特技の
ありがたさが 身にしみました。
*「魔物に うばわれたチカラも
どうにか 取りもどせたぜ。
*「あとは なりたい職業に
転職するだけだな。
あ〜 しんどかった。
*「薬草だけを たよりにして
ここまで来た苦労は とても
言葉では かたりつくせない。
*「なんど ぜんめつしたことか。
マリベル「ああ いまいましい。
マリベル「ニセ大神官に チカラを
うばわれたときは あたしらも
苦労させられたわよね。
*「う〜ん 調子にのって
はりきりすぎちゃったな。
*「からだじゅう 筋肉痛で
うごけないよぉ。
修行も ほどほどに しなきゃね。
*「せっかく ここを オレさまの
ねぐらにしようと 思ってたのに
まったく ざんねんだぜ。
*「神官たちの話だと いつか
ここを とりこわすんだってよ。
もったいねえよな。
*「……ついに ついに念願の
詩人になれたんだ。
*「今日から じゃんじゃん歌うぞ。
*「父ちゃん 言ったんだ。
オラ クワを捨てて
戦士になるんだぞって。
*「でも あそこで クワを武器に
たたかってるのは ボクの
父ちゃんなんだよね。
*「戦士になっても クワで
たたかう気なのかな……。
*「剣て いがいと重いんだな。
2 3回ふっただけで もう
ウデが つかれちまったよ。
*「剣をあつかう きほん的なことを
この人に 教えてるんだ。
*「きほんが 出来ているのと
いないのとでは その後の
じょうたつに 差がでるからな。
*「オラ がんばって がんばって
ぜったいに戦士になるべ。
*「ほらほら だらしがないな。
もうイキが あがったのかい。
*「そんなんじゃ 戦士になっても
やってゆけないよ。
*「魔物に そそのかされた人たちが
ここで 血で血をあらう
決闘をしてたって ホント?
はい | いいえ | ||
---|---|---|---|
はい |
*「うっわ〜 ヒサンねえ。 |
いいえ |
*「でも あたし聞いたんだよ。 |
*「いやー! とりゃー!
*「せっかく 転職したんだ。
ここには イヤな思い出が
数えきれないほどあるけど……。
*「こんなに 修行するのに
もってこいの場所って
なかなか ないぞ。
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